為替・株式・商品マーケット概要

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 2012年5月の期間中の為替・株式・商品マーケット概要による発言や関係のあるニュースが掲載されています。

 「期間最大RHDP」は、2012年5月の中でも直近の最大RHDPとなっている発言・ニュースを紹介しています。

 そのため、最大RHDPとなっている発言やニュースが同値で2回以上有った場合には、2012年5月の中で最も新しい内容を掲載しています。

期間最大CRHDPとなっている 発言・ニュース

[2012-05-01][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・30日のニューヨーク外国為替市場で円はしっかり。欧米株式相場がさえない展開となったことを受けて、投資家のリスク志向低下を意識した円買い外貨売りが入った。対カナダドルではカナダ統計局が発表した2月のカナダ国内総生産(GDP)が前月比0.2%減と市場予想平均の前月比0.2%増を下回ったことを手掛かりに円買いが優勢に。対カナダドルでの円買いが他通貨に対しても波及し、総じて円は底堅かった。
 また、円はドルに対しても堅調。シカゴ購買部協会発表の4月景気指数(シカゴPMI)が弱い結果になるとの噂が広がり、指標発表前から円買いが加速。売り一巡後の戻りも限定的だった。なお、4月シカゴPMIは56.2と噂通りに市場予想の60.5を下回ったが、事前に結果を織り込んで円買いドル売りが進んでいた影響から指標発表後の反応は限られた。

ゴゴヴィの注目 発言・ニュース

 ・期間中にゴゴヴィが注目する発言・ニュースは有りません。

為替・株式・商品マーケット概要による2012年5月 発言・ニュース

[2012-05-01][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・30日のニューヨーク外国為替市場で円はしっかり。欧米株式相場がさえない展開となったことを受けて、投資家のリスク志向低下を意識した円買い外貨売りが入った。対カナダドルではカナダ統計局が発表した2月のカナダ国内総生産(GDP)が前月比0.2%減と市場予想平均の前月比0.2%増を下回ったことを手掛かりに円買いが優勢に。対カナダドルでの円買いが他通貨に対しても波及し、総じて円は底堅かった。
 また、円はドルに対しても堅調。シカゴ購買部協会発表の4月景気指数(シカゴPMI)が弱い結果になるとの噂が広がり、指標発表前から円買いが加速。売り一巡後の戻りも限定的だった。なお、4月シカゴPMIは56.2と噂通りに市場予想の60.5を下回ったが、事前に結果を織り込んで円買いドル売りが進んでいた影響から指標発表後の反応は限られた。

[2012-05-01][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・1日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は小動き。前日の米国市場で、米追加金融緩和への期待を背景に円買いドル売りが進んだ流れを引き継いで高く始まった。ただ、東京市場が大型連休の谷間にあたるうえ、中国や香港、シンガポールが労働節の祝日で休場。取引参加者が激減しており、商いは低調となった。

[2012-05-01][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・1日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円はやや強含んだ。オーストラリア準備銀行(豪中央銀行、RBA)は1日午後、政策金利を0.50%引き下げ3.75%にすると発表。市場の予想よりも利下げ幅が大きく、対豪ドルで円買いが強まると他の通貨に対しても円買いが波及した。日経平均が一時180円超下落したことも円の支援材料となった。

[2012-05-01][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・1日の欧州外国為替市場で円は対豪ドルで引き続き堅調。豪準備銀行(RBA)が1日に予想を上回る0.50%の利下げを行った影響が残っている。一方、円は豪ドル以外に対しては上値が重い。アジア時間に対豪ドル中心に円買いが進んだ地合いを引き継いだものの、欧州勢が豪ドルに対して欧州通貨買いや米ドル買い、カナダドル買いを行うとつれて円売り外貨買いが見られ、上値を切り下げた。英国株や時間外の米価指数先物の上昇を手掛かりとした円売りも若干出た。
 【 通貨ペア 】
・カナダドル円は21時前に1ドル=80円96銭前後まで値を上げた。
・ユーロ円は21時前に1ユーロ=106円ちょうど前後まで値を上げた。
・ユーロドルは一進一退。RBAの大幅利下げを受けたユーロ豪ドルの急伸や、4月英製造業購買担当者景気指数(PMI)が市場予想を下回り、ユーロポンドが上昇した影響などを受けて17時30分過ぎに1ユーロ=1.3278ドル前後と4月3日以来の高値を付けた。1.3300ドルのバリアオプションに絡んだ防戦売りが上値を抑えると1.3242-45ドルまで下押ししたが、英国株がやや上げ幅を広げたことや時間外の米株価指数先物が持ち直したことなどにつれて切り返した。

[2012-05-02][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・1日のニューヨーク外国為替市場で円はさえない。米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した4月製造業指数が54.8と市場予想平均の53.0を上回ったことを手掛かりに、投資家のリスク志向が改善。売り先行で始まったダウ平均が持ち直したこともあって、総じて円売り外貨買いが優勢となった。
 対ドルでは4月米ISM製造業指数を受けて全般にドル買いが進んだ流れに沿ったほか、米国債利回りの上昇に伴う日米金利差拡大を意識した円売りドル買いも出た。また、ドル買い一巡後も米株高などが続いていたことから円相場の戻りは限られた。
 なお、米商務省が発表した3月の米建設支出は前月比で0.1%増と市場予想平均の前月比0.5%増を下回ったが、目立った反応は見られなかった。

[2012-05-02][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・2日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はもみ合い。前日の米国市場で、米追加金融緩和観測がやや後退し円売りドル買いが進んだ流れを引き継いで安く始まった。仲値決済に向けた円売りドル買いも出た。ただ、市場では「仲値通過後に日本の輸出企業の円買いドル売りが入った」との指摘があり下値も限定的だった。大型連休の谷間で、市場参加者が少なく目立った方向感は出ていない。

[2012-05-02][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・2日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は下値が堅かった。米格付け会社ムーディーズが「日銀はおそらくインフレ目標を達成しないだろう」「小沢氏の税制議論での役割は格付けに影響を与える可能性がある」との見解を示したと伝わると、日銀による追加金融緩和や日本の格下げなどが連想され、円を売る動きが広がった。欧州の取引時間帯に入ると、「ロシア勢からの円売りドル買いが出た」との指摘があり下げ足を速めた。
 ただ、イタリアやフランスの景況感指数やドイツの雇用指標が予想より弱い内容だったことが分かると、対ユーロ中心に円を買い戻す動きが優勢に。時間外のダウ先物が失速したことも円の支援材料となり、相場は持ち直した。

[2012-05-02][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・2日の欧州外国為替市場で円は堅調。アジア時間に、米格付け会社ムーディーズが「日銀はおそらくインフレ目標を達成しないだろう」「小沢氏の税制議論での役割は格付けに影響を与える可能性がある」との見解を示したことを背景に円売りが出た水準を引き継いだものの、欧州市場では対ユーロ中心に円買いが優勢だった。2日に発表されたイタリアやフランスの景況感指数やドイツの雇用指標が予想より弱い結果となり、欧州経済に対する懸念が高まったことを受けた。
 ニューヨーク市場に入ると、 米給与計算サービス会社オートマチック・データ・プロセッシング(ADP)とコンサルタント会社マクロエコノミック・アドバイザーズが発表した4月の全米雇用リポートで、政府部門を除く非農業部門雇用者数が前月比11万9000人増と市場予想平均の17万人程度増を下回ったことを受けて、時間外の米株価指数先物や欧州株が下げ幅を拡大したためリスク資産圧縮目的の円買いが進み円全般が本日高値圏まで上げた。対ドルでは日米金利差縮小を意識した円買いが散見された。
 【 通貨ペア 】
・ドル円はADP全米雇用リポート発表後に本日安値の1ドル=80円04銭前後に迫る水準まで下げたが、80円ちょうど前後まで観測されている買い注文がいったん下値を支え下げ止まった。
・ユーロ円もADP全米雇用リポート発表後に1ユーロ=105円14銭前後と4月16日以来の安値まで下げた。
・ユーロドルは大幅安。弱いユーロ圏経済指標をきっかけに欧州の景気に対する警戒感がひろがりユーロが売られた。弱い米雇用指標を受けて株安が進んだことも売りを誘った。21時過ぎに1ユーロ=1.3122ドル前後と日通し安値を付けた。

[2012-05-03][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・2日のニューヨーク外国為替市場で円は上値が重い。米給与計算サービス会社オートマチック・データ・プロセッシング(ADP)とコンサルタント会社マクロエコノミック・アドバイザーズが発表した4月の全米雇用リポート(ADP雇用統計)で、政府部門を除く非農業部門雇用者数が11万9000人増と市場予想平均の17万人程度増を下回ったことを受けて、米労働市場に対する不透明感が高まり、投資家のリスク志向が低下した。ユーロ圏の経済指標が軒並みさえない結果となったことなどを手掛かりに欧州株式相場が軟調な展開となったほか、ダウ平均も弱いADP雇用報告を受けて売り先行で始まったため、幅広い通貨に対してリスク回避の円買いが入った。対ドルでは米長期金利の低下で日米金利差縮小を意識した円買いも観測された。
 もっとも、買い一巡後は次第に上げ幅を縮める展開に。欧米株式相場が下げ幅を縮めたことで、リスク回避目的の円買い圧力が緩和。また、市場では「欧州中央銀行(ECB)はスペインの状況に関して神経質になっており、ユーロ圏の経済・金融不安解消に向けて追加の資金供給オペ(LTRO)が予想よりも早く実施される可能性があるとの噂が聞かれたことも円売りユーロ買いを誘った」との指摘があった。

[2012-05-03][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・3日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は小動き。前日の米国市場で、米雇用指標の悪化を背景に円買いドル売りが進んだ流れを引き継いで高く始まったものの、当市場では動意の薄い展開に。東京市場が憲法記念日の祝日で休場のため、市場参加者が減少し商いは低調となった。

[2012-05-03][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・3日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は弱含み。東京市場が憲法記念日の祝日で休場のため、市場参加者が大幅に減少。しばらくは動意の薄い展開が続いた。ただ、欧州勢が加わる時間帯に入ると、欧州株相場の上昇などをながめ円売り外貨買いが優勢となった。

[2012-05-03][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・3日の欧州外国為替市場で円は売りが目立った。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が3日、「公的債務が増加し続け改革が進まなければ、日本の格付けを引き下げる可能性がある」との見解を示したことを背景に円売りが出た。時間外の米株価指数先物や欧州株の上昇を手掛かりに円を売る動きも若干見られた。
 ニューヨークの取引時間帯に入り、前週分の米新規失業保険申請件数が予想を上回ると対ドルで円売りが膨らみ、円全般を押し下げた。ユーロに対してはドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が定例理事会後の会見で追加金融緩和を示唆しなかったことを背景にした円売りが強まった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は22時過ぎに1ドル=80円55銭前後まで上昇。米労働省が3日発表した前週分の新規失業保険申請件数は36万5000件となった。市場予想平均の37万9000件程度よりも強い結果となったことや、米長期金利の上昇幅拡大などを受けた動き。
・ユーロ円は一時1ユーロ=106円13銭前後まで上昇した。
・ユーロドルは荒い値動き。スペイン国債の入札後にスペイン国債利回りが上昇したことを意識した売りが出たほか、欧州中央銀行(ECB)の定例理事会を前にポジション調整の売りも散見されて20時30分過ぎに1ユーロ=1.3123ドル前後まで下げた。
 米国時間に入ると強い米雇用指標を受けた売りが出て一段と値を下げた。ドラギECB総裁が政策金利を据え置いた後の定例会見で「経済の見通しに下振れリスクが見られる」「最新のデータは不透明感の広まりを裏付けている」などと発言したことも重しとなり21時30分過ぎに本日安値となる1.3095ドル前後まで下げた。
 ただ、「本日の会合では利下げについて討議しなかった」などと述べたと伝わると、資金供給オペ(LTRO)など追加金融緩和を期待していた向きが一転買い戻しに動き切り返した。22時過ぎに1.3180ドル前後と高値をつけた。

