為替・株式・商品マーケット概要

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 2011年7月の期間中の為替・株式・商品マーケット概要による発言や関係のあるニュースが掲載されています。

 「期間最大RHDP」は、2011年7月の中でも直近の最大RHDPとなっている発言・ニュースを紹介しています。

 そのため、最大RHDPとなっている発言やニュースが同値で2回以上有った場合には、2011年7月の中で最も新しい内容を掲載しています。

期間最大CRHDPとなっている 発言・ニュース

[2011-07-01][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・30日のニューヨーク外国為替市場で円はドルに対して一進一退。前週分の新規失業保険申請件数が弱い結果となったことなどを受けて買いが先行したが、シカゴ購買部協会が発表した6月景気指数(シカゴPMI)が市場予想を大幅に上回ると一転して売りが優勢に。期末ということで配当に絡んだ円売り外貨買いの動きが活発化したことも重しとなったほか、市場では「ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに向けてまとまった規模の円売りドル買いが持ち込まれるとの思惑も意識された」との指摘があった。もっとも、期末に絡んだ円売りの動きが一服すると再び下値を切り上げる展開。大幅上昇となっていた米長期金利が上昇幅を縮小したことで、ロンドン16時のフィキシング以降は買い戻しの動きが目立った。
 また、こうした対ドルでの動きが他通貨にも波及したほか、米国株式相場が堅調推移となったことを背景とする円売り外貨買いも入ったことから、円は24時まで軒並み軟調な展開に。ユーロに対しては、ギリシャ議会で緊縮財政実行法案が可決されたことも重しとなった。ただ、その後は米株が伸び悩んだこともあって円・ドル相場と同様に次第に下値が堅くなった。

ゴゴヴィの注目 発言・ニュース

 ・期間中にゴゴヴィが注目する発言・ニュースは有りません。

為替・株式・商品マーケット概要による2011年7月 発言・ニュース

[2011-07-01][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・30日のニューヨーク外国為替市場で円はドルに対して一進一退。前週分の新規失業保険申請件数が弱い結果となったことなどを受けて買いが先行したが、シカゴ購買部協会が発表した6月景気指数(シカゴPMI)が市場予想を大幅に上回ると一転して売りが優勢に。期末ということで配当に絡んだ円売り外貨買いの動きが活発化したことも重しとなったほか、市場では「ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに向けてまとまった規模の円売りドル買いが持ち込まれるとの思惑も意識された」との指摘があった。もっとも、期末に絡んだ円売りの動きが一服すると再び下値を切り上げる展開。大幅上昇となっていた米長期金利が上昇幅を縮小したことで、ロンドン16時のフィキシング以降は買い戻しの動きが目立った。
 また、こうした対ドルでの動きが他通貨にも波及したほか、米国株式相場が堅調推移となったことを背景とする円売り外貨買いも入ったことから、円は24時まで軒並み軟調な展開に。ユーロに対しては、ギリシャ議会で緊縮財政実行法案が可決されたことも重しとなった。ただ、その後は米株が伸び悩んだこともあって円・ドル相場と同様に次第に下値が堅くなった。

[2011-07-01][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・1日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は下値が堅い。前日の海外市場で、米長期金利が上昇し日米金利差拡大への思惑から円売りドル買いが強まった流れを引き継いだ。月初の仲値決済に向けた円売りドル買いも出て円全体を押し下げた。ただ、市場では「円の下値では日本の輸出企業などからの円買いが入りやすい」との指摘があり、仲値後は徐々に下値を切り上げた。

[2011-07-01][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・1日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は方向感に乏しい展開。日本時間今晩の6月米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景気指数の結果を見極めたいとのムードが強まり、積極的な売買は手控えられた。市場では「米国は週明け4日が独立記念日の祝日で3連休となることから、ポジションを傾けにくい地合いとなっている」との指摘があった。一方、ポンドに対しては強含んだ。6月英製造業購買担当者景気指数(PMI)が51.3と市場予想を下回ったことを理由に円買いポンド売りが優勢となった。

[2011-07-01][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・1日の欧州外国為替市場で円は対ユーロでは売り先行後は買い戻し。ギリシャが短期的に債務不履行(デフォルト)を回避できるとの見方や、欧州中央銀行(ECB)が来週の定例理事会で政策金利を引き上げるとの観測を背景に円売りが先行した。しかし、弱い英経済指標を受けて対ポンドで円買いが強まるとユーロに対しても円買いが入った。ユーログループ議長報道官の話として「3日のユーロ圏緊急財務相会合を中止し、2日に電話会議を開く」と伝わったことや、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が「イタリア政府が新再建計画を打ち出したにもかかわらず、同国は債務リスクに直面している」との見解を示したことも円買いユーロ売り材料となった。
 円はポンドに対しても売り先行後、下値を切り上げた。円ユーロの下げに一時つれて円売りポンド買いが出たものの、6月の英製造業購買担当者景気指数(PMI)が51.3と前月改定値の52.0に比べて低下し、市場予想平均の52.3を下回ると円買いポンド売りが入った。
 円はユーロとポンド以外に対してはもみ合い。取引材料に乏しかったほか、ポンド、ユーロがらみの取引が目立ったことが影響した。
 【 通貨ペア 】
・ユーロ円は18時30分過ぎに1ユーロ=117円36銭前後と本日高値を付けた。
・ポンド円は18時過ぎに1ポンド=129円06銭前後と本日安値を付けた。
・ユーロドルは買い先行後、下げに転じた。ギリシャが短期的にデフォルト回避できるとの見方や欧利上げ観測を背景に、ユーロ買いドル売りが参入し、一時1ユーロ=1.4553ドル前後と9日以来の高値まで上げた。ただ、ユーロ圏緊急財務相会合が電話会議に変更となったことやS&Pの見解を受けて売りに押し下げられた。途中、1.4480ドル付近にアジア系ソブリンネームの買いが観測されて下げ渋ったが、22時過ぎになると市場参加者から「スイスネームの売りが持ち込まれた」との指摘があり1.44668ドル前後と本日安値を付けた。

[2011-07-02][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・1日のニューヨーク外国為替市場で円は軟調。米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した6月製造業指数が市場予想平均を上回ると、米景気回復ペースが鈍化するとの思惑が後退し、米国株式相場が大幅に上昇。投資家のリスク許容度改善が意識され、幅広い通貨に対して低金利の円を売る動きが出た。また、ギリシャが短期的なデフォルトを回避できるとの見方が広がったことも、投資家のリスク志向改善につながった模様。軟調な展開の目立っていた原油先物相場がニューヨーク時間以降は下げ幅を縮めたこともあって、特に資源国通貨に対して軟調な動きが目立った。
 一方、ドルに対しては下値が堅い。6月米ISM製造業指数が強い結果となったことを手掛かりに売られる場面もあったものの、売り一巡後は全般にドル売りが優勢となった流れに沿って買い戻された。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は買い先行となり、23時過ぎには1ドル=81円15銭前後と日通し高値を付けた。ただ、米長期金利の上昇一服によって日米金利差拡大を意識した買い意欲が後退したほか、81円台に控えている売り注文が意識されたこともあり、買い一巡後には直ぐに80円台後半まで押し戻された。その後は週明け4日が独立記念日で米国市場が休場となることもあって市場参加者が減少し、次第に方向感の乏しい動きとなった。
・ユーロ円は堅調。株高を背景とする買いが入り、23時過ぎには1ユーロ=117円45銭前後まで上昇した。その後は週末ということもあって動意が薄くなる場面もあったが、じり高基調を維持したダウ平均などを背景に底堅い推移となり、引け際に117円49銭前後と日通し高値を更新した。
・ユーロドルは一進一退。6月米ISM製造業指数が予想を大きく上回ったことが明らかになると、ドル買いの流れに沿って1ユーロ=1.44369ドル前後と日通し安値を更新した。もっとも、同指標結果を受けて米株が堅調に推移したため、売り一巡後は投資家のリスク許容度改善を意識したユーロ買いドル売りが優勢に。市場から 「ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに向けてドル売りが持ち込まれた」との声が聞かれたこともあって直ぐに1.45ドル台を回復し、フィキシング後も株高を背景に1.45ドル台前半での底堅い展開となった。

[2011-07-04][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・4日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は下値が堅い。前週末のニューヨーク市場で、米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した6月製造業指数が市場予想平均を上回ったことや、米国株の大幅高などを受けて円が売られた流れを引き継いだ。対ユーロでは、週末にユーロ圏財務相会合でギリシャに対し120億ユーロの融資を15日までに実施することが決まったことや、欧州中央銀行(ECB)が7日の定例理事会で利上げを行うとの観測などを背景に円売りが先行した。日経平均株価が100円超の上昇となったことを手掛かりとした円売りも見られた。
 ただ、市場参加者から「対ユーロでヘッジファンドから円買いが入った」との指摘があった上、豪経済指標が予想を下回ったことを受けて豪ドルに対して円買いが強まったため、円全体の下値は切り上がった。

[2011-07-04][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・4日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は対ユーロやスイスフランでしっかり。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が4日、「債務のロールオーバー計画はギリシャを選択的デフォルトと見なす可能性がある」との認識を示したことを受けて円買いユーロ売りが入った。スイスフランに対しては5月のスイス小売売上高が前年同月比4.1%減となり、4月の改定値7.8%増から減少に転じたことを嫌気した円買いスイスフラン売りが入った。
 円はドルに対しては強含み。対ユーロやスイスフランでの円買いにつれた円買いドル売りや、ポンドドルの上昇の影響を受けた円買いドル売りが散見された。また、円は資源国通貨に対しては小高い。ドルやユーロに対する円買いが支えとなった。

[2011-07-04][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・4日の欧州外国為替市場で円は方向感に乏しい展開だった。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がギリシャへの第2次金融支援に関する民間負担のフランス案について「選択的デフォルトと見なす可能性がある」との認識を示したことを受け、円買いユーロ売りが強まる場面があった。ただ、4日の米国市場が独立記念日で休場のため様子見ムードが強まると、徐々に値動きが鈍った。

 【 通貨ペア 】
・ドル円は持ち直した。夕刻に一時1ドル=80円54銭前後まで下げた後は、対ユーロやスイスフランでドル買いが入った影響で80円台後半まで値を戻した。
・ユーロ円はS&Pのコメントをきっかけに一時1ユーロ=117円04銭前後まで下げたものの、その後117円30銭台まで下値を切り上げた。
・ユーロドルはS&Pのコメントを理由にユーロ売りが進み、21時前に一時本日安値となる1ユーロ=1.4496ドル前後まで値を下げた。ただ、米市場が休場で取引参加者が少なく下落の勢いは弱めだった。

[2011-07-05][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・4日のニューヨーク外国為替市場で円はじり安。欧州の取引時間帯では、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がギリシャへの第2次金融支援に関する民間負担のフランス案について「選択的デフォルトとみなす可能性がある」との認識を示したことを理由に、対ユーロで円買いが強まる場面があった。ただ、時間外のダウ先物や英・独株価指数が上昇すると、持ち高調整の円売りが出て徐々に上値を切り下げた。もっとも、米国市場は独立記念日の祝日で株・債券市場などが休場。ポジション調整の域は出ず方向感は見られなかった。

[2011-07-05][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・5日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は対ドルで弱含み。本日は事業法人の仲値決済が集中しやすい5・10日(五十日)にあたり、仲値に向けて円売りドル買いが出た。市場参加者からは「国内輸出企業やヘッジファンドから円売りドル買いが出た」との指摘があった。
 一方、円はドル以外の通貨に対しては下値が限られた。円・ドル相場の下落につれた円売りが一時見られた。もっとも、ユーロドル相場の下げが主導する格好でドルに対し欧州・オセアニア通貨が売られると、円買い外貨売りが入り下値が切り上がった。

