為替・株式・商品マーケット概要

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 2011年11月の期間中の為替・株式・商品マーケット概要による発言や関係のあるニュースが掲載されています。

 「期間最大RHDP」は、2011年11月の中でも直近の最大RHDPとなっている発言・ニュースを紹介しています。

 そのため、最大RHDPとなっている発言やニュースが同値で2回以上有った場合には、2011年11月の中で最も新しい内容を掲載しています。

期間最大CRHDPとなっている 発言・ニュース

[2011-11-01][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・31日のニューヨーク外国為替市場で円はドル以外の通貨に対して強含み。序盤は手掛かり材料に乏しく方向感が出なかった。ただ、ロンドン16時(日本時間25時)のフィキシングに向けて、月末に絡んだユーロポンドの売りが優勢となると、つれる形で円買いユーロ売りが広がった。欧州国債に積極的な投資を行っていた米金融大手MFグローバル・ホールディングスは31日、連邦破産法11条(チャプター11)の適用を申請。また、パパンドレウ・ギリシャ首相は31日、欧州連合(EU)首脳会議で合意したギリシャ融資計画に関する信任投票や国民投票を要請した。欧州の財政問題が改めて嫌気され円高ユーロ安が進んだほか、米国株式相場が引けにかけて一段安となったことがリスク回避的な円買いを誘った。
 一方、ドルに対してはもみ合い。政府日銀による円売り介入への警戒感が根強い半面、海外市場での委託介入は困難との見方も広がり、市場では様子見気分が強まった。

ゴゴヴィの注目 発言・ニュース

 ・期間中にゴゴヴィが注目する発言・ニュースは有りません。

為替・株式・商品マーケット概要による2011年11月 発言・ニュース

[2011-11-01][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・31日のニューヨーク外国為替市場で円はドル以外の通貨に対して強含み。序盤は手掛かり材料に乏しく方向感が出なかった。ただ、ロンドン16時(日本時間25時)のフィキシングに向けて、月末に絡んだユーロポンドの売りが優勢となると、つれる形で円買いユーロ売りが広がった。欧州国債に積極的な投資を行っていた米金融大手MFグローバル・ホールディングスは31日、連邦破産法11条(チャプター11)の適用を申請。また、パパンドレウ・ギリシャ首相は31日、欧州連合(EU)首脳会議で合意したギリシャ融資計画に関する信任投票や国民投票を要請した。欧州の財政問題が改めて嫌気され円高ユーロ安が進んだほか、米国株式相場が引けにかけて一段安となったことがリスク回避的な円買いを誘った。
 一方、ドルに対してはもみ合い。政府日銀による円売り介入への警戒感が根強い半面、海外市場での委託介入は困難との見方も広がり、市場では様子見気分が強まった。

[2011-11-01][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・1日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はしっかり。政府日銀の円売り介入への警戒感が残る中で、9時過ぎに対ドル中心にまとまった円売りが持ち込まれると円全体が値を下げた。ただ、「政府・日銀による円売り介入ではなかった」との見方が市場に広がるにつれて円は買い戻された。下値では国内輸出企業などからの円買い注文が厚いことも円全体を支えた。市場参加者からは「月末月初のリバランスに絡んだ円買い外貨売りが出た」との指摘もあった。
 なお、安住淳財務相は1日午前、「為替介入は注意深く動向を見ながら適宜適切に判断する」「日本の為替介入はG20声明の範囲内だと思う」などと発言したほか、野田佳彦首相は1日、「(円高で)過度な変動は経済金融に影響ある」「引き続き為替市場の動向を注視し、適切に対応する」などの見解を示した。ただ、市場での目立った反応はなかった。

[2011-11-01][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・1日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は堅調。時間外の米株価指数先物が下げ幅を広げ、WTI原油先物相場も時間外で軟調に推移するなどリスク回避姿勢が強まっているため、リスク資産圧縮目的で円の買い戻しが進んだ。豪準備銀行(RBA)が1日、政策金利を引き下げたことが豪ドルに対する円買いを後押ししているほか、ユーロに対してはイタリアとドイツ10年物国債の利回りスプレッドがユーロ導入以来最大の水準まで拡大するなど、欧債務問題を嫌気した円買いが入っている。ギリシャのパパンドレウ首相が10月31日、ユーロ圏首脳会議で合意したギリシャ支援策の受け入れについて国民投票で問う考えを示したため、欧州連合(EU)などの支援が最悪の場合行われない可能性が出てきたことも円買いユーロ売りを誘っている。1日の欧州株が金融株中心に寄付きから大幅安となると、円買い圧力が増し円の上げ幅が広がった。

[2011-11-01][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・1日の欧州外国為替市場で円はドル以外の通貨に対しては堅調だった。欧州連合(EU)による対ギリシャ支援策の是非をめぐって、ギリシャで国民投票が行われることになり、欧州債務問題への不透明感が強まった。対ユーロ中心に円買いが進むと他の通貨に対しても円買いが波及した。時間外のダウ先物が200ドル超下落し、独株価指数が6%超下げると、投資家がリスク回避姿勢を強め円買いが加速した。一方、ドルに対してはもみ合い。ドルと円がユーロなどに対して同時に売買された影響で、方向感が出なかった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は1ドル=78円台前半で値動きが細った。なお、市場では「78円ちょうどに政府日銀の円買いドル買い注文が控えている」との噂が広がっていた。
・ユーロ円は軟調。欧州の財政問題をめぐる懸念が高まったうえ、欧米株価の下落に伴う売りが優勢となり一時1ユーロ=106円50銭前後まで値を下げた。
・ユーロドルは大幅安。格付け会社フィッチが「ギリシャの国民投票はユーロ圏の金融安定への脅威」との見解を示したほか、「ギリシャの国民投票を巡ってギリシャ与党議員の1人が離党し、パパンドレウ政権の信任投票を前に与党の議席は300議席中152議席に減少する」「ギリシャ与党の6議員がパパンドレウ・ギリシャ首相に辞任を要求する」と伝わった。また、ユンケル・ルクセンブルク首相(ユーログループ議長)は「ギリシャが新たな融資計画を国民投票で否決すれば、ギリシャ破たんの可能性を排除できない」などと発言。ギリシャ支援策が実施されない可能性や、ギリシャ破たんの可能性が意識されてユーロ売りが膨らんだ。22時前に一時10月12日以来の安値となる1ユーロ=1.36085ドル前後まで値を下げた。

[2011-11-02][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・1日のニューヨーク外国為替市場で円はドル以外の通貨に対してしっかり。格付け会社フィッチは1日、「ギリシャの国民投票はユーロ圏の金融安定への脅威」「ギリシャの否決はデフォルトリスクやユーロ圏離脱のリスクを高める」との見解を示した。また、「ギリシャの国民投票を巡ってギリシャ与党議員の1人が離党し、パパンドレウ政権の信任投票を前に与党の議席は300議席中152議席に減少する」「ギリシャ与党の6議員がパパンドレウ・ギリシャ首相に辞任を要求する」と報じられたうえ、ユンケル・ルクセンブルク首相(ユーログループ議長)の話として「ギリシャが新たな融資計画を国民投票で否決すれば、ギリシャ破たんの可能性を排除できない」と伝わった。ユーロ圏首脳会議で合意したギリシャ支援策が実施されない可能性や、ギリシャ破たんの可能性が懸念され円買いユーロ売りが優位となった。また、欧州株や時間外の米株価指数先物が下値を探る展開となり、リスク資産から資金を引き揚げる目的で低金利の円全体が買い戻された。
 ただ、メルケル独首相サルコジ仏大統領が1日に電話会談を行い、欧州連合(EU)首脳会議での決定事項を断固として完全に実施することで合意したことが明らかになると、対ユーロ中心に持ち高調整の円売りが進んだ。ギリシャ社会党筋の話として「ギリシャの国民投票は事実上ない」と伝わったことや、米国株の下げ幅縮小も円の上値を切り下げる要因となった。
 もっとも、終盤にはギリシャ政府報道官が「パパンドレウ・ギリシャ首相は閣僚に国民投票を実施する方針を伝えた」ことを明らかにした。米国株が引けにかけて失速し、円相場も底堅く推移した。
 一方、ドルに対してはもみ合い。欧州資源国通貨に対して円とドルが同時に売買された影響から方向感が出なかった。政府日銀による円売り介入への警戒感も根強く、積極的な売買を見送る参加者が多かった。

[2011-11-02][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・2日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は強含み。パパンドレウ・ギリシャ首相が現地時間1日、ユーロ加盟自体を国民投票で問う姿勢を示したと伝わると、ギリシャのデフォルト(債務不履行)やユーロ離脱に関する懸念が一段と高まったため、リスクポジション解消目的で円の買い戻しが入りやすかった。
 ただ、日本時間今晩に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えているほか、政府日銀の円売り介入への警戒感が根強いこともあって、上値は限定的となっている。
 野田佳彦首相が2日午前、「(為替について)市場を注視し適切に対応する」「日銀には適切、果断な金融運営で経済下支えするよう期待」などと発言したと伝わったが、特に材料視されていない。

[2011-11-02][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・2日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は夕刻に売りが強まった。午後に入り手掛かり材料難で値動きが細ったものの、時間外の米株価指数先物が持ち直し上げ幅を拡大すると円売り圧力が増した。欧州勢の本格参入後に、市場参加者間で「中国が欧州金融安定ファシリティ(EFSF)に7000億ユーロの資金注入を行う」との出所不明の噂が広がると対ユーロでの円売りが加速。ユーロに対する円売りがその他通貨にも波及する格好で円全般の下げ幅が広がった。
 一方、円はドルに対して神経質な展開。政府日銀の円売り介入に対する警戒感が重しとなる半面、欧州・オセアニア通貨に対するドル売りにつれた円買いドル売りが支えとなった。

[2011-11-02][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・2日の欧州外国為替市場で円はドル以外の通貨に対しては弱含み。「中国が欧州金融安定ファシリティ(EFSF)に7000億ユーロの資金注入を行う」との出所不明の噂が広がり、対ユーロで円売りが先行。時間外のダウ先物の上昇も円買い外貨買いを後押しした。米給与計算サービス会社オートマチック・データ・プロセッシング(ADP)とコンサルタント会社マクロエコノミック・アドバイザーズが発表した10月の全米雇用リポートで、政府部門を除く非農業部門雇用者数が前月比11万人増と予想を上回り、投資家がリスクを取りやすくなるとの見方が広がると円安がさらに進んだ。
 一方、ドルに対してはもみ合い。対欧州オセアニア通貨でドル売り圧力が高まったことにつれて円買いドル売りが入った半面、政府日銀による円売り介入への警戒感は根強く上値は限定的だった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は1ドル=78円台前半中心でのもみ合いが続いた。
・ユーロ円はユーロ高ドル安につれた円買いユーロ買いが出て、22時過ぎに一時本日高値となる1ユーロ=107円88銭前後まで値を上げた。
・ユーロドルはEFSF関連の噂をきっかけにユーロ買いドル売りが先行。市場では「中東勢からまとまった規模のユーロ買いが入った」との指摘もあった。関係者筋の話として「EFSFが起債の延期を計画している」と伝わると伸び悩む場面もあったが、株高などをながめ買いが優勢となり、22時30分過ぎに一時1ユーロ=1.38274ドル前後まで値を上げた。1.38ドル台前半に観測されていたストップロスを巻き込むと、上昇の勢いが増した。

[2011-11-03][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・2日のニューヨーク外国為替市場で円はドル以外の通貨に対して堅調。米給与計算サービス会社オートマチック・データ・プロセッシング(ADP)とコンサルタント会社マクロエコノミック・アドバイザーズが発表した10月の全米雇用リポートで、政府部門を除く非農業部門雇用者数は前月比11万人増となった。市場予想平均の10万人程度増を上回ったことを受けて時間外の米株価指数先物や現物の米国株が上げ幅を広げると、リスク許容度の改善を意識した投資家から散発的な円売りが出た。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表やバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の定例記者会見を控えていたこともあり円の下値は限られた。
「欧州は自発的なギリシャ債のヘアカット(債務再編)に合意しない民間投資家に対して、ヘアカットを次第に強制する可能性がある」と報じられると、対ユーロ中心に円の買い戻しが入った。FOMC声明が量的緩和第3弾など追加金融緩和を示唆する内容とならず、米国株が一時上げ幅を縮めたため円買いがやや加速した。その後、バーナンキFRB議長は必要に応じて金融緩和を実施する姿勢を示したが円相場への影響は限定的だった。
 一方、円はドルに対して小動き。欧州資源国通貨に対して円とドルが同時に売買された影響から方向感が出なかった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は1ドル=78円05銭前後でのもみ合いに終始した。FRBは2日、FOMCを開き、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.0%から0.25%の範囲に据え置くことを決めたと発表。声明では「異例の低金利を少なくとも2013年半ばまで維持する」「9月に発表された保有証券の平均償還期限を延長するプログラムを継続することを決定した」などと伝わった。また、バーナンキFRB議長は「低水準の政策金利は2013年半ば以降も続く可能性」「MBS購入は実行可能な選択肢」「必要に応じて行動する用意が引き続きある」などと語ったが市場の反応は薄かった。ユーロ円は1ユーロ=107円89銭前後まで上げた後、107円台前半まで失速した。