[2012-05-04][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・3日のニューヨーク外国為替市場で円は下値が堅い。米労働省が発表した前週分の新規失業保険申請件数が36万5000件と市場予想平均の37万9000件程度よりも強い結果となったことを受け、米労働市場の改善が示されたとして対ドルでは円売りが先行。他の通貨に対しても円売りの動きが波及し、全般にさえない動きとなった。
 もっとも、米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した4月非製造業指数(NMI)が53.5と市場予想平均の55.3を下回ると一転して買い戻しが優勢に。堅調に推移していた欧州株式相場が失速、さらにダウ平均も売り優勢となったため、投資家のリスク志向低下を意識した円買い外貨売りも入ったようだ。
 個別では資源国通貨に対して強含み。原油先物相場が大幅安となった影響からオセアニア通貨やカナダドルに対しては終始買いが優勢だった。また、ユーロに対してもしっかり。ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁がECB理事会後の定例記者会見で追加緩和を示唆しなかったことで、全般にユーロ買いが進んだため売りに押されたが、一巡後は対ドルで円が買い戻されたことにつれたほか、欧米株安などを手掛かりに下値を切り上げた。

[2012-05-04][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・4日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はやや強含んだ。前日にドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が欧州景気の下振れリスクを指摘したほか、4月米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業指数が市場予想を下回ったことで、投資家がリスク回避姿勢を強め円買い外貨売りが入った。ただ、みどりの日の祝日で東京市場が休場とあって市場参加者が少なく、一本調子で円高が進む展開にはならなかった。市場では「日本時間今晩の4月米雇用統計を前に動きづらい面もある」との声が聞かれた。

[2012-05-04][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・4日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は強含んだ。みどりの日の祝日で東京市場が休場のため市場参加者が少なく、しばらくは動意の薄い展開が続いた。市場では「日本時間今晩の4月米雇用統計を前に動きづらい面がある」との声が聞かれた。
 ただ、欧州勢が加わる時間帯に入ると、円買い外貨売りが優勢に。欧州株価の下落を背景に、投資家がリスク回避姿勢を強めるとの見方から円を買う動きが出た。4月伊サービス部門購買担当者景気指数(PMI)や仏独サービス部門PMI改定値が軒並み予想より弱い内容だったことが分かると、対ユーロ中心に円買いが加速した。

[2012-05-04][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・4日の欧州外国為替市場で円は荒い値動き。英、独の株価指数や時間外のダウ先物が下落した場面では円買いがやや強まったが、株価の下げが収まると円買い圧力は後退した。
 ニューヨークの取引時間帯に入ると、米労働省が4日発表した4月の米雇用統計で、非農業部門雇用者数は前月比11万5000人増となり市場予想平均の前月比16万人増より弱かったため、対ドル中心に円買いが膨らみ、円全体が値を上げた。前月分の雇用者数が上方修正されたことや、失業率が8.1%と市場予想平均の8.2%より強かったことなどを手掛かりに、一時対ドル中心に円売りが出たが、米国株が下落していることを受けたリスク資産圧縮目的の円買いや、ドルに対しては米長期金利の低下幅拡大を受けた円買いが入り再び値を上げている。
 資源国通貨に対してはWTI原油先物相場が急落していることを背景にした円買いが入っている。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は21時30分過ぎに1ドル=79円82銭前後まで下げた後、いったん80円39銭前後まで上げた。ただ、米金利の低下幅が大きくなると日米金利差縮小を意識した円買いドル売りが膨らみ79円台に沈んだ。4月米雇用統計では、失業率が前月から低下したが、就業者の減少数が前月から増えているほか、労働人口も減少しており弱い雇用指標としての受け止め方が徐々に広がり、米金利低下とドル売りが進んでいるようだ。
・豪ドル円はWTI原油先物相場の急落や豪ドル米ドルが1.0200米ドルのオプションのバリアを下抜けて下げ足を速めた影響などを受けて一時1豪ドル=81円39銭前後と2月3日以来の安値を付けた。
・ユーロドルは堅調。米雇用統計発表後に1ユーロ=1.31144ドル前後と日通し安値を付けたが、米雇用統計が弱い内容であるとの見方が広がり全般的にドル売りが強まると切り返した。対資源国通貨でのユーロ買いも支えとなり、22時30分過ぎに1.31785ドル前後と本日高値を付けた。

[2012-05-05][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・4日のニューヨーク外国為替市場で円は買い優勢。米労働省が発表した4月の米雇用統計で、非農業部門雇用者数が前月比11万5000人増と市場予想平均の前月比16万人増より弱かったことが嫌気されて、全般に投資家のリスク志向低下を意識した円買い外貨売りが優勢となった。また、弱い雇用統計を受けて欧米株式相場が下げ幅を拡大、WTI原油先物相場が前日比で5ドル超の急落となるなどリスクオフの動きが加速したことで、円全体が値を上げた。
 もっとも、NY時間の中盤以降は米雇用統計に対する反応が一巡したほか米国株や原油相場の売りも一服したため、徐々に円相場は方向感の乏しい展開に。6日に仏大統領選決選投票やギリシャ総選挙を控えていることもあり、様子見ムードが強まった。
 なお、米雇用統計では前月分の雇用者数が上方修正されたほか、失業率が8.1%と市場予想平均の8.2%より強かったことなどもあって、一時的に対ドルなどで円売りが出た場面も見られたものの、売りの勢いは限定的。就業者の減少数が前月から増えているほか、労働人口も減少しており、失業率の低下を受けた円売りドル買いの動きは長続きしなかった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は21時30分過ぎに1ドル=79円82銭前後まで下落。その後、失業率の低下などを手掛かりに80円40銭前後と一転して高値を付ける場面も見られたが、米長期金利の低下や豪ドル円などクロス・円の下落につれて再び売り圧力が高まったため、徐々に上値を切り下げる展開に。5時30分過ぎには79円81銭前後まで値を下げた。
・ユーロ円も21時30分過ぎに1ユーロ=105円ちょうど前後まで下落、その後に日通し高値の105円55銭前後まで上昇するなど、米雇用統計直後は荒い値動きとなった。もっとも、株安などを受けて次第に売りが優勢となり、5時過ぎには104円38銭前後と2月17日以来の安値を更新した。
・ユーロドルは売り優位。対円などでドル売りが進んだ流れに沿ったほか、ユーロ豪ドルの上昇につれた面もあり、雇用統計後は買いが優勢だった。23時前には1ユーロ=1.31791ドル前後まで上昇。もっとも、3日高値の1.31809ドル前後が意識されたことで上値を抑えられると、株安・原油安などでリスク回避目的の売りが強まり、急ピッチで上値を切り下げた。3日安値の1.3095ドル前後を下抜けて目先のストップロスを巻き込むと、2時30分過ぎには1.30801ドル前後と4月19日以来の安値まで下げた。

[2012-05-07][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・7日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は急伸。6日に実施されたギリシャの総選挙で、ギリシャ新民主主義党と全ギリシャ社会主義運動(PASOK)の連立二大与党合わせて過半数確保が困難との見方が伝わった。金融支援の前提となる緊縮財政策の不透明感が高まったとして対ユーロ中心に円買いが先行。時間外の米株価指数先物も急落したため、その他通貨に対してもリスク回避目的で円を買い戻す動きが優勢だった。対ドルでは仲値に向けて円売りが出たが、先週末発表の米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想に届かなかったことを背景にドルの先安観が高まっており、円の下値は堅かった。
 なお、6日投開票されたフランス大統領選で緊縮財政の見直しを訴える社会党のオランド候補が勝利したが、こちらに対してはある程度予想されていたこともあって、相場への影響はギリシャ総選挙よりも小さいようだ。

[2012-05-07][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・7日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は上値を切り下げた。7日の午前中に、ギリシャとフランスの政治情勢不安と欧州債務問題を背景に対ユーロ中心に円買いが膨らんだが、持ち高がやや円買いに偏ったことから反動が若干起き上値を切り下げた。ユーロに対しては市場参加者から「ユーロドルにロシア勢や中東勢の買いが入った」との声があり、ユーロドルの上昇につれた円売りユーロ買いが出た。
 安住財務相が7日午後、「臨機応変に対応できるように注視」「投機的動きで円高に仕向けているものがあるか注視」などと発言したが特に反応はなかった。

[2012-05-07][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・7日の欧州外国為替市場で円は軟調。アジア市場で、ギリシャとフランスの政治情勢不安と欧州債務問題を背景に対ユーロ中心に円高が進んだ反動が出た。安く始まった欧州株相場が持ち直したことや、時間外のダウ先物が下げ幅を縮めたことも円売り外貨買いを誘った。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は下値が堅かった。米長期金利が低下幅を縮めたことも円売りドル買いを促し、21時過ぎに一時本日高値となる1ドル=79円99銭前後まで値を上げた。
・ユーロ円は堅調。ユーロ高・ドル安につれた円売りユーロ買いも出て、一時1ユーロ=104円32銭前後と日通し高値を更新した。
・ユーロドルはアジア時間早朝に急ピッチで下落した反動でショートカバーが先行。市場では「ロシア勢や中東勢の買いが入った」との声が聞かれたほか、3月独製造業新規受注が予想を上回ったことも相場の支えとなった。欧州株価がプラス圏に浮上するとユーロ買いが加速し、一時1ユーロ=1.3060ドル付近まで上げた。

[2012-05-08][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・7日のニューヨーク外国為替市場で円はさえない。6日に投開票されたフランスやギリシャの選挙結果は「市場予想の範囲内」との見方が徐々に広がったこともあって、欧州株式相場が前週末の大幅安に対する反動で持ち直したほか、売り先行となったダウ平均も一巡後は下げ幅を縮小。欧米株に買い戻しの動きが見られたことで、投資家のリスク志向が改善するとの見方から全般に円売り外貨買いの動きが進んだ。もっとも、英国市場がアーリーメイバンクホリデーで休場、重要指標などの発表もなかったことから、一方的に円売りが進む展開にもならなかった。
 個別ではドルに対してはもみ合い。円とドルが欧州通貨や資源国通貨などに対してほぼ同時に売買された影響から方向感に欠ける動きとなった。ユーロに対しては弱含み。欧米株の買い戻しをながめ円売りユーロ買いが出た。なお、ギリシャ新民主主義党のサマラス党首は連立政権を樹立できず大統領に委任を返上したと伝わったほか、格付け会社フィッチは「オランド次期フランス大統領の選出がフランスの『AAA』格付けに影響を与えることはない」との見解を示したが、いずれも材料視されなかった。