[2011-07-05][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・5日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は対ドルで弱含み。豪準備銀行(RBA)政策金利を据え置いた際の声明が、早期の利上げを示唆する内容ではなかったことを受けて豪ドル・米ドルが下落すると、つれて円売りドル買いが出た。欧州勢参入後は、対ポンド中心に一時ドル買いが進んだことが円売りドル買いを促した。
 一方、円はポンドに対しては荒い値動き。欧州勢が円買いポンド売りで参入し一時値を上げたものの、6月英サービス業購買担当者景気指数(PMI)が市場予想平均を上回ると一転円売りポンド買いが強まった。

[2011-07-05][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・5日の欧州外国為替市場で円はもみ合い。対ポンドで円売りが強まった影響で円全体が押し下げられる場面もあったが、市場では「円の下値では日本の輸出企業からの円買いが入った」との指摘がありすぐに持ち直した。目新しい材料に乏しく、全般に方向感が定まらない展開だった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は伸び悩み。ポンド円の上昇につれた円売りドル買いが出て一時1ドル=81円19銭前後まで値を上げたものの、81円20銭前後から上の水準には断続的に売り注文が置かれており上値を抑えられた。
・ポンド円はしっかり。欧州勢がポンド売りで参入したことで一時1ポンド=129円76銭前後まで下げたものの、6月英サービス業購買担当者景気指数(PMI)が市場予想を上回ったことをきっかけにポンドの買い戻しが膨らんだ。アジア時間の高値130円22銭前後を上抜けて、一時130円85銭前後まで上値を伸ばした。
・ユーロドルは安値圏でもみ合い。ギリシャの債務問題をめぐる先行き不透明感が改めて意識され一時1ユーロ=1.44561ドル前後まで値を下げた。欧州連合(EU)統計局が発表した5月ユーロ圏小売売上高が予想を下回ったことも相場の重しとなった。半面、一目均衡表雲の上限が位置する1.4454ドル前後がサポートとして働いたほか、市場では「アジア系ソブリンネームの買いが入った」との指摘があり下値は限られた。市場参加者からは「米シンクタンクリポートが欧州中央銀行(ECB)は一段の金利正常化を進めるだろうとの見解を示し、これを材料視してユーロ買いを進める向きもあった」との声が聞かれた。

[2011-07-06][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・5日のニューヨーク外国為替市場で円は堅調。米格付け会社ムーディーズがポルトガルの格付けを「BAA1」からジャンク級の「BA2」に引き下げたと伝わると、リスク回避姿勢を強めた投資家から円買いユーロ売りが出た。こうしたリスク回避の動きは他通貨にも波及。豪ドルやカナダドルなど資源国通貨に対しては、WTI原油先物相場が大幅高となったことで売りに押される場面もあったが、ポルトガルの格下げを契機に下げ幅を縮めた。
 一方、スイスフランに対しては軟調な展開に。欧州のソブリンリスクが嫌気されて、安全通貨として位置づけられているスイスフラン需要が高まったことを受けた。また、ドルに対してはもみ合い。円とドルがユーロなどに対して同時に売買された影響から明確な方向感に欠けた。
 なお、米商務省が発表した5月の米製造業新規受注は前月比で0.8%増加と市場予想平均の前月比1.0%増加を下回る結果となったが、反応は限定的だった。

[2011-07-06][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・6日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は対ドルでしっかり。市場参加者から「国内輸出企業からの円買いドル売りが入った」との声が聞かれ値を上げた。
 一方、円はドル以外の通貨に対しては上値が重い。円ドル相場の上昇につれて円買いが散見されたものの、欧州オセアニア通貨がドルに対して値を上げていることを受けた円売り外貨買いが上値を抑えた。

[2011-07-06][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・6日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は夕刻にしっかり。後場の日経平均株価が100円超の上昇となり、1万円台を回復したことを背景に一時円売りが見られたものの、欧州勢が参入するとポンドやユーロに対して円買いが強まり、その他通貨にも円買いが広がった。ユーロに対する円買いはムーディーズが昨日、ポルトガルの格付けを「BAA1」から「BA2」に引き下げたことが改めて意識されたほか、ドイツ政府当局者が6日、ドイツは欧州中央銀行(ECB)の反対でいったん取り下げていたギリシャ債のスワップ案の復活を望む、との認識を示したことも円買いユーロ売りを誘った。

[2011-07-06][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・6日の欧州外国為替市場で円は堅調。欧州の財政不安が改めて意識されるなか、欧州株価の下落を背景に投資家がリスク回避姿勢を強め円買いが優勢となった。中国政府が「地方政府の債務の規模は大きい」「地方債務問題に多大な注意を払う必要がある」との見解を示したことも嫌気され円高を後押しした。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は上値が重かった。対ユーロなどでドル買いが強まった影響を受けて一時1ドル=81円12銭前後とアジア時間に付けた日通し高値に面合わせする場面もあったが、クロス円が下落したことにつれて徐々に上値を切り下げた。
・豪ドル円はさえない。株価の下落が相場の重しとなったほか、中国人民銀行が1年物預金金利と貸出金利を0.25%引き上げると発表し、中国と経済の結びつきの強い豪ドルが売られた。一時1豪ドル=86円37銭前後まで値を下げた。
・ユーロドルは軟調。米格付け会社ムーディーズが前日にポルトガルを格下げしたことが改めて意識された。ポルトガル、スペイン、ギリシャの5年物CDSがワイドニングするなど欧州債務懸念が再燃した格好だ。一目均衡表の転換線が位置する1ユーロ=1.4341ドル前後がサポートとして働いたうえ、5月独製造業新規受注が市場予想を上回ったため下げ渋る場面もあったが、市場では「CTA(商品投資顧問)からユーロ売りが出た」との指摘があり、21時30分過ぎに一時6月28日以来の安値となる1.43021ドル前後まで値を下げた。

[2011-07-07][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・6日のニューヨーク外国為替市場で円は対ユーロで強含み。欧財政懸念が意識されるなか、中国の利上げの影響もあって欧米株式相場が軟調推移となったこともあり、リスク回避の円買いが対ユーロを中心に入った。また、中国政府が地方財政に懸念を示したことや米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した6月非製造業指数(NMI)が市場予想を下回ったことも投資家心理の悪化要因となった。こうした動きが他通貨にも波及し、円は幅広い通貨に対しても買いが先行。もっとも、米国株式相場が売り一巡後に持ち直すと円売り外貨買いが出るなど、中盤以降は伸び悩んだ。
 なお、NZドルに対しては不安定な動き。ニュージーランドのケルマディック諸島沖でマグニチュード7.8の地震が発生し津波警報が発令されると買いが進んだが、売り一巡後は警報が解除されたこともあって戻り売りに押された。

[2011-07-07][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・7日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はもみ合い。日本時間今晩にイングランド銀行(BOE)欧州中央銀行(ECB)政策金利発表や、明日の6月米雇用統計の前哨戦となる6月ADP全米雇用報告の発表を控えており、ポジションを一方向に大きく傾ける動きは見られなかった。ただ、6月豪新規雇用者数が予想よりも強かった豪ドルに対しては円売りが強まった。

[2011-07-07][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・7日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は対ユーロで夕刻にしっかり。手掛かり材料難で方向感が乏しかったものの、格付け会社ムーディーズが7日、ポルトガルの銀行の政府保証債の格付けを引き下げたと伝わると南欧の債務問題が意識されて円買いユーロ売りが入った。一方、円はユーロ以外に対して夕刻にやや売りが出た。ユーロに対して資源国通貨やポンド、スイスフランが買われたことにつれて円売り外貨買いが出た。

[2011-07-07][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・7日の欧州外国為替市場で円は下落。欧州中央銀行(ECB)政策金利発表や、トリシェECB総裁の定例会見、明日の6月米雇用統計の前哨戦となる6月ADP全米雇用報告の発表などを控え、しばらくはもみ合いの展開が続いた。ADPが発表した6月の全米雇用リポートで、政府部門を除く非農業部門雇用者数が前月比15万7000人増と予想の7万人程度増を上回ったと伝わると、米雇用情勢の回復期待が高まり円売りドル買いが優勢に。時間外のダウ先物の上昇に伴う円売りも出て、円全体が押し下げられた。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は上昇。しばらくは1ドル=80円台後半でのもみ合いが続いていたが、予想を上回る米雇用指標の発表をきっかけにドル買いが強まった。昨日の高値81円12銭前後を上抜けて、一時81円41銭前後まで上値を伸ばした。
・豪ドル円はしっかり。株価の上昇を背景に投資家がリスクを取りやすくなるとの見方から円売り豪ドル買いが出て、一時1豪ドル=87円52銭前後まで値を上げた。
・ユーロドルは下げ止まった。米格付け会社ムーディーズがポルトガルの銀行の政府保証債を格下げしたことを理由にユーロ売りが先行。6月ADP全米雇用報告が予想を上回りユーロ売りドル買いが加速すると、一時1ユーロ=1.4220ドル前後まで下げた。市場では「国際機関やスイス系金融機関からの売りが観測された」との指摘があったほか、「ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに向けた売りが出る」との噂があった。
 ただ、売りが一巡すると下げ幅を縮めた。トリシェECB総裁が定例会見で「金融政策のスタンスは依然として緩和的」「物価上昇リスクを考えれば利上げは必要」「インフレの上振れリスクを非常に注意深く監視する(monitor very closely)」などと述べ、利上げの余地があるとの認識とインフレ警戒を示したためユーロの買い戻しが入った。

[2011-07-08][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・7日のニューヨーク外国為替市場で円は軟調。ADPが発表した6月の全米雇用リポートで、政府部門を除く非農業部門雇用者数が前月比15万7000人増と市場予想の7万人程度増を大幅に上回ったことが分かると、米雇用市場への回復期待から欧米株式相場が上昇。投資家のリスク志向も改善し、幅広い通貨に対して円売りの動きが広がった。
 また、ユーロに対してはトリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁が定例記者会見で「物価上昇リスクを考えれば利上げは必要」「インフレの上振れリスクを非常に注意深く監視する(monitor very closely)」などと述べたと伝わり、インフレ警戒姿勢を崩さなかったことも重しとなったほか、格付けが引き下げられたポルトガル国債を引き続き担保として受け入れる方針を示したことも円売りユーロ買いを誘った。
 なお、米労働省が発表した前週分の新規失業保険申請件数は41万8000件となり、市場予想平均の42万件程度よりも強い結果となった。

[2011-07-08][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・8日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は動意が乏しかった。昨日の米国市場で、強い米雇用指標を好感して米国株が上昇し円売りが進んだ水準を引き継いだ。ただ、東京市場では、日本時間今晩に6月米雇用統計の発表を控えており、様子見ムードが強く持ち高調整の取引が中心となった。8日午前の日本株が大幅高となったものの、ある程度織り込まれていたこともあって特に材料視されなかった。

[2011-07-08][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・8日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円はオセアニア通貨に対して小安い。日本時間今晩に6月米雇用統計の発表を控えていることもあって大きなトレンドはできなかったが、日米の株高で投資家のリスク許容度が改善しつつある中で、日本と金利差の大きいオセアニア通貨に対して散発的に円売りが出た。一方、円はユーロに対して夕刻に買いが目立っている。市場参加者から「ユーロドルにロシア勢からの売りが持ち込まれた」との声が聞かれており、ユーロドルの下げにつれて円買いユーロ売りが入った。