[2011-11-03][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・3日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は堅調。欧州連合(EU)のトップらによるギリシャ問題をめぐる緊急会合後に、ギリシャの国民投票が12月4日、もしくは5日に実施されることが明らかになったほか、サルコジ・フランス大統領は「ギリシャは救済策を承認しなければ一切の支援を受けることが出来ない」と発言したと伝わり、ギリシャのデフォルト懸念およびユーロ圏離脱懸念が高まった。時間外の米株価指数先物が軟調な展開となったこともあり、リスク回避姿勢を強めた投資家が幅広い通貨に対して円買いを進めた。胡錦濤・中国国家主席が「欧州債務危機は欧州を中心に解決されるべき」と発言したことも、欧州債務危機に対する中国側からの支援期待を後退させ、投資家心理の重しとなったようだ。
 一方、ドルに対しては方向感に乏しい。対欧州通貨やオセアニア通貨でドル買いが進んだ影響から、売りに押される場面があった。もっとも、本日は東京市場が文化の日の祝日で休場となっているため動意が乏しく、総じて値幅も限られた。

[2011-11-03][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・3日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は夕刻に買いが入った。アジア時間の朝方にギリシャの国民投票が12月4日、もしくは5日に実施されることが明らかになったことや、サルコジ・フランス大統領が「ギリシャは救済策を承認しなければ一切の支援を受けることが出来ない」と述べたことが蒸し返される格好となり、再びリスク回避目的の円買いが対ユーロなどを中心に入った。
 ただ、買い一巡後は時間外の米株価指数先物が下げ幅を縮めたことで、戻り売りに押される展開に。日本時間今晩に欧州中央銀行(ECB)定例理事会ドラギECB総裁の初の記者会見を控えているほか、4日まで開催される20カ国・地域(G20)首脳会議の結果を見極めたいとの思惑から、一方的にリスク回避目的の円買いを進める動きとはならなかった。

[2011-11-03][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・3日の欧州外国為替市場で円は荒い値動き。パパンドレウ・ギリシャ首相が辞任するとの観測が浮上し、ギリシャの国民投票が実施されない可能性が意識されると欧州株相場が堅調に推移。投資家のリスク志向が改善するとの見方から円買い外貨買いが広がった。欧州中央銀行(ECB)が市場の予想に反して政策金利を引き下げたことを受け、欧州株相場が上げ幅を拡大すると、ユーロ以外の通貨に対して円売りが加速した。なお、英BBCは「ギリシャ与党幹部はパパデモス前ECB副総裁を首班とする連立政権を模索」「パパンドレウ・ギリシャ首相に辞任を迫り、ギリシャ国内で信任の厚いパパデモス氏に挙国一致内閣を委ねる構想を描いている」などと報じた。
 ただ、そのあとは円を買い戻す動きが優勢に。ドラギECB総裁が理事会後の記者会見で「成長見通しの著しい引き下げはあり得る」「経済の下振れリスクが増大している」「欧州は穏やかなリセッションに向かいつつある」と述べ、欧州景気見通しに厳しい見方を示した。「パパンドレウ・ギリシャ首相が今晩の演説で首相続投を表明する」との一部報道も嫌気され、欧米株相場が急速に上げ幅を縮小すると円買い外貨売りが進んだ。
 【 通貨ペア 】
・ユーロ円は21時過ぎに一時本日高値となる1ユーロ=107円90銭前後まで上げたものの、23時過ぎに一時106円60銭前後まで売り込まれるなど荒い値動きとなった。
・カナダドル円は一時1カナダドル=77円53銭前後の日通し高値を付けたものの、そのあとは76円台半ばまで押し戻されている。株価や原油相場につれた動きとなった。
・ユーロドルは頭が重かった。ギリシャ首相辞任観測などを背景に欧州株が堅調に推移したため一時1ユーロ=1.3835ドル前後まで上昇。市場では「中東勢からの買いが入った」「ECBによるイタリア国債購入観測を背景に買いが入った」との指摘もあり、前日の高値1.38294ドル前後を上抜けストップロスを誘発した。もっとも、ECBが予想に反して政策金利を引き下げ、ドラギECB総裁が欧州景気の先行きについて厳しい見方を示したと伝わると一転ユーロ売りが優勢に。パパンドレウ・ギリシャ首相が首相続投を表明するとの一部報道が伝わったこともユーロの重しとなり、1.36ドル台半ばまで下げた。

[2011-11-04][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・3日のニューヨーク外国為替市場で円はドル以外の通貨に対して乱高下。ベニゼロス・ギリシャ財務相や一部のギリシャ与党議員が支援策を巡る国民投票に反対する姿勢を示すなか、明日採決されるギリシャ内閣の信任投票が否決される可能性や、パパンドレウ・ギリシャ首相が本日辞任するとの観測が台頭した。国民投票が実施されず、ギリシャのデフォルトやユーロ圏離脱の懸念が後退するとの見方が広がり、対ユーロ中心に円売りが先行した。欧州中央銀行(ECB)が本日開いた定例理事会で、市場の予想に反して政策金利を1.25%に引き下げたことを決めたと発表すると、欧州株や時間外の米株価指数先物が上げ幅を拡大。投資家が運用リスクを取りやすくなるとして、資源国通貨に対し低金利の円がさらに売られた。
 ただ、ECBの利下げを受けて対ユーロでは一転円買いが優勢に。ドラギECB総裁が定例記者会見で欧州景気に悲観的な見通しを示したほか、米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した10月非製造業指数(NMI)が52.9と予想を下回ったことがわかり、株価が急速に上げ幅を縮めると円が全面高となった。
 もっとも、その後「ギリシャ国民投票は与野党間で政治合意が得られれば実施されない」「ギリシャ国民投票は廃止の方向で進められている」との報道が伝わったうえ、パパンドレウ・ギリシャ首相は与党議員への演説のなかで、野党の協力次第で国民投票を撤回する意向を示した。ダウ平均が220ドルを超す上げ幅となったこともあり、対ユーロ中心に断続的な円売りが再び持ち込まれ下値を探る展開となった。
 一方、円はドルに対して頭が重い。ECBの利下げを受けた株高や原油高を材料に、対資源国通貨でドル売り圧力が高まった場面では、小幅ながら円高・ドル安が進んだ。ただ、政府日銀による円売り介入への警戒感が根強く上値は限られた。日本政府当局者の話として、野田佳彦首相20カ国・地域(G20)首脳会議で通貨安定の協力を要請し、G20諸国は日本の為替介入について言及しなかったと伝わると、介入が黙認されたとして円がやや売られた。

[2011-11-04][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・4日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はもみ合い。本日は事業法人の仲値決済が集中しやすい週末の実質5・10日(五十日)にあたったものの、「仲値前に国内輸出企業からのドル売りが持ち込まれたことで、仲値のドル不足が解消された」との指摘があり、仲値に向けての目立った買いは見られなかった。本日は20カ国・地域(G20)首脳会議(フランス・カンヌ)の最終日であるほか、日本時間今晩に10月の米雇用統計の発表やギリシャのパパンドレウ内閣に対する信任投票などが控えるなど、海外時間に不確定要素が多いため、新規のポジション形成は見送られた。

[2011-11-04][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・4日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は引き続きもみ合い。後場の日本株が上げ幅を拡大したことや時間外のWTI原油先物相場が小幅に持ち直したことなどを手掛かりとした円売りが若干散見されたほか、市場で「特定の一部外銀からの円買いドル買いが目立っている」との声が聞かれ、円全体が値を下げる場面もあった。もっとも、日本時間今晩に10月の米雇用統計の発表とギリシャのパパンドレウ内閣に対する信任投票が控えている影響で、基本的に様子見ムードが強く方向感が出なかった。

[2011-11-04][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・4日の欧州外国為替市場で円は下値が堅い。英独の株価指数の上昇をながめ円買い外貨買いが出たものの、10月米雇用統計やギリシャのパパンドレウ内閣に対する信任投票を前に一方的に円安が進む展開にはならなかった。市場では「欧米の重要イベントを控えて、基本的に様子見ムードが強く方向感が出なかった」との指摘があった。
 ニューヨークの取引時間帯に入ると、米労働省が発表した10月の米雇用統計で、非農業部門雇用者数は市場予想を下回った一方、過去分の数値が大幅に上方修正されたことが明らかになった。失業率が予想より強い内容だったこともあり、円買い外貨買いが進んだ。もっとも、そのあとは円を買い戻す動きが優勢に。フランス、カンヌで開催された20カ国・地域(G20)首脳会議で、欧州の債務問題への協調策に目立った進展がみられなかったことから欧米株相場が下落。投資家のリスク許容度が低下し、円買い外貨売りが広がった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円はじり高。対ユーロなどでドル高が進んだ影響を受け、23時過ぎに一時本日高値となる1ドル=78円24銭前後まで値を上げた。
・ユーロ円は下落。10月米雇用統計発表直後に一時1ユーロ=108円26銭前後まで上げたものの、その後失速。ダウ平均が100ドル超下落したことが相場の重しとなり、一時107円23銭前後まで値を下げた。
・ユーロドルはベニゼロス・ギリシャ財務相は4日、ユンケル・ルクセンブルク首相(ユーログループ議長)レーン欧州委員(経済・通貨問題担当)ショイブレ独財務相と会談し、ギリシャが国民投票を実施しない方針を伝えた。ギリシャのユーロ圏離脱懸念が後退するなか、米雇用指標発表後にダウ先物が持ち直したことにつれて一時1ユーロ=1.38699ドル前後まで値を上げた。ただ、買い一巡後は売りが優勢に。G20首脳会議で、欧州の債務問題への協調策に目立った進展がみられなかったことから、欧米株相場が下落しユーロ売りドル買いが膨らんだ。23時過ぎに一時1.37131ドル前後まで値を下げた。「オーストリアが格下げされる」との出所不明の噂もユーロの重しになった。

[2011-11-05][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・4日のニューヨーク外国為替市場で円はドル以外の通貨に対して上げ幅縮小。米労働省が4日発表した10月の米雇用統計で、非農業部門雇用者数は前月比8万人増と市場予想平均の前月比9万5000人増を下回った。ただ、前回値が10万3000人から15万8000人に上方修正されたうえ、失業率が9.0%と市場予想平均の9.1%より強かったことを受けて時間外の米株価指数先物が持ち直し、投資家のリスク許容度改善を意識した円売りが出た。
 ただ、その後は円買いが優位に。20カ国・地域(G20)首脳会議の議長を務めたサルコジ・フランス大統領は4日、G20終了後の記者会見で「G20は国際通貨基金(IMF)を通じて欧州金融安定ファシリティ(EFSF)を強化する方法を模索」「イタリアの信頼を取り戻す政策を歓迎」などと語った。ただ、債務危機の対応に関して目立った進展が見られなかったとしてダウ平均が200ドル近い下落となり、円全体が押し上げられた。
 もっとも、「ギリシャ・パパンドレウ内閣の信任投票で、反対派が支持に回っている」との一部報道や、「パパンドレウ内閣が信任された場合、7日までに連立政権の発足が期待される」とのギリシャ閣僚の話が伝わると、ギリシャが連立政権樹立後に包括的な支援策を受け入れるとの期待感から対ユーロ中心に円売りが強まった。対ポンドでは「ロンドン16時(日本時間25時)のフィキシングに絡んだ円売りが強まった」との声が聞かれたうえ、ダウ平均の下げ幅縮小も円の下落に寄与した。
 なお、円はドルに対して売り一服。G20の債務危機対応が失望され、欧州・資源国通貨に対してリスク回避的なドル買いが強まると、つれる形で円安・ドル高が進んだ。ただ、週末要因で市場参加者が次第に減少し中盤以降は値動きが細った。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は1ドル=78円27銭前後まで値を上げた。市場の一部では「G20で日本の為替介入に対する言及がなく、介入が黙認されたとの見方から買いが入ったのでは」との声もあった。
・ユーロ円は1ユーロ=108円29銭前後まで上げた後、107円22銭前後まで下げ足を速めたが、終盤には107円台後半まで値を戻した。
・カナダドル円は下げ渋り。カナダ統計局が4日発表した10月のカナダ失業率は7.3%と市場予想平均の7.1%より弱かった。また、新規雇用者数は5万4000人減と市場予想平均の1万5000人程度増に反して減少した。カナダ労働市場の悪化が示されたとして、1カナダドル=76円47銭まで値を下げた。ただ、売り一巡後はダウ平均の下げ幅縮小に伴い、76円台後半まで買い戻された。
・ユーロドルは下げ幅縮小。10月米雇用統計発表後に時間外の米株価指数先物が持ち直した影響から、1ユーロ=1.3870ドル前後まで値を上げた。ただ、G20の債務危機対応を失望した売りやダウ平均の大幅安、「オーストリアが格下げされる」との噂が重しとなり、1.3710ドル前後まで一転下落した。もっとも、オーストリア当局者が格下げの噂を否定したと伝わったうえ、欧州中央銀行(ECB)によるイタリア国債購入観測が相場を支え、いったん下げ止まった。ギリシャの連立政権樹立や、包括的な支援策受け入れへの期待感が高まると、ダウ平均の下げ幅縮小も買い戻しを促し一時1.38ドル台を回復する場面があった。
 なお、「パパンドレウ・ギリシャ首相ベニゼロス・ギリシャ財務相を首相として提案する」と報じられた。

