リアルタイムの要人発言に遅れない方法まとめ
ファンダメンタルズは「遅いから使えない」はもう古い
「ファンダメンタルズ分析(ニュースによる相場分析)は、自分がニュースを知るより前に相場が動いているから、遅くて使えたもんじゃない」こんなフレーズを耳にした事はありませんか?
実は、ファンダメンタルズ分析は判断材料が非常に多く、FXを始めたばかりの方にとっては敷居が非常に高く難しい為、こう言った表現を使う方が沢山いる事が原因の1つとして考えられます。
例えば、上はFXに重要な経済指標や要人の発言の予定の一部を切り取ったものですが、要人の発言時間や市場へのインパクトの大きさは分かっているにも関わらず、結局、その要人が何を話すか分からないので、全く手出しができない状態となります。
特にFXを始めたばかりの方は、発言に反応して大きく上下する為替レートを見てビックリしてしまい、動けなくなってしまう方も多いはずです。
また、「発言時間や相場が動く事が分かっているのに、ニュースが遅くて何も準備できないなんて・・」と頭を抱えておられる方も非常に多いのが現実です。
そんな方に、是非とも参考にして頂きたいのがゴゴヴィのオリジナル指標のデータです。
ゴゴヴィのデータを最大限に使う
ゴゴヴィでは、過去の要人発言やニュースから算出した「タカ派・ハト派」を示すデータである、HDP・RHDPと言うオリジナルのデータを紹介しています。(参照:HDPとは?)(参照:RHDPとは?)
では、このHDP・RHDPのデータをどのように使うか、実戦形式を想定しながら最大限の利用方法をまとめて紹介していきたいと思います。
まず、上の(ベン・バーナンキのページ例①)のように、ゴゴヴィの人物・機関別の個別ページでは、簡単な人物や機関のバックグラウンドについて知る事ができます。
役所や経歴などを頭に入れておくと、「その人物の発言がなぜ相場に影響を与えるのか?」と言う基本的な部分をイメージしやすくなります。
次に、先ほど紹介したHDP・RHDPが上のように紹介されており、その人物が「タカ派」傾向にあるのか?それとも「ハト派」傾向にあるのか?を知る事ができます。
一般的にHDP・RHDPは「プラスマイナス3」以上の場合に「タカ派傾向」「ハト派傾向」と言うサインが出ますが、これは一般に強いサインとなるように設定しており、実際は「プラスマイナス1.5」を超えてくると「どちらかの傾向がある」と考えても良い水準だと言えます。
それでは、これまでの基本知識を元にして、実際のトレードではどのように機能するか、その使用方法について次で紹介していきたいと思います。
要人発言で下がるパターン(まとめ)
今回は先に「ゴゴヴィのデータを最大限に使う」で紹介した、FRB議長のデータを使って、どのようにすれば要人発言に遅れないのかを紹介していきたいと思います。
まずは、先ほどのデータについて振り返ってみますと、「ファンダメンタルズは「遅いから使えない」はもう古い」で、時間と発言の予想される重要度を知る事ができました(「発言予定時間 28:15、星5つ」)。
つまり、28:15に大きく相場が値動きする事が予想される訳ですが、次に発表予定の人物である「ベン・バーナンキ」のHDP・RHDPを元に戦略を組み立てていきます。
バーナンキのHDPは「-2.9」、RHDPは「-4.2」となっており、かなり強いハト派な人物である事が分かります。
特にRHDPに注目してい見ると「-4.2」と言う事は、直近では「非常に強いハト派な発言」を繰り返している事が想定されます。
この事から、バーナンキはアメリカFRB総裁であるため、彼の発言が行われる前に「彼の発言によってアメリカドルを中心とした通貨ペアはドル売り方向へと動く可能性が高い」と言う事が想定されます。
言い換えると、「HDP・RHDPでハト派傾向を示した人物の発言の場合、その人物の属している国の通貨は発言により売られ易くなり、反対にタカ派な人物の発言の場合には買われ易くなる」と言う傾向あります。
しかし、相場は時としてハト派な人物の発言にも関わらず、売られる事を予期されていた通貨が反対に一気に上昇してしまう事もありますが、これはどのように対応すれば良いのでしょう。
そうです。これが一般に相場関係者によって言われる「サプライズ」です。
相場において、その人物が「タカ派」「ハト派」と言った事は既に織り込まれており、その人物が発言を行う前に一定の期待感によって既に相場が動いています。
つまり、「強いタカ派」な要人だと考えられる人物が「強いハト派」な発言を行ったとなると、相場はサプライズと捕え上のイメージ画像のように大きな売りへと動く傾向があります。
このようにして、要人発言後には、同じ売りに動くとしても違った動き方が起こると言う可能性を、発言の前から想定できる事になります。
その発言が「ハト派な人物によるハト派な発言によっての売りなのか?」、それとも「タカ派な発言者によるサプライズ要因を含んだハト派な発言なのか?」それを知っているだけで、判断速度は格段に向上する事は言うまでもありません。
要人発言で上がるパターン(まとめ)
最後に、要人発言によって相場が上昇するパターンについて紹介しますが、基本は先に紹介している「要人発言で下がるパターン(まとめ)」と動く方向が反対になったものです。
さて、今回の例として使用している発言者のHDP・RHDPは、共にハト派傾向を示していました。
つまり、アメリカドルが売られやすい傾向にもあるにも関わらず、相場は意図しない方向、つまり上のチャートではアメリカドル買いの日本円売りへと動き始めました。
「ハト派な要人による発言にも関わらず相場が上昇した」と言う事で、「これはサプライズに違いない」と考える方もいらっしゃると思います。
しかし、その判断を行う前に1つだけ注意して頂きたい事があります。
それは、「強いハト派(タカ派)傾向の人物の場合に、発言前から市場が発言期待を込めた動きを見せている」と言うパターンです。
上のチャートの場合、強いハト派色の要人発言が控えていると言う事で、市場は「ハト派な人物が話すので、ハト派な発言を受けてドル円は相場は下がるはずだ」と言う考えの元、発言前にも関わらずフライング気味にアメリカドルが売られている状態です。
そして、実際にの発言が始まってみると「ハト派な意見であったにも関わらず、強いハト派とは言えなかった」と言う結果となり、期待に対して失望が発生してアメリカドルの買い戻しが起こりました。
つまり、HDP・RHDPを知る事で、発言までの全体的な相場の動きまで頭の中でストーリーを作る事が、誰でもできるようになります。
特にHDPよりも、直近の動きに敏感に反応しているRHDPを参考値として相場に対する事で、ファンダメンタルズについて苦手な投資家でも全体を掌握した取引の道筋を作る事ができます。
私たち日本人個人投資家にとって、言語の壁や情報の遅さのハンディがある事から、どうしても要人発言やニュースに対してリアルタイムで対応すると言うのは難しい事です。
特に経験の浅い初心者トレーダーにとって、ファンダメンタルズ分析(ニュースや経済指標を使っての相場分析)を行い、自分の取引に反映させる事は至難の業です。
ここでは、ゴゴヴィのオリジナル指標を使って、経験の浅い投資家やファンダメンタルズ分析経験の浅いトレーダーにとって、全く新しい切り口から相場分析をする方法を紹介しています。
「リアルタイムの要人発言に遅れない方法まとめ」では、以下の4つのステップからファンダメンタルズに遅れない方法をまとめて紹介しています。