為替・株式・商品マーケット概要

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 2011年8月の期間中の為替・株式・商品マーケット概要による発言や関係のあるニュースが掲載されています。

 「期間最大RHDP」は、2011年8月の中でも直近の最大RHDPとなっている発言・ニュースを紹介しています。

 そのため、最大RHDPとなっている発言やニュースが同値で2回以上有った場合には、2011年8月の中で最も新しい内容を掲載しています。

期間最大CRHDPとなっている 発言・ニュース

[2011-08-01][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・1日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は軟調。オバマ米大統領は日本時間1日午前、会見を開き「両党指導者は債務上限や赤字削減で合意に達した」「合意はわれわれにデフォルトを回避することを認めるだろう」などと発言した。米国のデフォルト(債務不履行)が回避されたとして対ドル中心に円売りが膨らんだ。デフォルト回避を好感して時間外の米株価指数先物や1日午前の日本株が堅調に推移したことも円売りを誘った。対ドルではこれまでにデフォルトの可能性を背景に円買いにポジションを傾けていた向きが円売りを迫られたほか、市場関係者からは「モデル系ファンドなど短期筋からドルの買い戻しが入った」との声も聞かれている。
 その後、円の下値では利益確定の円買いが入ったほか、対ドルで米景気の弱さを材料視した円買いが入ったこともあっていったん下落は収まっている。

ゴゴヴィの注目 発言・ニュース

 ・期間中にゴゴヴィが注目する発言・ニュースは有りません。

為替・株式・商品マーケット概要による2011年8月 発言・ニュース

[2011-08-01][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・1日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は軟調。オバマ米大統領は日本時間1日午前、会見を開き「両党指導者は債務上限や赤字削減で合意に達した」「合意はわれわれにデフォルトを回避することを認めるだろう」などと発言した。米国のデフォルト(債務不履行)が回避されたとして対ドル中心に円売りが膨らんだ。デフォルト回避を好感して時間外の米株価指数先物や1日午前の日本株が堅調に推移したことも円売りを誘った。対ドルではこれまでにデフォルトの可能性を背景に円買いにポジションを傾けていた向きが円売りを迫られたほか、市場関係者からは「モデル系ファンドなど短期筋からドルの買い戻しが入った」との声も聞かれている。
 その後、円の下値では利益確定の円買いが入ったほか、対ドルで米景気の弱さを材料視した円買いが入ったこともあっていったん下落は収まっている。

[2011-08-01][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・1日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円はもみ合い。欧州の市場参加者が参入してくるにつれて対ユーロやドルで円売りが見られたものの、時間外の米株価指数先物が失速すると、円売りの動きは弱まった。オバマ米大統領が、民主・共和両党が債務上限の引き上げと財政赤字削減で合意に達したことを明らかにした以降は次の手掛かり材料待ちの状況で方向感が出にくくなっている。

[2011-08-01][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・1日の欧州外国為替市場で円は堅調。前週末発表の4-6月期米実質国内総生産(GDP)速報値が市場予想を下回ったことを受け、米景気に慎重な見方が台頭。本日発表の7月米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景気指数を警戒感して円買いドル売りを進める参加者がいた。米国の格下げ懸念も根強く、円高ドル安が進みやすい面もあった。市場では「対ドルやユーロでは、コンピューターで売買の好機を判断するモデル系ファンドからの円買いが入った」との指摘があった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は前週末の安値1ドル=76円70銭前後を下抜けて、一時3月17日以来の安値となる76円67銭前後まで値を下げた。
・ユーロ円も前週末の安値1ユーロ=110円39銭前後を下抜けて、一時7月13日以来の安値となる110円09銭前後まで下げ足を速めた。
・ユーロドルは頭が重かった。7月英製造業購買担当者景気指数(PMI)が予想を下回ったことを背景にユーロポンドが上昇すると、対ドルでもユーロ買いが進んだ。19時過ぎに一時1ユーロ=1.44539ドル前後と日通し高値を付けた。ただ、一目均衡表雲の上限1.4454ドルがレジスタンスとして働いたうえ、ユーロスイスフランが一時1ユーロ=1.1171スイスフランと史上最安値を更新したため徐々にユーロ安・ドル高が進んだ。ユーロ円の下落につれたユーロ売りドル買いも相場の重しとなり、1.4352-55ドルとアジア時間に付けた日通し安値1.4348ドル前後に迫る場面があった。

[2011-08-02][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・日経新聞が報じたところによると、政府日銀は、円相場が1日のニューヨーク外国為替市場で1ドル=76円台に突入、過去最高値(76.25円)に迫ったのを受け、円高是正に向けた緊急策の検討に入った。政府は円売りドル買い介入の準備を進め、日銀は追加の金融緩和に向け調整を始めたという。米国も日本の円売り介入を事実上容認する姿勢。震災から立ち直りかけた日本経済が円高ドル安で再び悪化することを防ぐとしている。

[2011-08-02][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・1日のニューヨーク外国為替市場で円は一進一退。前週末に発表された4-6月期の米国内総生産(GDP)速報値が弱い結果となり、米景気の先行き不透明感が意識されるなか、米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した7月製造業指数が50.9と市場予想平均の55.0を大幅に下回ると、リスク回避目的の円買いが幅広い通貨に対して入った。
 もっとも、円・ドル相場が史上最高値に接近した場面では政府日銀による為替介入を警戒した円売りが優勢に。日経新聞が「円高是正に向けて政府は円売りドル買い介入の準備を進め、日銀は追加の金融緩和に向け調整を始めた」「米国も日本の円売り介入を事実上容認する姿勢にある」などと報じたと伝わったことも、円売り圧力を強めた。また、米国株式相場が引けにかけて下げ幅を縮めたことも終盤の円相場全般の重しとなった。

[2011-08-02][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・2日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は売り先行後、神経質な展開だった。日経新聞が2日、「政府は円売りドル買い介入の準備を進め、日銀は追加の金融緩和に向け調整を始めた。米国も日本の円売り介入を事実上容認する姿勢だ」と報じたことを受けて、介入警戒感が高まり円売りが先行した。10時過ぎにまとまった円売りが持ち込まれると下げ幅が広がった。しかし、円売りは長続きせず政府日銀の円売り介入ではないとの見方が広がるにつれて円の下落はいったん収まった。 政府筋の話として、為替介入について「政府として決定した事実はない」と報じたことも円の買い戻しを若干誘った。
 10時過ぎの円売りに関してはマーケットの一部で「昨年の為替介入が10時30分前後に行われたことを踏まえて、同じ時間帯に為替介入が実施される」との期待感があり、仕掛け的な円売りが持ち込まれたと見られている。また、市場参加者からは「9時にも介入が行われることを期待していた海外勢がおり、介入がなかったとして円を買い戻す動きもあった」との声が聞かれた。
 なお、野田佳彦財務相は2日、「為替介入についてはコメントしない」「(円高について)日銀や各国とコミュニケーションとっている」などと発言したほか、枝野幸男官房長官は「ドル安に強い関心をもって注視している」「為替介入についてはコメントを控える」などと述べたと伝わった。

[2011-08-02][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・2日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は買われる場面が目立った。オーストラリア準備銀行(RBA)が、政策金利を4.75%に据え置いた際の声明で「現在の金融政策を維持することが賢明と判断した」「今後の会合では、成長とインフレの見通しの進展を注意深く査定し続ける予定だ」との見解を示すと、早期利上げ期待が後退し豪ドルに対して円買いが入った。欧州勢参入後は、スペイン、イタリアとドイツの10年物国債の利回りスプレッドがユーロ導入以来最大となったことを受けてユーロに対して円買いが見られた。
 その他、円はドルに対しては「アジア中銀からの円買いドル売りが入った」との指摘があり値を上げる場面があった。

[2011-08-02][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・2日の欧州外国為替市場で円は不安定な値動き。米景気の先行き不透明感などを背景に円高ドル安が進みやすい地合いとなる半面、政府日銀による円売り介入への警戒感から積極的な売買は手控えられたため大きな方向感は出ていない。一方、豪ドルに対しては強含んだ。豪早期利上げ期待が後退し、円高豪ドル安が進んだアジア市場の流れが続いた。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は1ドル=77円台前半での神経質な展開が続いた。
・豪ドル円は弱含み。欧州株相場の下落も相場の重しとなり、22時過ぎに一時本日安値となる1豪ドル=83円75銭前後まで値を下げた。
・ユーロドルはドイツ株式指数など主要な株価指数が軒並み下落し、財政が不安視されるスペインやイタリアの国債利回りが上昇。欧州の債務問題の再燃や政局の不透明感が意識されてユーロ安が進むと、21時過ぎに一時7月21日以来の安値となる1ユーロ=1.4151ドル前後まで値を下げた。もっとも、売りが一巡すると下値を切り上げる展開に。株価が下げ幅を縮小したことにつれたほか、市場では「1.4150ドルに観測されている買い注文が意識され、相場を支えた」との声が聞かれた。ユーロポンドの持ち直しにつれたユーロ買いドル売りも入り、一時1.42ドル台半ばまで値を戻している。

[2011-08-03][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・2日のニューヨーク外国為替市場で円はスイスフランに対して軟調。イタリアやスペインなど欧州でくすぶる財政懸念や米国の景気減速懸念、欧米株式相場が軟調な展開となったことなど背景に、リスク回避色の強い相場展開となり、安全資産として位置づけられているスイスフランに対しては売り優勢の展開となった。
 一方、その他の通貨に対してはリスク回避目的の円買いが入ったことで、総じて底堅い展開に。米長期債利回りの大幅低下の影響もあってドルに対しては底堅い推移となったほか、欧州のソブリンリスクが嫌気されたユーロに対しても堅調。また、豪早期利上げ期待が後退したことを背景に円高豪ドル安が進んだ流れを引き継ぎ、対豪ドルでは買い優勢の展開に終始した。
 なお、米上院は債務上限引き上げ法案を可決したが、市場ではすでに織り込み済みであったことから、反応は限定的だった。

[2011-08-03][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・3日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は若干強含み。2日の米国株相場や3日午前の日本株が大幅安となり投資家のリスク許容度が低下すると、円売りポジションを閉じる動きが見られた。ニュージーランド(NZ)ドルに対してはイングリッシュNZ財務相がNZドル高に懸念を示したことを受けた円買いが入ったほか、対豪ドルでは弱い豪経済指標を嫌気した円買いが進んだ。
 一方で、政府日銀の円売り介入への警戒感が依然残っており、対ドル中心に円買いを進めにくいため円全体の上値は限られている。
 なお、野田佳彦財務相は3日午前、「(円相場について)市場を注視する」「介入についてコメントできない」などと述べたと伝わったが特に反応はなかった。

[2011-08-03][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・3日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は荒い値動き。欧州勢参入後に、フランスとドイツの10年物国債の利回りスプレッドがユーロ導入来最高水準まで拡大したと伝わると、ユーロ圏のソブリンリスクが意識されて対ユーロで円買いが入り、その他通貨にも円買いが広がった。
 ただ、スイス国立銀行(SNB)が足もとのスイスフラン高に対抗するため金融緩和策を発表すると、ドルスイスフランやユーロスイスフランが急伸。つれて円売りドル買い、円売りユーロ買いが進んだため円全般が値を下げた。時間外の米株価指数先物が持ち直し、上げ幅を広げたことを背景にした円売りも見られた。

