為替・株式・商品マーケット概要

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 2012年6月の期間中の為替・株式・商品マーケット概要による発言や関係のあるニュースが掲載されています。

 「期間最大RHDP」は、2012年6月の中でも直近の最大RHDPとなっている発言・ニュースを紹介しています。

 そのため、最大RHDPとなっている発言やニュースが同値で2回以上有った場合には、2012年6月の中で最も新しい内容を掲載しています。

期間最大CRHDPとなっている 発言・ニュース

[2012-06-01][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・31日のニューヨーク外国為替市場で円は買い先行も、一巡後は上げ幅を縮小する展開。クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場でスペインのソブリンCDS5年物スプレッドが過去最高水準までワイドニングするなど、スペインの財政金融システム不安がくすぶるなか、ユーロに対してはリスク回避目的の円買いが先行した。また、5月ADP全米雇用報告や米新規失業保険申請件数、5月シカゴPMIなど米経済指標が軒並み市場予想より弱い内容となったことで米国株式相場が売り優勢となったため、リスク回避の円買いはその他の通貨に対しても波及。また、市場では「月末のロンドンフィキシング(日本時間24時)に絡んだ円買い外貨売りの動きが観測された」との指摘もあった。
 もっとも、買い一巡後は次第に上げ幅を縮小。ダウ平均が100ドル超安の水準から急ピッチで下げ幅を縮め、上げに転じたことから戻り売りに押された。ドルに対しては米長期金利の低下が一服し、日米金利差縮小を意識した円買いドル売り意欲が後退したことも重しとなった。
 なお、米商務省が発表した1-3月期の米国内総生産(GDP)改定値は実質で前期比年率1.9%増となり、速報値の2.2%増を下回った。市場予想平均の1.9%増と同じだった。

ゴゴヴィの注目 発言・ニュース

 ・期間中にゴゴヴィが注目する発言・ニュースは有りません。

為替・株式・商品マーケット概要による2012年6月 発言・ニュース

[2012-06-01][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・31日のニューヨーク外国為替市場で円は買い先行も、一巡後は上げ幅を縮小する展開。クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場でスペインのソブリンCDS5年物スプレッドが過去最高水準までワイドニングするなど、スペインの財政金融システム不安がくすぶるなか、ユーロに対してはリスク回避目的の円買いが先行した。また、5月ADP全米雇用報告や米新規失業保険申請件数、5月シカゴPMIなど米経済指標が軒並み市場予想より弱い内容となったことで米国株式相場が売り優勢となったため、リスク回避の円買いはその他の通貨に対しても波及。また、市場では「月末のロンドンフィキシング(日本時間24時)に絡んだ円買い外貨売りの動きが観測された」との指摘もあった。
 もっとも、買い一巡後は次第に上げ幅を縮小。ダウ平均が100ドル超安の水準から急ピッチで下げ幅を縮め、上げに転じたことから戻り売りに押された。ドルに対しては米長期金利の低下が一服し、日米金利差縮小を意識した円買いドル売り意欲が後退したことも重しとなった。
 なお、米商務省が発表した1-3月期の米国内総生産(GDP)改定値は実質で前期比年率1.9%増となり、速報値の2.2%増を下回った。市場予想平均の1.9%増と同じだった。

[2012-06-01][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・1日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はもみ合い。前日の海外市場で、低調な米経済指標やスペインの金融不安を背景に円高ドル安が進んだ流れを引き継いで始まった。ただ、安住淳財務相や中尾武彦財務官が円高をけん制する発言をしたと伝わると、円売り介入への警戒感から円売りドル買いが強まる場面があった。週末や月初とあって、仲値決済に絡んだ実需の円売りドル買いも出た。
 もっとも、仲値通過後は徐々に下値を切り上げる展開に。市場では「米系ファンドからの円買いドル売りが入った」との声が聞かれ、相場は持ち直した。

[2012-06-01][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・1日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は底堅い動き。スペインの財政・金融システムに対する警戒感が一段と高まるなか、日本株相場の下落を背景にリスク・オフの動きが強まり円買い外貨売りが優勢となった。欧州勢が加わる時間帯に入ると、欧州株相場の下落などをながめ円買い外貨売りが加速した。