[2011-11-07][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・7日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は下値が堅い。ギリシャのパパンドレウ首相と最大野党・新民主主義党のサマラス党首が連立政権の樹立で合意したと伝わると、円買いユーロ買いが先行し他の通貨に対しても円売りが進んだ。ただ、南欧諸国の債務問題に対する警戒感が強いなかで、そのあとは次第に円を買い戻す動きが出た。時間外のダウ先物や日本株相場の下落も円の支援材料。

[2011-11-07][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・7日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は堅調。シンガポールが休場だったこともあり、しばらくはもみ合いの展開が続いていたが夕刻にかけて円買いが優勢となった。時間外の米株価指数先物や欧州株相場の下落を受け、投資家がリスク回避姿勢を強めるとの見方から円買い外貨売りが進んだ。

[2011-11-07][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・7日の欧州外国為替市場で円は一進一退。国際通貨基金(IMF)が4日にイタリア財政を監視することが明らかになるなど同国財政に対する懸念が高まる中で、7日の欧州債券市場ではイタリアとドイツ10年物国債の利回りスプレッドがユーロ導入以来の最大水準まで拡大した。財政問題への警戒感が一段と高まり、7日の欧州株や時間外の米株価指数先物が軟調に推移したため、リスクポジション解消目的で円を買い戻す動きが先行した。
 ただ、欧州中央銀行(ECB)がイタリアやスペインの国債を購入しているとの観測が広がると、財政問題国の国債利回り上昇に歯止めがかかるとしてユーロに対する円買いが一服し円全体の上昇傾向も収まった。更に、「ベルルスコーニ伊首相が辞任する可能性がある」との噂が広がると、求心力の低下しているベルルスコーニ伊首相が退陣することで、財政再建に向けた動きが加速することへの期待が高まり、イタリア株中心に欧州株が買い戻された上、時間外の米株価指数先物も下げ幅を急速に縮小した。株価の戻りにつれて投資家のリスク許容度が戻ると、円売りが強まり円の上げ幅が縮小した。
 その後、ベルルスコーニ伊首相自身が辞任の噂を否定したと伝わり、円売りの動きはいったん収まったが、同首相は求心力低下に歯止めがかからず、いずれにせよ退任するとの見方から、円買いが再開するには至っていないようだ。
 しかし、22時過ぎにベルルスコーニ首相が財政再建に関する信任投票を実施するとの見解を示すと、イタリアの政治の先行き懸念が高まって円を買い戻す動きが再開している。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は21時前に1ドル=78円04銭前後まで下落。
・ユーロ円は19時過ぎに1ユーロ=106円86銭前後まで下落したが、ベルルスコーニ伊首相の辞任の話が伝わると切り返し107円台を回復した。
・ユーロドルは売り先行後、買い戻し。イタリアの財政懸念を背景にした売りが先行。4日の安値1.3710ドル前後を下抜けて1ユーロ=1.3682ドル前後まで下げた。
 もっとも、ベルルスコーニ伊首相の辞任の噂がマーケットに広がると同国の財政削減への期待からユーロを買い戻す動きが強まった。その後、ベルルスコーニ伊首相が辞任を否定したため、ユーロ買いは一服している。

[2011-11-08][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・7日のニューヨーク外国為替市場で円はドル以外の通貨に対して一進一退。「ベルルスコーニ・イタリア首相が近く辞任する可能性がある」との噂が広がり、財政赤字削減の手腕を疑問視されている同首相の辞任が財政健全化の加速につながるとの期待感が高まると、イタリア株中心に欧州株や時間外の米株価指数先物が急速に持ち直した。投資家のリスク許容度が改善するとして対ユーロ中心に円売りが先行した。ただ、同首相は辞任の噂を否定したほか、緊縮財政策を巡る信任投票を実施する方針を示した。イタリアの政局が混迷し財政健全化が遅れるとの見方から株価の戻りが限られ円売りも収まった。
 もっとも、8日に開催される欧州連合(EU)財務相理事会の文書として「欧州投資銀行(EIB)が一時的に欧州銀行セクターの支援を強化する可能性がある」と伝わったほか、「欧州中央銀行(ECB)が本日3回目となるイタリア国債購入を行っている」との観測を背景に、ユーロなどに対する円売りが再開。ダウ平均が60ドル超上昇したことも円を押し下げる要因となった。中盤以降、ダウ平均が100ドル超下落した場面では円買いが入ったが、引けにかけてダウ平均が80ドル超高まで持ち直すと円売りが広がった。
 一方、円はドルに対して小動き。ややまとまった円買いドル売りが入り一時値を上げたが、政府日銀が覆面介入を実施しているとの見方が根強く上値は限られた。

[2011-11-08][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・8日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は小動き。国内輸出企業の円買いドル売りが入る半面、政府日銀による覆面介入に対する警戒感も根強く、相場はこう着した。市場では「新規材料難から様子見ムードが広がり、積極的な売買は見送られた」との指摘があった。

[2011-11-08][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・8日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は伸び悩み。午後の日経平均が100円超下落したことなどを背景に、投資家がリスク回避姿勢を強めるとの見方から円買い外貨売りが入ったものの、夕刻にかけて失速した。英独の株式相場が高く始まったことを受け、円買い外貨買いが優勢となった。市場では「政府日銀による覆面介入に対する警戒感が根強く、積極的に上値を追う展開にはならなかった」との指摘があった。

[2011-11-08][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・8日の欧州外国為替市場で円はもみ合い。8日の日本株や上海総合指数の下落、時間外の米株価指数先物が一時下げ幅を拡大したことなどを背景に、リスクポジション解消目的の円買いが先行したが、時間外の米株価指数先物が切り返し、8日の欧州株が値を上げると円売りが出て値を下げた。対ユーロでは、「国際機関からのユーロ買いが入った」「中東勢や独輸出企業などからのユーロ買いが観測された」などの指摘があり、ユーロドル相場が値を上げたことにつれた円売りが見られた。
 もっとも、日本時間今晩にベルルスコーニ・イタリア首相の事実上の信任投票となる予算関連法案の採決がイタリア下院で行われる予定となっている影響から、様子見ムードが強く円全体としての方向感は出ていない。

[2011-11-09][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・8日のニューヨーク外国為替市場で円は買い先行後、売られた。英独の株価指数や時間外の米株価指数先物が上げ幅を拡大したほか、現物の米国株が高く始まり、投資家が運用リスクを取りやすくなるとの見方が広がるなか、「パパデモス前欧州中央銀行(ECB)副総裁が次期首相となるとパプリアス・ギリシャ大統領が述べた」と伝わった。欧州連合(EU)やECBとつながりのある同氏が次期首相となれば、ギリシャの債務危機対応が進展しやすいとの期待から対ユーロ中心にドル売りが優位に。同時に円買いドル売りが強まった。政府日銀の覆面介入観測をはやして先に円売りを進めていた参加者が反対売買を迫られると、円高ドル安が加速。その他の通貨に対しても円買いが波及した。
 その後、ベルルスコーニ・イタリア首相の事実上の信任投票となったイタリア下院の財政関連法案が630議席中308議席の賛成で可決されたことが明らかとなった。ベルルスコーニ政権が過半数を維持できず、政局がさらに混迷するとの見方が広がったうえ、緊縮財政策の実行力が疑問視されているベルルスコーニ氏が首相に留任することへの失望感から、ユーロなどに対するドル売り圧力が後退。つれる形で持ち高調整の円買いドル買いが進んだ。
 また、ナポリターノ・イタリア大統領は8日、「ベルルスコーニ・イタリア首相が新予算法案成立後に辞任する意向を示した」との声明を発表。同首相も法案成立後の辞任を表明し、イタリアの財政健全化が加速するとの見方が広がった。ダウ平均が上げに転じ100ドル超上昇したことが、ドル以外の通貨に対して円を押し下げる要因となった。

[2011-11-09][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・9日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は強含み。ドルやユーロに対して、日本の輸出企業の円買いが入り円全体を押し上げた。コリンズ米財務次官補は7日、最近の為替市場について「基本的に無秩序な動きではない」と述べ、急激な円高を受け円売り介入を実施した日本政府と異なる認識を示した。市場では「米財務次官補の発言で日本は介入しにくくなったとの見方が広がり円が買われた」との指摘があった。

[2011-11-09][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・9日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は堅調。日本の輸出企業や機関投資家などの円買いドル売りが入った半面、日経平均が一時100円超上昇したことなどをながめ円買い外貨買いを進める参加者もいたため、しばらくはもみ合いの展開が続いた。ただ、夕刻にかけては対ユーロ中心に円買いが強まり円全体が押し上げられた。欧州の大手清算機関であるLCHクリアネットがイタリア国債の取引に関する必要証拠金を引き上げると伝わり円買いユーロ売りが優勢となった。時間外の米株価指数先物が軟調に推移したことも円の支援材料。

[2011-11-09][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・9日の欧州外国為替市場で円は堅調。9日のイタリアの10年物国債利回りは、財政の持続が困難とみなされる7%を突破。企業や政府の信用リスクが取引対象となるクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場では、イタリアのソブリンCDS5年物スプレッドは一時536bpまでワイドニングし過去最高水準となった。同国の財政に対する警戒感が強まり投資家がリスク回避姿勢を強めたため、リスク資産が広範に処分された。欧州の株価指数や時間外の米株価指数先物が大幅安となったほか、為替相場では円買い外貨買いポジションの解消が進んだ。
 一方、円はドルに対しては上値が重い。欧州・オセアニア通貨に対して円が買われておりドルに対しても円買いが入っているものの、対ユーロ中心としたドル買い圧力が若干上回っている状況で上値が重くなっている。
 【 通貨ペア 】
・ユーロ円は21時過ぎに1ユーロ=105円74銭前後まで下落。
・豪ドル円は1豪ドル=79円16銭前後まで売り込まれた。
・ユーロドルは大幅安。21時30分過ぎに1ユーロ=1.36175ドル前後と1日以来の安値を付けた。イタリアの政治、財政に対する警戒感が高まっており、ユーロの買い持ちを解消する動きが続いている。欧州の株価指数が軒並み大幅安となっていることもユーロドル相場を押し下げた。
 ただ、22時前に欧州中央銀行(ECB)が本日2回目となるイタリア国債の購入を行っているとの観測が広がると、同国国債の利回り上昇に歯止めがかかるとの見方から買い戻しが入っておりいったん下げ止まった。

[2011-11-10][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・9日のニューヨーク外国為替市場で円はドル以外の通貨に対して買い優勢。欧州の大手清算機関であるLCHクリアネットがイタリア国債の取引に関する必要証拠金を引き上げたことを受けてイタリア10年物国債利回りが7%を上回った。ギリシャ、アイルランド、ポルトガルが欧州連合(EU)に支援を要請した際の水準を上回ったとして、欧州の取引時間帯に欧州株安やリスク回避的な円買いが急速に進んだ流れを引き継いだ。欧州中央銀行(ECB)によるイタリア国債購入観測や「ECBが緊急理事会を開催する」との出所不明の噂、WTI原油先物相場が一時持ち直したことなどを背景に、対ユーロや資源国通貨で持ち高調整の円売りが出る場面があった。ただ、「イタリア財務省が14日の国債入札をキャンセルする」との噂も広がるなど、資金調達コストが大幅に上昇したイタリアが自力で財政を運営するのは困難との見方が強まり、リスク資産から資産を引き揚げる動きが終始目立った。ダウ平均は430ドルを超す下げ幅となったうえ、ユーロなどに対する円買いが断続的に入った。
 一方、円はドルに対してじり安。欧米株価の大幅下落に伴い、欧州資源国通貨に対してドルの買い戻しが優勢となった影響から円買いドル買いが進んだ。ただ、主要通貨に対する円買い圧力も同時に高まったため、一方的に円安が進む展開にはならなかった。