[2011-08-03][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
3日の欧州外国為替市場で円は買いが先行したものの、その後失速。フランスとドイツの10年物国債の利回りスプレッドがユーロ導入来最高水準まで拡大したと伝わると、ユーロ圏のソブリンリスクが意識されてユーロに対して円買いが入り、他の通貨に対しても円買いが波及した。ただ、スイス国立銀行(SNB)が足もとのスイスフラン高に対抗するため金融緩和策を発表すると、ドルスイスフランやユーロスイスフランが急伸。これにつれる格好で円売りドル買い、円売りユーロ買いが進んだため円全体が値を下げた。時間外の米株価指数先物が持ち直したことも円の重しとなった。
 【 通貨ペア 】
・ユーロ円は欧州勢参入後に一時1ユーロ=109円08銭前後まで値を下げたものの、その後急速に買い戻しが入り110円60銭前後まで値を上げた。
・スイスフラン円は下げ渋り。SNBは3日、「3カ月物銀行間取引金利の誘導目標を現行の0.00-0.75%から0.00-0.25%に縮小する」「スイスフランの金融市場に今後数日間で流動性供給を著しく増加させる」「為替市場の進展を注視し、必要ならスイスフラン高に対して一段の措置を取る」などのスイスフラン高への対応策を発表。一時1スイスフラン=99円14銭前後まで売り込まれた。ただ、スイスフラン売りはあくまでポジション調整の域を出ず、売りが一巡すると徐々に下値を切り上げた。
・ユーロドルは欧州の財政問題を意識したユーロ売りが先行し、一時1ユーロ=1.4143ドル前後まで値を下げたものの、ユーロスイスフランの急伸をきっかけに一転してユーロ買いドル売りが優勢に。6月ユーロ圏小売売上高が市場予想を上回ったこともユーロ買いを誘い、18時30分過ぎに一時1.4345ドル前後まで値を上げた。

[2011-08-04][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・3日のニューヨーク外国為替市場で円は上値が重かった。米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した7月非製造業指数(NMI)が市場予想を下回ったこともあって、米国株式相場は売りが先行。投資家のリスク許容度が低下するとの見方から、全般に円買い外貨売りの動きが出た。もっとも、一段の円買いにつながる材料も乏しく、米株が徐々に下げ幅を縮めると次第に戻り売りに押される展開に。ダウ工業株30種平均が引けにかけて上げに転じるなか、総じて円の上値の重さが目立った。
 ドルに対しても頭が重い。米長期金利の低下で日米金利差縮小を意識した円買いドル売りなどが入る場面もあったが、引けにかけては米株買い戻しを受けた円売り外貨買いの流れに沿って上値を切り下げた。また、日経新聞が「政府日銀は円高の進行阻止へ総合的な対策を打ち出す検討に入り、日銀は4日から2日間の日程で開く金融政策決定会合で、資産買い取りの原資となる基金の増額を軸に、追加の金融緩和策を検討する模様」と報じたことも円の重しとして意識されたようだ。
 なお、米給与計算サービス会社オートマチック・データ・プロセッシング(ADP)が発表した7月の全米雇用リポートで、政府部門を除く非農業部門雇用者数は市場予想平均を上回る結果となったが、反応は限定的だった。

[2011-08-04][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・4日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は軟調。野田佳彦財務相は4日午前会見を開き、「今日の市場で為替介入を実施」と述べて、円売り介入を行ったことを明らかにした。また、日銀は本日および明日開催する予定だった金融政策決定会合を本日午前11時15分に開催し、本日中に終了することを示したため、追加金融緩和期待が高まった。政府日銀が対ドルでの円高進行に対応する姿勢を示したこともあり、幅広い通貨に対して円が売られた。市場参加者からは「政府日銀は断続的に円売りを行っている」との指摘が聞かれている。

[2011-08-04][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・4日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は軟調。午前中に野田佳彦財務相が明らかにした政府日銀による円売り介入が午後に入っても続いた。断続的に円売りが持ち込まれて下落スピードは緩やかだった。
 日銀は前倒しで終了した金融政策決定会合で政策金利の据え置きと共に、資産買い入れ基金を10兆円程度増額することを明らかにした。ただ、事前に伝わっていたこともあって直接の反応は薄かった。
 ただ、17時30分を過ぎると円売りは失速し、急ピッチで円の下値が切りあがっている。市場参加者からは「介入の円売りがいったんオフされた可能性がある」との指摘があった。

[2011-08-04][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・4日の欧州外国為替市場で円は下げ渋り。政府日銀による円売りドル買い介入を受けて円全面安となったアジア市場の流れを引き継いで始まった。欧州時間に入っても、市場では「政府・日銀は為替介入を継続している」との声が聞かれた。ただ、その後は米景気の減速懸念から円買いドル売りの勢いがじわりと強まり、下げ幅を縮めた。欧米株価の下落も円の支援材料となった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は7月12日以来の高値となる1ドル=80円25銭前後まで値を上げたものの、買いが一巡すると徐々に上値を切り下げ79円台前半まで下押しした。
・ユーロ円も一時7月11日以来の高値となる1ユーロ=114円15銭前後まで上げたものの、その後111円台後半まで押し戻された。
・ユーロドルは前日の安値1ユーロ=1.4143ドル前後を下抜けて、一時1.41272ドル前後まで値を下げた。トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁は4日、理事会後の記者会見で「最近のデータはいくらかの景気減速を示唆」「成長に関して下向きのリスクが強まった可能性がある」などと述べ、欧州の景気認識について厳しい見方を示した。ユーロ圏内の金融市場の緊張緩和に向けて「流動性供給オペを実施する」ことも表明。主要通貨に対してユーロ安が進んだ。その後、ECBによる欧州周辺国の債券購入観測を背景に1.42ドル台半ばまで下げ渋る場面もあったが、買い戻しは続かず欧米株価の下落に伴う売りに押し戻された。

[2011-08-05][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・4日のニューヨーク外国為替市場で円は対スイスフラン以外で堅調。アジア・欧州時間までの円売り相場を主導してきた政府日銀による円売り介入の動きが米国時間で見られなかったほか、それまで急ピッチで売られていた反動もあって円は買い戻しが優位に。トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁が4日の理事会後の記者会見で、日本の為替介入について否定的な見方を示したうえ、米当局者が「米国は日本の市場介入を支持しなかった」と述べたことも円相場の下支え要因となったようだ。さらには欧米株式相場や原油先物相場が急落し、投資家のリスク志向が大きく低下したことも、リスク回避目的の円買い外貨売りを誘った。ユーロに対してはトリシェECB総裁が「成長に関して下向きのリスクが強まった可能性がある」などと景気減速懸念を示したほか、ユーロ圏内の金融市場の緊張緩和に向けて「流動性供給オペを実施する」などと発表したことも円買いユーロ売り要因として意識された。
 一方、市場全般でリスク回避志向が高まったことから、安全資産として位置づけられているスイスフランに対しては軟調な展開に終始した。
 なお、米労働省が4日発表した前週分の新規失業保険申請件数は40万件と、市場予想平均の40万5000件程度よりも強い結果となったが、目立った反応は見られなかった。

[2011-08-05][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・5日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は強含み。4日の米国株相場や5日午前のアジア株が大幅安となり投資家のリスク許容度が低下しているため、リスク資産圧縮目的で調達通貨の円に買い戻しが入った。トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁や米国の金融当局が昨日、日本の為替介入に否定的な見解を示したため、介入警戒感が後退していることも円の支えとなった。もっとも、日本時間今晩に7月米雇用統計の発表を控えている影響で、一方的に円買いにポジションを傾ける動きは見られなかった。
 なお、本日は事業法人の仲値決済が集中しやすい5・10日(五十日)にあたったが「仲値余剰気味だった」との声が聞かれた。

[2011-08-05][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・5日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は買い一服。4日の米株安や5日のアジア株安を背景にリスク資産圧縮目的で円が買われた。欧州勢参入後は、「フランスやイタリアとドイツの10年物国債の利回りスプレッドがユーロ導入来最高水準まで拡大した」と伝わり対ユーロで円買いが強まったほか、時間外の米株価指数先物が一時150ドルを超す下げ幅となったことを受けた円買いが入り円全体の上げ幅が広がった。
 もっとも、市場で「欧州中央銀行(ECB)が欧州周辺国の債券を購入している」との話が広がると対ユーロでの円買いは収まった。英独の株価指数や米株価指数先物が下げ止まったこともリスク許容度の低下に歯止めをかけて円買い圧力の後退につながった。
 なお、13時30分過ぎにまとまった規模の円売りが入り、市場では「政府日銀による円売り介入が行われたのではないか」との声が一時広がった。ただ、市場参加者から「国内証券筋の買いがまとまって入ったようだ」「一部外銀のミスヒットで上昇した可能性が高い」など日本の金融当局による為替介入を否定する話が徐々に広がり円売りは早々に失速した。

[2011-08-05][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・5日の欧州外国為替市場で円は伸び悩み。フランス、イタリアとドイツの10年物国債の利回りスプレッドがユーロ導入来最高水準まで拡大したことで、欧ソブリンリスクを意識した円買いユーロ売りが先行。他の通貨に対しても円買いが波及した。ただ、欧州中央銀行(ECB)による欧州周辺国の債券購入観測を背景に円高ユーロ安圧力は後退。市場では「ECBがユーロドルのレートチェックを行っている」との指摘もあり、円ユーロは下げに転じた。7月の米雇用統計が予想より強い内容となったことで、欧米株価が持ち直したことも円全体の重しとなった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は小高い。7月米雇用統計の発表を控えてしばらくは動意の薄い展開が続いていたが、指標発表後に1ドル=79円台前半まで値を上げる場面があった。しかし、欧米の財政・景気不安などを背景に円高圧力はなお強く、すぐに78円台半ばまで押し戻された。
・ユーロ円は16時前に一時本日安値となる1ユーロ=110円36銭前後まで値を下げたものの、その後持ち直した。米雇用指標発表直後に一時112円30銭前後と日通し高値を付けた。
・ユーロドルは欧州債務懸念は根強く、序盤は1ユーロ=1.40ドル台後半に沈む場面もあったが、ECBによる欧州周辺国の債券購入観測を背景に買い戻しが進んだ。予想を上回る米雇用指標を受けて株価が上昇すると、投資家がリスク回避姿勢を弱めるとの見方からユーロ買いドル売りが優勢となった。22時30分過ぎに一時本日高値となる1ユーロ=1.4232ドル前後まで値を上げた。

[2011-08-06][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・5日のニューヨーク外国為替市場で円は一進一退。米労働省が発表した7月の米雇用統計で、非農業部門雇用者数が前月比11万7000人増と市場予想平均の前月比8万5000人増より強い結果となったことを受けて、時間外の米株価指数先物が一時急騰。投資家のリスク志向が改善するとの思惑から、序盤には一時的に円売り外貨買いが進んだが、市場では「米雇用が鈍化しているとの見方を払しょくすることは出来なかった」との指摘もあり、売り一巡後は円買い戻しが優勢となった。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が本日の引け後に米国の格付けを引き下げるとの噂が広がり、米国株式相場が軟調な展開となったことも投資家のリスク回避志向を強めたようだ。
 ただ、ロイター通信が「欧州中央銀行(ECB)はイタリアとスペインが主要な構造改革を前倒しして推し進めることを条件に、両国の国債を買い入れることで4日に合意していた」と報じると、欧債務懸念が緩和するとの見方から、対ユーロを中心に円は一転して売りに押される展開に。欧ソブリンリスクの緩和期待でダウ工業株30種平均が持ち直したことも円売り外貨買いにつながり、引けにかけては幅広い通貨に対して円売りが広がった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は上値が重い。米雇用統計の発表直後には一時1ドル=79円09銭前後まで値を上げたが、買い一巡後は欧米株安を背景に円高ドル安が進んだこともあり、78円台半ばまで押し戻された。
・ユーロ円は下値が堅い。21時30分過ぎに日通し高値の1ユーロ=112円30銭前後まで値を上げたものの、その後は米株安が進んだことに伴う売りに押されて、110円台後半まで上値を切り下げる場面もあった。もっとも、ロイター通信の報道をきっかけに、欧債務懸念が和らぐとの見方から買い戻しが広がったため、引けにかけては112円台を回復した。
・ユーロドルは堅調。米株安が進んだ局面では1ユーロ=1.41ドル台半ばまで下押したが、欧債務懸念の緩和やダウ平均の持ち直しなどが下支え要因となり、3時30分過ぎには日通し高値の1.42971ドル前後まで値を上げた。

[2011-08-08][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・8日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はしっかり。スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が5日、米国の長期信用格付けを「AAA」から「AAプラス」に一段階引き下げたことを受けて、時間外の米株価指数先物や8日のアジアの株価が大幅に下落。また、時間外のWTI原油先物相場も一時3ドルを超す下げ幅となった。投資家のリスク許容度が大幅に低下したため、対資源国通貨中心に積み上がっていた円売りポジションを解消する動きが進んだ。主要7カ国(G7)の緊急電話会合後に発表された声明では「必要なら流動性確保などで協調行動をとる」としながらも「市場で決定される為替レートを支持することを再確認」との見解が示され、為替介入への警戒感が若干後退したことも円の支えとなった。