[2012-05-08][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・8日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は下値が堅い。対ドルで仲値決済に絡んだ円売りが出るとその他通貨に対しても円売りが広がった。ただ、豪ドルに対して弱い豪貿易収支を受けて円買いが強まったことがその他通貨に対しても円買いを誘い下値を支えた。8日午前の上海総合指数と時間外の米株価指数先物が一時下げ幅を拡大したことを材料とした円買いが入ると更に下値を切り上げた。

[2012-05-08][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・8日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円はしっかり。ギリシャ急進左派連合のツィプラス党首が「組閣できれば債務のモラトリアム(支払猶予)を求める」との見解をイタリア紙とのインタビューで示したと伝わると、ギリシャの政治情勢や債務問題の先行き不透明感が高まり対ユーロ中心に円買いが強まった。時間外の米株価指数先物が軟調に推移していることも円買いを後押ししたほか、資源国通貨に対しては時間外のWTI原油先物相場が下落していることを受けた円買いが散見された。

[2012-05-08][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・8日の欧州外国為替市場で円はやや強含んだ。ギリシャ急進左派連合のツィプラス党首が「組閣できれば債務のモラトリアム(支払猶予)を求める」との見解を示したと伝わり、ギリシャの政治情勢や債務問題の先行き不透明感が高まった。欧州株や時間外の米株価指数先物が下落し、投資家がリスク回避姿勢を強めると円買い外貨売りが入った。ただ、円の上値に観測されているまとまった規模の円売り注文の影響で、一方的に値を上げる展開にはなっていない。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は20時前に一時本日安値となる1ドル=79円72銭前後まで値を下げたものの、売り一巡後は下げ渋っている。
・ユーロ円は19時前に一時1ユーロ=103円74銭前後と日通し安値を付けたものの、ひとまず下げ止まっている。
・ユーロドルはさえない。6日投開票のギリシャ総選挙では、財政緊縮策を推進した連立与党が大敗。各政党の連立交渉は難航し、再選挙の可能性が浮上するなかで、ギリシャ急進左派連合のツィプラス党首の発言などもありギリシャ情勢への懸念が高まった。21時30分過ぎに一時1ユーロ=1.2990ドル前後と日通し安値を付けた。半面、1.29ドル台に観測されている買いオーダーの影響で、一本調子でユーロ安ドル高が進む展開にもなっていない。

[2012-05-09][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・8日のニューヨーク外国為替市場で円は買い先行も、一巡後は戻り売りに押される展開。ギリシャ急進左派連合ツィプラス党首が「ギリシャ救済条件の誓約は、選挙後は無効」「債務のモラトリアム(支払猶予)を求める」などと発言したことを受けて、ギリシャ債務問題に対する先行き不透明感が台頭。欧米株式相場が下げ幅を拡大したこともあって、リスクオフの動きを強めた投資家からの円買い外貨売りの動きが広がった。
 ただ、買い一巡後は徐々に上値を切り下げる動きに。ギリシャ新民主主義党(ND)のサマラス党首は「ギリシャ急進左派連合ツィプラス党首はギリシャのユーロ圏加盟を保証しなかった」として、連立政権の条件に欧州連合(EU)国際通貨基金(IMF)との合意破棄を求めたツィプラス党首の要求を拒否。「少数政権を容認する用意がある」「われわれは再選挙を望まない」などと発言するなど、全ギリシャ社会主義運動(PASOK)や他の少数政党との連立政権樹立を目指す姿勢を示した。サマラス党首の発言を受けて、ギリシャ債務問題への不透明感が緩和。さらに、ベニゼロスPASOK党首が「挙国一致内閣こそが唯一の解決策となる」と発言したこともあって、連立政権交渉が進展するとの期待が高まったため、対ユーロでは円が戻り売りに押された。
 また、他の通貨に対しても円は次第に売りが優勢に。ギリシャ情勢の改善期待を手掛かりに一時200ドル近い下げとなっていたダウ平均が下げ幅を縮めると、投資家のリスク志向改善を意識した円売りが幅広い通貨に対して出た。

[2012-05-09][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・9日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はしっかり。ギリシャの政治情勢や債務問題の先行き不透明感が高まったことを背景に、アジア株や時間外の米株価指数先物が下落しており、マネーのリスク許容度が低下し円買い外貨買いが続いた。豪ドルに対してはギラード豪首相が9日午前に豪ドル高に懸念を示したことなどを背景に円買いが膨らみ、円全体の支えとなった。

[2012-05-09][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・9日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は伸び悩み。後場の日経平均株価が一時9000円割れを試す動きを見せたことを背景に、リスクポジション解消目的で円買い外貨売りが入ったが、株が下げ止まると徐々に円買い圧力は後退し上値を切り下げた。9日の欧州株が一時しっかりとした展開となったことも円相場の重しとなった。

[2012-05-09][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・9日の欧州外国為替市場で円は堅調。債務不安の再燃で9日の欧州株が軟調なことから、リスクオフの動きが強まり円買い外貨売りが優勢となった(参照:FX初心者のためのリスクオン・リスクオフの違い)。なお、スペイン株価指数の下げ幅は3.5%を超えたほか、イタリア株価指数は2%超下落している。
 米10年債利回りが時間外取引で、節目の1.80%を割り込み一時1.79%と1月31日以来の水準まで低下。日米金利差縮小への思惑から円買いドル売りが進んだ面もある。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は20時30分過ぎに一時2月20日以来の安値となる1ドル=79円43銭前後まで値を下げた。
・ユーロ円は22時過ぎに一時1ユーロ=102円89銭前後と2月16日以来の安値を付けた。
・ユーロドルはギリシャの政局混迷で欧州債務問題の先行き不透明感が一段と高まるなか、財政が不安視されるスペインやイタリアの国債利回りが上昇。投資家がリスク・オフの動きを強めユーロ売りドル買いが膨らんだ。オプションのバリアが観測されていた1ユーロ=1.2950ドルを下抜けると目先のストップロスを誘発し、一時1.2930ドル前後と1月23日以来の安値を更新した。

[2012-05-10][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・9日のニューヨーク外国為替市場で円は買い先行後、売りに押される動き。欧州時間に株安などを受けて円買い外貨売りが進んだ流れを引き継いだ。スペイン金融機関の不良債権問題が浮上したほか、「10日に予定されているギリシャ向け融資52億ユーロの支払いが延期される」との噂が聞かれるなど、根深い欧州不安が嫌気され、対ユーロを中心に円買いの動きが目立った。
 もっとも、一巡後は一転して売りに押される展開に。「欧州連合(EU)関係者がギリシャ向け融資は支払われる可能性の方が高いとの見解を示した」との一部報道を受けて、対ユーロでは戻り売りが出たほか、欧州債務不安の緩和で米株が下げ幅を縮め、投資家のリスク志向改善を意識した円売り外貨買いの動きが広がった。なお、欧州金融安定ファシリティ(EFSF)はその後に52億ユーロのギリシャ向け融資を承認。10日に42億ユーロを支払い、残りの10億ユーロはギリシャの必要性に応じて支払うとの見解を示した。
 一方、ドルに対してはさえない。NY入り前までは米長期金利の低下を背景に日米金利差縮小を意識した円買いドル売りの動きが目立っていたが、米国勢の参入とともに米金利が低下幅を縮小したため円は戻り売りに押された。

[2012-05-10][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・10日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はさえない。9日の欧米市場でギリシャの政治と債務問題の先行き不透明感が強まったことを背景に株安円高が進んだ流れを引き継いだ。ただ、10日前場の日本株が底堅く推移したことや、強い豪雇用統計を材料に対豪ドルで円売りが強まったことなどをきっかけに、円の買い持ち高の一部を解消する動きが強まった。短期で円買いにポジションか傾いており反動が起きやすかった。

[2012-05-10][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・10日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円はもみ合い。後場の日経平均株価が下げに転じたことを手掛かりに円買いが入ったが、9000円台を維持したことから円買いは一時的なものにとどまった。その後は、欧州の株価指数先物と現物の欧州株の上昇を手掛かりに欧州勢から若干円売りが見られたが、株価の頭が重くなるにつれて円売りの勢いは弱まった。株価以外に大きな材料がなく方向感が出なかった。

[2012-05-10][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・10日の欧州外国為替市場で円は弱含み。10日の欧州株相場が堅調に推移し、投資家のリスク回避姿勢が後退するとの見方が広がると、円の買い持ちを解消する動きが強まった。財政が不安視されるスペインやイタリアの国債利回りの上昇が一服していることも投資家心理の改善につながった。なお、五十嵐文彦財務副大臣は10日、「(円高に関し)投機的な目に余る動きには介入もあり得る」「為替の急激な変化は問題であり、注意深く見る必要」などと述べたと伝わった。「五十嵐文彦財務副大臣の発言を受けて、市場はやや神経質になっているようだ」との声が聞かれた。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は堅調。前日の高値を上抜けて、22時過ぎに一時本日高値となる1ドル=79円94銭前後まで値を上げた。
・ポンド円はしっかり。イングランド銀行(英中央銀行)は10日、市場の予想通り政策金利と資産買取プログラムの規模を据え置いたと発表した。ただ、市場の一部では「資産買取プログラムの規模が拡大される」と期待していた向きもあっただけに、ポンドを買い戻す動きが強まっている。22時過ぎに一時本日高値となる1ポンド=129円33銭前後まで値を上げた。
・ユーロドルは欧州株の上昇を背景に、投資家のリスク回避姿勢が後退するとの見方からユーロ買いドル売りが先行。「ギリシャで連立政権交渉が進展するとの期待が高まった」との声も聞かれ、22時過ぎに一時1ユーロ=1.29771ドル前後と日通し高値を付けた。なお、ユーロポンドの下落に伴うユーロ売りドル買いが出て、20時過ぎに一時1.29248ドル前後とアジア時間に付けた日通し安値1.2924ドル前後に迫る場面もあった。

[2012-05-11][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・10日のニューヨーク外国為替市場で円はさえない。イタリアやスペインなど財政が不安視されている欧州圏の国債利回りが上昇一服となったほか、「ギリシャで連立政権交渉が進展するとの期待が高まった」との見方が広がったことなどを手掛かりに欧米株式相場が底堅く推移し、投資家のリスク志向拡大を意識した円売り外貨買いが進行。また、対ドルでは米長期金利が大幅に上昇したことを受けて、日米金利差拡大を意識した売りに押されるなど、全般に円は弱含んだ。もっとも、売り一巡後は米株が上げ幅を縮めたことで下げ渋る展開に。引けにかけてダウ平均が一時下げに転じると、小幅に円も買い戻される場面が見られた。
 なお、3月米貿易収支や新規失業保険申請件数などがほぼ市場予想の範囲内の結果となったため、米経済指標に対する反応は目立たなかった。

[2012-05-11][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・11日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は一進一退。10日の米国株市場の取引終了後に、「JPモルガン・チェースの資産負債管理などを担当するチーフ・インベストメント・オフィス(CIO)部門で多額の損失が出た」と伝わると、時間外の米株指数先物が一時100ドル超の下落となったため、リスクポジション解消目的で円買い外貨売りが先行した。JPモルガン・チェースの多額損失報道にもかかわらず、11日前場の日本株が一時上昇すると若干円売りが出て上値を切り下げる場面があったが、その後日本株が失速したため、再び円買い圧力が高まった。