[2011-11-10][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・10日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は小動き。事業法人の決済が集中しやすい5・10日(五十日)とあって、仲値に向けた円買いドル買いが先行したものの、市場では「日本の輸出企業の円買いドル売りが入った」との指摘がありすぐに持ち直した。仲値後は新規材料難から値動きがこう着した。

[2011-11-10][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・10日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は堅調。日本やアジアの株式相場の下落を背景に、投資家がリスク回避姿勢を強めるとの見方から円買い外貨売りが入った。市場では「日本の輸出企業の円買いドル売りが入った」との指摘があった。10日の欧州債券市場でイタリア国債が下落(金利は上昇)して始まると、対ユーロ中心に円買いが強まった。

[2011-11-10][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・10日の欧州外国為替市場で円は一進一退。イタリアの政治・財政に対する懸念を背景に対ユーロ中心に円買いが入り、円全体が値を上げた。しかし、「イタリアのベルルスコーニ・イタリア首相が13日までに辞任する」「首相は解散総選挙の要求を撤回し、暫定内閣を受け入れる方針を固めた」と一部通信社が報じると、同国の政治、財政に対する懸念が若干後退し、短期筋は円買いをやめ一転円売りに転じた。10日の欧州の株価指数が寄り付き後に下げ幅を広げた後、上昇に転じたことも円売りを誘った。
 イタリア政府が実施した1年物国債の入札は応札倍率が1.99倍と前回を上回った半面、利回りが6.087%と14年ぶりの高水準となったことが嫌気されて円買いが入る場面があったものの、欧州株や時間外の米株価指数先物が上げ幅を縮小したたけで大きく崩れることがなかったため、円買いは長続きしなかった。
 更に、ギリシャ大統領府が10日、暫定連立内閣の首相にパパデモス前欧州中央銀行(ECB)副総裁が就任すると発表すると対ユーロ中心に円売りが再開している。パパデモス前ECB副総裁が経済・金融に詳しく、欧州連合(EU)やECBと太いパイプを持っていることをマーケットは好感しているようだ。
 【 通貨ペア 】
・ドル円はじり安。対ユーロなどでドル安が進んだことにつれて円買いドル売りが入った。21時30分過ぎに1ドル=77円56銭前後まで値を下げた。
・ユーロ円は1ユーロ=105円85銭前後まで上げた。
・ユーロドルは売り先行後、切り返した。イタリアの財政懸念を背景に売りが先行し、1ユーロ=1.34845ドル前後と10月10日以来の安値を付けた。ただ、ベルルスコーニ・イタリア首相が13日までに辞任し、解散・総選挙が回避される可能性が伝わると、同国の政治・財政に対する懸念が若干緩和し買い戻しが優位になった。欧州株の上昇や時間外の米株価指数先物の上昇も買い戻しを後押しした。
 ギリシャ首相に、パパデモス前ECB副総裁が就任することが明らかになると一段高となり1.3645ドル前後と本日高値を付けた。

[2011-11-11][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・10日のニューヨーク外国為替市場で円は一進一退。イングランド銀行(BOE、英中央銀行)は10日、政策金利を現行の0.50%に据え置くことを決めたと発表。資産買取プログラムの規模も現行の2750億ポンドで据え置いた。市場の一部で資産買取プログラムの規模拡大を期待していた向きもあり、対ポンドで円売りが先行した。また、ギリシャ大統領府は10日、暫定連立内閣の首相にパパデモス前欧州中央銀行(ECB)副総裁が就任するとの声明を発表。同氏が欧州連合(EU)やECBとつながりがあることや、政局の混迷が和らぐことで財政再建が進展するとの見方が広がり、円買いユーロ買いが進んだ。伊・独の株価指数や時間外の米株価指数先物の上げ幅拡大も円全体を押し下げる要因となった。
 その後、市場では「フランスの格付けが『ネガティブ・ウォッチ』に指定される」との出所不明の噂が流れたほか、「オーストリアの『AAA』格付けが危険にさらされている」とのフィナンシャル・タイムズ・ドイツ版(FTD)の観測記事や「英調査会社が今後数カ月内のイタリア格下げの可能性を指摘した」との話が伝わった。対ユーロで円の買い戻しが入ったうえ、欧州株や現物の米国株の失速につれた円買いも広がった。「ロンドン16時(日本時間25時)のフィキシングに向けてポンド売りが強まった」との声聞かれ、円・ポンド相場の上昇が目立った。
 その後、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は10日、「技術的な誤りで、フランスの格付けが変更されたと示唆する情報が一部の契約者に自動的に広がった。フランスの格付けは『安定的』な見通しとともに『AAA』のままだ」との見解を示した。フランスの格付けに関する噂が否定されたことで、対ユーロ中心にやや円安が進んだ。米国株の大幅高も円の重しとなったが、株高が一服すると円も下げ渋るなど方向感が定まらなかった。

[2011-11-11][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・11日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はじり高。イタリアの債務問題に対する過度な懸念が和らぎユーロ高ドル安が進むと、対円でもドル売りが優勢となった。ただ、政府日銀による円売り介入への警戒感は根強く、一本調子で円高ドル安が進む展開にはならなかった。
 アジア太平洋経済協力会議(APEC)財務相会合は声明で、各国は「通貨安競争を慎むべきだ」と指摘した一方、「為替相場の過度な変動や無秩序な動きは経済・金融の安定に悪い影響を及ぼす」との見解を示し閉幕した。ただ、相場の反応は限定的だった。

[2011-11-11][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・11日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は強含み。市場の一部では「政府日銀が覆面介入を実施しているのではないか」との観測があり、しばらくは神経質な展開が続いていたが欧州勢参入後に強含んだ。米系銀行やスイス系銀行からとみられる円買いドル売りが入ったことをきっかけに、損失覚悟の円買い注文を巻き込んで値を上げた。

[2011-11-11][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・11日の欧州外国為替市場で円は若干強含み。欧州市場の序盤に、対ドルで米系銀行やスイス系銀行から円買いが入ったことが、円全体をやや押し上げた。安住財務相は11日の参院予算委員会での答弁で「31日の為替介入については他国の同意が得られなかった」と述べた。政府日銀が積極的に円売り介入を行いにくくなっているとの見方が台頭していることも円の支えとなっている。
 ただ、11日の米債券市場がベテランズ・デーで休場となり市場参加者が減少するため、持ち高整理の売買が目立ち、円が大きく値を上げる展開にはならなかった。「円高のペースを抑える目的の介入(スムージング・オペレーション)は行う可能性がある」との思惑がくすぶっていることも影響した。
 【 通貨ペア 】
・ドル円はじり安。18時30分過ぎに1ドル=77円33銭前後まで値を下げた。
・ユーロ円は17時過ぎに1ユーロ=105円39銭前後まで下落。
・ユーロドルはしっかり。一時1ユーロ=1.3668ドル前後まで上げた。イタリア国債の利回り上昇がひとまず一服しており、ユーロに買いが入った。英国立統計局が11日発表した10月の英卸売物価指数(PPI)が食品・エネルギーなどを除くコア指数で前年比3.4%上昇と市場予想平均の前年比3.6%上昇を下回ったことを手掛かりにユーロポンドの買いが強まったことにつれる場面もあった。イタリア上院が11日、財政安定法案を可決したため、財政再建が進展したとしてユーロを買う動きも見られている。

[2011-11-12][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・11日のニューヨーク外国為替市場で円はドル以外の通貨に対して売り優位。イタリア上院は11日、財政安定法案を可決した。また、12日に予定されているイタリア下院の採決も可決される見通しとなり、週末にもベルルスコーニ・イタリア首相の辞任とともにモンティ元欧州委員を次期首相とする大連立政権が誕生する可能性が高まった。財政健全化が加速するとの見方から、イタリア10年物国債利回りが持続的な資金調達が困難とされる7%を下回り6%台半ばまで低下すると、週末要因も重なりユーロなどに対する円の買い持ち高を解消する動きが強まった。欧州株や時間外の米株価指数先物の上げ幅拡大も円全体を押し下げる要因となった。11日発表になった11月の米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値)が64.2と市場予想平均の61.5程度を上回ったことがわかると、現物の米国株相場が上値を試す展開となり円売りに拍車が掛かった。
 中盤にはまとまった規模のポンド買いが持ち込まれ、円ポンド相場中心に円の軟調地合いが継続したほか、「欧州中央銀行(ECB)欧州金融安定ファシリティ(EFSF)がユーロ加盟国の国債利回りの上限を設定する」との出所不明の噂が広がったことが円買いユーロ買いを促した。ただ、終盤には急速に円安が進んだ反動が出て円買い戻しが入った。
 一方、円はドルに対して強含み。イタリアの財政問題に対する懸念が和らぎ、欧米株価が大幅に上昇すると、投資家が運用リスクを取りやすくなるとして欧州・資源国通貨に対するドル売りが優勢となった。つれる形で円高ドル安が進んだが、ドル以外の通貨で円売りが優位となったため上値は限られた。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は1ドル=77円06銭前後と10月31日以来の安値を更新した。安住淳財務相が11日の参院予算委員会での答弁で「10月31日の為替介入については他国の同意が得られなかった」と表明し、政府日銀による円売り介入への警戒感がやや後退したことも重しとなった。
・ユーロ円は1ユーロ=106円36銭前後まで値を上げた。ダンティーヌ・スイス国立銀行(中央銀行、SNB)理事の話として「スイスフランは依然としてより高く評価されている」「スイスフランに関してさらなる措置を取る用意がある」などと伝わり、ユーロスイスフランが1ユーロ=1.2420スイスフラン前後まで上げ幅を広げたことも相場を支えとなった。
・ユーロドルは大幅高。1ユーロ=1.3795ドル前後まで値を上げた。イタリア国債の利回り低下や欧米株高、ユーロ圏加盟国の国債利回り上限設定に関する噂などが買い材料視された。また、ポンドドルやユーロスイスフランの急伸につれた買いも入った。米債券市場がベテランズ・デーの祝日で休場となり、薄商いのなかで値が振れた面もあった。ただ、1.3800ドル前後が上値の目処として意識されると、終盤にかけては1.37ドル台半ばで次第に方向感を欠いた。なお、ポンドドルは1ポンド=1.6070ドル前後まで値を上げた。
 また、ラディツォバー・スロバキア首相が「ユーロ圏の分裂が必要となる可能性があり、事実上の分裂はすでに存在する」「必要な改革を実行できなければ、一部の国にとってユーロを離脱するほうがよい可能性がある」との認識を示したと伝わったほか、格付け会社フィッチはハンガリーの格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更したが、相場への影響は限定的だった。

[2011-11-14][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・14日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はもみ合い。ラガルド国際通貨基金(IMF)専務理事の発言を理由に、「政府日銀による円売り介入への期待が高まった」として米系短期投機筋などが円買いドル買いを進めた。ただ、円売り介入が観測されなかったことで、円買いドル売りが盛り返し円は徐々に下値を切り上げた。
 なお、ラガルドIMF専務理事は12日、安住淳財務相と会談後の記者会見で、日本の為替介入について「為替市場における無秩序な動きや過度の変動に対応したもので、G7声明に沿ったものと認識」などと述べた。

[2011-11-14][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・14日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は強含み。政府日銀による円売り介入への警戒感が薄れているため、次第に円買いドル売りが進んだ。市場では「1ドル=77円ちょうどより円高の水準に観測されているストップロスを付けにいく動きもあった」との指摘があった。対ユーロでは、日本時間19時に予定されているイタリア国債の入札を警戒した円買いが目立った。