[2011-08-08][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・8日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は一進一退。8日午後のアジア株式市場では、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が米国の長期信用格付けを一段階引き下げたことを嫌気し、上海総合指数が一時4%超の下落となったほか、日経平均株価は200円を超す下げ幅となるなど軟調に推移するものが目立った。為替市場でもリスク資産を圧縮する動きが目立ったため、調達通貨の円は買われた。
 もっとも、欧州勢が参入してくると市場で「欧州中央銀行(ECB)がスペインやイタリアの国債を購入している」との話が広がり、英独の株価指数はプラス圏に浮上したうえ、時間外の米株価指数は急ピッチで下げ幅を縮小。リスク資産圧縮目的の円買いの動きは一服し、持ち高調整の円売りに押されて円全体の上値が切り下がった。
 その後は、現物の米国株相場の動向を見定めたいとの見方が徐々に強まり、英独の株価指数やダウ先物への買いは失速しているため、持ち高調整の円売りの動きは一巡している。対ユーロでは、ECBの国債購入を見越して円売りを進めていた投機筋から利益確定の円買いが入ったようだ。

[2011-08-08][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・8日の欧州外国為替市場で円は一進一退。前週末のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)による米国債格下げを受けて、欧州株相場が大幅に下落。投資家がリスク回避姿勢を強めるとの見方から円買い外貨売りが入った。半面、市場では「政府日銀による追加の円売り介入への警戒感が高まっている」との指摘があり、円の上値を試す動きも限定的だった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は1ドル=77円台後半でのもみ合いに終始した。
・ユーロ円はさえない。前週末の安値1ユーロ=110円36銭前後を下抜けて、一時110円10銭前後まで下げ足を速めた。
・ユーロドルは欧州中央銀行(ECB)によるイタリア、スペイン国債の購入観測を背景にユーロ買い戻しが進むと、一時1ユーロ=1.44ドル台を回復する場面があった。ただ、市場では「ECBによる国債買い入れを期待して事前に買いを入れていた投機筋からの利益確定の売りが上値を抑えた」との指摘があったほか、「東欧ネームの売りが散見された」との声もあり上値が徐々に切り下がった。株価の下落に伴うユーロ売りドル買いも出て、一時1.4150ドル前後まで値を下げた。ドイツ当局が「ECBが最近購入した債券を欧州金融安定ファシリティ(EFSF)が買い取るという計画について兆候がない」「EFSFの規模増額に関しては7月21日のEU首脳会議ですでに設定済みである」などの見解を示し、EFSFの機能拡充や柔軟運用に否定的なスタンスを示したこともユーロの重しとなった模様。

[2011-08-09][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・8日のニューヨーク外国為替市場で円は堅調。欧州の債務危機がイタリアやスペインに波及するとの懸念や、5日に格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が米国の格付けを引き下げたことが引き続き嫌気され、時間外の米株価指数先物や英・独の株価指数は大幅安となった。S&Pが8日にファニーメイとフレディマックの格付けを「AAA」から「AA+」に引き下げたことも材料視され、現物の米国株が下げ幅を拡大。リスク資産から資金を引き揚げる動きが優勢となり、対ユーロ中心に低金利の円が買い戻された。
 米格付け会社ムーディーズがリポートで米国の格付け「AAA」を確認したと伝わり、米国株が下げ渋った場面では円高に一時歯止めが掛かった。ただ、オバマ米大統領が「市場は米国の信用が世界で最も安全だと信じている」「一部の格付け機関が何を言おうと構わない。米国は常に『AAA』の国であるだろう」などの声明を発表すると、米ソブリンリスクの改善につながる内容ではなかったとして米国株が下値を探る展開に。WTI原油先物相場が急落したこともあり、対資源国通貨中心に円買いが再開した。

[2011-08-09][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・9日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は堅調。前週末のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)による米国格下げをきっかけに、世界的に金融市場が不安定になっており、9日午前のアジア株も大幅安となった。投資家があらゆるリスクポジションを解消している流れに沿う形で、為替市場ではこれまで積み上がっていた円売りポジションの巻き戻しが進んだ。特に日本と金利差の大きい豪ドルに対する円売りポジションを閉じる動きが目立ち、円全体を押し上げた。市場参加者からは「米大手銀から豪ドル米ドルの売りが目立った」との声が聞かれ、円買い豪ドル売りを加速させたようだ。中国国家統計局が9日発表した7月消費者物価指数(CPI)が前年同月比6.5%上昇と市場予想平均の6.4%上昇を上回り、中国の金融引き締め観測が一時高まったことも貿易の結びつきの強い豪ドルの売り材料とされた。
 なお、12時前にまとまった円売りが持ち込まれて円全体が一時的に値を下げる場面があったが、市場では「英系金融機関からのまとまった円売りドル買いが入った」との指摘があり、政府日銀の円売り介入ではなかったとの見方が多数を占めている。

[2011-08-09][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・9日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は不安定な展開。「バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が市場の沈静化を狙ってNY時間の午前中にスピーチを行う」との噂が広がると午後のアジア株に買い戻しが広がり、為替市場ではリスクポジションを閉じる動きが一服。ポジション調整で円売りが出て円全体が急ピッチで値を下げた。特に午前中に円買いが進んだオセアニア通貨に対して円売りが目立った。欧州勢参入後も、バーナンキFRB議長のスピーチに関する噂や米連邦公開市場委員会(FOMC)への期待感から時間外の米株価指数先物が一時300ドル高となり、一段と円が売られた。市場参加者間で「欧州中央銀行(ECB)が欧州周辺国の国債を購入している」との話が広がったこともリスク許容度の低下に歯止めをかけたようだ。
 もっとも、その後の欧州株や時間外の米株価指数先物は失速。ドイツ株式指数(DAX)が前日比6%超の下げとなっていることもあってリスク回避の動きが再開し、円が買われている。

[2011-08-09][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・9日の欧州外国為替市場で円は神経質な値動き。バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の発言や、米連邦公開市場委員会(FOMC)への期待から時間外のダウ先物が上昇。欧州中央銀行(ECB)によるスペイン、イタリア国債の購入観測もあって、過度の懸念が後退し円買い圧力は後退した。半面、欧米の財政・景気不安などを背景に円高圧力はなお強く、円の下値は限定的だった。市場では「FOMCの結果を見極めたいとの見方から積極的な商いは手控えられた」との指摘があった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は19時30分過ぎに一時1ドル=76円99銭前後まで値を下げたものの、その後ショートカバーが入り77円台を回復した。政府日銀が円売り介入を実施した4日の安値76円98銭前後が下値の目処として意識された。
・ユーロ円は1ユーロ=110円ちょうどを挟んだもみ合いの展開が続いた。
・ユーロドルは米金融イベントを前に1ユーロ=1.42ドル台での不安定な値動きが続いた。なお、ECBによる債券購入観測を背景に一時1.42871ドル前後と日通し高値を付ける場面もあったが、ユーロ買いはあくまでポジション調整の域を出ず、買いが一巡すると値動きが細った。

[2011-08-10][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・9日のニューヨーク外国為替市場で円は買い先行後、売られた。欧州の取引時間帯に予想を下回る英経済指標が相次いで発表されたことや、英国で暴動が拡大していることを背景に、円買いポンド売りが優勢となった。その他の通貨に対しても円がやや買われたが、日本時間10日3時15分に米連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表を控えて様子見気分も強く、一方的に円高が進む展開にはならなかった。
 米連邦準備理事会(FRB)は9日、FOMCを開き、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.0%から0.25%の範囲に据え置くことを決めたと発表。声明では「今年の経済成長はこれまでのところ委員会が予想していたよりもかなり遅れていることが示唆される」「指標はここ数ヶ月での全体的な労働市場の状況の悪化を示唆している」「経済見通しの下振れリスクが増加している」として、米景気見通しに悲観的な見方が示された。対ドルで円買いが強まったほか、ダウ平均の200ドル超安がリスク回避的な円買いを促した。
 ただ、「経済状況は少なくとも2013年半ばまでFF金利を異例の低水準とすることを正当化する可能性がある」「物価安定のもとで力強い景気回復を促進するため、利用可能な政策手段の範囲について協議した」「必要に応じてこれらの手段を用いる準備がある」として、低金利政策が一段と長期化し、追加金融緩和が実施される可能性も同時に示された。ダウ平均が一転上昇し400ドルを超す上げ幅となったため、投資家のリスク許容度が改善するとの見方から円に戻り売りや利食い売りが持ち込まれた。

[2011-08-10][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・10日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は買い戻し。昨日の米国市場で、ダウ工業株30種平均が400ドル超の上昇となったことを背景に円が売られた流れを引き継いだ。もっとも、東京市場では日本株が買い一巡後に上値が重くなったほか、昨日の米国市場での円売りが急ピッチだったこともあって利益確定の円買いが散発的に入った。政府日銀の円売り介入がこれまでのところ行われていないため、「介入期待から短期的に円売りドル買いポジションを積み上げていた参加者からの円買いドル売りが入った」との声もあった。

[2011-08-10][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・10日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は一進一退。欧州勢参入後に時間外の米株価指数先物が下げ幅を拡大すると、為替市場では円売りポジションを解消する動きが強まった。その後、市場関係者の話として「欧州中央銀行(ECB)がイタリアとスペイン国債を買い入れた」と伝わると、ユーロ圏の債務懸念が緩和するとの見方から対ユーロ中心に円売りが見られた。ただ、フランスのソブリンCDSが過去最高水準までワイドニングしたと報じられたこともあり、円売りは長続きしなかった。米株価指数先物が依然さえない展開であることも円の支えとなった。

[2011-08-10][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・10日の欧州外国為替市場で円はしっかり。時間外のダウ先物が急落し欧州株が失速したことを背景に、投資家がリスク回避姿勢を強めると円買い外貨売りが膨らんだ。対ユーロでは「フランスが格下げされる可能性がある」との噂を手掛かりに円買いが進んだほか、ポンドに対してはイングランド銀行(BOE)が発表した四半期ごとのインフレリポートを材料に円買いが優勢となった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円はじり安。米低金利政策が長期化するとの見方から円買いドル売りが入ったほか、クロス円の下落につれた売りが出た。22時過ぎに一時1ドル=76円35銭前後まで値を下げた。ただ、政府日銀による円売り介入への警戒感も根強く、下落のスピードは緩やかだった。
・ユーロ円は大幅安。前日の安値1ユーロ=109円11銭前後を下抜けて、22時30分過ぎに一時108円61銭前後まで売り込まれた。
・ポンド円はさえない。英インフレリポートでは、前回5月よりも英経済の見通しが弱くなっていることや、消費者物価指数(CPI)が中期的に2%をわずかに下回る可能性が高いとの見解が示された。全般にポンド売りが強まった流れに沿って、一時1ポンド=123円58銭前後まで値を下げた。
・ユーロドルは頭が重かった。対ポンドでユーロ買いが進んだ影響で、18時30分過ぎに一時1ユーロ=1.4402ドル前後まで値を上げたものの、その後失速。株価の下落に伴うユーロ売りドル買いが出たほか、市場では「フランスが格下げされる可能性がある」との噂があり、欧ソブリンリスクを意識したユーロ売りが膨らんだ。アジア時間の安値1.4312ドル前後を下抜けて、22時30分過ぎに一時1.4209ドル前後まで下げ足を速めた。
 なお、米格付け会社ムーディーズは10日、フランスの格付け「AAA」の見通しは「安定的」との見解を改めて示したものの、特に反応は見られなかった。

[2011-08-11][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・10日のニューヨーク外国為替市場で円はドル以外の通貨で買い優位。市場で「フランスが格下げされる」「フランスの一部金融機関が経営難に陥っている」との噂が広がったほか、フランスのソブリンCDS5年物スプレッドが過去最高水準までワイドニングするなど、欧州債務懸念がフランスに拡大した。フランス銀行株中心に欧州株全般が急落したうえ、ダウ平均が450ドルを超す下げ幅となり、リスク回避姿勢を強めた投資家が対ユーロ中心に円買いを進めた。
 その後、ダウ平均が170ドル超安まで下げ幅を縮小すると、持ち高調整目的の円売りが広がった。ただ、ダウ平均が引けにかけて500ドル超下落したため、対資源国通貨中心に円買いが再開した。
 一方、ドルに対しては上値が重い。欧米株価の下落につれて円高が進んだが、政府日銀による円売り介入が警戒され上値は限られた。ダウ平均が下げ幅を縮めた場面で円全体が押し下げられた流れに沿ったほか、その後も散発的な円売りが出てじり安となった。