[2012-05-11][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・11日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円はしっかり。後場の日本株が引けにかけて下げ幅を拡大したことを背景に円買い外貨売りが入った。中国の4月鉱工業生産・小売売上高が予想を下回ったことが明らかになると対豪ドル中心に円買い圧力が増した。早朝のロンドン勢や大陸勢からも円買いが加わると円全般の上げ幅が拡大した。

[2012-05-11][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・11日の欧州外国為替市場で円は下値が堅い。JPモルガン・チェースの巨額損失報道をきっかけに円買い外貨売りが強まったアジア市場の流れを引き継いで高く始まった。円の上値に観測されているまとまった規模の円売り注文の影響でやや弱含む場面もあったが、スペインの金融機関の信用不安が高まるなかで、欧州株や時間外のダウ先物が軟調に推移したためすぐに持ち直した。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は20時過ぎに一時本日高値となる1ドル=79円99銭前後まで上げたものの、買い一巡後は伸び悩んでいる。市場では「前日の高値80円03銭前後や一目均衡表雲の下限が位置する80円10銭前後などがレジスタンスとして意識されている」との指摘があった。
・ユーロ円は19時30分過ぎに一時1ユーロ=103円57銭前後と日通し高値を付けたものの、その後失速した。
・カナダドル円は急伸。夕刻に一時1カナダドル=79円36銭前後と日通し安値を付けたものの、4月カナダ雇用統計が予想より良好な内容となったことが分かるとカナダドル買いが優勢に。22時30分過ぎに一時本日高値となる80円04銭前後まで上げた。なお、カナダ統計局が発表した4月カナダ失業率は7.3%と予想通りとなったが、新規雇用者数は5万8200人増と予想の1万人程度増を上回った。
・ユーロドルは戻りが鈍かった。1ユーロ=1.2900ドルに観測されているバリアオプションに絡んだ防戦買いが厚かったことから、ショートカバーが先行。市場では「ロシア勢からの買いが入った」との指摘もあり、19時過ぎに一時本日高値となる1.2956ドル前後まで上げた。ただ、デギンドス・スペイン財務相が「スペインの銀行は追加で300億ユーロを引き当てへ」などと述べ、欧州金融機関の不良債権問題が意識されるとユーロ売りが出た。スペイン株を中心に欧州株全般が下落したこともリスク回避の売りを促し、一時1.2918-21ドルまで押し戻された。

[2012-05-12][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・11日のニューヨーク外国為替市場で円は一進一退。スペイン金融機関の不良債権問題などを背景にリスク回避の円買いが先行したが、5月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値)が77.8と予想の76.0程度を上回ると、売り先行で始まった米国株式相場が持ち直し、円は戻り売りに押された。
 もっとも、売り一巡後は再び円買いが優勢に。「ベニゼロス全ギリシャ社会主義運動(PASOK)党首が連立政権の組閣に失敗した」と伝わり、ギリシャで再選挙の可能性が高まったため、同国の政治的混乱が長期化するとの思惑から対ユーロで円が買い戻された。また、ダウ平均が再びマイナス圏に沈んだこともあって、投資家のリスク志向低下を意識した円買いがユーロ以外の通貨に対しても波及した。
 個別ではカナダドルに対してさえない動き。カナダ統計局が発表した4月カナダ新規雇用者数が予想を大幅に上回ったことで、円売りカナダドル買いが進んだ。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は方向感に乏しく、1ドル=79円台後半でのもみ合いに終始。
・ユーロ円は23時30分過ぎに1ユーロ=103円59銭前後まで上昇したが、買い一巡後はギリシャの政治的リスクなどが嫌気されて103円10銭台まで押し戻された。
・ユーロドルは上値が重い。株高などを支えに1ユーロ=1.2958ドル前後まで上げたものの、1.2970ドルから上の水準に並んでいた売り注文が意識されると戻り売りに押された。ダウ平均の失速やギリシャの政治混迷などが重しとなり、1.2910ドル台まで徐々に上値を切り下げた。

[2012-05-14][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・14日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は一進一退。中国人民銀行が12日に銀行の預金準備率を0.50%引き下げたことを受けて、リスク志向の改善を期待した円売りが早朝取引では見られたが、ギリシャで挙国一致内閣樹立の目処がたたず再選挙の可能性が高まっているため、対ユーロで円買いが強まったことから円の下値は堅かった。
 日本株が寄り付き後に一時しっかりとした値動きとなったことや、米ウォールストリート・ジャーナル紙(WSJ)とのインタビューで野田佳彦首相が「円高に対応するため全ての選択肢が利用可能」「東日本大震災後の協調介入や単独での行動など、様々なアプローチがありえる」などの見解を示したことなどを受けた円売りが出ると、円全体が日通し安値圏に沈んだが、14日の上海総合指数が高寄り後に下げに転じ、日本株もマイナス圏に沈むと、円は切り返した。

[2012-05-14][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・14日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は方向感が定まらない。14日の欧州株が大幅安となっており対資源国通貨やユーロで円買いが入った。ただ、欧州オセアニア通貨でドル買い圧力が高まっていることにつれて円売りドル買いが膨らんだことが円全体の上値を抑えたため方向感が定まっていない。

[2012-05-14][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・14日の欧州外国為替市場で円は堅調。ギリシャの連立協議が難航していることを受けて欧州債務問題に対する投資家の懸念がいっそう強まり、対ユーロ中心に円買いが広がった。欧州株や時間外のダウ先物が下落していることも円の支援材料となった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は21時過ぎに一時本日安値となる1ドル=79円73銭前後まで値を下げた。
・ユーロ円は21時30分過ぎに一時2月16日以来の安値となる1ユーロ=102円35銭前後まで値を下げた。
・ユーロドルは6月にギリシャ再選挙実施が濃厚な情勢となるなか、財政が不安視されるスペインやイタリアの国債利回りが上昇し欧州株相場が下落。投資家がリスクオフの動きを強めユーロ売りドル買いが膨らんだ(参照:FX初心者のためのリスクオン・リスクオフの違い)。市場では「オプションのバリアが観測されていた1ユーロ=1.2850ドルの下抜けを狙った仕掛け的なユーロ売りドル買いが出た」との指摘もあり、21時30分過ぎに一時1月18日以来約4カ月ぶりの安値となる1.2830ドル前後まで下げ幅を広げた。

[2012-05-15][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・14日のニューヨーク外国為替市場で円は買い先行後、売られた。ギリシャの連立政権樹立を巡る協議が引き続き難航しユーロ離脱への懸念が高まるなか、欧州株や時間外の米株価指数先物の大幅下落を背景にリスク回避的な円買いが先行した。対ドルでは「米系ネームから円買いが持ち込まれた」との声が聞かれたほか、米10年物国債利回りの大幅低下が日米金利差縮小を意識した円買いを促した。ダウ平均の160ドル近い下落をながめ、改めて円を買う動きも見られた。
 ただ、ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだ円売りポンド買いが強まると、その他の通貨に対しても持ち高調整の円売りが広がった。ダウ平均が一時50ドル超安まで下げ幅を縮めたことも円全体の上値を抑える要因となった。
 もっとも、終盤にはダウ平均が120ドル超下落したうえ、米格付け会社ムーディーズがイタリアの銀行26行を1~4段階引き下げたため、対ユーロ中心に円買い圧力が再び高まった。

[2012-05-15][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・15日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は下値が堅い。事業法人の決済が集中しやすい5・10日(五十日)にあたり、仲値に向けた円売りドル買いが見られると、つれてその他通貨にも円売りが散見された。しかし、仲値通過後はアジア株の下落を背景に円を買い戻す動きが優位になった。

[2012-05-15][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・15日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は売りが目立った。午後の日本株や中国株が下げ幅を縮小し、時間外の米株価指数先物が堅調に推移すると、ギリシャを巡る不透明感を背景に積み上がっていた円買い外貨売りポジションの巻き戻しが起こった。15日の欧州株が上昇して取引を開始すると一段と円買いポジションの解消が進んだ。

[2012-05-15][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・15日の欧州外国為替市場で円は一進一退。米長期金利が時間外取引で上昇したことをながめ円売りドル買いが先行。5月NY連銀製造業景気指数が市場予想を上回ったことが分かると、円安ドル高がさらに進んだ。半面、ギリシャで連立協議が決裂し再選挙実施の見通しとなったことが明らかになると、欧州株やダウ先物が失速。投資家がリスクオフの動きを強め、円買い外貨売りが優勢となった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は強含み。21時30分過ぎに一時本日高値となる1ドル=80円06銭前後まで値を上げた。
・ユーロ円は頭が重かった。ドイツの1-3月期国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値が市場予想を上回ったことを受け、一時1ユーロ=102円87銭前後まで上げたもののその後失速。5月独ZEW景況感指数が予想より弱い内容となったことが相場の重しとなったほか、ギリシャで再選挙が実施される見通しとなったことでユーロ売りが加速した。前日の安値102円22銭前後を下抜けて、一時102円17銭前後と2月16日以来の安値を付けた。
・ユーロドルは予想を上回る独GDPなどを手掛かりにユーロ買いが先行し、一時1ユーロ=1.28692ドル前後まで上げたものの、買い一巡後はさえない展開に。5月独ZEW景況感指数が弱い内容となったうえ、ギリシャで再選挙が実施される見通しとなったことでユーロ売りが加速した。オプションのバリアが観測されていた1.2800ドルを下抜けて下げ足を速めると、一時1.2771ドル前後と1月18日以来の安値を更新した。

[2012-05-16][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・15日のニューヨーク外国為替市場で円はユーロやスイスフランに対して堅調。20時から始まったパプリアス・ギリシャ大統領と各政党党首の連立協議が終わり、ギリシャの右派小政党「独立ギリシャ人」のカメノス党首が「政権に関する合意はない」と述べたほか、再選挙実施を示唆したと伝わった。また、パプリアス・ギリシャ大統領の報道官が「ギリシャ連立協議はまとまらず、再選挙実施の方向」「16日に暫定政府を設立する予定」などの見解を示した。ギリシャ再選挙実施が確実となり、ユーロ離脱の可能性が高まったとしてユーロなどに対する円買いが加速した。ダウ平均が終盤に80ドル超下落したこともリスク回避的な円買いを後押しした。
 一方、円はドルに対して軟調。5月米ニューヨーク連銀製造業景気指数や5月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数が予想を上回ったことを材料に、円安ドル高が進行した。ギリシャの再選挙実施が決定し、対ユーロ中心にドル買い圧力が高まったことも円売りドル買いを促した。
 なお、円はその他の通貨に対して一進一退。対ユーロでの円買いやダウ平均の下げ幅拡大が円全体を支えた半面、対ドルでの円売りが重しとなり方向感が定まらなかった。

[2012-05-16][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・16日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は対ドルで弱含み。市場で「仲値のドル不足が通常よりも多かった」との指摘があり、仲値に向けて円売りドル買いが出たほか、「欧州系銀行から円売りドル買いが出た」との声も聞かれた。もっとも、下値では国内輸出企業からの円買いが入ったこともあり下落ペースは緩やかだった。
 一方、円はドル以外の通貨に対しては、アジア株安を受けたリスクポジション解消目的の円買いが入ったが、同時に対ドルでの円売りにつれた円売り外貨買いが出たため方向感を欠いた。