[2011-11-14][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・14日の欧州外国為替市場で円はしっかり。政府日銀の円売り介入への警戒感が後退しており、ストップロス誘発を狙った円買いドル売りが入ったほか、ユーロに対しては日本時間19時に予定されていたイタリアの5年物国債の入札を警戒した円買いが入った。その後、イタリア国債の入札が無難に通過したことを手掛かりにポジション調整の円売りが対ユーロで見られたものの、イタリア国債の利回りは入札通過後に徐々に上昇しているほか、スペインの10年物国債利回りが一時6%を超えるなど同国の国債利回りが急上昇しているため、欧州の財政不安が改めて意識されて対ユーロ中心に円買いが入った。欧州の株価指数が失速していることも円買いを誘った。
 欧州中央銀行(ECB)がイタリアやスペインの国債を購入しているとの観測が伝わったが、反応は限られている。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は下値が堅い。「77円ちょうどより下の水準に観測されているストップロスの売り注文を付けにいく動きが見られた」との指摘があり、18時過ぎに1ドル=78円82銭前後と10月31日以来の安値まで下げたが、ストップロスを付け終わると急速に値を戻した。更に、対ユーロを中心としたドル買いの流れに沿った格好で円買いドル買いが入ると77円台を回復している。
・ユーロ円は21時30分過ぎに1ユーロ=105円03銭前後まで下落。欧州の株価指数の下落や、スペイン、イタリアの国債利回りが上昇していることが嫌気されている。
・ポンドドルは大幅安。18時30分過ぎに1ポンド=1.5924ドル前後と日通し安値を付けた。「16日にイングランド銀行(BOE、中央銀行)が発表する四半期ごとの物価報告(インフレリポート)で、成長見通しが大幅に下方修正されるとの思惑からポンド売りが膨らんだ」との声や、「コンピューターで売買の好機を判断するモデル系ファンドから売りが持ち込まれた」との指摘があった。
・ユーロドルは下値を探る展開。イタリアの5年物入札を通過した後に、イタリアやスペインの国債利回りが上昇しているため、債務問題の根深さが意識されている。欧州株が軟調に推移していることや、時間外の米株価指数先物がさえない展開となっていることも重しだ。21時30分過ぎに1ユーロ=1.3636ドル前後まで売り込まれた。

[2011-11-15][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・14日のニューヨーク外国為替市場で、円は買い先行も一巡後は上げ幅を縮小。イタリアやスペインの国債利回りが上昇したほか、スペインとドイツ10年物国債の利回りスプレッドはユーロ導入以来最大の水準まで拡大。根強い欧州債務懸念が意識されて対ユーロで円買いが進むと、他の通貨に対しても円買いが波及した。また、伊大手銀ウニクレディトの7-9月期決算が市場予想に反して赤字となったほか、米格付け会社ムーディーズがクレディ・スイスの格付けを引き下げ方向で見直すと発表したことなどを手掛かりに欧米株式相場が軟調な展開となったことも、リスク回避目的の円買いを誘ったようだ。さらに、ユーロに対してはメルケル独首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)が年次党大会で、ユーロ圏からの自発的な離脱を認める動議を採択したとの報道を受けて、ユーロの先行き不透明感が強まったことを意識した円買いも入った。もっとも、買い一巡後は欧州時間から急ピッチで円買いが進んだ反動で、戻り売りに押される展開に。引けにかけて米国株式相場が下げ幅を縮小したことも、リスク回避目的の円買い意欲を後退させた。
 一方、円はドルに対してさえない。対ユーロなどを中心にドル買いが進んだ影響から円買いドル買いが出た。

[2011-11-15][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・15日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は下値が堅かった。事業法人の決済が集中しやすい5・10日(五十日)とあって、仲値に向けた円買いドル買いが先行したものの、市場では「日本の輸出企業の円買いドル売りが入った」との指摘があり次第に下値を切り上げた。
 そのあと、まとまった規模の円売りドル買いが出ると、政府日銀による介入を意識した円買いドル買いが追随し損失覚悟の円売り注文を誘発。円は急落する場面があった。ただ、市場で「介入ではない」との見方が広がると、一転円を買い戻す動きが優勢となり相場は急速に持ち直した。

[2011-11-15][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・15日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は強含み。欧州の財政問題に対する警戒感が高まるなか、日経平均や時間外のダウ先物の下落を背景に、投資家がリスクを取りにくくなるとの見方から円買い外貨売りが入った。対ユーロでは、「オーストリアの格付けが引き下げられる」との出所不明の噂が広がったことも円買いを誘った。

[2011-11-15][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・15日の欧州外国為替市場で円は堅調。クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場ではフランス、イタリア、スペインのソブリンCDS5年物スプレッドが過去最高水準までワイドニングしたほか、イタリアの10年物国債利回りは、自力での財政再建が危ぶまれるとされる7%を再び突破した。ユーロ圏の財政に対する警戒感が高まり、欧州の株価指数は大幅に下落したほか、外国為替市場ではリスク資産圧縮目的で円買い外貨買いポジションを解消する動きが続いた。
 昨日に続き欧州中央銀行(ECB)がイタリア国債を購入しているとの観測が広がったが反応は薄い。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は底堅い。16時30分過ぎに1ドル=76円93銭前後と日通し安値を付けたが、対ユーロでドル買いが強まったことが下値を支えている。
・ユーロ円は20時30分過ぎに1ユーロ=103円95銭前後まで下落。
・ユーロドルは下値を探る展開。20時30分過ぎに1ユーロ=1.3512ドル前後まで下落した。イタリア、スペイン中心に財政不安が高まっておりユーロが売られている。
 なお、ドイツの欧州経済研究センター(ZEW)が発表した11月の独景況感指数(期待指数)はマイナス55.2と予想のマイナス52.5を下回ったことや、欧州連合(EU)統計局が発表した7-9月期のユーロ圏域内総生産(GDP、季節調整済み)速報値が実質で前期比0.2%増、前年同期比1.4%増と市場予想通りの結果となったことなどへの反応は限られた。

[2011-11-16][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・15日のニューヨーク外国為替市場で円は一進一退。株安を背景にリスク回避目的の円買い外貨売りが急ピッチで進んだ欧州時間の反動が出た。米商務省が発表した10月の米小売売上高や米ニューヨーク連銀が発表した11月のニューヨーク州製造業景気指数が市場予想を上回る結果となったことを受けて、欧米株式相場が底堅く推移したことも円相場の重しとなったようだ。
 その後、イタリアやスペインの国債利回りが上昇し、欧米株式相場がマイナス圏に沈んだことで、欧州財政懸念などを背景とするリスク回避の円買い圧力が強まる場面も見られた。ただ、リスク回避の流れは一方的に続かず、ダウ平均が再びプラス圏に浮上すると円は戻り売りに押されるなど、総じて米株の動向に振らされる展開だった。なお、欧州債務懸念が高まった局面ではイタリアの格付けが引き下げられるとの噂が広がったことも、投資家のリスク志向低下につながった。
 一方、円はドルに対して小動き。ドルと円がユーロなどに対してほぼ同時に売買された影響から方向感の乏しい動きとなった。

[2011-11-16][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・16日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は堅調。アジア株相場や時間外の米株価指数先物が下落し、投資家が運用リスクを回避する「リスクオフ」の流れが強まった。ユーロや豪ドルなどを売って、安全資産とされる円を買う動きが優勢となった。
 一方、ドルに対してはもみ合い。ドルと円がユーロなどに対して同時に売買された影響で、方向感が出なかった。

[2011-11-16][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・16日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は伸び悩み。アジアの株式相場が軒並み下げたほか、時間外の米株価指数先物が100ドル超下落。投資家がリスク回避姿勢を強めるとの見方が広がり、円買い外貨売りが膨らんだ。ユーロに対しては、「フランスが格下げされる」との噂を手掛かりに円買いが進んだ。
 ただ、夕刻にかけては上値を切り下げる展開に。安く始まった欧州株相場が持ち直したことを受け、円高圧力が後退した。ダウ先物が下げ幅を縮めたことも円全体の重しとなった。

[2011-11-16][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・16日の欧州外国為替市場で円は一進一退。アジア時間にアジア株安を背景に円買い外貨売りが進んだ流れを引き継いだ。16日の欧州株が安寄り後に上昇に転じ、時間外の米株価指数先物が下げ幅を縮小すると、短期スタンスで円買いを進めた向きが円売りに転じ急ピッチで円全体が値を下げた。欧州中央銀行(ECB)がイタリア、スペインの国債を購入しているとの観測が広がり、両国の国債利回りの上昇に歯止めがかかったことが対ユーロでの円売りを誘い、その他通貨に円売りが波及した側面もあった。
 ただ、イタリア銀行最大手のウニクレディトがECBと緊急会合を開き、担保範囲の拡大を通じてECBから資金を調達しやすくするよう求める見込みと伝わると、ユーロ圏の金融機関の資金調達難が意識されて、リスク回避目的の円買いが再開した。イタリアの10年物国債利回りが7%台に再上昇したことや、フランスとドイツの10年物国債の利回りスプレッドがユーロ導入来最大水準まで拡大したこともリスク許容度を低下させた。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は18時過ぎに1ドル=76円86銭前後と日通し安値を付けたが、「76円60銭前後や76円50銭前後に買い注文が観測されている」との指摘があり、下値は堅かった。
・ユーロ円はイタリア、スペインの国債利回りの上昇が収まったことや、欧州株が一時持ち直したことなどを受けて19時に1ユーロ=104円31銭前後と日通し高値を付けた。もっとも、ウニクレディトがECBに担保範囲拡大を求めたと伝わると売りに押し下げられた。
・ユーロドルは一進一退。アジア市場で、アジア株安や「フランスの格付けが引き下げられる」との噂などを背景に売られた流れを引き継ぐと16時前に1ユーロ=1.3429ドル前後と10月10日以来の安値を付けた。
 欧州株が一時持ち直したことや、イタリアなどの国債利回りの上昇が一服すると短期筋が買い戻しに動き19時過ぎには1.35569ドル前後と本日高値を付けたが、ウニクレディトの資金調達懸念や、イタリア国債の利回りが再上昇していることなどが売りを誘うと再び1.3500ドルを割り込んだ。

[2011-11-17][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・16日のニューヨーク外国為替市場で円は売り先行も一巡後は買い戻しが優勢。イタリア銀行最大手のウニクレディトなど欧州金融機関の資金調達懸念を背景に、対ユーロなどで円が買われた欧州時間の反動が出た。市場から「欧州中央銀行(ECB)はほぼ独力でイタリア、スペイン国債を買い続けている」との声が聞かれる中で、イタリアの10年物国債利回りが一時7%を下回るなど、欧州の債務懸念がやや緩和したことも円買いユーロ買いにつながったようだ。また、対ユーロでの円売りの動きは他通貨にも波及。売り先行となった欧米株式相場が一時プラス圏に浮上し、投資家のリスク志向改善を意識した円買い外貨買いも出た。
 ただ、売り一巡後は引けにかけて米国株式相場が急落したことに伴う買い戻しが優勢に。格付け会社フィッチが「ユーロ圏の危機の伝播は、米国の金融機関の格付け見通しに脅威を与える」との見解を示したことを受けて、ダウ平均が失速すると、円も急ピッチで買い戻された。

[2011-11-17][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・17日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は小動き。新規の相場材料に乏しく、総じて動意の薄い展開となった。市場関係者からは「欧州の債務問題をめぐり様子を見たいとする雰囲気が強まり、持ち高を一方向に傾ける動きはみられなかった」との声が聞かれた。

[2011-11-17][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・17日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は下値が堅かった。時間外のダウ先物が上昇したことなどを受け、投資家がリスク回避姿勢を弱めるとの見方から円買い外貨買いが出たものの、夕刻にかけて下げ幅を縮めた。欧州の財政問題が引き続き警戒されるなか、欧州株相場が安く始まったことを手掛かりに円を買い戻す動きが出た。

[2011-11-17][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・17日の欧州外国為替市場で円はやや買い戻し。アジア時間の終盤に、時間外の米株価指数先物が上昇したことを受けて、ポジション調整の円売りが出た地合いを引き継いだ。ただ、欧州市場では逆に円を買い戻す動きが見られた。17日のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場では、フランス、スペインのソブリンCDS5年物スプレッドが過去最高水準となった。ユーロ圏の財政問題が拡大しているとの見方が広がっていることを背景に、17日の欧州の主要株価指数がマイナス圏で推移しており、投資家のリスク志向は高まらなかった。円を調達通貨とした運用機運は高まらず、散発的に円買いが入った。もっとも、ユーロに対しては、欧州中央銀行(ECB)が積極的にイタリアやスペインの国債を購入しているとの観測が広がり、両国の国債利回りの上昇に歯止めをかけようとする姿勢が伝わっているため、一方的に円買いが進む展開にはなっていない。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は小動き。20時過ぎに1ドル=76円92銭前後と本日安値を付けたが、ドルと円が欧州オセアニア通貨に対してほぼ同時に売買されている影響で方向感は乏しい。
・ユーロ円は19時前に1ユーロ=103円46-51銭まで値を下げたが、ECBのイタリア、スペインの国債購入観測を背景に下値は限られた。
・ユーロドルは一進一退。フランス、スペインのソブリンCDS5年物スプレッドが過去最高水準までワイドニングしたことや、スペイン政府が17日に実施した10年物国債入札で、平均落札利回りは6.975%と前回の5.433%を上回り、応札倍率が1.54倍と前回の1.76倍を下回ったことなどが一時ユーロ売りを誘った。
 一方で、ECBがイタリア、スペインの国債を購入していると伝わったため、下値は堅かった。「アジア系ソブリンネームからの買いが観測された」との指摘もあった。