[2011-08-11][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・11日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は買い先行後は下げに転じた。10日の米国株式市場でダウ工業株30種平均が500ドル超の下落となったことを背景に、11日のアジア株への警戒感が高まり、リスク資産圧縮目的の円買いが先行した。対豪ドルでは弱い豪雇用統計を受けた円買いが一時入った。
 ただ、時間外の米株価指数先物は上げ幅を拡大しているうえ、アジア株が底堅く推移したため、投資家のリスク許容度の低下に歯止めがかかった。短期スタンスで円買いを進めた向きから円売りが出て円全体が値を下げた。市場参加者からは「豪ドル米ドルにアジア系ソブリンネームの買いが入った」との指摘が聞かれ、豪ドル米ドルの上昇につれた円売り豪ドル買いも見られた。

[2011-08-11][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・11日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は夕刻に荒い値動き。時間外の米株価指数先物の上昇を背景に対ユーロやオセアニア通貨でドル売りが進むと、円ドル相場には上昇圧力がかかった。また、米低金利政策の長期化観測を背景にした円買いドル売りも入り、一時76円31銭前後と史上最高値76円25銭前後に接近した。ただ、市場参加者から「一部邦銀からまとまった円売りが持ち込まれた」「一部邦銀に日銀からのレートチェックが入った(プライスを聞かれてナッシングしていった)との噂があった」などの声が聞かれ、一転対ドル中心に円売りが優位になり円全体が値を下げた。その後は、政府・日銀が実際に円売り介入を行った訳ではなかったため、円売りは長続きせず円全体が急速に下値を切り上げている。

[2011-08-11][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・11日の欧州外国為替市場で円は不安定な値動き。フランスの大手銀行株が値を崩し欧州株が下落すると、投資家がリスク回避姿勢を強めるとの見方から円買い外貨売りが入った。ただ、政府日銀による円売り介入への警戒感は根強く、一方的に円高が進む展開にはならなかった。時間外のダウ先物や欧州株が急速に買い戻されたことも円の重しとなった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は一時1ドル=76円31銭前後と史上最安値76円25銭前後に接近したが、まとまった規模の買いで77円30銭前後まで急ピッチで上昇した。市場では「日銀がレートチェック(取引状況の照会)をしている」との観測があった。
・ユーロ円は株価の下落に伴う売りが出て一時3月17日以来の安値となる1ユーロ=108円01銭前後まで下げたものの、その後持ち直した。ユーロ高・スイスフラン安につれた円売りユーロ買いが出た。ユーロスイスフランは22時過ぎに一時1ユーロ=1.0812スイスフラン前後まで急伸した。スイスフランをユーロにペッグ(連動)させるとの思惑が広がるなか、市場では「スイス国立銀行(中央銀行、SNB)が先物市場で流動性を供給している」との観測が浮上し、ユーロ買いスイスフラン売りが膨らんだ。
・ユーロドルは欧州中央銀行(ECB)がイタリア、スペイン国債を購入しているとの観測から一時1ユーロ=1.4275ドル前後まで上げたものの、欧州の銀行株が急落し欧州株価指数が下げに転じると、リスク回避的なユーロ売りドル買いが強まった。21時30分過ぎに一時本日安値となる1.4104ドル前後まで値を下げた。もっとも、売り一巡後は買い戻しが優勢に。対スイスフランでユーロ高が進んだ影響を受けたほか、市場では「1.4100ドルにはまとまった規模の買い注文が観測されている」との指摘があり、1.42ドル台半ばまで戻した。

[2011-08-12][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・11日のニューヨーク外国為替市場で円は軟調。「サルコジ仏大統領メルケル独首相が来週16日にパリで会談する」と伝わり、欧州債務危機の改善期待が広がったほか、欧州株式市場で空売りが禁止されるとの観測から欧州株全般が上げに転じ、大きく値を伸ばした。投資家のリスク許容度が回復するとの見方から、対資源国通貨中心に低金利の円が売られた。米労働省が11日発表した前週分の新規失業保険申請件数が39万5000件と市場予想平均の40万5000件程度より強かったこともあり、ダウ平均は堅調地合いが継続。引けにかけて550ドルを超す上げ幅となり、円の押し下げ要因となった。

[2011-08-12][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・12日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は底堅い。11日の米国市場で、欧米株高を背景に円が売られた流れを引き継いだ。ただ、12日午前の日本株は上値が重くなったほか、時間外の米株価指数先物がマイナス圏で推移しているため、投資家のリスク許容度の改善が進まず散発的に円の買い戻しが入った。
 野田佳彦財務相が12日午前、「緊張感をもってマーケットの動向を注視したい」「(円高に関して)適切な対応が必要であれば3次補正でも考える」などと発言したと伝わったが、特に材料視されていない。

[2011-08-12][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・12日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は上値が重い。時間外の米株価指数先物が下げ幅を拡大したことや、午後の日本株がさえない展開だったことなどを背景に、リスクポジション解消目的の円買いが入った。ドルとユーロに対しては「米系金融機関から円買いが入った」との声が市場参加者から聞かれた。欧州勢参入後には、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が米国債の格付けを引き下げた際に、前もって米国の格下げを行っていた米格付け会社EGAN-JONESがフランス国債の格付けを引き下げたと伝わり、ユーロに対する円買いの勢いが増した。
 もっとも、一部通信社が「欧州中央銀行(ECB)がイタリアとスペイン国債を買い入れている」と報じると、対ユーロでの円買いは一服。また、ダウ先物の下げ幅が縮小した上、英・独の株価指数も上昇に転じたこともあり、円買いはおさまった。
 なお、対ドルで円が高値を付けた際には、市場参加者から「財務省がレートチェック(取引状況の照会)をしているとの噂が広がった」との指摘があった。

[2011-08-12][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・12日の欧州外国為替市場で円は失速。米格付け会社EGAN-JONESがフランス国債の格付けを引き下げたと伝わり、対ユーロ中心に円買いが先行したものの、買いは続かず徐々に上値を切り下げた。欧州中央銀行(ECB)によるイタリア、スペイン国債購入観測を背景に、円売りユーロ買いが出て円全体を押し下げた。市場では「財務省がレートチェック(取引状況の照会)をしている」との観測があり、円売り介入への警戒感が高まったことも円の重し。
 米商務省が発表した7月の米小売売上高は市場の予想通りとなったが、前月の数値が上方修正され自動車を除いた数値が予想より強い内容だったと分かると、時間外のダウ先物が上げ幅を拡大。円を一段と押し下げた。
 【 通貨ペア 】
・ドル円はじり安。対ユーロなどでドル安が進んだ影響を受け、21時過ぎに一時本日安値となる1ドル=76円52銭前後まで下げた。ただ、政府日銀による円売り介入への警戒感は根強く、一本調子で円高ドル安が進む状況にはならなかった。クロス円の上昇も相場を支えた。
・ユーロ円は底堅い動き。16時過ぎに一時本日安値となる1ユーロ=108円53銭前後まで値を下げたものの、株価の上昇に伴う円売りユーロ買いが出て109円60銭前後の日通し高値を付けた。
・ユーロドルは16時過ぎに一時本日安値となる1ユーロ=1.4150ドル前後まで下げたが、その後持ち直した。ECBによるイタリア、スペイン国債購入観測を背景にユーロ買いが進んだほか、株高で投資家がリスクを取りやすくなるとの見方から買いが入った。22時前に一時1.42924ドル前後まで値を上げた。

[2011-08-13][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・12日のニューヨーク外国為替市場で円は上値が重い。米商務省が12日発表した7月の米小売売上高(季節調整済み)は前月比0.5%増と市場予想平均と同じだった。ただ、前回値が0.1%増から0.3%増に上方修正されたほか、自動車を除いた数値が前月比0.5%増と市場予想平均の0.3%増を上回ったため、欧米株価が上げ幅を拡大。投資家のリスク許容度が回復するとの見方から、低金利の円が散発的に売られた。ただ、7月の米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値)は54.9と市場予想平均の62.0程度を下回り、株価が失速した場面では円を買う動きも見られた。もっとも、週末要因で市場参加者が次第に減少するなか、目立った売買は見られず全体的に方向感が乏しかった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は1ドル=76円52銭前後まで値を下げた。株高を背景に対ユーロなどでドル売り圧力が強まった影響を受けた。ただ、欧州の取引時間帯には「財務省がレートチェック(取引状況の照会)をしている」との噂が広がり、介入警戒感が高まるなかで下値は限られた。その後は米小売統計が好感される形で76円台後半までじり高となった。
・ユーロ円は株価の上昇につれた買いで1ユーロ=109円60銭前後まで値を上げた。ただ、買い一巡後は109円台前半から半ばで動意を欠いた。
・スイスフラン円は、じり安。スイス国立銀行(SNB)がスイスフラン高への対応を積極的に行っていることが引き続き警戒され、スイスフランが売られやすい地合いとなった。引けにかけて1スイスフラン=98円52銭前後まで値を下げた。
・ユーロドルは伸び悩み。米小売統計を受けた欧米株価の上昇に伴い、1ユーロ=1.42924ドル前後まで値を上げた。欧州中央銀行(ECB)がイタリアやスペインの国債を購入しているとの観測も相場を支えた。ただ、前日高値の1.4295ドル前後を上抜けることが出来なかったうえ、市場では「ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだ売りが出た」との声が聞かれ、1.42ドル台前半まで失速した。中盤以降は1.42ドル台半ばでのもみ合いに終始した。

[2011-08-15][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・15日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は弱含んだ。日本株相場の上昇を受け、投資家のリスク回避姿勢が一服するとの見方から低金利の円が売られた。市場では「ユーロや豪ドルに対しては、日本の証券会社からの円売りが目立った」との指摘があったほか、「対ドルでは、米大手投機筋からの円売りが出た」との声が聞かれた。もっとも、その後は日本株が伸び悩んだこともあって、円売りの勢いは徐々に弱まった。
 一方、スイスフランに対しては堅調だった。「スイス国立銀行(中央銀行、SNB)はスイスフラン高是正のため、ユーロスイスフラン相場について下限目標を設定することを検討している」とスイス地元紙が報道。ユーロ高スイスフラン安につれた円買いスイスフラン売りが入った。

[2011-08-15][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・15日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円はもみ合い。日本、アジア株相場の上昇を受け、投資家のリスク回避姿勢が一服するとの見方から円売りが出た半面、お盆休みを早めに切り上げてきた日本の輸出企業などから円買いが入ったため相場は方向感が出なかった。市場では「スイスフラン絡みの取引が中心で円相場は方向感に乏しい」との指摘があった。

[2011-08-15][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・15日の欧州外国為替市場で円は全体としては方向感が出なかった。対スイスフランでは、スイス金融当局がスイスフラン高に積極的に対応するスタンスを示していることが円買いを誘った。ニュージーランド(NZ)ドルに対しては下値が堅い。欧州株や時間外の米株価指数先物の上昇を背景に、リスク許容度の改善を期待して円を売る動きがあったが、欧州通貨に対してNZドル売りが目立っていることが円買いNZドル売りを促し下値が限られた。半面、ユーロに対しては軟調。「メルケル独首相サルコジ仏大統領の16日の会談では欧州共同債は議題にならない」との一部報道が伝わると、欧財政問題の解決期待が後退し円買いユーロ売りが一時入ったが、ニューヨーク勢が参入してくると弱い米経済指標を手掛かりにユーロドルが大幅高となっていることにつれて円売りユーロ買いが出て本日安値まで沈んだ。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は22時30分過ぎに1ドル=76円60銭前後と日通し安値を付けた。米ニューヨーク連銀が15日発表した8月のニューヨーク州製造業景気指数がマイナス7.72となり、市場予想平均のゼロを下回ったことや、米財務省が15日発表した6月の国際資本統計(対米証券投資動向)で、米居住者と外国人との間の証券取引は差し引きが37億ドルの米国への資金流入超となり、市場予想平均の326億ドルの流入超を下回ったことなどを受けた。ユーロに対しドル売りが急ピッチで進んでいることもドル円相場を押し下げた。
・ユーロ円は堅調。メルケル独首相とサルコジ仏大統領の会談に関する報道を嫌気して一時売られたが、ニューヨーク勢参入後にユーロドルが大幅高となると切り返した。現物の米国株が堅調に推移していることも買いを後押しし、22時30分過ぎに1ユーロ=110円61銭前後と本日高値を付けた。
・ユーロドルは堅調。欧州共同債に関する一部報道を受けて売りが出る場面があったが、ニューヨークの取引時間帯に入り、弱い米経済指標が伝わるとユーロ買いドル売りが優位になった。オプションのバリアが観測されていた1.4400ドル前後では若干伸び悩んだが、仕掛け的な買いが加わり上げ幅を拡大。現物の米国株が堅調に推移すると一段高となった。22時30分過ぎに1ユーロ=1.4440ドル前後と本日高値を付けた。