[2011-07-08][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・8日の欧州外国為替市場で円は上昇。前日発表の米雇用関連指標の改善を受け、6月米雇用統計への期待が高まり円売りドル買いが先行した。アジア株高や時間外のダウ先物の上昇で投資家のリスク許容度が改善するとの見方が広がると、日本と金利差の大きいオセアニア通貨に対しても円売りが進んだ。
 ただ、ニューヨークの取引時間帯に入ると、円は急伸。米労働省が発表した6月の米雇用統計で、非農業部門雇用者数は前月比1万8000人増と予想の前月比10万5000人増を大きく下回り、失業率は9.2%と予想の9.1%より弱い内容となった。米雇用情勢への懸念が高まり円買いドル売りが膨らむと、他の通貨に対しても円買いが波及した。欧米株価が急落し、資金の逃避先として円が物色された面もある。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は米労働情勢への改善期待から買いが進み一時6月1日以来の高値となる1ドル=81円49銭前後まで値を上げたものの、予想を下回る6月米雇用統計の結果を受け80円51銭前後まで売り込まれた。
・豪ドル円は安い。ドル円の下落につれた円買い豪ドル売りが入ったほか、株価の下落に伴う売りが出て一時1豪ドル=86円29銭前後まで値を下げた。
・ユーロドルは下値が堅い。イタリアとドイツの国債スプレッドがユーロ導入来最大の水準まで拡大したことや、イタリアの一部銀行株が取引停止になったことなどを背景に、ユーロ圏の債務問題を意識したユーロ売りが先行した。米雇用統計発表直後に一時1ユーロ=1.4205ドル前後まで値を下げた。ただ、米景気の先行き不透明感が改めて意識されると、全般にドル売りが進み徐々に下値を切り上げた。市場では「ドラギ・イタリア中銀総裁がイタリアの銀行は相当の余裕をもってストレステスト(健全性審査)に合格できるとの見解を示したことがユーロ買い戻しを誘った」との指摘があった。

[2011-07-09][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・8日のニューヨーク外国為替市場で円は堅調。米労働省が発表した6月の米雇用統計で、非農業部門雇用者数が前月比1万8000人増と市場予想を大きく下回り、失業率も9.2%と予想より弱い内容となったことが分かると、米雇用市場への懸念が高まり、欧米株式相場が急ピッチで下落。リスク志向を低下させた投資家から円買い外貨売りが出た。
 イタリアとドイツの国債スプレッドがユーロ導入来最大の水準まで拡大するなど、欧州の財政懸念が改めて意識されたこともあって、ユーロに対しては特に堅調な動き。また、ドルに対しては米長期金利の急低下を背景に日米金利差縮小への思惑から円買いドル売りが入った。
 一方で、スイスフランに対しては弱含み。リスク許容度の低下によって、安全通貨として位置づけられているスイスフラン需要が高まったことが重しとなった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は弱い米雇用統計を受けて売りが先行。1ドル=81円前後に観測されていたストップを巻き込み、22時過ぎには80円51銭前後と1日以来の安値を付けた。もっとも、売り一巡後は市場で「1日の安値80円50銭前後が下値の目処として意識された」との指摘が聞かれたこともあって下げ渋った。
・ユーロ円は売り優位。米雇用統計後にダウ平均が急ピッチで値を下げると、株安を背景に円買いユーロ売りの動きが加速。0時過ぎには1ユーロ=114円67銭前後と日通し安値を付けた。
・ユーロドルは荒い値動き。米雇用統計の発表直後に1ユーロ=1.4205ドル前後と日通し安値を付けたが、売りが一巡するとドル安の流れに沿って買い戻しが優勢に。市場では「ドラギ・イタリア中銀総裁がイタリアの銀行は相当の余裕をもってストレステスト(健全性審査)に合格できるとの見解を示したこともユーロ買い戻しを誘った」との指摘があり、1.43ドル台半ばまで下値を切り上げて、日通し高値の1.4370ドル前後をうかがう場面も見られた。ただ、その後は再び売られる展開。ダウ平均が100ドル超下落したことを背景に、リスク志向の低下を嫌気した売りに押されて1.42ドル台前半まで押し戻された。

[2011-07-11][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・11日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は上値が重い。先週末のニューヨーク市場で、米株安や弱い6月米雇用統計を背景に円買いが進んだ流れを引き継いだ。しかし、東京市場では、ギリシャのデフォルトに関するフィナンシャルタイムズ(FT)の記事を背景に対ユーロで円買いが入る場面があったものの、日本株が底堅く推移したこともあり円の上値は限定的だった。

[2011-07-11][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・11日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は対ユーロ中心にしっかり。英フィナンシャルタイムズ(FT)が午前中に「欧州の首脳はギリシャに対する救済策の一環として一部の同国債のデフォルトを容認する案を協議する見通しで、フランスの提示しているロールオーバー案は廃案になる可能性がある」と伝えたことを、欧州勢が蒸し返す格好で円買いユーロ売りで参入した。円ユーロの上昇につれてその他通貨にも円買いが入り、円全般がしっかりとした展開となった。

[2011-07-11][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・11日の欧州外国為替市場で円は堅調。英フィナンシャルタイムズ(FT)が伝えたギリシャのデフォルトに関する記事を背景に欧州勢がユーロ売りで参入。企業や政府の信用リスクが取引対象となるクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場では、ギリシャやポルトガル、アイルランドのソブリンCDS5年物スプレッドがそれぞれ過去最高水準までワイドニングし、円ユーロが急伸。他の通貨に対しても円買いが波及した。時間外のダウ先物や欧州株の下落を背景に、投資家がリスク回避姿勢を強め円買い外貨売りが入った面もある。
 【 通貨ペア 】
・ドル円はユーロ円などクロス円の下落につれた円買いドル売りが入り、目先のストップロスを巻き込むと一時6月30日以来の安値となる1ドル=80円33銭前後まで値を下げた。
・ユーロ円は5月16日の安値1ユーロ=113円41銭前後を下抜け、3月18日以来の安値となる112円73銭前後まで下げ足を速めた。
・ユーロドルはユーロ圏周縁国の財政不安がイタリアにも波及するとの懸念からユーロ売りが優勢となったほか、欧米株価の下落に伴うリスク回避のユーロ売りドル買いが出た。6月16日の安値1ユーロ=1.4073ドル前後を下抜けて、一時1.40255ドルと5月25日以来の安値を付けた。なお、ユーロスイスフランは一時1ユーロ=1.1694スイスフランと史上最安値を更新した。

[2011-07-12][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・11日のニューヨーク外国為替市場で円は買い優位。企業や政府の信用リスクが取引対象となるクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場では、ギリシャやポルトガル、アイルランド、イタリアのソブリンCDS5年物スプレッドがそれぞれ過去最高水準までワイドニングした。欧州の債務懸念が改めて高まり、対ユーロ中心に低金利の円を買い戻す動きが目立った。対資源国通貨では、ダウ平均の180ドル超安やWTI原油先物相場の2ドル超安を背景にリスク回避姿勢を強めた投資家が円買いを進めたほか、対ドルでは米長期金利の低下に伴い日米金利差縮小を意識した円買いが入った。

[2011-07-12][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・12日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は堅調。昨日の米国市場で、ギリシャに端を発する財政問題がイタリアなどにも拡大することへの警戒感が高まり、対ユーロ中心に円買いが進んだ地合いを引き継いだ。東京市場でも、対円でのユーロの買い持ちを処分する動きが続き円全体が値を上げた。時間外の米株価指数先物が軟調に推移しているため、リスクポジション解消目的の円買いも入った。

[2011-07-12][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・12日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は急伸。ギリシャやイタリアの信用不安が高まる中で、時間外の米株価指数先物や欧州の株価指数が下落したため、投資家のリスク回避姿勢が強まった。円ユーロの下げにつれる格好で円買いがその他通貨にも波及し、円全体が値を上げた。損失覚悟の円買い注文を巻き込む格好で上値を伸ばした。
 枝野幸男官房長官が「為替相場をしっかりと注視していきたい」と述べたほか、白川方明日銀総裁が「為替の動向は注意深く見ていきたい」と発言したと伝わったが目立った反応はなかった。

[2011-07-12][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・12日の欧州外国為替市場で円は上値が重かった。ギリシャの財政問題がイタリアやスペインなどにも波及するとの観測が広がるなか、欧州株価の下落の伴うリスク回避の円買い外貨売りが優勢となった。損失覚悟の円買い注文を巻き込むと上昇に弾みが付いた。ただ、買いが一巡すると急速に上値を切り下げた。市場では「欧州中央銀行(ECB)が欧州周縁国の国債を購入した」との噂が広がり、イタリア国債の利回りなどが低下。さらに、「欧州連合(EU)首脳はユーロ圏債務危機に関する緊急の首脳会議(サミット)を15日に開催する」との一部報道で、過度の懸念が後退し円買い圧力は後退した。株価が下げ幅を縮小したことも円の重しとなった。

 【 通貨ペア 】
・ドル円は一時3月18日以来の安値となる1ドル=79円18銭前後まで値を下げたものの、その後79円台後半まで値を戻した。ユーロ円も一時3月17日以来の安値となる1ユーロ=109円58銭前後まで売り込まれた後、111円台後半まで急ピッチで買い戻されている。
・ユーロドルは荒い値動き。欧州財政問題が深刻化するなか、リスク回避姿勢を強めた投資家がユーロ売りを進めた。デ・ヤーヘルオランダ財務相が「ギリシャの選択的デフォルトはもはや排除しない」などと述べたと伝わると、一時3月11日以来の安値となる1ユーロ=1.38376ドル前後まで下げ足を速めた。ただ、売りが一巡すると一転して買い戻しが優勢に。15日に緊急のEUサミットが開催されるとの期待から、これまでにユーロを売り進めた参加者からショートカバーが入った。イタリアなどの国債利回りが低下し、市場の警戒感がひとまず後退したこともユーロ買い戻しを促した。一時1.40ドル台前半まで値を戻した。

[2011-07-13][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・12日のニューヨーク外国為替市場で円は売り先行後、買い戻された。欧州の取引時間帯には「欧州中央銀行(ECB)が欧州周縁国の国債を購入した」との噂が広がり、イタリア国債などの利回り低下につれて対ユーロ中心に円の買い持ち高を調整する動きが進んだ影響が残った。「欧州連合(EU)首脳はユーロ圏債務危機に関する緊急の首脳会議(サミット)を15日に開催する」との報道を受けて、債務危機の対応策に期待感が広がったことも円売りユーロ買いを誘ったほか、時間外の米株価指数先物や英・独の株価指数の下げ幅縮小が円全体をやや押し下げた。
 ただ、中盤にかけては手掛かり材料に乏しいなかで、さらに円を売る動きにはならなかった。米連邦準備理事会(FRB)が公表した6月21-22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では「仮に景気の低迷が続いた場合、当局者の追加刺激策についての意見が分かれた」「失業率の低下に向けて十分に進展するには経済成長があまりにも遅すぎたり、最近の一時的な衝撃がなくなった後にインフレが比較的低い水準に回帰すれば、追加的な金融政策の緩和の供給が適切となるだろうと一部のメンバーが指摘した」などと伝わった。米追加金融緩和の可能性が示唆されたとして、円買いドル売りが散見された。また、格付け会社ムーディーズがアイルランドの格付けを「BAA3」から「BA1」に引き下げたことを受けて円買いユーロ売りが進んだほか、ダウ平均の失速が低金利の円の買い戻しを後押しした。