[2011-11-18][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・17日のニューヨーク外国為替市場で円は対欧州通貨で一進一退。欧州債務懸念に対する思惑と欧米株価動向に振り回される展開となった。「欧州中央銀行(ECB)が連日続けているイタリア国債の買い入れを拡大した」との声が聞かれる中、イタリア10年物国債の利回りが財政運営に支障をきたすとされる7%を下回ったことを受けて、欧州の財政懸念が緩和するとの思惑から円買いユーロ買いが出た。米雇用、住宅関連指標がいずれも市場予想を上回る結果となり、時間外の米株価指数先物が一時プラス圏に浮上したことも投資家のリスク志向改善を意識した円買いユーロ買い材料に。また、市場では「ユーロ圏と国際通貨基金(IMF)がユーロ圏の大国の救済に十分な資金を供給するために、ECBがIMFに貸し出しを行うという案を検討していると伝わったこともユーロ買いを誘った」との指摘があった。
 ただ、売り一巡後は一転して円買いが優勢に。2時30分過ぎから米国株式相場が急落すると、リスク回避目的の円買い圧力が急速に高まった。ユーロなど欧州通貨に対して堅調な展開となったほか、原油や金などの商品相場が大幅に下落したこともあって豪ドルなど資源国オセアニア通貨に対する上昇も目立っていた。

[2011-11-18][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・18日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は方向感に乏しかった。仲値に向けた円買いドル買いが先行したものの、仲値後はユーロ高ドル安につれた円買いドル売りが入ったため相場は方向感が出なかった。市場では「円独自の手掛かりを欠く中で小動きとなった」との指摘があった。一方、円はドル以外の通貨に対しては弱含んだ。ユーロドルの上昇をきっかけに円ユーロが下落すると、他の通貨に対しても円売りが波及した。

[2011-11-18][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・18日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は強含んだ。日本やアジア株相場の下落を背景に、投資家がリスク回避姿勢を強めるとの見方から円買い外貨売りが入った。市場では「アジア系ソブリンネームからの円買いドル売りが断続的に入った」との指摘があった。対NZドルでは、NZでマグニチュード5.7の地震が発生したとの報道を手掛かりに円買いが入った。

[2011-11-18][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・18日の欧州外国為替市場で円は対ユーロ中心に売りが強まった。「欧州中央銀行(ECB)米連邦準備理事会(FRB)が欧州の銀行に対する流動性供給で協力する」との噂や、ECBによるイタリア、スペイン国債購入観測が市場に広がったことを背景に、ユーロに対して円売りが強まると、その他通貨にも円売りが広がった。「救済に十分な資金を供給するために、欧州中央銀行(ECB)が国際通貨基金(IMF)に融資を行う案についての協議がまもなく始まる」との報道が伝わると、欧財政問題の進展期待から円買いユーロ買いが加速。欧州の株価指数や時間外の米株価指数先物が上げ幅を広げたことも手伝って円買い外貨買いが進んだ。損失覚悟の円売り注文も巻き込んだ。
 一方、円はドルに対してはしっかり。対ユーロ中心にドル売りが進んだことにつれて円買いドル売りが入ったほか、ストップロスを巻き込み上げ幅が広がった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は22時前に1ドル=76円58銭前後と10月31日以来の安値を付けた。76円80銭前後、76円70銭前後、76円60銭前後に観測されていたストップロスを巻き込んで下げ足を速めた。
・ユーロ円は21時30分過ぎに1ユーロ=104円28銭前後まで値を上げた。
・ユーロドルは堅調。21時30分過ぎに1ユーロ=1.36144ドル前後まで上昇。ECBのイタリア、スペイン国債の購入観測や、ECBがIMFに救済資金を供給する目的で融資を行う案の協議がまもまく始まるとの報道を受けた。今週、イタリア、スペインの国債利回り上昇を背景にユーロ売りドル買いを進めた向きが反対売買を迫られて上昇に弾みが付いた格好だ。
 ただ、目先の買い戻しが一巡すると急速に上値を切り下げ1.36ドル台を割り込んでいる。上値では「中東勢からの売りが観測された」との指摘もあった。

[2011-11-19][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・18日のニューヨーク外国為替市場で円はさえない。序盤に「救済に十分な資金を供給するために、欧州中央銀行(ECB)国際通貨基金(IMF)に貸し出しを行うという案についての協議がまもなく始まる」と伝わると、欧州の債務危機対応が前進するとの期待から円買いユーロ買いが先行。この報道を手掛かりに欧州株式相場や時間外の米株価指数先物が上昇したため、投資家のリスク志向が改善するとの思惑で他の通貨に対しても円売りの動きが波及した。
 ただ、売り一巡後は下げ幅を縮小。ECBがIMFに融資を行う案を協議との報道に関しては、17日のニューヨーク時間にも同様の報道が伝わっていたこともあって、継続的に円売りを進める材料にはならなかった。その後は現物の米国株がマイナス圏に沈んだことで円の買い戻しが進むも、米株が売り一巡後に持ち直すと戻り売りに押されるなど、米株の動向に振り回されながら一進一退の動きを続けた。
 一方、ドルに対しては軟調。序盤こそ買いが入る場面も見られたが、対ユーロなどでドルの買い戻しが入るとつれて円買いドル買いが優勢となった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は堅調。1ドル=76円台後半に観測されていたストップを巻き込んで、22時前に一時76円58銭前後と政府日銀が大規模介入を実施した10月31日以来の安値を更新する場面があったが、売り一巡後は徐々に下値を切り上げる展開に。ユーロなどに対してドルの買い戻しが進んだ流れに沿って、2時過ぎには77円01銭前後まで値を上げた。市場では「本邦勢からの買いが下値を支えた」との指摘もあった。
・ユーロ円は上値が重い。ECBがIMFに融資を行う案を協議との報道を手掛かりに、21時30分過ぎには1ユーロ=104円28銭前後と日通し高値を付ける場面も見られた。もっとも、その後は戻り売りに押されたほか、ユーロドルが伸び悩んだことなどが重しとなり、104円ちょうど前後を挟んだもみ合いとなった。
・ユーロドルは一進一退。1ユーロ=1.35ドル台後半から1.3600ドル前後にかけて断続的に並んでいたストップをこなすと、21時30分過ぎには本日高値の1.3615ドル前後まで値を上げた。ただ、1.36ドル台では戻り売り圧力が強く、買い一巡後は1.3490ドル台まで押し戻される展開に。市場では「上値で中東勢からの売りが観測された」との指摘も聞かれた。

[2011-11-21][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・21日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は強含み。時間外の米株価指数先物がマイナス圏で推移しているほか、前場の日本株もさえない展開となった。投資家のリスク許容度が低下しているため、調達通貨の円はやや買いが入りやすかった。資源国通貨に対しては、ユーロに対して資源国通貨が下落していることにつれた円買い資源国通貨売りが見られている。対ポンドでは弱い英住宅指標を受けた円買いが見られた。
 「米国議会の超党派委員会は、財務削減法案を巡る合意に至らなかった」と議会関係筋の話として報じられたが、現時点での反応は薄い。

[2011-11-21][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・21日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は夕刻に買い優勢。取引材料に乏しく小動きが続いていたが、欧州勢が本格参入してくると「ロンドン勢からユーロ売りが持ち込まれた」との声が聞かれ、対ユーロで円買いが強まり、その他通貨にも円買いが広がった。21日の欧州株が軟調に推移しており、リスクポジション解消目的で円を買い戻す動きも出ている。

[2011-11-21][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・21日の欧州外国為替市場で円は堅調。欧州債務問題や米財政赤字問題に対する警戒感から、欧州株や時間外のダウ先物が軟調に推移。投資家がリスク回避姿勢を強め調達通貨の円が買われた。対資源国通貨では、原油先物価格の下落を手掛かりに円買いが入った。
 【 通貨ペア 】
・ユーロ円は18時前に一時本日安値となる1ユーロ=103円23銭前後。
・豪ドル円は21時過ぎに1豪ドル=75円84銭前後まで値を下げた。
・ユーロドルは欧州株や米株価指数先物の下落を背景にリスクポジション解消目的のユーロ売りドル買いが優勢となった。市場では「中東勢からの売りが出た」「マクロ系ファンドからの売りが持ち込まれた」との指摘があった。ドイツ連銀が21日発表した月例報告の中で「2012年の独成長見通しを従来の1.8%から0.5-1.0%に引き下げ」「景気の弱い局面が長引く可能性を排除できない」との見解を示したことも相場の重しとなり、一時1ユーロ=1.3430ドル前後まで値を下げた。
 ただ、売りが一巡すると下げ渋る展開に。1.34ドル台前半に観測されている買い注文に下値を支えられたほか、対ポンドでユーロ高が進んだ影響を受け徐々に下値を切り上げた。なお、市場では「本日のNYカット(日本時間24時)に行使期限を迎えるオプションが1.3400ドルに観測されており、24時に向けて1.3400ドルに収れんしやすい」との声が聞かれている。

[2011-11-22][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・21日のニューヨーク外国為替市場で円は高安まちまち。欧州、米国の財政問題に対する警戒感から欧米株式相場が大幅に下落、さらに原油など商品相場も大幅安となったことを受けて、対資源国通貨を中心にリスク回避目的の円買いが強まった。一方、欧州通貨に対しては序盤こそ同様にリスク回避的な円買いが先行したものの、買い一巡後は戻り売りに押される展開に。欧州中央銀行(ECB)がイタリアやスペイン国債を購入しているとの観測を手掛かりに、欧州債務不安に対する懸念が緩和したことを受けて、ユーロに対して円売りが出ると、ポンドなど他の欧州通貨に対しても円売りの動きが波及。さらに、ユーロドル相場がショートカバー主導で上昇幅を広げたことに伴う円買いユーロ買いも出たようだ。
 なお、ドルに対してはさえない動き。株安、商品安などを背景に資源国通貨に対してドル買いが進んだため、つれて円買いドル買いが出た。もっとも、資源国通貨のクロス円相場が下落した影響も同時に受けたことから円売りの勢いは穏やかだった。

[2011-11-22][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・22日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は下げ渋り。安住淳財務相が22日午前、衆院財務金融委員会で外債購入基金の創設に関して「為替介入になる可能性が高い」と述べたと伝わると、為替介入を連想した一部短期筋が対ドルで円売りを進め、その他通貨にも円売りが広がった。ストップロスを巻き込む格好で一時円全般が値を下げた。
 ただ、安住財務相の発言は、基金創設による外貨購入は「政府短期証券(FB)を増発して調達した円資金で外貨を購入する必要があり、為替介入になる可能性が高い」ため、「我々の考え方とは合わない」という内容であったことが徐々に市場に広がった。円売り介入を示唆したものではないとして一転円の買い戻しが入り円は下値を切り上げた。

[2011-11-22][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・22日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は一進一退。後場の日経平均株価が一時下げ幅を広げたことや、時間外の米株価指数先物が伸び悩んだことなどを背景に円買いが入る場面があったものの、日経平均株価は引けにかけて下げ幅を縮めたため、円買いは長続きしなかった。その後、欧州勢が参入してくると欧州の株価指数先物が堅調に推移したことや、現物の欧州株の上昇を手掛かりに円売りが強まっている。