[2011-08-16][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・15日のニューヨーク外国為替市場で円はドル以外の通貨に対して軟調。ネット検索最大手グーグルが米通信機器大手モトローラ・モビリティー・ホールディングスを125億ドルで買収すると発表したほか、その他にもM&A(買収・合併)の発表が相次いだことが好感され、ダウ平均は200ドルを超す上げ幅となった。投資家のリスク志向が回復するとして、低金利の円を売る動きが優位となった。対ユーロでは、先週に欧州中央銀行(ECB)が行った債券買い入れが過去最大規模となる220億ユーロだったことが明らかとなり、予想を上回る規模だったとの見方が円売りユーロ買いを促した。16日の独仏首脳会談で欧州債務問題が進展するとの思惑も円の重しとなった。また、対資源国通貨ではWTI原油先物相場の2ドル超高を材料に円売りが継続した。
 一方、ドルに対しては上値が重い。8月米ニューヨーク連銀製造業景気指数がマイナス7.72と市場予想平均のゼロを下回ったほか、6月対米証券投資動向(短期債を除く流入額)も37億ドルと市場予想平均の326億ドルを下回ったため、円買いドル売りが先行した。ただ、政府日銀の円売り介入が警戒され上値は限られたほか、株高や原油高を背景に円全体が弱含んだ影響から、次第に値を下げた。

[2011-08-16][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・16日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はもみ合い。米経済の先行きに対する懸念がある一方、円売り介入に対する警戒感も根強いことから相場は動きづらい状況だ。市場では「独仏首脳会談を前に、様子見ムードが強い」との指摘があった。

[2011-08-16][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・16日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は強含んだ。時間外のダウ先物が下落し、投資家がリスクを取りにくくなるとの見方から円買い外貨売りが入った。ユーロに対しては、4-6月期独国内総生産(GDP)速報値が市場予想を下回ったことが円買いを誘った。欧州勢が加わる時間帯になると、欧州株が下落したことなどを手掛かりに円高が一段と進んでいる。

[2011-08-16][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・16日の欧州外国為替市場で円はしっかり。ドイツの4-6月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値や、4-6月期ユーロ圏GDP(季節調整済み)速報値が市場予想平均を下回ったことを嫌気して16日の欧州株価指数が下落しているほか、時間外の米株価指数先物も軟調に推移しているため、投資家がリスクを取った動きを後退させた。低金利で調達通貨とされる円は全般的に買い戻された。
 もっとも、ユーロに対しては「欧州中央銀行(ECB)がイタリアとスペインの国債を購入している」との観測を背景に上値が抑えられる場面がみられたほか、対ポンドでは7月英消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったことを手掛かりに一時円売りが進んだ。
 【 通貨ペア 】
・21時過ぎにドル円は1ドル=76円66銭前後。
・ユーロ円は1ユーロ=110円11銭前後とそれぞれ本日安値を付けた。
・ユーロドルは軟調。21時前に1ユーロ=1.4355ドル前後と本日安値を付けた。株安を受けてリスクポジション解消目的の売りが出た。

[2011-08-17][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・16日のニューヨーク外国為替市場で円は上値が重い。欧州の取引時間帯に発表されたドイツやユーロ圏の4-6月期国内総生産(GDP)速報値が予想を下回り、英・独の株価指数や時間外の米株価指数先物が引き続き軟調に推移したため、低金利の円は買いが先行した。その後、予想を上回る7月米鉱工業生産指数や、格付け会社フィッチが米国格付けを「AAA」で維持し見通しを「安定的」としたことを受けて円売りドル買いが入ったほか、株価の下げ幅縮小が円全体を押し下げた。
 独仏首脳会談後の記者会見でサルコジ仏大統領がユーロ防衛の決意を示すと、円売りユーロ買いが一時強まった。ただ、市場の一部で期待されていた欧州金融安定ファシリティ(EFSF)の規模拡大や欧州共同債の構想について、サルコジ仏大統領やメルケル独首相が支持を表明しなかったことが材料視され、対ユーロ中心に円が買い戻された。独仏が9月に欧州連合(EU)レベルで金融取引税を提案することが明らかとなり、ダウ平均が一時190ドル超下落したことも円の買い戻しを誘った。
 もっとも、その後のダウ平均が下げ幅を縮小すると、対資源国通貨中心に円は再び頭の重い展開となった。

[2011-08-17][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・17日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はじり高。欧米の財政景気不安が払しょくされないなか、日本株相場の下落を手掛かりに円買い外貨売りが入った。ただ、夏季休暇で市場参加者が少ないうえ、新規の取引材料に乏しく大きな動きにはならなかった。

[2011-08-17][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・17日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は強含み。欧米の財政・景気不安が払しょくされないなか、日本株相場の下落を手掛かりに円買い外貨売りが入った。欧州勢が加わる時間帯になると、欧州株が下落したことなどを理由に円高が進んだ。

[2011-08-17][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・17日の欧州外国為替市場で円は上値が重い。17日のアジア市場で日本株の下落を背景に円が買われた地合いを引き継いだが、欧州市場では時間外のダウ先物が持ち直したこともあり円買いは収まり上値が切り下がった。スイスフランに対しては、スイス国立銀行(SNB)が発表したスイスフラン高対応策にユーロとのベッグ(連動)や取引バンドの設定などが含まれていなかったことを受けた円売りが出た。対ユーロでは欧州中央銀行(ECB)のイタリア国債購入観測や、ユーロドル相場が上昇していることなどを受けた円売りが出ている。
 一方、円はドルに対しては強含み。スイスフランやユーロ、豪ドルに対しドル売りが続いていることにつれて円買いドル売りが入った。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は22時30分過ぎに1ドル=76円41銭前後と日通し安値を付けた。
・ユーロ円は21時過ぎに1ユーロ=110円93銭前後と本日高値まで上げた。
・ユーロドルは堅調。21時過ぎに1ユーロ=1.4507ドル前後と7月27日以来の高値を付けた。市場参加者から「米系投機筋から買いが持ち込まれた」「欧州中央銀行(ECB)によるイタリア、スペイン国債購入観測を背景にユーロ買いが進んだ」との声が聞かれたほか、「中東勢の買いが入った」との指摘もあった。
 欧州連合(EU)が17日、「(欧州共同債の発行について)検討の余地が全くなくなったわけではない」「欧州金融安定ファシリティ(EFSF)の規模は十分だが、将来に選択肢は残る」との見方を示したことも支えとなった面がある。

[2011-08-18][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・17日のニューヨーク外国為替市場で円はドル以外の通貨に対して売り先行後、買い戻された。時間外の米株価指数先物の持ち直しや欧州株の下げ幅を縮小を背景に、投資家のリスク許容度が改善するとの見方から対資源国通貨中心に円売りが優位となった。ダウ平均の120ドル超高やWTI原油先物相場の2ドル超高も円全体の押し下げ要因となった。ただ、ダウ平均が下げに転じ、一時80ドル超安まで下げ幅を広げると円の買い戻しが進んだ。終盤にかけては手掛かり材料に乏しく、方向感のない取引が続いた。
 一方、ドルに対しては高値圏でもみ合い。対欧州資源国通貨でドル売り圧力が強まった影響から、円買いドル売りが小幅に入る場面があった。ただ、政府日銀の円売り介入が警戒されたほか、株高を背景にドル以外の通貨に対して円売りが広がったため、上値は限られた。もっとも、さらに売りを進める材料も見当たらず高値圏で次第に値動きが細った。

[2011-08-18][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・18日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はもみ合い。欧米の財政・景気不安が払しょくされないなか、日本株相場の下落を手掛かりに円買い外貨売りが入った。半面、政府日銀による円売り介入への警戒感は根強く、相場は方向感が出なかった。
 中尾武彦財務官は18日、日銀の中曽理事と会談し、「為替市場などで意見交換した」と伝わった。また、「今後も為替市場をよくみていく」「円高は投機的要素がある」などと語った。為替介入への警戒感が高まり円売りドル買いの勢いがじわりと強まった。

[2011-08-18][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・18日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は豪ドルやNZドルなどに対しては強含んだ。時間外のダウ先物や日本株相場の下落を受け、投資家がリスクを取りにくくなるとの見方から円買いが入った。また、スイスフランに対しては急伸。市場では「スイス国立銀行(SNB)がスワップ市場で流動性を供給している」との観測があり、円買いスイスフラン売りが膨らんだ。

[2011-08-18][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・18日の欧州外国為替市場で円はしっかり。18日の欧州の株価指数や、時間外の米株価指数先物が軟調に推移しているほか、時間外のWTI原油先物相場は2%超の下落となった。リスクマネーのフローが細り、円売りポジションが解消されて円全体がしっかりとした展開となった。
 一方、円はドルに対しては上値が重い。リスクポジション解消目的で対資源国通貨中心にドル買い圧力が高まった影響を受けたほか、政府日銀の円売り介入への警戒感が上値を抑えた面もあった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は底堅く推移。クロス円の下げにつれた円買いドル売りが入ったが、対資源国通貨中心としたドル買いに連動した円売りドル買いが下値を支えた。
・ユーロ円は22時過ぎに1ユーロ=109円80銭前後と本日安値まで下げた。
・ユーロドルは買い先行後、下げに転じ下げ幅を拡大。欧州中央銀行(ECB)によるイタリア、スペイン国債購入観測を背景にユーロ買いドル売りが入ったほか、「中東勢からの買いが入った」との指摘もあり、17時過ぎに1ユーロ=1.4452ドル前後と本日高値を付けた。
 ただ、欧州株やダウ先物の下落幅が拡大するとリスク資産圧縮目的でユーロ売りドル買いが優位になった。22時過ぎには1.43363ドル前後と本日安値まで下げた。

[2011-08-19][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・18日のニューヨーク外国為替市場で円は買い先行後は売られた。市場では「モルガン・スタンレーが世界経済成長見通しを、ドイツ銀行が中国経済成長見通しをそれぞれ下方修正した」との声が聞かれたほか、前週分の米新規失業保険申請件数や7月米中古住宅販売件数、8月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数がいずれも予想より弱い内容となり、世界景気の減速懸念が高まった。欧米株価やWTI原油先物相場が大幅安となるなど、リスク資産から資金を引き揚げる動きが加速した流れに沿って低金利の円は買い戻しが優勢となった。ただ、株安に歯止めが掛かると、急速に円高が進んだ反動が出て上値が切り下がった。

[2011-08-19][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・19日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は下値が堅い。政府日銀による円売り介入への警戒感が根強いなか、英系銀行からとみられる円売りドル買いが出ると、損失覚悟の円売り注文を巻き込んで円は急落した。実質的な5・10日(五十日)とあって仲値決済に向けた円売りも出た。ただ、「円の下落は政府・日銀による為替介入ではない」との見方が広がると、急速に円を買い戻す動きが広がった。市場関係者からは「欧州系銀行や米系銀行から断続的な円買いが入った」との声が聞かれた。

[2011-08-19][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・19日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は堅調。日本、アジア株相場の下落を受け、投資家がリスク回避姿勢を強めるとの見方から円買い外貨売りが入った。欧州勢が加わる時間帯になると、欧州株が急落したことなどを理由に円高が進んだ。