[2012-05-16][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・16日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円はしっかり。ギリシャで再選挙実施が確実となりユーロ圏離脱に対する警戒感が広がっているため、リスク回避目的で円買い外貨売りが目立った。豪ドルに対しては時間外のWTI原油先物相場が急落していることを嫌気した円買いが膨らんだほか、対ユーロではイタリアやスペインなどの財政懸念国の国債利回りが上昇していることを手掛かりとした円買いが散見された。
 もっとも、円はドルに対しては上値が重い。豪ドルやユーロに対してドル買いが強まったことにつれて円売りドル買いが出た。

[2012-05-16][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・16日の欧州外国為替市場で円は軟調。米国の2年債利回りが上昇したことを受けて、日米金利差拡大への思惑から円売りドル買いが先行した。欧州の株価指数がおおむね反発していることも円売り外貨買いを誘った。市場では「ギリシャの再選挙の日程が確定したことで、リスク回避の動きが一服した」との指摘があった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は21時30分過ぎに一時2日以来の高値となる1ドル=80円56銭前後まで値を上げた。
・ユーロ円も21時30分過ぎに一時1ユーロ=102円70銭前後と日通し高値を更新した。
・ポンド円は持ち直した。英中銀イングランド銀行(BOE)が公表した四半期ごとの物価報告(インフレリポート)では「インフレ率は2年で2%を下回る見込み」「ユーロ圏の脅威に関する懸念が英国経済の重し」「英国の経済は不確実」との見解が示された。キングBOE総裁が「景気見通しは2月時点と比べて弱まった」などと述べたことも嫌気されて、ポンド売りが広がった。18時30分過ぎに一時1ポンド=127円70銭前後まで売り込まれた。ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。対ドルやユーロで円売りが強まった流れに沿って、128円台半ばまで値を戻した。
・ユーロドルはアジア市場でユーロ安が進んだ流れを引き継いで安く始まり、一時1月17日以来の安値となる1ユーロ=1.26815ドル前後まで値を下げた。ただ、市場では「1.2680ドルにはまとまった買いが観測されている」との指摘があり、そのあとはショートカバーが強まった。欧州株価の持ち直しに伴う買いが入ったほか、「ギリシャ再選挙が6月17日に実施されることが明らかになり、リスクオフの動きが一服した」との声が聞かれた。21時30分過ぎに一時1.2759ドル前後まで上げた。

[2012-05-17][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・16日のニューヨーク外国為替市場で円は売り先行後、買い戻された。英、独の株価指数が一時上げに転じたほか、時間外の米株価指数先物が上げ幅を拡大したため、欧州の取引時間帯に株安などを材料にリスク回避的な円買いを進めていた参加者が反対売買を迫られた。対ドルでは米10年債利回りの急上昇に伴い、日米金利差拡大を意識した円売りが出たほか、4月米住宅着工件数が予想を上回ったことを受けて円安ドル高が進んだ。
 ただ、円ドル相場の下値では買い注文が厚かったうえ、米10年債利回りが上昇幅を縮小し低下に転じたため次第に円買いドル売りが広がった。中銀筋の話として「欧州中央銀行(ECB)は資本増強を行っていない一部ギリシャ銀行への金融政策オペレーションを中止する」と伝わると、対ユーロ中心に円買いが加速したうえ、ダウ平均が90ドル超高から30ドル超安まで失速したことも円全体の押し上げ要因となった。

[2012-05-17][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・17日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はもみ合い。時間外の米株価指数先物が上げ幅を広げたことや、前場の日本株が一時プラス圏に浮上したことを手掛かりに円売りが若干出たが、株価が失速したため円売りは長続きしなかった。その後は持ち高調整の円買いが入り、方向感を失った。
 仲値決済に絡んだ売買は目立たなかったほか、「米系短期筋などからも目立った動きは見られなかった」との指摘があった。

[2012-05-17][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・17日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は下値が堅い。後場の日本株や上海総合指数が上げ幅を拡大したことを背景に円売りが一時見られた。もっとも、欧州の取引時間帯に入ると欧州株がさえない展開となっていることを受けて欧州勢から円買いが入り下値を切り上げた。経済指標の発表がなく材料に乏しかったため、株価連動の相場展開となった。

[2012-05-17][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・17日の欧州外国為替市場で円はやや強含んだ。ギリシャ政局をめぐる不透明感が根強いなか、欧州株が下落したことなどをながめ円買い外貨売りが入った。スペイン紙エクスパンションが17日、関係筋の話として「米格付け会社ムーディーズがスペインの銀行21行以上の格付けを引き下げる」と伝えると、円買いユーロ売りが強まった。ただ、そのあとは追随する動きがなかったため、徐々に上値を切り下げた。時間外のダウ先物が持ち直したことも円の重しとなった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は上値が重かった。ユーロ円などクロス円の下落につれた円買いドル売りが先行したあとは、ユーロドルの持ち直しにつれた売りが出て一時1ドル=80円12銭前後まで値を下げた。
・ユーロ円は下げ渋り。昨日の安値1ユーロ=101円91銭前後を下抜けて、一時2月7日以来の安値となる101円60銭前後まで下げ足を速めた。ただ、そのあとは急ピッチで下落した反動が出たほか、ユーロドルの買い戻しにつれて下げ幅を縮めた。
・ユーロドルは欧州情勢に注目が集まるなか、スペインの銀行バンキアが一時20%超の下げとなりスペインの金融機関の信用不安が意識された。スペイン紙エクスパンションの記事を手掛かりにユーロ売りが加速すると、一時1ユーロ=1.2667ドル前後と1月17日以来の安値を付けた。ただ、売り一巡後はショートカバーが優勢に。ユーロポンドの上昇につれたユーロ買いドル売りが入ったほか、市場では「1月13日に付けた年初来安値1.2624ドル前後が非常に重要なサポートとして意識されている」との指摘があった。なお、ユーロポンドは一時1ユーロ=0.80383ポンド前後まで急ピッチで値を上げた。

[2012-05-18][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・17日のニューヨーク外国為替市場で円は買い優勢。「スペインの銀行バンキアの顧客が一部国有化された9日から10億ユーロ以上の預金を引き出した」との報道を材料にバンキア株が一時30%超急落するなど、ギリシャのユーロ圏離脱懸念に加えスペインの金融システム不安が高まるなか、欧州株の下げ幅拡大に伴いリスク回避的な円買いが先行した。スペイン紙エクスパンションが17日、「米格付け会社ムーディーズがスペインの銀行21行以上の格付けを引き下げる」と伝えたことが円買いユーロ売りを誘ったほか、「日銀は来週の金融政策決定会合で政策を維持する見通し」とのシンクタンクレポートを受けた円買いドル売りも見られた。
 16日公表の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で「回復が失速すれば追加緩和が必要」と指摘したメンバーが前回の会合から増えたことが明らかとなるなか、5月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数や4月米景気先行指標総合指数がいずれも予想を下回ったことがわかると、米追加金融緩和観測が高まり円買いドル売りが優勢に。その他の通貨にも円買いが波及した。ダウ平均が引けにかけて150ドル超下落したことも円全体の押し上げ要因となった。

[2012-05-18][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・18日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はオセアニア通貨以外に対してはもみ合い。17日のニューヨーク市場で、欧州の財政と金融システムに対する不安を背景に欧米株が大幅安となりリスク回避目的で円買いが膨らんだ流れを引き継いだ。東京市場では、これまでに円買いを進めてきた参加者から利益確定の円売りが出たほか、ドルに対しては「国内輸入企業からの円売りが出た」との指摘が聞かれ若干値を下げる場面があった。ただ、アジア株が下落しリスクマネーのフローが細っている中では下値は限られた。
 一方、円はオセアニア通貨に対しては小高い。利益確定の円売りが出たが、日本との金利差に着目して個人投資家中心に積み上がっていた円売り豪ドル買い、円売りNZドル買いを解消する動きが上回り値を上げた。
 なお、安住淳財務相が18日午前、「為替相場を非常に注視している」「為替については適時適切に対応する」などと述べたが、特に材料視されていない。

[2012-05-18][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・18日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は上値が重い。後場の日経平均株価が一段安となり一時8600円を割り込んだうえ、時間外の米株価指数先物が下げに転じ下げ幅を拡大したため、リスク資産圧縮目的の円買い外貨売りが膨らんだ。損失覚悟の円買い注文を巻き込み一時上げ幅を広げた。ただ、欧州時間に入ると時間外の米株価指数先物が持ち直したことをきっかけに、短期スタンスで円買い外貨売りを進めた向きが利益確定の円売り外貨買いに動き上値を切り下げた。

[2012-05-18][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・18日の欧州外国為替市場で円は上値が重かった。アジアの取引時間帯に、円高が進んだ流れを引き継いで高く始まったものの、欧州時間に入ると時間外の米株価指数先物が持ち直したことを受けて失速した。短期スタンスで円買い外貨売りを進めた向きが利益確定の円売り外貨買いに動き上値を切り下げた格好だ。
 【 通貨ペア 】
・ドル円はアジア時間に一時1ドル=79円20銭前後まで値を下げたものの、前日の安値79円13銭前後がサポートとして働いたため徐々に下値を切り上げた。79円40銭台まで買い戻された。
・カナダドル円は堅調。原油先物価格の持ち直しにつれた円売りカナダドル買いが先行したあとは、予想を上回る4月カナダ消費者物価指数(CPI)を手掛かりにカナダドル高が進んだ。21時30分過ぎに一時1カナダドル=78円25銭前後と日通し高値を付けた。
・ユーロドルは時間外のダウ先物の上昇などをながめ、足もとのユーロ安を調整する動きが出た。21時過ぎに一時本日高値となる1ユーロ=1.27291ドル前後まで値を上げた。ただ、買い戻しはあくまでポジション調整の域を出ず、そのあとはやや伸び悩んだ。市場では「前日の高値1.27495ドル前後や16日の高値1.27595ドル前後が戻りの目処として意識されている」との指摘があった。なお、関係者筋の話として「欧州中央銀行(ECB)と欧州委員会はギリシャのユーロ圏離脱の緊急シナリオで作業中」との一部報道が伝わったが、ユーロ売りでの反応は限定的だった。

[2012-05-19][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・18日のニューヨーク外国為替市場で円は強含み。手掛かり材料に乏しいなか、序盤は方向感のない取引が続いた。ただ、18日にナスダックに新規上場(IPO)した米ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)大手フェイスブックの株価動向が期待ほど盛り上がらず、投資家心理が悪化するとダウ平均が次第に下げ幅を拡大し100ドル超下落。つれる形でリスク資産圧縮目的の円買いが広がった。市場では「ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだドル売りが出たのではないか」との声が聞かれたほか、ユーロドル相場の急伸につれて円高・ドル安が進んだことも円全体を押し上げたが、対ユーロで円は上値が重かった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は2月17日以来の安値となる1ドル=79円01銭前後まで値を下げた。ただ、79円ちょうどにはバリアオプションが観測されており、防戦買いに下値を支えられた。
・ユーロ円は1ユーロ=100円45-50銭まで下げた後、101円09銭前後まで持ち直した。
・ユーロドルは買い優勢。欧州株の下げ幅縮小や時間外の米株価指数先物の上げ幅拡大をながめ、欧州の取引時間帯に買いが進んだ影響が残った。18-19日の主要国(G8)首脳会議(キャンプデービッド・サミット)や週末を控えて、足もとのユーロ安を調整する動きも見られた。前日の高値1ユーロ=1.27495ドル前後や16日の高値1.27595ドル前後が上値の目処として意識されたほか、ダウ平均の下落が重しとなり伸び悩む場面もあったが、オランド・フランス大統領が「我々はギリシャのユーロ圏残留のためにあらゆることを行う必要がある」と述べたことをきっかけに買いが再開し、前日高値や16日高値を上抜けた。損失覚悟の買い注文を断続的に巻き込み1.2795ドル前後まで急伸した。週末要因で次第に商いが薄れるなか、値が振れた面もあった。