[2011-11-22][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・22日の欧州外国為替市場で円はやや強含み。現物の欧州株相場が高く始まったことを受けて円買い外貨買いが先行したものの、そのあとは次第に下値を切り上げた。米商務省が発表した7-9月期の米国内総生産(GDP)改定値が市場予想を下回り、時間外のダウ先物が軟調に推移。投資家がリスク回避姿勢を強めるとの見方から、調達通貨の円を買う動きが出た。
 【 通貨ペア 】
・ユーロ円は17時30分過ぎに一時本日高値となる1ユーロ=104円34銭前後まで値を上げたもののその後103円台後半まで失速した。
・南アフリカランド・円は一時9月23日以来、約2カ月ぶりの安値となる1ランド=9円11銭前後まで値を下げた。
・ユーロドルは頭が重かった。欧州株が高く始まったことをきっかけにユーロ買いドル売りが先行。市場では「中東勢からの買いが入った」との指摘があり、一時1ユーロ=1.35689ドル前後まで値を上げた。ただ、買い一巡後はさえない展開に。株価の失速に伴うユーロ売りドル買いが出たほか、「一目均衡表の雲下限が位置する1.3559ドルをバックに戻りを売る動きが出たようだ」との声が聞かれ、1.34ドル台後半まで下押しした。欧州中央銀行(ECB)がイタリア国債を購入しているとの観測があるにもかかわらず、イタリア国債の利回りが上昇していることが嫌気された面もあった。

[2011-11-23][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・22日のニューヨーク外国為替市場で円は一進一退。感謝祭の祝日を明後日に控えて全般に動意が乏しく、欧米株式相場の動きに振らされながら、方向感の乏しい一進一退の動きを続けた。序盤は欧州株式相場が失速したほか、時間外の米株価指数先物が一時マイナス圏に転じたことなどを手掛かりに、投資家のリスク志向低下を意識した円買い外貨売りが先行。7-9月期の米国内総生産(GDP)改定値が市場予想平均を下回る結果となったことも投資家心理の重しとなったが、一巡後は欧州中央銀行(ECB)がイタリア国債を購入しているとの観測を手掛かりに、対ユーロを中心として円は戻り売りに押された。また、国際通貨基金(IMF)が新たに6カ月間の短期流動性を供給する融資制度を導入すると発表し、金融危機の拡大懸念が後退するとの見方が広がったことも、リスク志向改善を促す材料となった模様。もっとも、一時持ち直す場面も見られた現物の米国株がプラス圏を維持できずに再び下落したため、終盤は再び円が買い戻された。

[2011-11-23][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・23日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はしっかり。国際通貨基金(IMF)が22日、欧州の債務危機に備えて新たに6カ月間の短期流動性を供給する融資制度を発表したことを改めて好感し、対ユーロで円売りが出る場面があった。ただ、仏、ベルギー系の金融サービスグループ・デクシアの救済策が頓挫しているとの話が市場に伝わると、時間外の米株価指数先物が急落。リスクポジション解消目的で円を買い戻す動きが対ユーロ中心に強まった。豪ドルに対しては、11時30分に発表された11月HSBC中国製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値が48.0と前月の51.0から悪化したことを嫌気した円買いが見られた。

[2011-11-23][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・23日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は夕刻にやや買われた。仏、ベルギー系の金融サービスグループ・デクシアの救済策が頓挫しているとの話を背景に進んだリスク回避の動きは午後に入り一服。欧州勢の参入待ちの様相が濃くなりしばらくもみ合いが続いた。欧州勢参入後は対ポンドや豪ドルで円買いが強まり、その他通貨にも若干円買いが入った。
 ただ、現物の欧州株が底堅くなっているほか、時間外の米株価指数先物も下げ幅を縮めているため、リスク許容度の低下は進まず、円の上値は限られている。

[2011-11-23][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・23日の欧州外国為替市場で円はドル以外の通貨に対しては強含んだ。仏、ベルギー系の金融サービスグループ・デクシアの救済策が頓挫しているとの話を背景に、対ユーロ中心に円買いが先行。欧州債務問題に対する警戒感が根強いなか、ドイツ国債の入札が「不調だった」と伝わると、同国債が下落し円買いユーロ売りが活発化した。時間外のダウ先物が下落したことも円の支援材料。一方、ドルに対しては弱含んだ。対ユーロ中心にリスク回避目的のドル買いが強まった影響を受けて、円安、ドル高がじりじりと進んだ。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は19時30分前に一時本日高値となる1ドル=77円23銭前後まで値を上げた。ただ、クロス円の下落につれた円買いドル売りが相場の重しとなり、上昇のスピードは緩やかだった。
・ユーロ円は19時30分過ぎに一時1ユーロ=103円27銭前後まで売り込まれた。
・ユーロドルは独国債の入札が不調に終わり、ユーロ売りが膨らんだ。オプションのバリアが観測されていた1ユーロ=1.3400ドルを下抜けて、目先のストップロスを誘発すると下げ足を速めた。そのあとは、急ピッチで下落した反動でショートカバーが入ったほか、市場では「海外ヘッジファンドや中東勢からのユーロ買いドル売りが入った」との指摘があり、1.34ドル台前半まで値を戻す場面もあったが、欧州全体で財政再建の先行きを危ぶむ雰囲気が強まるなか、買い戻しの勢いは長く続かなかった。格付け会社フィッチが「危機が拡大すればフランスの『AAA』格付けにリスクが生じる」との見解を示したこともユーロの重しとなり、一時1.33722ドル前後と10月10日以来の安値を付けた。

[2011-11-24][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・23日のニューヨーク外国為替市場で円はドル以外の通貨に対してしっかり。欧州時間に実施されたドイツ国債の入札が不調に終わったことや、格付け会社フィッチが「危機が拡大すればフランスの『AAA』格付けにリスクが生じる」との見解を示したことを受けて、欧州財政問題がドイツやフランスなどの主要国まで拡大するとの懸念が高まると、ユーロが幅広い通貨に対して下落し、円も対ユーロで買いが先行した。また、欧州財政懸念の深刻化から欧米株式相場が軟調な展開となり、投資家のリスク回避姿勢が強まったことも幅広い通貨に対して円買いを進める材料となった。一方、ドルに対しては弱含み。対ユーロを中心として全般にリスク回避目的のドル買いが進んだ影響を受けて、円もドルに対してはさえない展開となった。
 なお、米経済指標では10月の米耐久財受注額や前週分の新規失業保険申請件数、10月米個人消費支出(PCE)などが発表されたが、総じてまちまちな結果となったことや欧州財政問題に市場の注目が集まったことから目立った反応は見られなかった。

[2011-11-24][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・24日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はしっかり。ドイツ政府が23日に実施した10年物国債入札が不調だったことや、格付け会社フィッチが23日、「危機が拡大すればフランスの『AAA』格付けにリスクが生じる」との見解を示したことなどを背景に、ユーロ圏の債務危機が主要国に波及しているとの警戒感が高まっており、リスク資産圧縮目的で円買いが入った。対ドルでは国内輸出企業からの円買いが散見された。

[2011-11-24][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・24日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は一進一退。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の小川隆平氏がブルームバーグとのインタビューの中で「日本の財政は1日1秒ごとに悪くなっている」「ダウングレードに近くなるというのはそうなのかもしれない」との認識を示したことを受けて円売りが一時出た。欧州勢参入後は、欧州や米国の株価指数先物の上昇を手掛かりに対ユーロ中心に円売りが見られた。ただ、ドイツの10年物国債利回りが今日も上昇していることが投資家心理を冷やし円売りは長続きしなかった。

[2011-11-24][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・24日の欧州外国為替市場で円はもみ合い。新規の手掛かり材料に乏しいなか、米国が感謝祭で休場となるため商いは薄く相場は方向感が出ていない。対ユーロでは、11月独Ifo景況感指数が予想を上回ったことを受けて円売りが出る場面があったが、欧州信用不安がくすぶるなか、円売りの勢いは長く続かなかった。メルケルドイツ首相が「ユーロ共同債には断固として反対」「ユーロ共同債発行の条件は整っていない」などと述べたと伝わると、円買いユーロ売りが強まった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円はもみ合い。ユーロドルが上昇したタイミングで一時1ドル=77円02銭前後とアジア時間に付けた日通し安値に面合わせしたものの、その後持ち直した。ユーロドルの失速が円買いドル買いを誘い77円20銭前後まで値を戻した。
・ユーロ円は頭が重かった。18時過ぎに一時本日高値となる1ユーロ=103円46銭前後まで値を上げたものの、伊独仏首脳会談後にユーロ売りが強まると102円86銭前後まで値を下げた。
・ユーロドルは予想を上回る独Ifo企業景況感指数を受けて18時30分過ぎに一時1ユーロ=1.3412ドル前後と日通し高値を付けたものの、フィッチがポルトガルを格下げしたことなどが相場の重しとなり上値が切り下がった。「欧州中央銀行(ECB)はユーロ圏危機拡大を防ぐため、銀行向け融資の期間を延長することを検討している」との報道を手掛かりに買い戻しが入る場面もあったが、欧州の債務問題に対する警戒感が根強いなか戻りは限定的だった。メルケルドイツ首相が伊独仏首脳会談後に「ユーロ共同債には断固として反対」との見解を改めて示すとユーロ売りが優勢となり、23時前に一時1.3325ドル前後まで下げ足を速めた。

[2011-11-25][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・24日のニューヨーク外国為替市場で円はもみ合い。新規の手掛かり材料に乏しいなか、米国が感謝祭で休場となり相場は方向感が出なかった。対ユーロでは、メルケルドイツ首相が「ユーロ共同債には断固として反対」「ユーロ共同債発行の条件は整っていない」などと述べたことなどを材料に円買いが進んだ。欧州債務問題の収束期待が後退し、欧州株が下げに転じたことも円の支援材料となった。

[2011-11-25][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・25日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は一時売りが強まった。本日は事業法人の仲値決済が集中しやすい週末の5・10日(五十日)にあたり、仲値に向けて円買いドル買いが強まった。仲値通過後も市場参加者から「大手国内銀行から円買いドル買いが出た」との指摘があり、円全体の下げ幅が一時拡大した。
 もっとも、新規の円売り材料が出たわけではなく、あくまで円売りのフローが出ただけであったようで下値は限定的だった。国内輸出企業からの円買いが対ドルやユーロで厚かったほか、欧州債務懸念が深刻化しており、リスクマネーのフローが停滞していることも影響した。

[2011-11-25][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・25日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円はユーロに対してしっかり。ユーロドル相場がオプションのバリアの下抜けを狙った仕掛け的な売りで下げたことにつれて円買いが入った。ユーロ圏の財政問題に進展が見られずユーロが売られやすい地合いとなっている。一方で、その他通貨では取引材料が伝わらず方向感が出ていない。

[2011-11-25][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・25日の欧州外国為替市場で円は軟調。欧州債務問題が深刻化しているとの見方が広がるなか、ユーロドルが大幅に下落。対ユーロでドル買いが強まった影響を受け、対円でもドル買いが優勢となった。損失覚悟の円売り注文を巻き込んで下げ足を速めた。一方、円はユーロに対しては強含んだ。欧州の債務不安を背景に、円買いユーロ売りが優勢となった。欧州株相場や時間外のダウ先物の下落も円の支援材料。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は23日の高値1ドル=77円58銭前後を上抜けてストップロスを誘発すると、一時10日以来の高値となる77円74銭前後まで上値を伸ばした。
・ユーロ円は下落。ユーロ安ドル高につれた円買いユーロ売りが入り、20時過ぎに一時10月10日以来の安値となる1ユーロ=102円50銭前後まで値を下げた。ただ、そのあとはドル円の上昇につれた円買いユーロ買いが出て下げ渋った。
・ユーロドルは欧州の財政懸念が根強いなか、この日実施されたイタリアの6カ月物と2年物の国債入札で利回りがユーロ導入後の最高水準となったことでユーロ売りドル買いが膨らんだ。フランスのCDSスプレッドが過去最高水準までワイドニングしたこともユーロの重し。オプションのバリアが観測されていた1.3250ドルを下抜けて、10月4日以来の安値となる1.3213ドル前後まで値を下げた。