[2011-07-13][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・13日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は買い先行後、上値を切り下げた。営業日の変わり目の薄商いの中で仕掛け的な円買いが先行し、ストップロスを巻き込む形で一時上値を伸ばした。ただ、円の上値では戻り待ちの円売りが対豪ドルなどで出た上、ドルに対しては国内輸入企業からと思われる円売りが見られ徐々に上値が切り下がった。時間外の米株価指数先物や前場の日本株が底堅く推移したため、投資家のリスク許容度の低下に歯止めがかかったことも円買いの動きを後退させた。
 野田佳彦財務相は13日午前、「最近の円は一方的な動きであり、注意深く見ている」などと発言したほか、枝野幸男官房長官は「実態経済を離れた急激な変動は好ましくないとの観点から、円高を厳しく注視している」などと述べたと伝わったが、目立った反応はなかった。

[2011-07-13][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・13日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円はもみ合い。後場の日本株が上昇したことや上海総合指数が堅調だったことなどを背景に、投資家のリスク回避姿勢が緩和すると、持ち高調整の円売りが散発的に出る場面があった。欧州勢参入後は、対ユーロで円売りが出たことがその他通貨に対しても円売りを誘った。もっとも、同時にユーロドルの上昇につれた円買いドル売りが入った影響で円全体の下値は限られた。ポンドに対しては弱い英雇用指標を受けた円買いが見られた。
 なお、欧州勢参入後のユーロドルの上昇に関しては「国際機関からまとまった買いが入ったほか、中東勢からの買いも観測された」との指摘があった。

[2011-07-13][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・13日の欧州外国為替市場で円はもみ合い。ユーロに対して円売りが出たことが他の通貨に対しても円売りを誘った半面、ユーロドルの上昇につれた円買いドル売りが入った影響で円全体が支えられた。対ポンドで弱い英雇用指標を手掛かりに円買いが入った影響も受けた。日本時間今晩のバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言を控えて、積極的な売買は手控えられた。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は小安い。対ユーロなどでドル売りが出た影響で、徐々に上値を切り下げた。市場では「バーナンキFRB議長が米景気に慎重な見方を示すとの観測から、ややドル売りが出た」との指摘があった。
・ユーロ円は小高い。ユーロ高・ドル安につれた円売りユーロ買いが出て、19時前に一時1ユーロ=111円84銭前後まで値を上げた。
・ユーロドルはドラギ・イタリア中銀総裁が「イタリアの銀行は欧州のストレステストに合格できると確信」などと述べたことや、トレモンティ・イタリア財務相が「緊縮財政策は今週末までには可決される見込み」と発言したことを手掛かりにユーロ買いが進み、19時前に一時1ユーロ=1.4111ドル前後まで値を上げた。市場参加者からは「欧州中央銀行(ECB)による欧州周辺国の債券購入観測を背景にユーロ買いが入った」との声が聞かれた。ただ、買いが一巡するとやや伸び悩んだ。「中東勢から売りが出た」「格付け会社フィッチがギリシャを格下げするとの噂が市場の一部で広がった」という。

[2011-07-14][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・13日のニューヨーク外国為替市場で円はドルに対して買い一服。バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は13日、下院金融委員会で経済・金融政策に関する半期に一度の証言を行った。「経済が力強さを取り戻した場合は、緩和政策の縮小が正当化される可能性がある」としながらも、「最近の経済の弱さが予想よりさらに持続的であることが示される可能性や、デフレリスクが再浮上する可能性が依然としてあり、追加的な政策支援の必要性が示唆される」「FF金利がゼロに接近しても、われわれには金融状況を一段と緩和するために行動できる多くの方法がある。ひとつの取り組みは一段の債券購入を開始することになるだろう」との認識を示した。量的緩和第3弾(QE3)の可能性に言及したことをはやす形で全般的にドル売りが優勢となり、円高ドル安が進んだ。ただ、中盤以降は手掛かり材料に乏しく動意に欠ける展開が続いた。
 一方、ドル以外の通貨に対しては売り一服。バーナンキFRB議長の議会証言を受けて主要通貨買いドル売りが優勢となり、同時に円が売られた。欧米株式相場や商品市況が上げ幅を拡大し、投資家のリスク志向が高まるとの見方も低金利の円を押し下げる要因となった。ただ、格付け会社フィッチがギリシャの格付けを「B+」から「CCC」に引き下げたと発表。対ユーロ中心に円の買い戻しが小幅に入ったほか、株高や商品相場高が一服したことも円の下値を支えた。

[2011-07-14][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・14日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は一進一退。米格付け会社ムーディーズが13日、米国の格付け「AAA」を格下げ方向で見直すと発表したことを受けて、欧州オセアニア通貨がドルに対して急伸すると、つれて円売り外貨買いが出た。一方で、14日午前の日本株はさえない展開だったほか、円ドル相場がムーディーズの見解を受けて上昇したこともあり、円の下値は徐々に切り上がった。

[2011-07-14][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・14日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は一時売りが強まった。午後に入り取引材料に乏しく積極的な売買が手控えられていたが、一時対ドル中心に円売りが膨らみ、円全体が値を下げる場面があった。政府日銀の介入を思わせる動きだったが、市場では「米系銀行からの円売りや、ヘッジファンド勢が損失確定の円売りを迫られたことが下落のきっかけとなったのではないかとの噂が広がった」との指摘があり円売りは早々に失速した。その後は、大きく動いた後ということもあって取引を手掛け難い空気が広がったため、もみ合いの展開となっている。
 枝野幸男官房長官が「為替相場の動向、緊張感持って注視している」「為替介入についてコメントすべき立場でない」などと発言したと伝わったものの反応はなかった。
 なお、財務省関係者が14日午後、「外国為替市場において為替介入をしたかどうかはコメントしない」と述べたと伝わったほか、財務省当局者が「『断固たる措置をとる』などの言葉を使わなくても、為替介入はあり得る」との見解を示したと伝える一部メディアもあった。

[2011-07-14][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・14日の欧州外国為替市場で円はもみ合い。アジアの取引時間帯では、急ピッチで円高が進んだ後、米系銀行からとみられるまとまった規模の円売りが出て急落するなど不安的な値動きとなったが、欧州時間に入ると次第に値動きが鈍った。市場では「米格付け会社ムーディーズが米国の格付けを引き下げ方向で見直すと発表した影響を見極めたいとして、積極的な売買は手控えられた」との指摘があった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は小動き。1ドル=79円ちょうどを挟んだ狭いレンジ取引が続いた。「本日のニューヨークカット(日本時間23時)で行使期限を迎える79円ちょうどのオプションの存在が意識されている」との声も聞かれた。
・ユーロ円も1ユーロ=112円台前半から半ばでのもみ合いが続いた。
・ユーロドルは債務危機の波及が懸念されていたイタリアで緊縮財政策が週内に可決される見通しとなり、市場の警戒感が後退。欧州信用不安の緩和でユーロ買い戻しが入った。なお、イタリア上院は14日、480億ユーロ規模の財政緊縮案を承認した。半面、ユーロ買い戻しはポジション調整の域を出ず、買い戻しが一巡すると徐々に値動きが細った。「偏ったユーロ売りポジションの修正が主体だ」という。

[2011-07-15][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・14日のニューヨーク外国為替市場で円はドル以外の通貨に対して下げ渋り。米商務省が発表した6月の米小売売上高(季節調整済み)は前月比0.1%増と市場予想平均の前月比0.1%減に反して増加した。また、米労働省が発表した前週分の新規失業保険申請件数も40万5000件と市場予想平均の41万8000件程度よりも強い結果となり、時間外の米株価指数先物が強含んだほか、ダウ平均は買いが先行した。投資家がリスクを取りやすくなるとの見方が広がり、低金利の円を売る動きが広がった。ただ、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は14日、上院銀行委員会で経済金融政策について証言を行い、「現在のインフレは昨年末よりも高くまだ行動を取る用意はない」「一段の金融緩和は必要とされず、われわれが抱える問題の構成を考えると効果的でない可能性がある」などと発言。13日に下院で行われたバーナンキFRB議長の証言をはやす形で高まっていた追加金融緩和への期待感が後退したとの見方から、ダウ平均が70ドル超下落するとつれる形で円が買い戻された。
 なお、ドルに対しては小安い。バーナンキFRB議長が追加金融緩和を行う用意や必要性がない旨を示唆し、全般的にドルの買い戻しが優勢となった流れに沿った。ただ。対欧州資源国通貨で円の買い戻しが進んだため下値は限られた。

[2011-07-15][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・15日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は上値が重かった。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が米国の格付け「AAA/A-1+」をクレジットウォッチ・ネガティブに指定すると発表すると円・ドル相場が上昇したため、円全体が一時値を上げた。もっとも、先日にムーディーズが同様の見解を示していたこともあって、円買いドル売りは長続きせず円全体の上値は限られた。本日は事業法人の仲値決済が集中しやすい連休前の5・10日(五十日)にあたり、仲値に向けた円売りドル買いが出たことも重しとなった。時間外の米株価指数先物が小幅に持ち直したことや、前場の日本株が強含みで推移したことを受けて、投資家のリスク許容度があまり低下しなかったことが円買い圧力を後退させた面もある。野田佳彦財務相の発言が伝わったが目立った反応はなかった。

[2011-07-15][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・15日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は夕刻にかけて買われた。一部豪金融機関が「豪準備銀行(RBA)は12月に利下げを行う」との見方を示したと伝わると対豪ドルで円買いが強まり、その他通貨にも円買いが広がった。
 一方、円はドルに対して上値が重い。対豪ドルやユーロでドル買いが入ったことにつれた円売りドル買いが上値を抑えた。

[2011-07-15][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・15日の欧州外国為替市場で円はもみ合い。欧州銀行のストレステスト(健全性審査)の結果公表やオバマ米大統領の記者会見を控えて、様子見気分が強く値動きは乏しかった。
 豪州が年内に利下げを行うとの観測から、豪ドルに対して円買いが先行したものの、欧州勢が本格的に参入する時間帯に入ると円買いは一巡し値動きは徐々に鈍った。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は1ドル=79円台前半での狭いレンジ取引が続いた。
・豪ドル円は安い。20時過ぎに一時1豪ドル=84円17銭前後まで値を下げた。
・ユーロドルは不安的な値動き。米国の債務上限引き上げをめぐる協議が難航しているとの見方からドル売り圧力は根強い半面、欧州の91行に対するストレステストの結果公表を前にポジションを一方向に傾けにくい面があり方向感は出なかった。1ユーロ=1.41ドル台前半から半ばでの一進一退が続いた。