[2012-05-21][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・21日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はドル以外の通貨に対してはやや弱含んだ。欧州オセアニア通貨がドルに対して上昇したことにつれて円売り欧州通貨買い、円売りオセアニア通貨買いが出た。21日午前の日経平均が上昇したことも円の重しとなった。
 一方、円はドルに対してはもみ合い。日本の機関投資家からの円買いドル売りが入った一方、オプションに絡んだ円売りドル買い注文が意識されたため相場は方向感が出なかった。市場では「売りと買いが拮抗しており、動きづらくなっている」との指摘があった。

[2012-05-21][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・21日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は軟調。時間外のダウ先物の上昇などを背景に、投資家のリスク回避姿勢が後退するとの見方から円売り外貨買いが出た。対ドルでは「日本の輸入企業からの円売りが出た」との指摘があった。欧州勢が加わる時間帯に入ると、欧州株相場の上昇などをながめ円売り外貨買いが加速した。

[2012-05-21][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・21日の欧州外国為替市場で円は売り先行後、切り返した。時間外の米株価指数先物や欧州株の上昇を背景に、リスク回避目的で形成された円買いポジションの一部を解消する動きが先行した。しかし、株価の上値が限られた上、あくまでポジション調整に過ぎなかったこともあり円売りが一巡すると徐々に買い戻しが広がり切り返した。ニューヨークの取引時間帯に差し掛かり、米フェイスブックの株価が時間外取引でIPO価格を割り込んだと伝わったことも、米国株相場にマイナスとの見方から円買いを誘う場面があった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は上値が重い。欧州市場の序盤に1ドル=79円45銭前後と日通し高値を付けたが前週末高値79円46銭前後がレジスタンスとして働くと上値を切り下げた。
・ユーロ円は21時過ぎに1ユーロ=100円96銭-101円01銭まで下押しした。
・ユーロドルはじり安。欧州株や時間外のダウ先物が上値を切り下げた流れに沿って売りが出たほか、市場参加者からは「ヘッジファンドから売りが持ち込まれた」との声が聞かれ下値を広げた。22時過ぎに1ユーロ=1.2725ドル前後と日通し安値を更新した。

[2012-05-22][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・21日のニューヨーク外国為替市場で円はドル以外の通貨に対して買い先行後、売り優位。米ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)大手フェイスブックの株価が時間外取引で新規株式公開(IPO)価格の38ドルを割り込み、投資家心理が冷やされる形で米株価指数先物が上げ幅を縮めたことが円買いを誘った。市場では「ファンド勢やアジア中銀からユーロ売りドル買いが持ち込まれた」との指摘があり、つれる形で円高ユーロ安が進んだことも円全体を押し上げた。
 ただ、ダウ平均が次第に上げ幅を拡大し、引けにかけて130ドル超上昇すると、リスク許容度が改善するとして円売りが出た。WTI原油先物相場の上昇が目立つなか、対オセアニア通貨などで先に円買いを進めた短期筋が反対売買を迫られて下げ幅が広がった。
 一方、円はドルに対してもみ合い。欧州資源国通貨に対して円とドルが同時に売買された影響から方向感が出なかった。日経新聞が「日銀は22-23日に開く金融政策決定会合で、景気判断を維持する方針」「金融政策では4月に70兆円に増額した資産買い入れ基金による緩和効果を見極めるため、今回は追加緩和を見送る公算が大きい」と伝えたが市場の反応は薄かった。

[2012-05-22][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・22日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はもみ合い。安住淳財務相が「難しい金融・経済運営を迫られているが、日銀金融政策決定会合では適時適切に判断されると期待している」などと述べたことを材料に円売りドル買いが出る場面もあったが、追随する動きがなかったためすぐに下値を切り上げた。そのあとは新規材料難から様子見ムードが広がり徐々に値動きが鈍った。市場では「今日から明日まで開かれる日銀金融政策決定会合の内容を見極めたい」との指摘があった。

[2012-05-22][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・22日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は軟調。日本株相場の上昇などを背景に、投資家のリスク回避姿勢が後退するとの見方から円売り外貨買いが出た。対ドルでは「海外勢からの円売りが出た」との指摘があった。欧州勢が加わる時間帯に入ると、欧州株相場の上昇などをながめ円売り外貨買いが加速した。

[2012-05-22][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・22日の欧州外国為替市場で円は軟調。格付け会社フィッチが22日、日本の格付けを「A+」に引き下げ、見通しを「ネガティブ」としたと発表したことを受けて円売りが強まった。ギリシャのユーロ離脱懸念などを背景にリスク回避目的で形成された円の買い持ち高があぶりだされて下げ幅が広がった。
 ただ、時間外の米株価指数先物が失速していることや対円でドル買いが強まったことなどを受けてドルに対して欧州オセアニア通貨が売られており、つれて円買い外貨売りが入ったことから、一方的な円安進行には歯止めがかかった。
 なお、財務省幹部が22日、「最近の円高進行には投機的な要素がある。必要なら行動する」との見方を示したことが介入警戒感を高めて円売りを誘った面もあったようだ。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は1ドル=79円95銭前後。
・ユーロ円は1ユーロ=102円01銭前後まで上昇した。
・ユーロドルは軟調。ドル円の買いが強まったことや、4月英消費者物価指数(CPI)が市場予想平均より弱い内容となったことを受けポンドドルが下落したことなどが重しとなった。21時30分過ぎに1ユーロ=1.2738ドル前後と日通し安値を付けた。時間外の米株価指数先物が失速したことも売りを誘ったようだ。
 もっとも、下値では「本邦勢から買いが入った」との声が聞かれいったん下げ止まっている。

[2012-05-23][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・22日のニューヨーク外国為替市場で円は売り先行後、買い戻された。格付け会社フィッチが22日、日本の格付けを「A+」に引き下げ、見通しを「ネガティブ」にしたことを受けて、欧州の取引時間帯に円売りが優位となった影響が残った。財務省幹部が「最近の円高進行には投機的な要素がある。必要なら行動する」などの見解を示したことも円売りを誘ったほか、ダウ平均の70ドル超高が円全体を押し下げる要因となった。
 ただ、米格付け会社イーガンジョーンズレーティングスが22日、スペインの格付けを「BB+」から「BB-」に引き下げたことがわかると、対ユーロ中心に円の下値が支えられた。パパデモス前ギリシャ首相の話として「ギリシャのユーロ離脱の準備が検討されている」「ギリシャのユーロ離脱のリスクは現実」などと伝わると、対ユーロ中心に円買いが加速。ダウ平均が50ドル超安まで一転下落したことも円買いを後押しした。もっとも、ダウ平均は引けにかけて一時持ち直すなど急速に値を戻したため、一段の円高に歯止めが掛かった。

[2012-05-23][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・23日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は堅調だった。朝方発表の4月貿易統計(速報、通関ベース)で貿易赤字が予想より拡大したことから円売りが先行したものの、追随する動きがなかったためすぐに下値を切り上げた。市場では「日本の輸出企業の円買いドル売りが入った」「機関投資家からの円買い外貨売りが入った」との指摘があった。
 日銀は22-23日に開いた金融政策決定会合で政策金利や資産買入等基金の規模の据え置きを決めたと発表。追加緩和を期待して円売りを進めていた一部の投機筋が円の買い戻しに動くと円高が加速した。

[2012-05-23][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・23日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円はしっかり。日銀が金融政策決定会合で現状維持を決めると、追加金融緩和を期待していた投機筋などが円の買い戻しに動いた。日本、アジア株相場の下落を背景に、投資家がリスク回避姿勢を強め円買い外貨売りが進んだ面もある。欧州勢が加わる時間帯に入ると、欧州株相場の下落などをながめ円買い外貨売りが加速した。

[2012-05-23][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・23日の欧州外国為替市場で円は買い一服。ギリシャのユーロ離脱に対する警戒感や欧州の金融システムに対する不安を背景にリスク回避目的で円買いが膨らんだ。23日の欧州株と時間外の米株価指数先物の下落も円買いを後押しした。
 その後は、株価が下げ止まったこともあり利益確定の円売りが出て徐々に上げ幅を縮小した。オランド・フランス大統領が「ギリシャをユーロ圏にとどめるため全てのことを行う」「ギリシャのユーロ離脱に対する緊急時対応計画の要請について承知していない」と述べたと伝わると、ギリシャの先行きに対する警戒感が若干緩和し、一段と円は上げ幅を縮めた。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は17時過ぎに1ドル=79円33銭前後。
・ユーロ円は17時30分過ぎに1ユーロ=100円16銭前後まで下落。
・ユーロドルは行って来いの展開。欧州債務問題に対する警戒感と株安を背景に売りが先行。1.2625ドルに観測されていたオプションのバリアや1月13日に付けた年初来安値1.2624ドル前後を下抜けて1ユーロ=1.2615ドル前後と2010年8月25日以来の安値を更新した。
 もっとも、1.2600ドルにもオプションのバリアが観測されており、このバリアに絡んだ防戦買いが厚く下値を支えられると買い戻しが徐々に広がった。市場では「アジア中銀や米系ネームから買いが入った」との声があった。オランド・フランス大統領がギリシャのユーロ圏残留に全力を尽くす旨の発言を行ったことも買い戻しを誘い、22時過ぎには1.2685-88ドルと日通し高値1.2690ドル前後に迫った。23時に欧州連合(EU)非公式首脳会議が控えていることもポジション調整の買い戻しを促したようだ。

[2012-05-24][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・23日のニューヨーク外国為替市場で円は買い先行後、売られた。「ユーログループの作業部会がユーロ圏諸国にギリシャのユーロ離脱の可能性に対する個別の緊急時対応計画を準備するよう要請している」と報じられるなど、ギリシャのユーロ離脱懸念が一段と高まるなか、ユンケル・ルクセンブルク首相(ユーログループ議長)は「今夜の欧州連合(EU)非公式首脳会議は目覚しいものではないだろう」と述べた。また、メルケル独首相も「首脳会合は成長の全体像について焦点を当てている」「今日は何も決定しないだろう」などと語り、首脳会議で債務危機対応の具体策がまとまるとの期待がはく落した。仕掛け的なユーロ売りドル買いが断続的に持ち込まれ、同時に円高ユーロ安が急速に進むと、その他の通貨に対しても円が買われた。
 ただ、ダウ平均が190ドル超安から下げ幅を縮め、一時持ち直すにつれて円の戻り売りや利食い売りが広がり、上値が切り下がった。米国株の戻りについて「モンティ・イタリア首相オランド仏大統領は欧州共同債を可能な解決策として支持している」との報道が手掛かりとなったと指摘する市場関係者もいた。