[2011-08-19][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・19日の欧州外国為替市場で円は買い先行後、下げに転じた。欧州株、時間外の米株価指数先物の下落に伴い、リスク許容度の低下した投資家がリスクポジション解消目的で円を買い戻した。しかし、株が下げ止まると円買い圧力は緩和した上、欧州中央銀行(ECB)によるイタリア国債購入観測を背景に対ユーロで円売りが進んだことが、その他通貨にも波及し円全体の上値が切り下がった。時間外のWTI原油先物相場の下げ幅縮小を材料に対オセアニア通貨で円売りが見られたほか、ユーロに対しては「スペイン政府が債務目標達成のための追加の支出削減策を承認したことが円売りユーロ買いを誘った」との指摘があった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は18時前に1ドル=76円31銭前後と11日以来の安値を付けた。もっとも、史上最安値76円25銭前後にはオプションのバリアが観測されており、防戦買いが入ったほか、政府日銀の円売り介入を警戒して売り方の買い戻しも入ったため、売り一巡後は下げ渋った。
・ユーロ円は株安を背景に売りが先行し16時30分過ぎに1ユーロ=109円05銭前後と本日安値を付けたが、22時過ぎには110円20銭前後まで切り返した。
・ユーロドルは売り先行後、持ち直した。株安に伴うリスク資産圧縮目的の売りが先行。17時前に1ユーロ=14259ドル前後と本日安値を付けた。しかし、欧州中央銀行(ECB)によるイタリア国債購入観測を背景にユーロ買いが入ったほか、「ロシア勢からの買いが入った」との指摘もあり切り返した。株の下げが収まりスペイン政府が追加支出削減策を承認すると買いが加速。22時過ぎに1.4425ドル前後と本日高値まで上げた。

[2011-08-20][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・時事通信が報じたところによると、19日のニューヨーク外国為替市場でドル円相場が史上最安値をつけたことを受けて、今月8日開かれた先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁による電話会議で採択された「国際金融市場安定に向け協調行動を取る」との声明に基づき、政府日銀が為替介入に向け海外当局との調整を検討するという。

[2011-08-20][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・19日のニューヨーク外国為替市場で円はドルに対して買い先行後、売られた。対ユーロやスイスフラン中心にドル売り圧力が強まった影響から、円買いドル売りが先行した。一部米メディアが中尾武彦財務官の話として「頻繁に介入する計画はない」と報じたことを背景に仕掛け的な円買いが持ち込まれると、損失覚悟の円買い注文を巻き込んで史上最高値まで急伸した。ただ、8日の主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁による電話会議で採択された「我々は、為替市場における行動に関して緊密に協議し、適切に協力する」との声明を踏まえ、政府日銀が円売り介入に向け海外当局との調整を検討すると複数の通信社が報じたため、介入警戒感が高まったとして円は持ち高調整目的の売りに押し戻された。
 一方、ユーロや豪ドル、カナダドルに対しては売り先行後、方向感を欠いた。レーン欧州委員(経済・通貨問題担当)の話として「欧州連合(EU)は欧州共同債で法案を作成する可能性」と伝わったほか、スペイン政府が追加の支出削減策を承認したことがわかり、欧州債務問題が進展するとの見方から円売りユーロ買いが強まった。対豪ドルやカナダドルでは、WTI原油先物相場の持ち直しも円売り要因とみなされた。その後、円・ドル相場の急伸につれて円買いが強まる場面もあったが、中盤以降は週末とあって方向感を欠いた。
 なお、ポンドやNZドルに対しては売り先行後、買い戻された。対ユーロ中心に円売りが先行した流れに沿って値を下げたが、米国株相場が下げ幅を拡大するにつれて円の買い戻しが進んだ。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は1ドル=75円95銭前後と史上最安値を更新した。中尾財務官の発言をはやす形で仕掛け的な売りが出たほか、市場では「本日のNYカット(日本時間23時)で行使期限を迎えるオプションが76.30円前後に観測されていたが、23時を過ぎたことで値が軽くなり下げが加速した」との指摘があった。また、オプションのバリアが観測されていた76円25銭前後や76円ちょうどを下抜けて、損失覚悟の売り注文を誘発した。ただ、「下値では本邦勢の買い注文が見られた」との声があったうえ、介入警戒感が高まるなかで先に売りを進めた短期筋が反対売買を行う形で76円台半ばまで値を戻した。
・ユーロ円は1ユーロ=110円28銭前後まで値を上げた後、110円台前半でのもみ合いが続いた。
・ユーロドルは伸び悩み。スペイン政府が追加の支出削減策を承認したことなどが好感され、1ユーロ=1.4453ドル前後まで値を上げた。安く始まった米国株が持ち直したことも買いを誘ったほか、ドルスイスフランが前日安値の1スイスフラン=0.7857スイスフラン前後を下抜け、0.7807スイスフラン前後まで下げ足を速めたことも相場を支えた。ただ、米国株が再び下げに転じ、下げ幅を広げたことがリスク資産圧縮目的の売りを促すと1.4400ドル前後を割り込んだ。

[2011-08-22][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・22日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は下値が堅い。前週末の海外市場で円相場が1ドル=75円95銭前後と史上最高値を付けたことから、政府日銀による円売り介入への警戒感が高まり、思惑的な円売りが先行。米系銀行からまとまった規模の円売りドル買いが出ると円は急落した。なお、市場では「米系銀行の円売りドル買いのバックには国内機関投資家のフローがあった」との指摘があった。
 ただ、「円の下落は政府・日銀による為替介入ではない」との見方が広がると急速に円を買い戻す動きが広がった。下値では日本の輸出企業などからの円買い注文も厚く相場を支えた。

[2011-08-22][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・22日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円はもみ合い。日本、アジア株相場の下落を受け円買い外貨売りが入る場面があったが、その後じりじりと上値を切り下げた。政府日銀による円売り介入への警戒感が根強いなか、安く始まった欧州株が持ち直したことが相場の重しとなった。

[2011-08-22][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・22日の欧州外国為替市場で円はユーロや資源国通貨に対して弱含み。欧州株や時間外の米株価指数先物が上昇しており、投資家のリスク志向が回復したため円を売る動きが出た。WTI原油先物相場の上昇も対資源国通貨での円売り材料とされた。対ユーロではユーロスイスフランの上昇につれた円売りユーロ買いが出た。
 一方、円はスイスフランに対しては下値が堅い。スイス地元紙が21日、「スイス政府スイス国立銀行(中央銀行、SNB)が1ユーロ=1.2スイスフランの設定を目標とすると予想している」と伝えたことが蒸し返されてユーロスイスフランが上昇した影響を受けた。
 【 通貨ペア 】
・ドル円はこう着。米低金利政策の長期化観測と米景気減懸念を背景にした売りが上値を抑えているが、政府・日銀の円売り介入への警戒感が下値を支える形となり、こう着感が強まっている。
・NZドル円は堅調。21時前に1NZドル=63円57銭前後まで上昇した。
・ユーロドルは強含み。欧州の株価指数先物が下落して取引を開始したことを背景に売りが先行し、1ユーロ=1.43472ドル前後と本日安値を付けた。もっとも、現物の欧州株は持ち直した上、時間外のダウ先物の上げ幅を拡大しているため切り返した。ユーロスイスフランの買いもユーロ買いドル売りを後押しした。20時前に1.44341ドル前後と本日高値まで上げた。

[2011-08-23][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・22日のニューヨーク外国為替市場で円は強含み。米経済指標などの発表もなく、終始株にらみの動きとなった。欧州株や高く始まった米国株式相場が失速したことで、投資家のリスク志向低下を意識した円買いの動きが幅広い通貨に対して入った。
 もっとも、豪ドルやNZドル、カナダドルに対しては買い先行後は方向感を欠いた。WTI原油先物相場が終盤にかけて上げ幅を広げたことが上値を抑制した。また、ポンドに対してはブロードベント英中銀金融政策委員会(MPC)委員が「英景気見通しはかなり弱まった」などと発言したこともサポート要因となり買いが先行したものの、その後は利益確定の売りなどに押されて上げ幅を縮めた。
 ドルに対しては小動き。ドルと円が同時に売買された影響から方向感の定まらない展開となった。なお、ブラード・セントルイス連銀総裁は日経新聞とのインタビューで「ゼロ金利政策の延長には反対」との見解を示したが目立った反応は見られなかった。

[2011-08-23][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・23日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はもみ合い。政府日銀による円売り介入への期待から円売りドル買いが先行したものの、その後持ち直した。為替介入が観測されなかったことで円を買い戻す動きが出たほか、市場では「仲値決済ではドルが余剰気味だった」との指摘があった。

[2011-08-23][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・23日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円はドル以外の通貨に対しては下落。日本、アジア株相場の上昇を背景に、投資家がリスクを取りやすくなるとの見方からユーロや豪ドルなど相対的に金利の高い通貨に対して円が売られた。欧州勢が加わる時間帯になると、欧州株が高く始まったことなどを理由に円安がさらに進んだ。一方、円はドルに対しては強含んだ。ドルがユーロなどに対して売られた影響で円高ドル安が進んだ。

[2011-08-23][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・23日の欧州外国為替市場で円は売り先行後、買い戻し。23日の英独の株価指数や時間外の米株価指数先物の上げ幅拡大を受けて、円売りが先行したが、株価が伸び悩むと円売り圧力は後退し下値を切り上げた。対ユーロで円が下落した過程では、8月独ユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)が市場予想平均を上回ったことや、欧州中央銀行(ECB)によるスペイン国債購入観測などを受けた円売りが出た。23日の現物の米国株が寄り付き後から上値が重くなると、円が一段と買われている。
 【 通貨ペア 】
・ドル円はじり安。対ユーロで一時ドル売りが進んだことがドル円相場を押し下げた。19時過ぎに1ドル=76円50銭前後まで売られた。
・ユーロ円は行って来い。18時過ぎに1ユーロ=111円10銭前後と日通し高値を付けたものの、株価の失速につれて値を下げた。22時30分過ぎに110円15銭前後と本日安値まで売られた。
・ユーロドルは行って来い。株高を受けてリスク志向が高まりユーロが買われた。強い独・欧の経済指標やECBのスペイン国債購入観測を背景にした買いが入った上、「中東勢やアジア系ソブリンネームからのユーロ買いが入った」との指摘もあり上値を伸ばした。18時過ぎに1ユーロ=1.4500ドル前後まで上げた。
 もっとも、17日の高値1.4518ドル前後がレジスタンスとして意識されたほか、株価が失速したため買い圧力が後退。「国際機関からの売りも観測された」との声も聞かれた。更に、米国株や欧米の株価が上値が重くなると売りの勢いが増し1.44ドル台を割り込んでいる。

[2011-08-24][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・23日のニューヨーク外国為替市場で円は対ユーロで上値が重かった。グリーンスパン前米連邦準備理事会(FRB)議長が「ユーロは崩壊しつつある」などと述べたことを手掛かりに買いが先行したほか、欧州株が一時マイナス圏に沈んだこともリスク回避目的の買いを誘った。また、市場では「フィンランドのカイタネン首相が担保の差し入れが拒否された場合、同国はギリシャの救済から離脱する可能性があると言及したことも円買いユーロ売り要因となった」との指摘もあった。
 もっとも、米国株式相場が上げ幅を広げると、一転して投資家のリスク志向改善を意識した円売りが優勢となり、その他の通貨に対しても円売りが波及。WTI原油先物相場が堅調な展開となったこともあって、特に豪ドルなど資源国通貨に対しては中盤以降売りに押される場面が目立った。ドルに対しても序盤こそ買いが先行したものの、政府日銀による円売り為替介入への警戒感がくすぶるなかで上値は限定的。その後は株高を背景とする円売りの流れに沿って徐々に上値を切り下げた。
 なお、米リッチモンド連銀が23日発表した8月の製造業景気指数や、米商務省が発表した7月の米新築住宅販売件数、欧州委員会が発表した8月のユーロ圏消費者信頼感指数速報値はいずれも市場予想平均を下回り、景気減速を示唆する結果となったが、目立った反応は見られなかった。