[2011-07-16][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・15日のニューヨーク外国為替市場で円はドル以外の通貨に対して買い先行後、売られた。日本時間16日1時に欧州銀行監督機構(EBA)による銀行ストレステスト(健全性審査)の結果発表を控えるなか、市場では「21行程度が不合格になる」「ドイツ銀行やコメルツ銀行などが不合格に近い可能性がある」などの観測が広がり、対ユーロ中心に円が買われた。7月の米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値)が63.8と市場予想平均の72.0程度を下回り、ダウ平均が60ドル超高から下げに転じたため、投資家のリスク許容度が低下するとの見方も円買いを後押しした。ただ、グーグルやシティ・グループの決算内容などが引き続き好感され、ダウ平均が底堅く推移したほか、WTI原油先物相場が上げ幅を拡大。対資源国通貨中心に円が散発的に売られた。また、EBAは90行中8行が銀行ストレステストに不合格となったと発表。予想より不合格となった銀行が少なかったとして円売りユーロ買いが進んだ。
 一方、対ドルでは小高い。7月米消費者態度指数が予想を下回ったことや、米10年物国債利回りが低下したことを背景に円が小幅に買われた。ただ、中盤以降は手掛かり材料に乏しかったうえ、週末要因で市場参加者が次第に減少したため値動きがこう着した。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は1ドル=79円10銭前後でのもみ合いに終始した。ユーロ円は1ユーロ=111円36銭前後まで下げた後は112円台を回復した。
・ユーロドルは一進一退。欧州の銀行ストレステストに対する警戒感から1ユーロ=1.4092ドル前後まで値を下げた。ただ、ストレステストに不合格となった銀行が予想より少なかったとして、1.4187-90ドル前後まで買い戻された。もっとも、アジア時間につけた日通し高値1.41995ドル前後を上抜けることが出来ず、1.41ドル台半ばまで戻り売りに押された。
 なお、サルガド・スペイン財務相は「ストレステストからギリシャのデフォルトを除くのは正しい」「スペインの銀行は新たな資本を必要としない」などと述べたと伝わった。市場参加者の一部からは「ストレステストの信頼性が疑問視される」との声があった。また、ファンロンパイ・欧州連合(EU)大統領は「ユーロ圏首脳は7月21日にユーロ圏の金融安定化とギリシャ問題に絡む将来の融資について会合を開く予定」との認識を示した。

[2011-07-18][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・18日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は堅調。東京市場が休場となっている影響で市場参加者が少ないなか、時間外の米株価指数先物が軟調推移となったことを背景に、リスク回避の円買い外貨売りが出た。欧州の債務懸念が根強く意識されていることもあって、特にユーロに対しては堅調な展開に。一方、欧州通貨などに対して円とドルが同時に売買された影響もあって、対ドルでの上げ幅は限られた。

[2011-07-18][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・18日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は欧州勢の参入後に買われた。東京市場が休場で市場参加者が減少していたこともあり、小動きが続いたが、欧州勢が参入すると債務懸念がくすぶっている対ユーロを中心に円買いの動きが広がった。また、時間外のダウ先物や欧州株が軟調な展開となったこともリスク志向の低下を促した。

[2011-07-18][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・18日の欧州外国為替市場で円は方向感が出なかった。イタリアやスペインの10年物国債利回りがユーロ導入来の最高水準まで上昇するなどユーロ圏の財政問題が投資家のリスク志向を後退させており、欧州株や時間外の米株価指数先物が下落したため、対ユーロ中心に円買いが一時入った。一方で、株価が下げ渋る場面で持ち高調整の円売りが出たほか、欧州通貨に対してリスクポジション解消目的でドルが買われたことにつれた円売りドル買いが円全体の上値を抑える形となり、円全体としては方向感に欠けた。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は1ドル=79円台前半で底堅く推移した。
・ユーロ円は欧州勢参入後に1ユーロ=110円66銭前後と日通し安値を付けたが、欧州株やダウ先物の下げが一服すると111円台を回復した。ドル円の買いも支えとなった。
・ユーロドルは売り先行後、下げ渋り。欧ソブリン不安を背景に欧州勢がユーロ売りドル買いで参入したとあって、欧州市場の序盤に1ユーロ=1.40145ドル前後と本日安値を付けた。
 もっとも、株価が下げ渋ると売り圧力が若干後退したほか、米財務省が18日発表した5月の国際資本統計(対米証券投資動向)で、米居住者と外国人との間の証券取引で短期債を除いた数値が差し引きで236億ドルの米国への資金流入超と市場予想平均の400億ドルの流入超を下回った上、短期債を含めた数値は675億ドルの資本流出超に転じたことを背景にした買いも入った。22時30分過ぎに1.4094-97ドル前後まで値を戻した。

[2011-07-19][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・18日のニューヨーク外国為替市場で円は対資源国通貨で買い先行後、売られた。15日に欧州銀行監督機構(EBA)が公表した銀行ストレステストの結果に懐疑的な見方が広がるなか、ダウ平均が金融関連株中心に軟調に推移し180ドルを超す下げ幅となった。WTI原油先物相場も2ドル超下落し、リスク回避姿勢を強めた投資家から円買い資源国通貨売りが持ち込まれた。対ポンドでまとまった円買いが入ったことも円全体を押し上げた。ただ、株価や原油相場が下げ幅を縮めると、持ち高調整目的の円売りが出て上値が切り下がった。
 一方、ユーロに対しては戻りが鈍かった。米財務省が18日発表した5月の国際資本統計(対米証券投資動向)で、米居住者と外国人との間の短期債を含めた証券取引が675億ドルの資本流出超となったことを受けてユーロ買いドル売りが先行。つれる形で円安・ユーロ高が進んだ。ダウ平均の大幅安がリスク回避的な円買いを誘う場面もあったが、その後ダウ平均が下げ幅を縮めたため、円は戻り売りに押された。ベニゼロス・ギリシャ財務相の話として「21日のユーロ圏首脳会議で債務問題への対応策が合意に達する」と伝わったことも円売りユーロ買いを促し、軟調に推移した。
 なお、ドルに対しては動意が薄い。欧州資源国通貨に対してドルと円が同時に売買され、方向感に欠ける取引が続いた。

[2011-07-19][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・19日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はもみ合い。米連邦債務の上限引き上げをめぐる協議が難航していることが円買いドル売りを誘った一方、日本の輸入企業などからの円売りドル買いが出たため相場は方向感が出なかった。市場では「欧米の債務問題をめぐる不透明感から様子見姿勢が強まっている」との指摘があった。

[2011-07-19][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・19日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は上値が重い。「ギリシャへの第2次金融支援をめぐり、欧州域内の意見調整が進んでいない」との指摘が聞かれるなか、対ユーロ中心に円買いが強まると他の通貨に対しても円買いが波及。午後の日経平均が軟調に推移したことも円の支援材料となった。
 ただ、夕刻にかけてはさえない展開に。欧州株相場や原油相場の上昇を背景に、投資家のリスク志向が改善するとの見方から円売りが優勢となった。

[2011-07-19][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・19日の欧州外国為替市場で円は軟調。欧州株や時間外の米株価指数先物の上昇を背景に投資家のリスク許容度が回復すると、低金利の円がユーロや資源国通貨に対して売られた。ユーロドルとユーロスイスフランの上昇に連動する格好で円ユーロ相場が下げたことも円全般の重しとなった。一方、円はスイスフランに対してはしっかり。対ユーロでスイスフラン売りが強まったことを受けて円買いスイスフラン売りが入った。
ゴールドマン・サックスが発表した第2四半期決算で、調整後1株利益が1.85ドルとなり市場予想平均の2.299ドル程度を下回ったことを受けて時間外のダウ先物が伸び悩むと円売り圧力が後退したが、米経済指標が強い結果となったことを背景にダウ先物が切り返したため、円の上値は限られた。
 【 通貨ペア 】
・ドル円はゴールドマン・サックスの決算を嫌気してクロス円の売り圧力が高まった影響で21時過ぎに1ドル=78円87銭前後と日通し安値を付けた。
・ユーロ円は18時過ぎに1ユーロ=112円33銭前後と本日高値まで買われた。
・スイスフラン円は軟調。1スイスフラン=96円01銭前後まで売られた。スイスの銀行が独財務省に100億ユーロを支払うという税金支払いの合意がなされたと一部独紙が伝えたことを受けて対ユーロでスイスフラン売りが強まったことにつれた動き。
・カナダドル円は堅調。一時1カナダドル=83円33銭前後まで上げた。カナダ銀行(中央銀行、BOC)が政策金利を市場の予想通り1.00%に据え置くことを決めた際の声明で、前回の「インフレ目標の達成のために、現在の刺激的な金融政策のいくつかは、いずれ解除されるだろう」から「いずれ」という文言が削除されたほか、「消費者物価指数(CPI)は短期的に3%超を維持すると予想される」「コアインフレは予想されたよりも若干底堅い」などの見解が示されため利上げ期待が高まり円売りカナダドル買いが出た。
・ユーロドルは堅調。ユーロスイスフランの上昇や株高を受けた買いが入り、18時過ぎに1ユーロ=1.42173ドル前後と本日高値を付けた。メルケルドイツ首相が「ユーロ危機にとって迅速で容易な解決法はない」「木曜日のユーロ首脳会議では、全ての問題を解決するような大きな進展はないだろう」などと述べたと伝わると、財政問題の解決期待が後退し22時過ぎに1.4135-38ドル前後まで失速した。ただ、現物の米国株が堅調に推移していることを材料に買いが再開し本日高値圏まで切り返した。

[2011-07-20][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・19日のニューヨーク外国為替市場で円はドルに対して一進一退となった後、売り優位。米商務省が19日発表した6月の米住宅着工件数(季節調整済み)は年率換算で62万9000件と市場予想平均(57万5000件程度)を上回った。また、6月の建設許可件数も62万4000件と市場予想平均(59万5000件程度)を上回った。米住宅市場の改善が示されたとして円安ドル高が進んだ。ただ、好調な米企業決算も材料視する形でダウ平均が高く始まると資源国通貨買いドル売りが強まり、円にも買い戻しが波及した。オバマ米大統領は19日、「債務上限引き上げを巡る協議で一定の進展があり、意見の溝がいくぶん狭まった」「超党派の上院議員グループは今後10年で3.7兆ドルの赤字削減を目指す計画で合意した」「超党派の上院議員グループの計画はよいニュースであり、債務や赤字について私が要請してきた取り組みと概ね一致している」との声明を発表。米議会がデフォルト回避に向けて一歩前進したとの見方が広がり、円売りドル買いが優位となった。
 一方、資源国通貨に対しては軟調地合いが継続。ダウ平均やWTI原油先物相場の上げ幅拡大に伴い、投資家のリスク志向が改善するとの見方から低金利の円が売られた。オバマ米大統領の声明を受けて、円ドル相場が下げ足を速めたことも円全体を押し下げる要因となった。
 なお、対ユーロでは方向感が定まらない。メルケルドイツ首相は19日、「ユーロ危機にとって迅速で容易な解決法はない」「21日のユーロ首脳会議では、全ての問題を解決するような大きな進展はないだろう」など述べたと伝わった。21日のユーロ首脳会議で債務危機の解決策が示されるとの期待感が後退したほか、オバマ米大統領の声明を受けてユーロ売りドル買いが強まり、円も同時に買われた。一方で、ダウ平均の220ドル超高や、対ドルや資源国通貨での円安進行を背景にした円売りが散見され売買が交錯した。

[2011-07-20][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・20日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はもみ合い。前日の米国市場では、米連邦債務の上限引き上げをめぐる協議に一定の進展が見られたとして、円安ドル高が進んだ。アジア市場でもこの流れを引き継いだ。事業法人の決済が集中しやすい5・10日(五十日)とあって、仲値に向けた円売りドル買いも出た。ただ、仲値後は押し目買いなどが入り持ち直した。市場では「仲値決済ではドルが余剰気味だった」との指摘があった。
 山口廣秀日銀副総裁は20日、「為替変動の影響を含めて柔軟かつ果断に対応」「基準年改定でコアCPIはゼロ付近に修正される可能性がある」などと述べたものの、特に反応は見られなかった。

[2011-07-20][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・20日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は強含んだ。日本の輸出企業からの円買いドル売りが強まると、他の通貨に対しても円買いが波及し円全体を押し上げた。ポンドに対しては、英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨(6-7日分)の公表を前にした思惑的な円買いが進んだ。