[2012-05-24][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・24日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はもみ合い。欧州連合(EU)非公式首脳会議で債務問題の解決に向けて前進しなかったとの見方から円買いユーロ売りが先行したものの、足もとで円高が続いているだけにポジション調整に伴う円売りが出て上値は重かった。
 そのあとは徐々に値動きが鈍った。EU非公式首脳会議を通過し目先の取引材料が見当たらないため、積極的な売買は見送られた。

[2012-05-24][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・24日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は上昇。しばらくは新規材料難から様子見ムードが広がり動意の薄い展開が続いていたが、夕刻にかけて強含んだ。ドイツやフランス、ユーロ圏の5月製造業購買担当者景気指数(PMI)速報が市場予想を下回ったうえ、5月独Ifo企業景況感指数が予想より弱い内容となり、欧州株が失速。投資家がリスク回避姿勢を強めるとの見方から、円買い外貨売りが広がった。

[2012-05-24][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・24日の欧州外国為替市場で円は一進一退。5月ドイツユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)速報や5月独Ifo景況感指数が市場予想平均に届かず、欧州経済に対する警戒感が高まると、欧州株が一時失速したためリスク回避目的の円買いが膨らみ、上値を伸ばす場面があった。しかし、欧州株の売りは長続きしなかったため、弱い欧州圏の経済指標と株価の失速を背景に円買いを進めた向きが一転持ち高解消の円売りに動き、円は上値を急速に切り下げた。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は方向感を欠いたが、21時前にやや売りに押されて1ドル=79円35銭前後と日通し安値に面合わせした。
・ユーロ円は荒い値動き。17時過ぎに1ユーロ=99円37銭前後と2月1日以来の安値を付けたが、株価の戻りにつれて買いが入ったほか、ユーロスイスフランが急伸した影響を受けて22時過ぎに100円26銭前後まで上げた。
・ユーロスイスフランは急伸。22時直前からまとまった買いが入り1ユーロ=1.20766スイスフラン前後と日通し高値を付けた。ユーロスイスフランの動きに関しては「スイス国立銀行(中央銀行、SNB)がユーロ買いスイスフラン売り介入を行ったのではないか」「スイスが当座預金に手数料を導入するとの噂が買いを誘った」「英系金融機関からまとまった買いが持ち込まれた」「注文の誤発注の可能性がある」など様々な憶測が飛び交った。
・ユーロドルは荒い値動き。ユーロ圏の経済指標が軒並み弱い内容となったことを手掛かりにユーロ売りドル買いが膨らむと、昨日安値1.25453ドル前後を下抜けて1ユーロ=1.25155ドル前後と2010年7月6日以来の安値を更新した。
 ただ、1.2500ドルに観測されているオプションのバリアに絡んだ防戦買いが下値を支えたほか、株価が値を戻したこともあって売り一巡後は切り返し、20時過ぎに1.2583-86ドルまで値を上げた。
 また、ニューヨーク市場の取引時間帯に入りユーロスイスフランが急伸するとつれてユーロ買いドル売りが膨らみ、22時過ぎに1.26203ドル前後と日通し高値を付けた。

[2012-05-25][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・24日のニューヨーク外国為替市場で円はドル以外の通貨に対して一進一退。ユーロ買いスイスフラン売りが優勢となった影響から円安ユーロ高が進むと、その他の通貨に対しても円売りが広がった。ただ、市場では「ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングで、月末要因の円買いのフローが大量に出る」との噂が流れており、さらに円を売る動きは手控えられた。
 ロンドンフィキシングで目立った円買いは見られなかったものの、ギリシャの最新の世論調査で国際的な救済措置に反対するギリシャ急進左派連合が支持率30%を獲得して首位に立ち、ギリシャのユーロ離脱懸念が改めて高まる形で円買いユーロ売りが進行。ダウ平均も40ドル超高から70ドル超安まで失速したため、円全体が堅調に推移した。
 もっとも、モンティ・イタリア首相の話として「欧州連合(EU)首脳会議で首脳の大部分が欧州共同債を支持した」「ユーロ圏はまもなく欧州共同債を有することが可能と確信」「ギリシャはユーロを離脱しないだろう」などと伝わったことを材料に、ダウ平均が引けにかけて30ドル超高まで持ち直した。つれる形で円の戻り売りや利食い売りが広がり上値が切り下がった。
 一方、円はドルに対してじり安。米長期金利の上昇に伴い、日米金利差拡大を意識した円売りドル買いが散見されたほか、対ユーロなどでドル買い圧力が高まった影響から円安ドル高が進んだ。

[2012-05-25][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・25日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はやや弱含み。事業法人の決済が集中しやすい5・10日(五十日)とあって、仲値に向けた円売りドル買いが先行。そのあとも薄商いのなかで、円売りドル買いのフローが出てじりじりと値を下げた。

[2012-05-25][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・25日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は軟調。日本の輸出企業の円買いドル売りが入り、円全体が押し上げられる場面もあったが夕刻にかけて失速した。欧州株や時間外の米株価指数先物の上昇を背景に、投資家のリスク回避姿勢が後退するとの見方から円売り外貨買いが優勢となった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は上値が重かった。13時過ぎに一時本日高値となる1ドル=79円82銭前後まで上げたものの、そのあとは国内輸出企業の売りなどに押された。夕刻にかけてはユーロ高ドル安につれた円買いドル売りが入り79円57銭前後まで下押しした。
・ユーロ円は堅調。欧州株高に伴う買いが入ったほか、ユーロドルの上昇につれた買いが進み一時1ユーロ=100円33銭前後まで値を上げた。
・ユーロドルはしばらくは1ユーロ=1.2530ドル付近でのもみ合いが続いていたが、欧州株価が上昇して始まったことをきっかけにショートカバーが優勢となった。市場では「週末を控えたポジション調整に伴うユーロ買いドル売りが入った」「国際機関からの買いが観測された」との指摘があった。17時過ぎに一時本日高値となる1ユーロ=1.2603ドル前後まで上値を伸ばした。

[2012-05-25][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・25日の欧州外国為替市場で円は売り先行後、買い戻しが進んだ。25日の欧州株や時間外の米株価指数先物の上昇を背景に円売りが先行した。しかし、株価の上昇が長続きせず下げに転じると徐々に円が買い戻されて下値を切り上げた。ニューヨークの取引時間帯に入ると、財政金融に対する不安が高まっているスペインのカタルーニャ州が政府の支援を必要としており、資金調達の選択肢が尽きつつあると伝わり、対ユーロ中心に円買いが強まった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は一時79円50銭前後と日通し安値に面合わせした。
・ユーロ円は22時過ぎに1ユーロ=99円49銭前後と本日安値を更新した。
・ユーロドルは買い先行後、下げに転じた。株高をきっかけに買いが先行。「週末を控えたポジション調整に伴うユーロ買いドル売りが入った」「国際機関からの買いが観測された」との指摘もあり、17時過ぎに1ユーロ=1.2603ドル前後まで上値を伸ばした。
 その後暫く1.25ドル台後半でもみ合ったが、株価が失速すると売りが圧力が増した。スペイン・カタルーニャ州の報道が売りを誘うと下げが加速。22時過ぎにはオプションのバリアの観測されていた1.2500ドルを下抜けて1.24957ドル前後と2010年7月6日以来の安値を更新した。

[2012-05-26][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・26日のニューヨーク外国為替市場で円はユーロやスイスフランに対して買い先行後はもみ合い。欧州株や時間外の米株価指数先物が上値の重い展開となるなか、リスク回避的な買いが先行した。「スペイン・カタルーニャ州が政府の支援を必要としており、資金調達の選択肢が尽きつつある」と伝わると、株価の下げ幅拡大とともに円買いが加速した。ただ、中盤以降は高値圏でのもみ合いに終始した。28日がメモリアルデーで米国市場が休場となるため、3連休を控えて市場参加者が次第に減少した。
 一方、円はドルに対してじり安。5月の米消費者態度指数(ミシガン大調べ、確報値)が79.3と速報値77.8から上方修正され、市場予想平均の77.8程度を上回ったことを受け、円安ドル高がじわりと進んだ。カタルーニャ州絡みの報道を材料に、対ユーロなどでドル買い圧力が高まったことも小幅ながら円売りドル買いを誘った。
 なお、円は資源国通貨に対してもみ合い。手掛かり材料に乏しく、方向感のない取引が続いた。市場では「ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに向けてポンド売りが持ち込まれた」との声が聞かれ、円買いポンド売りが強まる場面があったが追随する動きは見られなかった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は1ドル=79円67-70銭前後まで値を上げた。
・ユーロ円は1ユーロ=99円48銭前後まで下げ足を速めた後、99円75銭前後で値動きが細った。
・ユーロドルは売り一服。欧州の取引時間帯には、欧州株高や国際機関からの買いなどを支えに1ユーロ=1.2603ドル前後まで上げたものの、1.26ドル台での滞空時間は短かった。上値の重さが嫌気されるなか、欧州株の失速とともにニューヨーク勢が売りで参入した。「スペイン・カタルーニャ州が政府の支援を必要としている」と報じられると売りが加速し、バリアオプションが観測されていた1.2500ドルを下抜けて1.2495ドル前後と2010年7月6日以来の安値を更新した。大台割れの達成感や米国の3連休を控えた利益確定の動きから1.2545-48ドルまで買い戻されたが、ロンドンフィキシングに向けてポンドドルの売りが強まったため、戻りは限られた。中盤以降は次第に商いが薄れ、1.2520ドル前後で動意を欠いた。
 なお、カタルーニャ州の見解として「『政府の支援が必要』との州知事のコメントは文脈を無視して解釈された」と伝わったほか、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は25日、スペインの銀行5行の格付けを引き下げたが、市場の反応は薄かった。

[2012-05-28][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・28日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はやや強含み。ギリシャのユーロ圏離脱懸念が若干後退しドルがユーロに対して売られたため、円も対ドルで上昇した。市場では「月末を控えた日本の輸出企業の円買いドル売りが入った」との指摘があった。

[2012-05-28][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・28日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は強含み。月末を控えた日本の輸出企業の円買いドル売りが入ったほか、市場では「大手CTA(商品投資顧問)からポジション解消に伴う円買いドル売りが入った」との指摘があった。
 夕刻にかけては、対ユーロ中心に円買いが入り円全体を押し上げた。スペインの金融システムに対する不安が根強いなか、スペインとドイツ10年物国債の利回りスプレッドがユーロ導入以来最大に拡大したことなどが円買いユーロ売りを誘った。