[2011-08-24][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・24日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は持ち直した。「野田佳彦財務相が11時30分から記者会見を行い、円高対応について発表する」と伝わると、円売り介入への警戒感が高まり円売りドル買いが先行した。ただ、円の下値では月末を控えた日本の輸出企業などからの円買い注文が厚く、仲値後は徐々に下値を切り上げた。
 野田佳彦財務相は24日、政府円高対応緊急パッケージとして1000億ドルの円高対応金融ファシリティーを創設すると発表。ただ、介入の動きがみられなかったことが分かると円を買い戻す動きが強まった。

[2011-08-24][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・24日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は強含み。野田佳彦財務相が午前中に発表した円高対応緊急パッケージの効果について、市場では懐疑的な見方があり円買いドル売りが進んだ。日経平均が一時100円超下落したことも円の支援材料。ただ、政府日銀による円売り介入への警戒感が根強いなかで、欧州株相場が底堅く推移していることもあり、積極的に円を買い進める動きは限られた。市場では「本日の緊急対策の一環で、財務省が為替ディーラーのポジションを確認している」との声が聞かれ、円の上昇に歯止めがかかった面もあった。

[2011-08-24][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・24日の欧州外国為替市場で円は対ポンドではしっかり。ユーロやスイスフラン、ドルなどに対してポンド売りが続いた流れに沿って円買いポンド売りが続いた。22時以降は特にスイスフランに対するポンド売りが加速し、円・ポンドの上げ幅が拡大した。円はユーロに対しては荒い値動き。弱い独経済指標を受けた円買いユーロ売りが入った半面、株高や欧州中央銀行(ECB)のイタリア国債購入観測などを材料した円売りユーロ買いが見られた。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は本日安値圏で神経質な展開。米商務省が24日発表した7月の米耐久財受注額(季節調整済みで半導体は除く)が前月比4.0%増加と市場予想平均の前月比2.0%増を上回ったことを受けて買いが入ったものの一時的だった。
・ポンド円は軟調。主要通貨に対しポンド売りが目立ったが、市場関係者からは「日本時間21時15分の欧州中央銀行(ECB)フィキシングに絡んで、スイス系を中心にポンド売りドル買いが入った」との声が聞かれた。22時を過ぎるとポンドスイスフランの下げが加速したことがポンド円相場を一段と押し下げ、1ポンド=125円61銭前後と本日安値まで下げた。なお、ポンドスイスフランは1ポンド=1.2937スイスフラン前後まで下げた。
・ユーロドルは荒い値動き。ドイツのIfo経済研究所が発表した8月独企業景況感指数が108.7と市場予想平均を下回ったことを受けて17時過ぎに1ユーロ=1.43788ドル前後と日通し安値を付けた。
 ただ、ドイツ株式指数(DAX)が1%超上昇したことがユーロ買いを誘ったほか、市場参加者からは「欧州中央銀行(ECB)によるイタリア国債購入観測を背景にユーロ買いが進んだ」「アジア系ソブリンネームから買いが持ち込まれた」との声が聞かれ、19時過ぎに1.4475ドル前後まで上げた。
 途中、ポンドドルの下げにつれたユーロ売りドル買い、利益確定のユーロ売りなどに押されたものの、米商務省が発表した7月の米耐久財受注額が市場予想平均を上回り時間外のダウ先物が一時持ち直したことや、現物の米株高を受けた買いなどで23時過ぎに1.44811ドル前後と本日高値を更新した。

[2011-08-25][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・24日のニューヨーク外国為替市場で円は対ドルで軟調。ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに向けて、幅広い通貨に対してドル高が進んだ流れに沿って円売りドル買いが出た。また、米10年物国債利回りが大幅に上昇したことを受け、日米金利差拡大を意識した売りも重しとなって下げ幅を拡大。他の通貨にしても円売りが波及した。米商務省が発表した7月の米耐久財受注額が市場予想平均を上回る強い結果となり、米景気の先行き不透明感が緩和したため、米国株式相場が総じて底堅い展開となったことも、投資家のリスク志向拡大を意識した円売り他通貨買いを誘った面もある。
 なお、ポンドに対しては日本時間21時15分の欧州中央銀行(ECB)フィキシングに絡んで、スイス系を中心にポンド売りドル買いが出た影響から、NY時間の序盤には強含む場面もあった。

[2011-08-25][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・25日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は下げ渋り。前日の米国市場で、米長期金利の上昇に伴う円売りドル買いが出た流れを引き継いで始まった。事業法人の決済が集中しやすい5・10日(五十日)とあって、仲値に向けた円売りドル買いも出た。ただ、円売り一巡後は下げ渋った。円の下値では月末を控えた日本の輸出企業からの円買いドル売りが厚いとの観測から、円を買い戻す動きが出たようだ。

[2011-08-25][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・25日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は軟調。日本、アジア株相場の上昇を背景に、投資家がリスクを取りやすくなるとの見方から円売り外貨買いが優勢となった。欧州勢が加わる時間帯になると、欧州株が高く始まったことなどを理由に円安がさらに進んだ。

[2011-08-25][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・25日の欧州外国為替市場で円は弱含み。欧州株や時間外のダウ先物の上昇を手掛かりに、低金利の円を売って外貨を買う動きが見られた。対ユーロでは、ユーロドル相場が「東欧勢からの買いが入った」との指摘があり値をあげたことにつれた円売りユーロ買いも一時出た。
 22時過ぎに著名投資家バフェット氏がCEOをつとめるバークシャー・ハサウェイが、バンク・オブ・アメリカ(BOA)に50億ドルの投資を行うと伝わり、時間外の米株価指数先物の上げ幅が拡大すると、対資源国通貨中心に円売りの勢いが増している。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は株高を受けたクロス円の買いにつれて20時前に1ドル=77円27銭前後まで上げた。
・ユーロ円は欧州市場の序盤に日通し高値となる1ユーロ=111円62銭前後まで上げた。ドルスイスフランは、しっかり。市場参加者からは「米シンクタンクがスイス国立銀行(SNB)はスイスフラン高抑制に向けて一段の措置を講じる可能性があるとのリポートを出したことを手掛かりに、スイスフラン売りの動きが広がった」との声が聞かれ、22時前に1ドル=0.7985スイスフラン前後まで上げた。
 なお、ユーロスイスフランも22時過ぎに1ユーロ=1.15189スイスフラン前後と本日高値を付けた。
・ユーロドルは荒い値動き。株高を背景に投資家のリスク志向が改善するとしてユーロ買いドル売りが入った。市場参加者からは「東欧勢からの買いが入った」との指摘もあった。欧州市場の序盤に1ユーロ=1.4475ドル前後まで上昇した。
 昨日高値1.4482ドル前後がレジスタンスとして意識されて伸び悩むと利益確定の売りが出たほか、「日本時間21時15分の欧州中央銀行(ECB)フィキシングに向けてユーロ売りドル買いが出た」との指摘もあり、頭が重くなる場面があったものの、ユーロスイスフランが買われたことにつれたほか、ダウ先物が上げ幅を広げたこともあり再び値を上げた。

[2011-08-26][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・25日のニューヨーク外国為替市場で円は対ドルで軟調。欧州株式相場が急ピッチで下落したことを受けて、ユーロなど欧州通貨に対してドル高が進むと、つれて円売りドル買いが出た。また、注目のバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を26日に控えて、これまでに形成された円買いドル売りポジションを解消する動きも見られたため、次第に下げ幅を拡大。他の通貨に対しても円売りが波及し、円相場全体を押し下げた。
 ユーロに対しては上値の重い展開。欧州株安やドイツが格下げされるとの噂が広まったことを背景に序盤こそ買いが先行したが、買い一服後は円ドル相場の下落につれて上値を切り下げた。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)ムーディーズフィッチが揃ってドイツの格付けに関して最高水準の「AAA」を維持するとの見解を示したことも重しとなったようだ。

[2011-08-26][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・26日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はじり高。前日の海外市場で円安・ドル高が進んだ反動で持ち高調整の円買いが先行。月末を控えた日本の輸出企業などの円買いドル売りも入り、徐々に下値を切り上げた。もっとも、今晩のバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長のジャクソンホールでの講演を控え、様子見ムードも広がっており、値動きは小幅にとどまっている。

[2011-08-26][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・26日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は強含んだ。月末を控えた日本の輸出企業の円買いドル売りが断続的に入り、円全体を押し上げた。市場関係者からは「輸出企業が大手邦銀に円買いドル売りを持ち込んだ」との声が聞かれた。

[2011-08-26][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・26日の欧州外国為替市場で円は堅調。スイスフランに対しては弱いスイスの経済指標や、「スイス国立銀行(中央銀行、SNB)がスイスフラン高対応策を強化する」との噂を受けた円買いが見られた。対ドルでまとまった円買いが持ちこまれるとその他通貨にも円買いが波及し、円全体の上げ幅が拡大した。市場参加者からは「英系金融機関から円買いドル売りが入った」との指摘があった。バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を前にポジション調整の円買いドル売りが入った面もあった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は21時前に1ドル=76円57銭前後まで売り込まれた。まとまった売りが出てストップロスを巻き込み下げ足を速めた。
・ユーロ円は21時過ぎ1ユーロ=110円33銭前後まで下落。
・スイスフラン・円は軟調。スイスのKOF経済研究所が26日発表した8月景気先行指数が1.61となり、7月改定値の1.98から低下し、市場予想平均の1.80程度を下回ったことを嫌気した売りが出た。スイスの金融当局の自国通貨高対応策に関する噂を手掛かりにした売りも出た上、ドル円が急落したことにつれた円買いスイスフラン売りも入った。21時過ぎに1スイスフラン=96円23銭前後まで下げた。
・ユーロドルは上値が重い。「ユーロ圏はギリシャ支援の新たな担保をめぐり本日協議を行うとの報道が伝わり、ユーロ買いが入りやすいようだ」との指摘があり、18時過ぎに1ユーロ=1.44529ドル前後まで上昇した。
 もっとも、バーナンキ米FRB議長の講演を日本時間23時に控えて上値を買いあがる動きは見られず徐々に上値が切り下がった。ユーロ円が急ピッチで下げたことが重しとなったほか、時間外の米株価指数先物が下げ幅を拡大したこともユーロ売りドル買いを促し22時前には1.4391-94ドルまで下げた。

[2011-08-27][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・26日のニューヨーク外国為替市場で円は、ドルやスイスフラン以外に対して上値が重かった。欧州株や時間外の米株価指数先物が軟調な推移となり、投資家のリスク志向が低下するとの見方からリスク回避目的の円買いが先行。注目のバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の講演では「FRBは経済成長を刺激するための手段を有している」「追加的な金融刺激を提供する手段を検討するために、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)を当初の1日間から2日間に延長する」などと発言したと伝わったが、市場で期待されていた量的緩和第3弾(QE3)などの具体的な緩和策に対する言及はなく、欧米株式相場が一時下げ幅を広げたことも円相場全体を押し上げた。
 一方で、9月FOMCで追加緩和策が示される期待が高まったため、米国株式相場が売り一巡後すぐに買い戻されると、一転して戻り売りが優勢に。リスク許容度が拡大するとの見方から、相対的に金利の高いオセアニア通貨などを中心に幅広い通貨に対して円売りの動きが広がった。
 なお、ドルに対しては下値が堅い。バーナンキFRB議長が追加緩和策を示唆しなかったことを手掛かりに円売りドル買いが出る場面もあったものの、米株高を受けて欧州オセアニア通貨に対してドル売り圧力が高まると、つれて円買いドル売りが入った。
 スイスフランに対しては堅調。「スイス国立銀行(SNB)が国内銀行に対してスイスフラン建て預金に手数料を課すように求めた」との噂を背景にスイスフラン売りが進んだ流れに沿って値を上げた。その後、SNBの報道官はこの噂を否定したものの、総じて下値の堅い展開が続いた。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は戻りが鈍い。米商務省が発表した4-6月期の米国内総生産(GDP)改定値が予想より弱い結果となったこともあって、欧米株式相場が下落したことに伴う売りに押され、23時前には1ドル=76円50銭前後まで値を下げた。その後はバーナンキFRB議長の講演を受けて一時77円09銭前後まで下値を切り上げる場面があったものの、対ユーロやスイスフランでのドル買いの動きが一巡すると、再び76円台半ば付近まで押し戻された。
・ユーロ円は行って来い。欧米株安によるリスク回避の売りに押されて23時過ぎに1ユーロ=110円11銭前後まで下落したが、売り一巡後は米株が反発したことでリスク志向の改善を意識した買い戻しが入った。1時30分過ぎには111円22銭前後まで値を上げる場面があった。
・ユーロドルは荒い値動き。バーナンキFRB議長の講演後にドル買い圧力が強まり、23時30分過ぎには1ユーロ=1.4328ドル前後まで下押した。もっとも、売り一巡後は米株の上昇などを受けて、一転して買い戻しが優位に。1時30分過ぎには1.4502ドル前後と17日以来の高値を更新した。