[2011-07-20][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・20日の欧州外国為替市場で円は買い先行後は伸び悩み。英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨(6-7日分)の公表を前にした思惑的な円買いが対ポンドで先行したことが、その他通貨に対しても円買いを誘った。しかし、MPC議事要旨の内容はほぼ予想通りだったため、円買いポンド売りは議事要旨発表後に収まったほか、欧州株や時間外の米株価指数先物の上昇を材料とした円売りが出て値を下げた。ユーロ圏の債務問題が解決することを期待して円ユーロが売られたことも円全体の重しとなった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円はポンド中心にクロス円の売り圧力が高まったことを受けて17時過ぎに1ドル=78円71銭前後と日通し安値を付けた。
・ユーロ円は欧州勢参入後に1ユーロ=111円66銭前後と本日安値まで下げたものの、19時30分過ぎには112円30-35銭前後まで値を戻した。
・ユーロドルはしっかり。市場参加者からは「アジア系ソブリンネームの買いが入った」との声が聞かれた。欧州連合(EU)は予防的なクレジット・ラインを確保するために欧州金融安定ファシリティ(EFSF)を活用することや、EFSFによる流通市場での債券購入などを検討していると一部通信社が伝えたこともあり、ユーロ圏首脳会議で債務問題解決に向けて、何らかの対策が発表されることを期待した買いも入ったようだ。「モデル系ファンドからの買いが入った」との指摘もあり、ストップロスを巻きこんで一時1ユーロ=1.42398ドル前後と本日高値を付けた。その後は、利益確定の売りが出たほか市場参加者からは「国際機関からの売りが出た」との話が聞かれ、1.42ドル台を割り込んでいる。

[2011-07-21][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・20日のニューヨーク外国為替市場で円はドルに対して小高い。ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んで、対ポンド中心にドル売り圧力が強まった影響から円買いドル売りが小幅に入った。ただ、中盤以降は手掛かり材料に乏しく動意に欠ける展開が続いた。
 一方、ドル以外の通貨に対しては買い先行後、売られた。小高く始まったダウ平均が40ドル超安まで失速し、投資家がリスクを取りにくくなるとの見方から低金利の円が買われた。国際機関からユーロ売りドル買いが先行すると、円ユーロ相場中心に円全体がやや押し上げられたほか、24時過ぎに対ドルで円高が進んだことが相場を支えた。もっとも、ダウ平均の下値は限られたほか、21日のユーロ圏首脳会議で債務危機の対応に具体的な進展が見られるとの期待感を背景に、対ユーロで円の戻り売りが散見され、円全体の上値は重かった。

[2011-07-21][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・21日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は強含んだ。米国の債務問題への懸念が根強いなか、仲値後に円買いドル売りが強まった。市場では「国内機関投資家からとみられる円買いドル売りが入った」との指摘があった。中国株相場の下落も円全体の支えとなった。

[2011-07-21][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・21日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は不安定な値動き。特に新規の円売り材料は伝わっていないが、14時過ぎにまとまった規模の円売りドル買いが出ると他の通貨にも円売りが波及した。ただ、その後は追随する動きがなかったためすぐに持ち直した。米国の債務問題への懸念が根強いなか、円の下値では押し目買いなどが入りやすい状況だ。

[2011-07-21][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・21日の欧州外国為替市場で円は対ユーロ中心に荒い値動きとなった。7月ユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)と7月ユーロ圏サービス部門PMI速報値が市場予想を下回ったことを背景に対ユーロで円買いが先行した。ユンケル・ルクセンブルク首相(ユーログループ議長)が「ギリシャの選択的なデフォルトの可能性は排除できないが、避けるべき」などと発言したと伝わると、選択的デフォルトが意識されて円買いユーロ売りが加速。円ユーロの上昇につれて円全般が値を上げた。
 ただ、ユーロ圏首脳会議の草案として「欧州金融安定ファシリティ(EFSF)の融資期間は7年半から少なくとも15年に延長される」「ギリシャやポルトガルに適用されている金利は4.5%程度から3.5%程度に引き下げられる」「EFSFは欧州連合(EU)や国際通貨基金(IMF)の救済プログラムを受けていない国を含めたユーロ圏諸国に予防的なクレジットラインを提供することが認められる」と報じると、財政問題の解決に向けて事態が進展したとして一転円売りユーロ買いが強まり、円全体が値を下げた。時間外の米株価指数先物が堅調に推移したことも円売りを誘った。
 なお草案には「EFSFはECB次第で流通市場への介入が可能となる」「ギリシャの第2次支援における民間部門の3つの選択肢である国債の交換や借り換え、買い戻しは引き続き協議される」などの内容も含まれていると伝わった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円はさえない。対ユーロやポンドでドル売り圧力が高まっていることを受けた。22時30分過ぎに1ドル=78円54銭前後と日通し安値を付けた。
・ ユーロ円は荒い値動き。ユンケル・ユーログループ議長の発言を受けて1ユーロ=111円44銭前後と本日安値まで下げたものの、ユーロ圏首脳会議の草案が伝わると切り返し、22時過ぎに112円79銭前後と日通し高値を付けた。
・ユーロドルは乱高下した。ユンケル・ユーログループ議長がギリシャの選択的デフォルトの可能性に言及したことを嫌気して、19時30分過ぎに1ユーロ=1.41381ドル前後と本日安値を付けたが、草案が伝わった後は買いが優位になった。23時前に1.4336ドル前後と本日高値を付けた。

[2011-07-22][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・21日のニューヨーク外国為替市場で円はユーロや資源国通貨に対して売り優位。欧州の取引時間帯には予想を下回るユーロ圏経済指標が相次いだほか、ユンケル・ルクセンブルク首相(ユーログループ議長)がギリシャの選択的なデフォルトの可能性に言及したため、対ユーロ中心に円の買い持ち高が積み上がっていた。ただ、一部通信社がユーロ圏首脳会議の草案として「欧州金融安定ファシリティ(EFSF)の融資期間は7年半から少なくとも15年に延長される」「ギリシャやポルトガルに適用されている金利は4.5%程度から3.5%程度に引き下げられる」「EFSFは欧州中央銀行(ECB)次第で流通市場への介入が可能となる」などと伝えると、債務問題の具体的な対応策が示されたとして円売りユーロ買いが優位に。7月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数や6月米景気先行指標総合指数、5月米住宅価格指数が予想を上回る内容となり、ダウ平均が大幅高となったことも低金利の円全体を押し下げる要因となった。
 一方、ドルに対しては堅調。ユーロ圏首脳会議の草案やダウ平均の大幅高を受けて、ユーロ買いドル売りや資源国通貨買いドル売りが優勢となり、同時に円も買われた。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は14日安値の1ドル=78円45円前後を下抜け、3月17日以来の安値となる78円28銭前後まで下落した。NYタイムズ紙が「オバマ米大統領と米共和党のベイナー下院議長が主要な予算折衝で合意に近い」と報じたことを受けて買い戻される場面があったが、カーニー米ホワイトハウス報道官が「予算折衝で合意はなく、協議は継続している」などと述べたため、戻りは限られた。
・ユーロ円はユーロ圏首脳会議の草案を受けて1ユーロ=113円15銭前後まで上げた。ただ、中盤以降はユーロドルの上昇につれた買いと、ドル円の下落につれた売りが交錯し、113円台前半で方向感が定まらなかった。
・ユーロドルは上値を試す展開。1ユーロ=1.4435ドル前後と6日以来の高値水準まで大きく値を伸ばした。ユーロ圏首脳会議草案での財政問題改善に向けた進展が好感されたほか、強い米経済指標を材料視したダウ平均の170ドル超高に伴い、リスク志向の高まった投資家から買いが持ち込まれた。中盤以降は1.43ドル台後半で動意を欠いたが、終盤にはユーロ圏首脳会議の声明が伝わり、改めて買いが入った。
 なお、声明では「総額1090億ユーロ規模の新たなギリシャ支援プログラムで合意」「ギリシャ向けEFSF融資の償還期限を現行の7年半から最短で15年、最長で30年に延長することで合意」「EFSF融資を3.5%程度の金利で提供する」などの内容が伝わった。

[2011-07-22][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・22日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は高く始まったものの、上値が重かった。ユーロ圏首脳会議でギリシャ支援に向けた合意がなされたことでユーロドルが上昇し、つれて円買いドル売りが入った。市場では「米国の政府債務上限引き上げ交渉が依然として混迷しているため、ドルは売られやすい」との指摘があった。ただ、その後は徐々に上値を切り下げる展開に。仲値決済に向けた円売りドル買いが出たほか、日本株相場の上昇が相場の重しとなった。

[2011-07-22][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・22日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は方向感に乏しい展開だった。新規材料難から様子見ムードが広がり、徐々に値動きが細った。午後の日経平均が100円超上昇したことへの反応は鈍かった。
 欧州勢が加わる時間帯になると、財政問題を抱えるギリシャなどの債券利回りが軒並み低下し、円売りユーロ買いが強まる場面もあったが、その後追随する動きがなかったため持ち直した。市場では「米債務上限をめぐる協議が長引いていることもあって、動きが取りづらい」との指摘があった。

[2011-07-22][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・22日の欧州外国為替市場で円は下値が堅い。21日にユーロ圏首脳会議で第2次ギリシャ支援策が合意されたことを背景に、対ユーロ中心に円売りが先行した。ただ、ドイツのIfo経済研究所が発表した7月の独企業景況感指数が予想を下回ったと伝わると円売りユーロ買いは失速した。その後、キャタピラーが22日に発表した第2四半期決算で、1株利益が1.72ドルとなり市場予想平均の1.742ドルを小幅ながら下回ると同社株価と時間外の米株価指数先物が下落。投資家のリスク許容度が低下して円売りポジションを閉じる動きが出た。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は株安を受けたクロス円の売りが重しとなり、21時30分過ぎに1ドル=78円28-31銭前後まで値を下げた。
・ユーロ円は欧州勢が買いで参入し、16時30分過ぎに1ユーロ=113円57銭前後と本日高値まで上げたが、弱い独経済指標やダウ先物の下落を受けた売りで値を下げ、22時30分過ぎに112円41銭前後と本日安値を付けた。
・ユーロドルは買い先行後、下げに転じた。昨日のユーロ圏首脳会議の結果を背景に買いが先行し1ユーロ=1.4438ドル前後まで上げた。しかし、午前中に付けた本日高値1.4440ドル前後が上値を抑えたほか、独IFO企業景況感指数や株安を受けた売りが出て押し下げられた。22時30分過ぎに1ユーロ=1.4332ドル前後と本日安値を付けた。昨日の米国市場で急伸したこともあって、週末を前に利益確定の売りが出た面もある。
  なお、格付け会社フィッチは22日、「ギリシャの格付けを制限的デフォルトにする方針」との声明を発表したが直接の反応はなかった。