[2012-05-28][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・28日の欧州外国為替市場で円は下値が堅い。28日の上海総合指数が引けにかけて上げ幅を拡大したことや、欧州の株価指数先物の上昇を背景に欧州市場の序盤には円売りが見られたものの、欧州の取引時間帯が進むにつれてスペインとドイツ10年物国債の利回りスプレッドがユーロ導入以来最大に拡大したことに反応して対ユーロ中心に円を買い戻す動きが強まった。現物の欧州株や時間外の米株価指数先物が失速したことも円買いを誘った。
 その後、資源国通貨に対しては時間外のWTI原油先物相場の上げ幅拡大を材料に円売りが一時見られたが、WTI原油先物相場の上昇が収まると徐々に円が買い戻された。
 22時過ぎに欧州株や時間外のダウ先物が一段と値を消すと円買い圧力が増しユーロに対しては本日高値まで上昇した。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は1ドル=79円40銭前後を挟んでの小動きが続いた。
・ユーロ円は22時過ぎに1ユーロ=99円58銭前後と本日安値を更新した。
・ユーロドルは高く始まった後、値を消した。株高をきっかけに買いが先行。「モデル系ファンドやマクロ系ファンドがユーロ買い戻しを進めた」との声が聞かれ、16時前に1ユーロ=1.2625ドル前後まで値を上げたが、スペイン国債の利回り上昇を嫌気して徐々に売りに押し下げられた(マクロ系モデル系ファンドについて参照:マクロ系・モデル系ヘッジファンドとは?)。欧州株や時間外のダウ先物が急失速すると売りが加速。22時30分過ぎには1.25332ドル前後と日通し安値1.2530ドル前後に接近した。

[2012-05-29][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・28日のニューヨーク外国為替市場で円は買い先行も、一巡後は動意を欠いた。欧州株が一時マイナス圏に沈んだことや時間外の米株価指数先物が上げ幅を縮めたことを受けて円買いが先行した。スペインの国債利回りの上昇を背景に債務問題に対する警戒感が高まっていたことから対ユーロでの円買いの勢いが大きかった。
 もっとも、買い一巡後は米国市場がメモリアルデーの祝日で休場となり市場参加者が激減したことから、積極的な売買は見られず値動きが細った。

[2012-05-29][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・29日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は下値が堅かった。本日は月末がスポット応答日にあたり「仲値のドル不足が通常より多い」との観測から、仲値決済に向けた円売りドル買いが先行した。ただ、仲値通過後は日本の輸出企業の円買いドル売りが入ったうえ、「米系金融機関からの円買いドル売りが入った」との指摘があり円は持ち直した。

[2012-05-29][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・29日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円はドル以外の通貨に対しては弱含んだ。中国株や時間外のダウ先物の上昇を背景に、投資家のリスク志向が改善するとの見方から円売り外貨買いが出た。夕刻にかけては、欧州株高を手掛かりに円売り外貨買いが出た。一方、ドルに対しては小動き。ドルと円が欧州・オセアニア通貨などに対して同時に売買されており、相場の方向感は出なかった。

[2012-05-29][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・29日の欧州外国為替市場で円は下値が堅い。29日の欧州株が高く始まったことや、時間外の米株価指数先物が大幅高となったことを手掛かりに円売りが先行した。しかし、株価の上昇が収まると徐々に円が買い戻されて下値を切り上げた。豪ドルに対しては、新華社通信が「中国は大規模な刺激策を導入するつもりはない」と報じたことが円買いを誘った。
 なお、中尾武彦財務官が香港で「日本は為替市場を注意深く監視している」「急激な円の上昇は非生産的」などと述べたと伝わったが、反応は目立たなかった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は1ドル=79円50銭台でのもみ合いが続いた。ドルと円が対欧州オセアニア通貨で同時に売買されたことを反映した。
・ユーロ円は17時過ぎに1ユーロ=99円94銭前後と本日高値まで上げたが、株価が失速すると99円台半ばまで上げ幅を縮小した。
・ユーロドルは高く始まった後、値を下げた。株高をきっかけに買いが先行。17時前に1ユーロ=1.2575ドル前後と日通し高値まで上げたが、欧州株と時間外のダウ先物が上げ幅を縮小すると売りに押し下げられた。22時30分過ぎには1.2516-19ドルと日通し安値1.25093ドル前後に迫る場面が見られている。
 市場で「欧州中央銀行(ECB)が日本時間30日1時から銀行資本の増強に関して発表を行う可能性がある」との噂が一部で広がったが、この噂を否定する話しが広がったことが売りを誘ったとの見方があった。

[2012-05-30][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・29日のニューヨーク外国為替市場で円は対ユーロを中心にしっかり。格付け会社イーガンジョーンズレーティングスがスペインの格付けを「BB-」から「B」に引き下げたことをきっかけに円買いユーロ売りが入った。また、買い先行となっていたダウ平均がスペインのソブリンリスクなどを嫌気して上げ幅を縮めたため、投資家のリスク志向低下から円買いの動きが他の通貨に対しても波及。全般に円買い他通貨売りが優勢となった。もっとも、買い一巡後は徐々に上げ幅を縮小。引けにかけてダウ平均が再び上げ幅を広げると円は戻り売りに押された。
 なお、ドルに対しては上値の重い動き。ドルと円が欧州オセアニア通貨に対してほぼ同時に売買された影響から方向感に欠ける動きとなった。米大手民間調査機関のコンファレンスボードが発表した5月の米消費者信頼感指数が市場予想より弱い結果となったことで円買いドル売りが進む場面も見られたが、影響は一時的だった。

[2012-05-30][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・30日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はドルに対しては小動き。ドルと円が欧州オセアニア通貨などに対して同時に売買されており、相場の方向感は出なかった。一方、円はドル以外の通貨に対しては強含んだ。スペインの財政金融システムに対する警戒感が高まるなかで、日本株相場が軟調に推移。投資家がリスクを取りにくくなるとの見方から円買い外貨売りが入った。

[2012-05-30][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・30日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は夕刻にかけて買いが優勢となった。スペインの債務・金融システム不安が根強いなか、同国とドイツ10年物国債の利回りスプレッドがユーロ導入以来最大の水準まで拡大。欧州株相場が軒並み下落したこともあり、投資家がリスク回避姿勢を強め円買い外貨売りが膨らんだ。

[2012-05-30][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・30日の欧州外国為替市場で円は堅調。30日のスペインの10年債利回りは一時6.7%台まで上昇したほか、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場では、スペインのソブリンCDS5年物スプレッドが過去最高水準までワイドニングした。スペインの財政・金融システムに対する警戒感が一段と高まり、対ユーロ中心に円買いが膨らんだ。ドルに対しては米長期金利の低下を背景に日米金利差縮小を意識した円買いが入った。
 一部通信社が「欧州連合(EU)は欧州安定メカニズム(ESM)による直接的な銀行の資本増強の想定に前向き」などと報じると、欧州圏の金融システム問題が一歩進展するとして対ユーロ中心に円売りが出る場面があったが、一時的なものに留まった。「資本増強の必要性を指摘しただけで実現まではハードルが多い」との指摘があった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は1ドル=79円02銭前後まで下落。
・ユーロ円は1ユーロ=98円24銭前後と1月18日以来の安値を更新した。
・ユーロドルは軟調。スペインの財政・金融システムに対する警戒感を背景に売りが続いた。EUがESMにより銀行の資本増強の想定に前向きであるとの報道をきっかけに一時1ユーロ=1.2469-72ドルまで上げたが、欧州株や時間外の米株価指数先物が下げ幅を拡大していることや、ユーロ先安観などを背景とした戻り売りが厚かった。22時過ぎに1.2422ドル前後と2010年7月1日以来の安値まで下落した。レーン欧州委員が「ESMの協定では直接的な銀行への資金付与はできない」との認識を示したことも売りを誘ったようだ。

[2012-05-31][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・30日のニューヨーク外国為替市場で円は堅調。スペインの債務金融システム不安への警戒感が増す中で、欧米株式相場が大幅に下落。原油など商品相場も軟調に推移し、投資家のリスク志向低下を意識した円買いがユーロを中心に幅広い通貨に対して入った。米国株の売り一服後は円買いの勢いも緩和したものの、円売りの材料は乏しく高値圏でのもみ合いが続いた。なお、ユンケル・ルクセンブルク首相(ユーログループ議長)は「ユーロ圏の成長を再開させるための欧州債のアイデアは依然検討中である」と述べたほか、ダドリー米ニューヨーク連銀総裁は「追加緩和の効果がコストを上回る可能性は小さい」との見解を示したが、いずれも目立った反応は見られなかった。
 一方、ドルに対しては行って来い。米10年債利回りが過去最低水準まで急低下した影響で日米金利差縮小を意識した円買いドル売りが先行したほか、全米リアルター協会(NAR)が発表した4月の米住宅販売保留指数(仮契約住宅販売指数)が市場予想よりも弱い内容となったことも対ドルでの円買いを誘った。ただ、買い一巡後は欧州通貨などに対してドル高が進んだことにつれた円売りドル買いが優勢となった。

[2012-05-31][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・31日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は堅調。前日の海外市場で、スペインの財政金融システムに対する警戒感が一段と高まり、リスク回避目的の円買い外貨売りが強まった流れを引き継いだ。安住淳財務相は朝方、為替相場について「過度な変動に対しては注視する」などと述べたものの、「けん制姿勢が弱い」と受け止められ円買いドル売りが進んだ面もある。月末を迎えた日本の輸出企業の円買いドル売りも断続的に入り、相場を押し上げた。

[2012-05-31][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・31日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は伸び悩み。午後の日本株や中国株が下げ幅を縮小し、時間外のダウ先物が堅調に推移すると、足もとの円高を調整する動きが出た。31日の欧州株相場が上昇して取引を開始すると、さらに円買いポジションの解消が進んだ。
 白川方明日銀総裁は31日午後、衆院の社会保障と税の一体改革に関する特別委員会で、「急激な円高は企業収益やマインドを通じて実体経済に影響を及ぼすため、十分に注視している」「為替レートを規定する大きな要因は投資家のリスク許容度」などと語ったが、相場の反応は薄かった。

[2012-05-31][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・31日の欧州外国為替市場で円は売り先行後、買い戻された。31日の欧州株や時間外の米株価指数先物の上昇を背景に、足もとで積み上がっていた円買いポジションの一部を解消する動きが先行した。スペインの国債利回りが低下したこともリスク志向の低下に歯止めをかけたようだ。しかし、あくまで持ち高調整に過ぎず新規の円売りは膨らまなかったことから円の下値は限られた。
 ニューヨークの取引時間帯に入ると、米雇用指標が弱い内容だったことを受けて対ドルで円買いが膨らみ、その他通貨に対しても円買いを誘ったため円全般が本日高値圏に浮上した。欧州株や時間外の米株価指数先物が失速したことも円の買い戻しを後押しした。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は節目として意識されていた200日移動平均1ドル=78円62銭前後を下抜けて78円56銭前後と2月16日以来の安値を付けた。米給与計算サービス会社オートマチックデータプロセッシング(ADP)とコンサルタント会社マクロエコノミックアドバイザーズが31日発表した5月の全米雇用リポートで、政府部門を除く非農業部門雇用者数は前月比13万3000人増と市場予想平均の15万人程度増を下回った。米労働省が発表した前週分の新規失業保険申請件数も38万3000件と市場予想平均の37万件程度より弱い結果となった。米雇用市場の改善期待がはく落し円買いドル売りが入った。米金利の低下を受けて日米金利差縮小を意識した売りも出た。
・ユーロ円は1ユーロ=97円32銭前後と1月17日以来の安値を更新した。
・ユーロドルは買い戻し一服。株高をきっかけにユーロ売りポジションの巻き戻しが強まり18時30分過ぎに1ユーロ=1.2428ドル前後と日通し高値をつけた。「欧州中央銀行(ECB)によるイタリア国債購入観測を背景としたユーロ買いが入った」との指摘もあった。もっとも、スペインの財政・金融システムに対する警戒感が根強い中で上値は限られた。株価が失速していることも重しとなっている。

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