[2011-08-29][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・29日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は全体としては方向感が出なかったが、対オセアニア通貨で若干円売りが散見された。時間外の米株価指数先物が10時以降に上げ幅を拡大。投資家のリスク志向が改善したとして円売りオセアニア通貨買いが出た。一方、円は対ドルではもみ合い。オセアニア通貨に対する円売りが重しとなったが、市場関係者からは「本日は月末のスポット応答日にあたり、国内輸出企業から円買いドル売りが出やすい」との声が聞かれ下値も限られた。
 ロンドン市場がサマーバンクホリデーで休場となり、欧州市場で市場参加者が通常よりも減少することもあって、積極的な売買は手控えられ気味だった。

[2011-08-29][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・29日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円はユーロや資源国通貨に対して弱含み。先週末、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長がジャクソンホールでの講演で、追加の金融緩和に含みを残したことを背景に、ドルに対しオセアニア通貨やユーロなどが上昇すると、つれて円売り外貨買いが見られた。
 一方、円はスイスフランに対しては堅調。前週末のニューヨーク市場で「一部スイス大手銀がスイスフラン建ての現金決済口座を持っている顧客から手数料を徴収する可能性がある」との憶測が広がったことが改めて意識された。リスク回避姿勢が後退していることもスイスフラン売りを誘った面があった。

[2011-08-29][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・29日の欧州外国為替市場で円は弱含んだ。ロンドン市場がサマーバンクホリデーで休場となり市場参加者が少ないうえ、新規材料難からしばらくはもみ合いの展開が続いていた。
 ただ、ニューヨーク勢が加わる時間帯になると、時間外のダウ先物や原油先物価格の上昇を背景に、投資家がリスクを取りやすくなるとの見方から対ユーロや資源国通貨などで円売りが優勢となった。米商務省が発表した7月米個人消費支出(PCE)が市場予想を上回ったことも投資家のリスク志向改善につながった。
 【 通貨ペア 】
・【カナダドル円】ドル円はじり高。18時前に一時本日安値となる1ドル=76円58銭前後まで値を下げたものの、その後持ち直した。クロス円の上昇につれた円売りドル買いが出て76円80銭前後まで値を戻した。カナダドル円は堅調。株高や原油高をながめ円売りカナダドル買いが出ると、一時1カナダドル=78円80銭前後まで値を上げた。
・ユーロスイスフランは、1ユーロ=1.1900スイスフランまでユーロ高スイスフラン安が進んだ。前週末に「一部スイス大手銀は、スイスフラン建ての現金決済口座を持っている顧客から、手数料を徴収する可能性がある」と伝わりスイスフラン売りが進んだ流れが続いている。
・ユーロドルは序盤に一時1ユーロ=1.4550ドル前後と7月4日以来の高値を付けたものの、市場参加者が減少しているなかでは上値を買い上がる動きは見られず、利益確定の売りが散発的に出て1.44ドル台後半まで下押しした。ただ、米国の追加金融緩和観測を背景にしたユーロ買いドル売りは根強く、売り一巡後は再び強含んだ。ダウ先物の上昇に伴うユーロ買いドル売りも入った模様。

[2011-08-30][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・29日のニューヨーク外国為替市場で円はスイスフラン以外では下値が堅かった。時間外のダウ先物や原油先物価格の上昇を背景に、投資家がリスクを取りやすくなるとの見方から資源国通貨やユーロなどに対して円売りの動きが広がった。また、米商務省が発表した7月米個人消費支出(PCE、季節調整済み)が前月比0.8%増と市場予想の前月比0.5%程度増を上回ったことも、投資家のリスク志向改善に繋がったようだ。
 もっとも、ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに向けた円売りが出て以降は下げ幅を縮める展開に。下値をいったん確認した格好となったこともあり、米国株式相場はその後も底堅い展開が続いたにもかかわらず、徐々に買い戻された。
 なお、スイスフランは上値の重い展開。先週末のニューヨーク市場で「一部スイス大手銀は、スイスフラン建ての現金決済口座を持っている顧客から、手数料を徴収する可能性がある」との話が広がったことを手掛かりにスイスフラン売りが進んだ欧州時間の影響が残った。ただ、その後に対ユーロやドルでのスイスフラン売りが一服すると、つれて徐々に戻り売りに押された。

[2011-08-30][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・30日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はもみ合い。昨日の欧米株高を背景に、日本株高を見越して円売りが先行した。しかし、日本株は高く寄り付いた後、高値圏で値動きが細りリスク志向の改善が進まなかったため、円売り圧力は後退。利益確定の円買いで下値が切り上がった。野田民主党代表の党役員人事や組閣を見定めたい向きが多かったほか、シンガポール市場がイスラム教の断食明けで休場となり市場参加者が少ないこともあり、ポジションを一方向に傾けにくい空気があったようだ。
 もっとも、円はNZドルに対しては軟調。ニュージーランド(NZ)統計局が30日発表した7月NZ住宅建設許可件数が前月比で13.0%増加し、前月の1.4%減少から増加に転じたことを受けた。

[2011-08-30][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・30日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は対ユーロ中心にしっかり。欧州勢の参入以降、国内輸出企業からまとまった円買いユーロ売りが入り、その他通貨にも円買いが広がった。市場参加者からは「フランス系から円買いユーロ売りが出た」との指摘があり、ストップロスを巻き込んで上昇に弾みがついた。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が30日、「低成長が欧州の2番底リスクを増大させる」との見解を示したことも円買いユーロ売りを誘い、円全体を押し上げた。

[2011-08-30][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・30日の欧州外国為替市場で円は強含み。月末を控えた日本の輸出企業の円買いが対ユーロなどで入ったほか、市場では「フランス系からの円買いユーロ売りが入った」との指摘があり円全体が押し上げられた。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が、「低成長が欧州の2番底リスクを増大させる」との見解を示したことも円買いユーロ売りを誘い、円の支援材料となった。
 ニューヨーク勢が加わる時間帯になると、米長期金利が低下し日米金利差縮小への思惑から円買いドル売りが進んだ。エバンズ・米シカゴ連銀総裁がCNBCとのインタビューで「強い緩和策はかなり長期間実施される必要がある」「さらなる緩和措置が好ましい」などと述べたことが米金利の低下につながったようだ。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は戻りが鈍い。欧州通貨に対してドル買い圧力が強まると1ドル=76円90銭台まで値を戻す場面があったが、その後失速。21時30分過ぎに76円66銭前後とアジア時間に付けた日通し安値に面合わせした。
・ユーロ円は時間外のダウ先物の下落やユーロ安・ドル高につれた売りが出て、19時過ぎに一時本日安値となる1ユーロ=110円44銭前後まで値を下げた。
・ユーロドルはイタリアとドイツの10年物国債の利回りスプレッドが拡大したうえ、米株価指数先物が軟調に推移したことでリスク回避的なユーロ売りドル買いが出た。欧州中央銀行(ECB)によるイタリア国債購入観測を背景に下げ渋る場面もあったが、買い戻しは続かず19時過ぎに一時1ユーロ=1.4385ドル前後と日通し安値を付けた。
 トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁が29日、欧州議会で「物価安定に対するリスクを見直している」と述べ、経済成長の鈍化に伴いリスク認識を変更する可能性を示唆。連休明けのロンドン勢がトリシェECB総裁の発言を蒸し返す格好でユーロ売りを持ち込んだ面もあった。

[2011-08-31][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・30日のニューヨーク外国為替市場で円は対ドルでしっかり。エバンズ・米シカゴ連銀総裁が「強い緩和策はかなり長期間実施される必要がある」「さらなる緩和措置が好ましい」などと発言したと伝わり、追加的な金融緩和期待が高まったことが意識されると、円買いドル売りが出た。また、米大手民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した8月の米消費者信頼感指数が市場予想平均を下回ったことも円ドル相場の下支え要因となったようだ。半面、政府日銀による円売り介入への警戒感も根強く、円買いの勢いも限定的。米連邦準備理事会(FRB)が公表した9日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、「少数のメンバーは時間軸に加えて、実質的な緩和策を主張した」「資産購入や償還期間延長、超過準備金利の引き下げも協議した」などと伝わり、時間軸政策以外にも具体的な緩和策が協議されていたことが明らかとなると再び円は対ドルで買われたものの、米国株式相場が底堅い展開となったことを受けて円売り外貨買いの動きが出たことが重しとなった。
 その他の通貨に対しては総じて上値の重い動きに。欧州時間からの堅調な展開を引き継いで欧州通貨や資源国通貨などに対しては買いが先行したものの、買い一巡後は徐々に上値が重くなった。欧米株式相場が底堅い展開となったことで、投資家のリスク志向改善を意識した円売り外貨買いなどが出たこともあり、次第に上げ幅を縮小した。
 なお、FOMC議事要旨では「FF金利水準見通しを、失業率もしくはインフレ率に関する明確な数値に条件付けることも検討した」ことも明らかとなった。

[2011-08-31][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・31日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は強含み。月末で国内輸出企業からの円買いが対ドルで入った。前場の日本株がさえない展開で投資家のリスク志向が高まらなかったことも円の支えとなった。更に、野田佳彦・新首相が「ガイトナー米財務長官と電話会談をしたが、為替の話はしていない」などと述べたと伝わると、政府日銀による円売り介入への期待感が若干後退し、散発的に円買いが入った。

[2011-08-31][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・31日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は全体としては方向感が出なかった。月末で国内輸出企業からの円買いがドルやユーロに対して入ったが勢いは弱めだった。欧州勢が参入してくると、独政府報道官の話として「議会がユーロ圏救済メカニズムの拡大に関する草案の枠組みを承認した」と伝わり、対ユーロで円売りが一時強まった。スイスフランに対しては、「スイス政府がスイスフラン高に関する決定事項を31日に発表する」との憶測が広がっていたものの、スイスフラン高対応策が伝わらなかったため円売りが散見された。

[2011-08-31][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・31日の欧州外国為替市場で円は小動き。ドルスイスフランの下落につれた円買いドル売りが入り円は強含む場面もあったが、政府日銀による円売り介入への警戒感から一方的に円高ドル安が進む展開にはならなかった。
 米給与計算サービス会社オートマチック・データ・プロセッシング(ADP)が発表した8月の全米雇用リポートで、政府部門を除く非農業部門雇用者数が前月比9万1000人増と予想の10万人程度増を下回ったと伝わると、円は日通し高値を付ける場面もあったが反応は一時的だった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は小動き。8月ADP全米雇用報告公表後に一時1ドル=76円49銭前後まで値を下げたものの、すぐに持ち直した。介入警戒感が根強いなか、23日の安値76円47銭前後が下値の目処として意識された。欧州時間の値幅は19銭程度と小さかった。
・スイスフラン円は堅調。「スイス政府がスイスフラン高に関する決定事項を31日に発表する」との観測が広がっていたが、スイス政府が発表した声明では具体的なスイスフラン高対応策への言及がなかった。これまでにスイスフラン売りを進めた参加者が反対売買を行うと、スイスフランが全面高に。シュナイダー・アマン・スイス経済相が「第2、第3の追加の支援策は経済とスイスフラン次第」「スイス政府はスイスフランの水準目標を定めていない」などと述べたこともスイスフラン買いを誘い、一時1スイスフラン=95円74銭前後まで値を上げた。
・ユーロドルは1ユーロ=1.4440ドルを挟んだレンジ取引が続いた。独政府報道官の話として「議会がユーロ圏救済メカニズムの拡大に関する草案の枠組みを承認した」と伝わったことが相場の支えとなった半面、英フィナンシャルタイムズ(FT)が「欧州の金融機関はギリシャ債券の損失を5分の1から半分程度しか計上していない可能性がある」と報じたため上値も限られた。市場では「スイスフラン絡みの取引が中心で相場は方向感が出なかった」との指摘があった。

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