[2011-07-23][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・22日のニューヨーク外国為替市場で円は買い先行後は売られた。キャタピラーの第2四半期決算で1株利益が予想を下回ったことがわかると、同社の株価や時間外の米株価指数先物が下落した。投資家が運用リスクを取りにくくなるとの見方から、低金利の円に買いが入った。カナダ統計局が発表した6月のカナダ消費者物価指数(CPI)、食品とエネルギーを除いたコア指数がともに予想を下回り、円買いカナダドル売りが優勢となったことも円全体を押し上げた。「ノルウェーの首都オスロ中心部で大きな爆発が発生し、政府の建物や首相官邸のほとんどの窓が吹き飛び数人が負傷した」と報じられると、対ユーロ中心に円がさらに買われた。
 ただ、ノルウェー首相報道官の話として「首相は無事である」と伝わったうえ、急落したノルウェーの株価指数が下げ止まったため、対ユーロ中心に円の戻り売りや利食い売りが広がった。現物の米国株式市場がナスダック総合株価指数を中心に底堅く推移したことも円の重しとなった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は1ドル=78円28-31銭前後まで値を下げた。ただ、アジア時間早朝につけた3月17日以来の安値78円22銭が下値の目処として意識され、78円台半ばまで値を戻した。
・ユーロ円は1ユーロ=112円25銭前後まで下げた後、112円台後半まで買い戻された。
・ユーロドルは下げ渋り。キャタピラーの決算内容を嫌気した時間外の米株価指数先物の下落や、予想を下回る6月カナダCPIを受けた米ドル高・カナダドル安に押され、売りが先行した。ノルウェーの首都オスロで爆発事件が発生したこともリスク回避的な売りを誘い、1ユーロ=1.43237ドル前後まで下落した。レーン欧州委員(経済・通貨問題担当)が「ユーロ圏首脳会議の後に、やるべき多くの仕事が引き続きある」と述べるなど、21日にまとまった第2次ギリシャ支援策で民間部門の関与の方法などに不透明感が残るなか、週末を控えて前日に膨らんだ買い持ち高を調整する動きが出た面もあった。
 ただ、ノルウェー首相の無事が確認されたほか、ノルウェーの株価指数が下げ止まったため、売り一巡後は1.43ドル台後半まで戻した。

[2011-07-25][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・25日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は高く始まった後は伸び悩んだ。米連邦債務の上限引き上げをめぐる協議が前週末にまとまらなかったことを手掛かりに、円買いドル売りが先行したものの、その後は上値を切り下げる展開に。事業法人の決済が集中しやすい5・10日(五十日)とあって、仲値に向けた円売りドル買いが出て円は上げ幅を縮めた。

[2011-07-25][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・25日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は強含んだ。米格付け会社ムーディーズがギリシャの格付けを引き下げたことを手掛かりに、対ユーロ中心に円買いが強まると他の通貨に対しても円買いが波及した。欧州株相場が安く始まったこともリスク回避的な円買い外貨売りを誘った。

[2011-07-25][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・25日の欧州外国為替市場で円は対スイスフランで軟調。米連邦債務上限の引き上げ交渉が難航していることを背景に、対ドルでスイスフラン高が進んだことにつれて円売りスイスフラン買いが入った。米格付け会社ムーディーズが25日、ギリシャの格付けを引き下げたことを受けてユーロスイスフランが軟調に推移していることも円売りスイスフラン買いを促した。一方、円はドルに対しては強含み。米国の債務上限問題を嫌気した円買いドル売りが入った。
 円はその他通貨には一進一退。円・ドル相場の上昇につれた円買い外貨売りや、時間外の米株価指数先物の下落を材料視した円買い外貨売りが入る半面、債務上限問題の交渉に進展が見られないことを嫌気し、ドルに対して欧州オセアニア通貨に買いが入ったことにつれた円売り外貨買いが出た。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は19時前に1ドル=78円06銭前後と3月17日以来の安値まで下げた。しかし、78円ちょうどに観測されているオプションのバリアに絡んだ防戦買いが下値を支え、いったん下げ止まった。
・ユーロ円はギリシャ格下げを背景に欧州勢が売りで参入。16時過ぎに1ユーロ=112円11銭前後と本日安値まで下げた。
・ユーロドルは一進一退。ムーディーズがギリシャを格下げしたことを蒸し返す格好で欧州勢から売りが出て1ユーロ=1.4329ドル前後と日通し安値を付けた。一方で、米債務上限問題を背景にした買いも入り切り返した。19時前には一時1.44ドル台を回復した。

[2011-07-26][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・25日のニューヨーク外国為替市場で円は上値が重かった。米連邦債務の上限引き上げをめぐる協議が難航していることで、投資家のリスク許容度低下が意識され、リスク回避目的の買いが円に対して入った。また、米国株式相場が寄り付きから軟調な展開となったことも、円全体の押し上げ材料となった。ただ、一時は前営業日比で140ドル超まで下げたダウ平均がその後に下げ幅を縮めると、徐々に円は上値の重い展開に。投資家のリスク志向が改善するとの思惑から円売り外貨買いが入り、円は対資源国通貨などを中心にとして次第に上げ幅を縮める動きとなった。
 なお、米連邦債務の上限引き上げをめぐる問題では、米共和党のベイナー下院議長と米民主党のリード上院院内総務がそれぞれ、米債務上限の引き上げと歳出削減案を提案。ベイナー下院議長が米債務上限を2段階に分けて引き上げる案を発表した一方で、リード上院院内総務は一括での米債務上限引き上げ案を提示するなど、依然として協議がこう着状態にあることが明らかとなったが、提案自体に対する反応は見られなかった。

[2011-07-26][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・26日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は荒い値動き。オバマ米大統領は日本時間10時から国民に向けた演説で、米債務上限問題について「数日内に公正な妥協案をみつける必要がある」などと述べた。市場では「問題解決の進展が見られない内容だった」として失望感が広がり円買いドル売りが優勢となった。
 ただ、政府日銀による円売り介入への警戒感が根強いなか、まとまった規模の円売りドル買いが出ると損失覚悟の円売り注文を巻き込んで円は急落した。もっとも、米債務上限問題に対する懸念は強く円売りドル買いはすぐに収まった。

[2011-07-26][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・26日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円はドルに対しては下値が堅かった。オバマ米大統領の演説に対する失望感から全般にドルが売られた流れに沿った。円は午前中に急落する場面があったが、市場では「円の急落は政府日銀による為替介入ではない可能性が高い」との見方が広がり、円を買い戻す動きが広がった。
 一方、円はドル以外の通貨に対しては弱含んだ。対ドルで欧州通貨やオセアニア通貨が買われたことに連動した円売り欧州通貨買いや円売りオセアニア通貨買いが出た。日本株や時間外のダウ先物の上昇も円の重し。

[2011-07-26][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・26日の欧州外国為替市場で円はもみ合い。午前中に行われたオバマ米大統領の演説で米連邦債務の引き上げ交渉の進展が示唆されなかったことを受けて、ドルに対し欧州オセアニア通貨が上昇し、つれて円売り外貨買いが出た流れを引き継いだ。欧州市場の取引時間帯では、対ポンドで英国内総生産(GDP)の発表後に円売りが強まる場面があったほか、オセアニア通貨に対して断続的に円売りが出て下げ幅が広がった。
 もっとも、ニューヨーク市場の取引時間帯に差し掛かると、時間外の米株価指数先物が小幅ながらマイナス圏に沈んだことを背景に利益確定の円買いが入り下げ止まっている。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は78円台前半で神経質な展開。米連邦債務の引き上げ交渉が難航していることが重しであるものの、政府日銀の円売り介入への警戒感もあるため、上下に売買が手掛けにくかった。
・豪ドル円は堅調。21時過ぎに1豪ドル=85円62銭前後まで上昇した。
・ポンド円は一時買いが強まった。英国立統計局が発表した4-6月期の英国内総生産(GDP、速報値)成長率は物価変動の影響を除いた実質で前期比0.2%増、前年同期比0.7%増となり、市場予想平均の前期比0.2%増、前年同期比の0.8%増を前年同期比で下回った。ただ、一部では「英GDP速報値は予想より弱い内容になる」との憶測が広がりややポジションがポンド売りに傾いていたこともあって、指標発表後は買い戻しが優位となった。21時過ぎに1ポンド=128円13-18銭前後まで値を上げた。
・ユーロドルは買い先行後、伸び悩み。オバマ米大統領の演説に対する失望感からドル売りが先行し、欧州市場の序盤に1ユーロ=1.45229ドル前後と日通し高値を付けた。一方で、欧州株や時間外の米株価指数先物がさえない展開となりリスク志向が後退した上、イタリア・スペインとドイツ国債の利回りスプレッドが拡大したことを背景にユーロ圏のソブリンリスクも意識されたため上げ幅が縮まった。市場参加者からは「1.45ドル台前半ではアジア系ソブリンネームの売りが出ていた」との声があった。

[2011-07-27][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・26日のニューヨーク外国為替市場で円は小高い。序盤に米株価指数先物相場が下落すると投資家のリスク許容度も低下し、リスク回避の円買いが幅広い通貨に対して入った。もっとも、安く始まったダウ平均が下げ幅を縮めると円買いの動きも一服。手掛かり材料に乏しかったこともあって、その後は方向感に欠ける動きとなった。
 ただ、ドルに対しては中盤以降にやや買いが優勢。米連邦債務上限の引き上げをめぐる協議が難航していることを背景に強まったドル売りの流れに沿って値を上げた。なお、米債務問題に関しては「オバマ政権が米共和党のベイナー下院議長の提案した債務計画に対して拒否権の発動も辞さない構えを示している」と一部通信社が伝えるなど、目立った進展は見られなかった。
 また、米大手民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した7月の米消費者信頼感指数は市場予想平均を上回ったが、米商務省が発表した6月の米新築住宅販売件数(季節調整済み)や米リッチモンド連銀が発表した7月の製造業景気指数はいずれも市場予想平均を下回るなど、米主要経済指標は総じて強弱まちまちの結果となり、反応も限定的だった。

[2011-07-27][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・27日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は強含んだ。米連邦債務の上限引き上げをめぐる与野党協議が難航していることを受けて円買いドル売りが入ったほか、月末を控えた日本の輸出企業からの円買いが入った。ただ、市場では「政府日銀による円売り介入への警戒感もある」との指摘があり、一方的に円高が進む展開にはならなかった。

[2011-07-27][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・27日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は強含んだ。ショイブレ独財務相が「政府は欧州金融安定ファシリティ(EFSF)と欧州安定メカニズム(ESM)による流通市場での債券買い取りの全権委任を拒否する」「ユーロ圏の危機は1回限りの首脳会議で永久に解決されると考えるのは間違っている」と述べたことから、全般にユーロ売りが広がり円ユーロが上昇。他の通貨に対しても円買いが波及した。米国や欧州の債務問題への懸念から消去法的に円が買われた面もあった。市場関係者からは「月末を控えた日本の輸出企業からの円買いが入った」との声も聞かれた。

[2011-07-27][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・27日の欧州外国為替市場で円は対欧州通貨で堅調。ショイブレ独財務相が27日、「政府は欧州金融安定ファシリティ(EFSF)と欧州安定メカニズム(ESM)による流通市場での債券買い取りの全権委任を拒否する」「ユーロ圏の危機は1回限りの首脳会議で永久に解決されると考えるのは間違っている」と述べたことを受けて対ユーロで円買いが強まると、その他欧州通貨にも円買いが波及した。
 一方、円は資源国通貨に対しては上値が重かった。円ユーロ相場の上昇につれた円買いが見られたものの、ユーロに対して資源国通貨が買われている影響を受けて円売り資源国通貨買いが出たため上値を抑えられた。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は売り先行後、下げ渋り。国内輸出企業からの円買いドル売りが入ったほか、ユーロ円の下げが重しとなり1ドル=77円57銭前後と3月17日以来の安値を付けた。ただ、77円50銭前後に観測されている買い注文が下値を支えたほか、対欧州通貨でドル買いが進んだことが若干円売りドル買いを誘い下値を切り上げた。
・ユーロ円は欧州市場の序盤に1ユーロ=112円28銭前後まで下落した。
・ユーロドルは軟調。ショイブレ独財務相の発言を受けた売りが続いた。欧州株の下げも売り材料とされた。21時過ぎに1ユーロ=1.4439ドル前後と日通し安値を付けた。