[2011-11-26][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・25日のニューヨーク外国為替市場で円はさえない。イタリア国債入札が不調に終わったことを手掛かりに、欧州時間入りから急ピッチでリスク回避目的の円買い外貨売りが進んだ反動が出た。週末を前にした持ち高調整目的の円売りも加わったほか、ダウ平均が一時100ドル超高まで上昇したことも円売りを促したようだ。
 もっとも、売り一巡後は買い戻しが優勢に。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がベルギーの格付けを「AA+」から「AA」に引き下げたと発表したほか、フィッチが「イタリアはおそらくすでにリセッション入りしている」との見解を示すなど、欧州の債務懸念が再度意識されると再び投資家のリスク志向が低下。ダウ平均が失速したこともあって円は買い戻される場面も見られた。ただ、本日は感謝祭翌日で米債券・株式市場が短縮取引だったことから、外国為替市場でも取引参加者が減少。総じて薄商いとなったため、次第に方向感の乏しい動きとなった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円はしっかり。23日高値の1ドル=77円58銭前後を上抜けると、目先のストップをこなしながら一時77円79銭前後と10日以来の高値を付ける場面があった。ただ、市場では「78円ちょうどにかけては断続的に売り注文も並んでいた」との指摘もあり、その後は高値圏で伸び悩んだ。
・ユーロ円は強含み。ショートカバー主導で0時過ぎには1ユーロ=103円21銭前後まで値を上げた。もっとも、日通し高値の103円25銭前後が意識されたため、売り一巡後は102円台後半まで押し戻された。
・ユーロドルは上値が重い。根強い欧財政懸念を背景に22時30分過ぎには一時1ユーロ=1.32125ドル前後と10月4日以来の安値を付けた。その後は1.3200ドルに観測されていたオプションのバリアに絡んだ防戦買いに支えられたほか、ユーロスイスフランの上昇につれた買いも入り1.3299ドル前後まで下値を切り上げたが、節目の1.3300ドルが意識されると再び売りに押される展開に。ダウ平均がマイナス圏に沈んだことも重しとなり、1.3220ドル台まで値を下げた。

[2011-11-28][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・28日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は軟調。イタリア地元紙が27日、「国際通貨基金(IMF)がイタリアの債務危機がさらに悪化した場合に備えて、最大6000億ユーロの支援を準備している」と報じたことを受けて、イタリアの財政問題に対する警戒感が後退し、リスク回避目的で積み上がっていた円買いポジションを解消する動きが続いた。時間外の米株価指数先物や28日午前の日本株が堅調に推移したことも、円売りを促した。ただ、ドルに対しては「国内大手銀から円買いドル買いが出た」との指摘があったものの、対ユーロ中心にドル売りが進んでいることにつれた円買いドル売りも見られ下値が堅い。
 しかし、昼過ぎに「一部通信社がイタリア地元紙の報道を否定する見解を示した」と伝わったため、円売りの動きはいったん収まった。

[2011-11-28][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・28日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は上値が重い。イタリア地元紙が27日、国際通貨基金(IMF)がイタリア支援を準備していると伝えたことに関して、「IMFがイタリアを支援する」との報道に信憑性はなく、G7でもIMFによる支援については話し合われなかった」と報じたほか、IMF報道官は28日にイタリアと金融支援に関する協議は行っていないとの見解を示した。イタリアの財政問題の解決期待が後退したとして対ユーロ中心に円の買い戻しが入った。もっとも、後場の日本株や時間外の米株価指数先物が堅調地合いを保ったため、円買いは一時的だった。
 欧州勢参入後は、イタリアの2年物国債利回りが8%乗せしたことが嫌気されてユーロに対して円買いが散見されたものの、欧州の株式相場が堅調に推移している影響で円買いは早々に収まった。

[2011-11-28][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・28日の欧州外国為替市場で円は弱含み。欧州株相場や時間外のダウ先物が大幅に上昇し、財政懸念国の国債利回りの上昇が収まったことを背景に、投資家のリスク志向が改善するとの見方から円買い外貨買いが優勢となった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は22時過ぎに一時本日高値となる1ドル=77円78銭前後まで値を上げた。
・ユーロ円は19時過ぎに一時1ユーロ=104円05銭前後まで買われた。
・ユーロドルは欧州株や時間外の米株価指数先物の大幅高を受けて、ユーロ買いドル売りが優勢になった。19時過ぎに一時本日高値となる1ユーロ=1.3399ドル前後まで上げた。ただ、その後は節目の1.3400ドルを目前に失速し、1.33ドル台半ばまで下押しする場面があった。
 なお、この日発表になったGfk調査の12月独消費者信頼感指数は5.6と市場予想を上回ったほか、11月の独消費者物価指数(CPI)速報値は前月比横ばいと予想通りの結果となった。これら独経済指標に対する市場の反応は薄かった。

[2011-11-29][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・28日のニューヨーク外国為替市場で円は売り先行後は買い戻された。29日のユーロ圏財務相会合や30日の欧州連合(EU)財務相理事会で債務危機対応が進展するとの期待感から、欧州株や時間外の米株価指数先物が上値を試す展開となったほか、財政懸念国の国債利回りの上昇が収まり、欧州の取引時間帯に円売りが優勢となった流れを引き継いだ。米感謝祭を含む前週末の小売売上高が過去最高となったことが改めて好感され、ダウ平均が330ドルを超す上げ幅となったことも円全体を押し下げる要因となったうえ、市場では「ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに向けて、月末絡みの円買いドル買いが入った」との指摘があり、対ドル中心に円安が進行した。
 ただ、フィキシング通過後は円の買い戻しが入り下値が切り上がった。対ユーロでは10月仏失業者数が1999年12月以来の高水準となったことや、ラガルド国際通貨基金(IMF)専務理事が「IMFはイタリアやスペインからユーロ圏債務危機の深刻化を回避するためのいかなる金融支援要請も受けていない」と認識を示したことが円買いを誘った。また、ダウ平均が終盤にかけて上げ幅を縮める場面が見られたことも円全体の買い戻しにつながった。

[2011-11-29][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・29日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は上値が重い。豪ドルに対して、豪政府が29日に2012-13年度の成長率を5月時点の3.75%から3.25%に下方修正したことを受けた円買いが見られた。米格付け会社ムーディーズが29日、欧州の銀行の劣後債やTier3債務を格下げ方向で見直すと伝わると、リスク回避の動きが強まることを見越して、対ユーロ中心に円買いが進んだ。
 半面、時間外の米株価指数先物や29日午前の日本株の反応は限られリスク許容度の低下は進まず、円買いは早々に収まった。対ドルで仲値に向けた円売りが出たほか、国内勢からの円買いドル買いも見られ円全般を押し下げた。
 安住淳財務相白川日銀総裁の発言が伝わったが、特に材料視されていない。

[2011-11-29][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・29日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は一進一退。時間外の米株価指数先物が一時持ち直し上値を伸ばしたことや、後場の日経平均株価が前日比190円高の高値引けとなったことなどを背景に円売りが見られた。ただ、欧州勢が参入する時間帯になると、時間外の米株価指数先物が失速したほか、現物の欧州株が弱含みで推移していることもあって円が買い戻されている。

[2011-11-29][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・29日の欧州外国為替市場で円は一進一退。時間外の米株価指数先物が失速し、現物の欧州株が下げて始まったこともあり円買いが先行。日本の輸出企業からの円買いドル売りも入り円全体を押し上げた。ただ、イタリア国債の入札が「堅調だった」と受け止められ、欧州株が上昇すると投資家のリスク回避姿勢が緩和し円売りが進んだ。
 もっとも、そのあとは再び円買いが優勢に。欧州中央銀行(ECB)が国債購入を通じた流動性供給を完全に不胎化できなかったことが分かると、対ユーロ中心に円高が進んだ。アメリカン航空とその親会社である米AMRが連邦破産法第11条の適用を申請したことが明らかになり、欧州株や時間外の米株価指数先物が失速したことも円の支えとなった。市場では「ユーロ圏財務相会合や欧州連合(EU)財務相理事会を控え、議論の内容を見極めたいとの思惑が強く相場は方向感が出なかった」との指摘があった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円はユーロドルが上昇したタイミングで一時1ドル=77円63銭前後まで値を下げた。
・ユーロ円はイタリア国債入札を無事通過したことで一時1ユーロ=104円台半ばまで上げたものの、22時30分過ぎに103円45銭前後の日通し安値まで売り込まれた。
・ユーロドルはイタリア国債入札が堅調だったとの見方から一時1ユーロ=1.34425ドル前後まで上昇したものの、その後失速。ECBが国債購入を通じた流動性供給を完全に不胎化できなかったことでユーロ売りが出たほか、市場では「ヘッジファンドがまとまった規模の売りを持ち込んだ」との指摘があった。株価の失速も相場の重しとなり、1.33ドル台前半まで値を下げた。

[2011-11-30][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・29日のニューヨーク外国為替市場で円はもみ合い。欧州中央銀行(ECB)は29日、1週間物預金入札で85の金融機関から1942億ユーロの応札があったと発表。昨年5月から国債購入を通じて供給した2035億ユーロを下回り、流動性を完全に不胎化できなかったとして円買いユーロ売りが先行すると、その他の通貨に対しても円買いがやや入った。ただ、市場では「ECBがイタリア支援のため国際通貨基金(IMF)に融資する」との出所不明の噂が広がり、ユーロなどに対する円買いが一服した。また、米大手民間調査機関のコンファレンス・ボードが29日発表した11月の米消費者信頼感指数が56.0と市場予想平均の44.0程度を上回ったことを受けて円買いドル買いが一時強まったうえ、ダウ平均の買いが先行したことが投資家心理の改善につながり、低金利の円全体が押し下げられた。もっとも、市場では「ユーロ圏財務相会合の結果を見定めたい」との雰囲気も強く、中盤以降は次第に方向感を欠いた。

[2011-11-30][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・30日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は下値が堅い。本日は事業法人の仲値決済が集中しやすい月末の5・10日(五十日)にあたり、仲値に向けて対ドルで円売りが出て、その他通貨にも円売りが波及した。
 しかし、仲値を通過すると徐々に下値を切り上げた。「国内輸出企業から円買いドル売りが入った」との指摘があり、その他通貨に対しても円の買い戻しが進んだ。時間外の米株価指数先物や30日午前の上海総合指数が下げ幅を拡大したことを受けて、リスクポジション解消目的の円買いも入っている。

[2011-11-30][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・30日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は堅調。後場の上海総合指数が一時4%近く下落したことや、時間外の米株価指数先物が下げ幅を広げたことなどを受けてリスク資産圧縮目的で円買いが入った。欧州の取引時間帯に入り、イタリア規制当局の話として、「欧州中央銀行(ECB)の役割が変わらなければ、ユーロ圏が崩壊する恐れがある」と伝えたことが分かると、対ユーロ中心に円買いが加速。円全体の上げ幅が広がった。
 一方、円はドルに対しては上値が重い。欧州オセアニア通貨に対するドル買いが「円買いドル買い」を誘った。

[2011-11-30][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・30日の欧州外国為替市場で円はドル以外の通貨に対しては下落。中国人民銀行が預金準備率を引き下げると発表したことを受け、欧州株や時間外のダウ先物が持ち直すと円買い外貨買いが優勢となった。日米欧の主要中央銀行6行が米ドル資金供給の拡充策で協調することで一致したと発表すると、米ドルが急落。欧州オセアニア通貨が米ドルに対して上昇したことを受けた円買い欧州通貨買い、円買いオセアニア通貨買いが出た。主要中央銀行6行の協調行動を好感し株価が急伸したことも円の重しとなった。
 一方、ドルに対しては上昇。各中央銀行が現行のドルスワップ協定の金利引き下げで合意したことを受け、主要通貨に対するドル売りが強まった流れに沿った。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は下落。財務省が発表した外国為替平衡操作の実施状況で、10月28日-11月28日の間に9兆916億円の為替介入を実施したことが明らかになった。10月末に行われた円買いドル買い介入の市場予想規模を大きく上回り、11月に入って「覆面介入」を実施していたとの見方が広がったため、じわりと円買いドル買いが強まった。20時前に一時本日高値となる1ドル=78円15銭前後まで値を上げた。ただ、そのあとは軟調な展開に。中国が預金準備率を引き下げると発表したことで、中国との資源貿易関係の深い豪ドルが米ドルに対して上昇。豪ドル高米ドル安につれる格好で円買いドル売りが入った。各中央銀行が現行のドルスワップ協定の金利引き下げで合意したと伝わると、全般にドル売りが加速し一時77円30銭前後まで下げ足を速めた。
・ユーロ円は底堅い動き。夕刻に一時1ユーロ=103円35銭前後まで下げたあとは、欧州株相場の持ち直しにつれて買い戻しが優勢に。ユーロ高ドル安につれた円買いユーロ買いも出て、一時104円73銭前後まで上値を伸ばした。
・ユーロドルはイタリア規制当局の話として「欧州中央銀行(ECB)の役割が変わらなければ、ユーロ圏が崩壊する恐れがある」との一部報道が伝わり、一時1ユーロ=1.32599ドル前後まで売りが先行。ただ、売りが一巡すると買い戻しが優勢に。ECBによるイタリア国債購入観測を背景にショートカバーが進んだほか、中国が預金準備率を引き下げると発表したことを受けユーロ買いドル売りが入った。日米欧の主要中央銀行6行が米ドル資金供給の拡充策で協調することで一致したと発表すると、ユーロ買いドル売りが活発化し一時1.35327ドル前後まで急伸した。

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