[2011-07-28][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・27日のニューヨーク外国為替市場では高安まちまち。対ユーロでは円買いが優勢となった。欧州時間にショイブレ独財務相が「政府は欧州金融安定ファシリティ(EFSF)と欧州安定メカニズム(ESM)による流通市場での債券買い取りの全権委任を拒否する」「ユーロ圏の危機は1回限りの首脳会議で永久に解決されると考えるのは間違っている」などと述べたことを受けて、欧州のソブリンリスクに再び焦点が当たると、短期的に積み上がっていたユーロ買いポジションを解消する動きが出た。また、欧米株式相場が軟調な展開となったこともリスク回避目的の円買いを誘った面があった。
 その一方で、ドルに対しては弱含み。ユーロドル相場が軟調な展開となったことにつれた円売りドル買いが入った。市場参加者からは「米債務上限の引き上げ交渉が、合意に至るとの出所不明の噂が広がったこともドル買いを誘った」との指摘もあった。もっとも、噂についてはその後に関係者が否定。共和党のベイナー下院議長による歳出削減案に共和党内からも反発の声が出て本会議での採決が27日から28日へ延期されたほか、民主党のリード上院院内総務が「上院民主党は全員反対する」と述べるなど、目立った進展は見られなかった。
 なお、米連邦準備理事会(FRB)は27日公表の米地区連銀経済報告(ベージュブック)で「経済活動は4地域で穏やかな成長が続いたが、8地域では成長ペースが鈍化した」との見解を示し、前回の報告よりも回復ペースの鈍化した地区が増えたことが明らかとなったが、反応は限定的だった。

[2011-07-28][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・28日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は堅調。米国の債務上限問題に対する懸念が根強いなか、日本や中国株が下落すると投資家がリスク回避姿勢を強め円買い外貨売りが広がった。時事通信が報じたところによると、与謝野馨・経済財政担当相は大村秀章愛知県知事から為替介入を要請されたことについて「当面は8月2日のところだ」と述べ、介入については「1兆円、2兆円するような話はなかなか難しい」との見解を示した。市場では「8月2日まで為替介入が実施されず、規模も大きなものとはならない」と受け止められ、円買いが加速した。

[2011-07-28][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・28日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は強含んだ。米国や欧州の債務問題への懸念が根強いなか、日本や中国株が下落すると投資家がリスク回避姿勢を強め円買い外貨売りが入った。市場では「月末を控えた日本の輸出企業からの円買いが入った」との指摘があった。欧州株相場が安く始まったことも円の追い風となった。

[2011-07-28][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・28日の欧州外国為替市場で円は対ユーロ中心にしっかり。アジア株や英・独の株価指数の下げを背景にリスクポジション解消目的で円買いが入った。イタリアとドイツの10年物国債の利回りスプレッドが拡大したことを受けて欧州の財政問題を意識した円買いユーロ売りや、「トレモンティ・イタリア財務相が辞任する」との噂を手掛かりとした円買いユーロ売りが入ると円全体の上げ幅が広がった。なお、イタリア当局はトレモンティ・イタリア財務相の辞任の噂を否定した。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は欧州市場の序盤に1ドル=77円63銭前後と本日安値を付けたが、対ユーロ中心にドルが買われたことが支えとなりいったん下げ止まった。
・ユーロ円は21時過ぎに1ユーロ=110円84銭前後と日通し安値を付けた。
・ユーロドルは買い先行後、下げに転じた。「欧州中央銀行(ECB)による欧州周辺国の債券購入観測を背景にユーロ買いが入った」との指摘があり、欧州市場の序盤に1ユーロ=1.4401ドル前後と本日高値を付けた。ただ、イタリアの国債入札が低調だったとの見方から、イタリアとドイツの10年物国債の利回りスプレッドが拡大するとユーロ売りが出た上、トレモンティ・イタリア財務相の辞任に関する噂を背景にした売りが出たため下げに転じた。市場参加者からは「リアルマネーからの売りが出た」との指摘もあった。21時過ぎに1.4253ドル前後と本日安値を付けた。

[2011-07-29][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・28日のニューヨーク外国為替市場で円は資源国通貨に対して堅調。米国株式相場が買い先行となったことから序盤は上値が重かったが、引けにかけてダウ平均が下げ幅を広げると、投資家のリスク志向が低下するとの見方から、リスク回避の円買いが対豪ドルやカナダドルなどを中心に入った。また、米連邦債務上限の引き上げをめぐる交渉が引き続き難航していることも投資家心理の重しに。共和党のベイナー下院議長が提案した債務上限引き上げ案の採決は米国時間28日の18時(日本時間29日の7時)付近に行われると伝わったが、これに対して民主党のリード上院院内総務が「下院で可決された場合には本日中に上院での否決に向けて動く」との方針を示すなど、民主・共和両党の溝は埋まっていないようだ。
 一方、ユーロに対しては弱含んだ。NY時間に入るとイタリアとドイツの10年物国債利回りのスプレッドが縮小。欧ソブリンリスクを嫌気したユーロ売り圧力が後退し、欧州市場で観測されていた円買いユーロ売りの動きが巻き戻された。もっとも、売り一巡後はダウ平均が軟調に推移したことを背景に、リスク回避目的の円買い圧力が高まったことで下げ渋りとなった。
 ドルに対しては強含み。終盤に豪ドルやカナダドルに対して円買いが優勢となった影響から、引けにかけて値を上げた。
 なお、米労働省が発表した前週分の新規失業保険申請件数や、全米リアルター協会(NAR)が発表した6月の米住宅販売保留指数(仮契約住宅販売指数)はいずれも市場予想平均を上回る結果となったが、市場の注目が米債務上限の引き上げ問題に集まっていることもあって、影響は限られた。

[2011-07-29][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・29日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は底堅い動き。政府日銀による円売り介入への警戒感が強まるなか、朝方は軟調に推移する場面があった。野田佳彦財務相は衆院財政金融委員会で、「最近の市場の動きは実勢から離れており、円が高すぎる」「円は一方的に偏った動きを示しており、マーケットを注視する」などと語った。
 ただ、仲値後は月末を迎えた国内輸出企業などからの円買いが入り、徐々に下値を切り上げた。「米下院はベイナー下院議長が提案した債務上限引き上げ法案を今晩採決しない」との報道が伝わると、円買いドル売りに弾みが付いた。時間外のダウ先物が急落したことも円の追い風となった。

[2011-07-29][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・29日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は堅調。米格付け会社ムーディーズがスペインの格付け「AA2」を引き下げ方向で見直すと発表したことを理由に、対ユーロ中心に円買いが強まると他の通貨に対しても円買いが波及した。欧州勢が加わる時間帯になると、欧州株が下落したことなどを手掛かりに円高が進んだ。

[2011-07-29][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・29日の欧州外国為替市場で円は全般的に一時買いが強まった。米商務省が29日発表した4-6月期の米国内総生産(GDP)速報値が実質で前期比年率1.3%増となり、市場予想平均の1.8%増を下回ると対ドルで円買いが膨らみ、その他通貨にも円買いが入った。弱い米GDPを嫌気し時間外の米株価指数先物が100ドル超の下落となると、資源国通貨に対して積み上がっていた円売りポジションを閉じる動きも一時出た。
 ただ、円は米ドルやカナダドル以外に対しては徐々に上値が重くなった。弱い米GDPや米連邦債務の上限引き上げ交渉がこう着していることなどを背景に対ドルで欧州オセアニア通貨を物色する動きが強まっており、つれて円売り外貨買いが出ていることが影響した。また、円は対スイスフランでは軟調。米国やユーロ圏が財政問題を抱えているため、ドルとユーロに対して資金の逃避先としてスイスフランが買われていることに連動した。
 円はカナダドルに対しては堅調。カナダ統計局が29日発表した5月のカナダ国内総生産(GDP)が前月比0.3%減となり、市場予想平均の前月比0.1%増に反して減少したことを受けた。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は23時過ぎに1ドル=77円01銭前後と3月17日以来の本日安値を付けた。ただ、77円ちょうどに観測されているオプションのバリアに絡んだ防戦買いが入っている影響で下げ止まっている。
・ユーロ円は21時30分過ぎに1ユーロ=110円39銭前後と日通し安値を付けた。
・ドルスイスフランは大幅安。1ドル=0.7863スイスフラン前後と史上最安値を更新した。
・ユーロドルは荒い値動き。一部通信社が、「欧州金融安定ファシリティ(EFSF)は9月半ばまでにギリシャに支払う次回融資の準備が出来ない可能性がある」と報じたことを嫌気したユーロ売りドル買いで20時前に1ユーロ=1.42295ドル前後と日通し安値を付けた。
 もっとも、ファンロンパイ・欧州連合(EU)大統領報道官が「ギリシャは基準を満たしていれば、9月の対ギリシャ融資を受けることができるだろう」との見解を示したことが買い戻しを誘ったほか、弱い米経済指標が伝わるとユーロ買いドル売りが優位になり持ち直した。23時前には1.43932ドル前後と本日高値を付けた。

[2011-07-30][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・29日のニューヨーク外国為替市場で円は一進一退。米商務省が発表した4-6月期の米国内総生産(GDP)速報値が前期比年率1.3%増と市場予想平均の1.8%増より弱かったほか、1-3月期の確定値が1.9%増から0.4%増に大幅に下方修正されたことを受け、時間外のダウ先物が下落すると幅広い通貨に対してリスク回避目的の円買いが先行した。特に5月のカナダ国内総生産(GDP)が市場予想に反して減少したこともあって、カナダドルに対しては堅調な動きとなった。
 ただ、買い一巡後は弱い米GDPや米連邦債務の上限引き上げ交渉が難航していることなどを背景に、対ドルで欧州オセアニア通貨を物色する動きが強まったため、つれて対円でも欧州オセアニア通貨の買い戻しの動きが広がった。安く始まったダウ平均が徐々に下げ幅を縮小したことも、リスク志向の改善につながったようだ。もっとも、引けにかけてダウ平均が下げ幅を広げる動きを見せると、再び円買い戻しが活発化するなど総じて円の下値は堅かった。
 一方で、ドルに対しては堅調。米GDPなど弱い米経済指標を受けて強まったドル売りの流れに沿ったほか、米10年物国債利回りの大幅低下を背景に日米金利差縮小を意識した円買いドル売りも入った。
 なお、シカゴ購買部協会が発表した7月景気指数(シカゴPMI)は58.8と6月の61.1から低下し、市場予想平均の60.0を下回ったほか、7月の米消費者態度指数(ミシガン大調べ、確報値)も63.7と速報値63.8から下方修正され、市場予想平均の64.0程度を下回った。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は売り優勢。弱い米GDPを受けて下げ足を速めた。いったんは1ドル=77円ちょうどに観測されていたバリアオプションに絡んだ防戦買いで下げ渋る場面もあったが、米長期金利が低下幅を広げたこともあって戻りは限定的。日米金利差縮小を意識した売りが出たほか、バリアオプションの下抜けを狙った仕掛け的な売りも重なり、6時前には76円70銭前後と3月17日以来の安値を更新した。
・ユーロ円は一進一退。弱い米GDP を受けて時間外のダウ先物が下落幅を広げたため、21時30分過ぎには日通し安値の1ユーロ=110円39銭前後まで下げる場面があったが、その後はユーロドルの動きにつれて111円台前半まで買い戻された。もっとも、ユーロドルの上昇が一服し、ダウ平均が引けにかけて下げ幅を広げると、再び110円台半ばまで押し戻された。
・ユーロドルは買い優位。ドル売りの流れに沿って、0時過ぎには1ユーロ=1.4414ドル前後と日通し高値を付けた。1.4420ドル前後に観測された売り注文に上値を抑えられたことでその後は買い一服となったが、総じて1.43ドル台後半での底堅い動きを続けた。

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