[2012-06-01][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・1日の欧州外国為替市場で円は堅調も、高値圏で荒い値動き。1日の英、独の株価指数や時間外の米株価指数先物の下落を背景にリスク回避目的で円買いが入った。ドルに対しては米金利低下を受けて日米金利差縮小を意識した円買いドル売りが入った。
 米労働省が1日発表した5月の米雇用統計で、非農業部門雇用者数が前月比6万9000人増と市場予想平均の前月比15万人増より弱く、失業率も8.2%と市場予想平均の8.1%より弱い結果となると、時間外の米株価指数先物が200ドル超の下げ幅となり、欧州株も急落した。投資家がリスク回避姿勢をいっそう強め円は一段高となった。
 ただ、ドルに対して78円ちょうど前後を突破し政府日銀の円売り介入への警戒感が高まる中で、まとまった円売りドル買いが持ち込まれたため、一転円売りが優勢となり円全体が押し下げられる場面も見られている。
 なお、市場の一部では「円売り介入が行われた」との噂が広がったが、日本の財務省は1日、円の動きに関してコメントを控えたと一部通信社が報じた。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は弱い米雇用統計を受けて1ドル=77円66銭前後と2月14日以来の安値を付けた。
・ユーロ円は米雇用統計発表後に、ドル円が急落したことや欧州株安を受けて1ユーロ=95円60銭前後と2000年11月30日以来の安値を更新。
・ユーロドルは荒い値動き。スペインの財政・金融システムに対する警戒感が重しとなる中で、弱い米雇用指標が伝わると、リスク資産圧縮目的のユーロ売りドル買いが出た。ユーロ豪ドルが急伸したことが支えとなりいったん切り返したが、ドル円にまとまった買いが入るとユーロにもドル買いが波及し21時30分過ぎに1ユーロ=1.2288ドル前後と2010年7月1日以来の安値を付ける場面があった。
 その後は、株の下落が一服したこともあってショートカバーが入り切り返した。1.24604ドル前後と日通し高値をつけた。弱い米雇用統計を受けて米連邦準備理事会(FRB)が追加の金融緩和に踏み切るとの見方から豪ドルやスイスフラン、ポンドなど主要通貨に対してドル売りが進んでいる流れに沿ってユーロ買いドル売りが入っている。

[2012-06-02][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・1日のニューヨーク外国為替市場で円は荒い値動き。米労働省が発表した5月の米雇用統計で、非農業部門雇用者数は前月比6万9000人増と市場予想平均の前月比15万人増より弱く、前月分は11万5000人増から7万7000人増に下方修正されたほか、失業率も8.2%と市場予想平均の8.1%より弱かったことで、米労働市場の改善期待がはく落し、対ドルで円は買いが先行した。また、景気減速懸念で欧州株式相場や時間外の米株価指数先物も大幅安となったため、対ドルでの円買いは他の通貨に対しても波及。全般に円買いが優勢となった。
 ただ、買い一巡後は一転して売りが優勢に。日本政府高官による円高けん制発言がアジア時間から伝わっていたこともあり、政府日銀による円売り介入への警戒感が高まる中で、まとまった円売りドル買いが持ち込まれると、急ピッチで円は売りに押された。もっとも、「日本の財務省は円の動きに関してコメントを控えた」と一部通信社が報じたほか、市場参加者からは「一部で介入の噂はあったものの、介入が実際に行われている兆候はなかった」との指摘もあり、介入警戒感を意識した円売りも長続きはしなかった。ダウ平均が終始軟調に推移したことも円相場の下支え要因となったようだ。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は米10年債利回りが過去最低水準まで低下した影響から売りが進み、1ドル=78円ちょうど前後に観測されていたバリアオプションを突破。21時30分過ぎに77円66銭前後と2月14日以来の安値をつけたが、その後は介入の噂などを背景に78円72銭前後まで急ピッチで値を上げた。
・ユーロ円は21時30分過ぎに1ユーロ=95円59銭前後と2000年11月30日以来の水準まで値を下げたが、その後はドル円の上昇につれて買い戻しが進み、22時30分過ぎには97円51銭前後まで値を上げるなど荒い値動きとなった。
・ユーロドルは持ち直し。米雇用統計の発表後にはリスク回避の売りに押されて1ユーロ=1.2288ドル前後と2010年7月1日以来の安値をつけた。ただ、売り一巡後は米連邦準備理事会(FRB)が追加金融緩和に踏み切るとの見方が台頭したことで全般にドル売りが進んだ影響から、1.2473ドル前後まで急伸した。イタリアとスペインの10年物国債利回りが急低下したと同時に、市場で「欧州中央銀行(ECB)がSMPによる国債買入を行っている」との噂が広がったこともユーロ買いを後押ししたようだ。なお、引け前には米格付け会社イーガン・ジョーンズ・レーティングスがイタリアの格付けを「BB」から「B+」に引き下げたと伝わったが、目立った反応は見られなかった。

[2012-06-04][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・4日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は神経質な展開。4日の日本株や中国株が軟調に推移しており、リスク回避の円買いが入った。ただ、前週末発表された5月米雇用統計が悪化したことを受けて対ドルで77円台まで上昇し、日本政府日銀の円売り介入への警戒感が高まっているため、上値は限定的だった。
 なお、9時過ぎに対ドルで一時円が急ピッチで値を下げ、「政府・日銀の円売り介入か」との思惑が広がったが、市場参加者からは「海外のヘッジファンドからまとまった規模で円売りドル買いが持ち込まれただけのようで、円売り介入ではない」との声が聞かれ円売りは早々に収まった。
 また、安住淳財務相が4日午前、「為替相場についてはノーコメント」などと述べたが反応はなかった。

[2012-06-04][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・4日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は全般動意が薄かったが、夕刻に若干買いが強まった。政府日銀の円売り介入に対する警戒感が市場に広がり、売り買い共に積極的な取引が見送られて方向感を欠いた。しかし、欧州の取引時間帯が進むにつれて、若干円買いが強まった。ロンドン市場が休場であるため「円売り介入を期待していた一部参加者から、流動性の低下する前に円売りポジションを解消する動きが出た」との指摘があった。

[2012-06-04][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・4日の欧州外国為替市場で円は頭が重かった。フランスやイタリアの株価指数が大幅に上昇したことや時間外のダウ先物が持ち直したことなどをながめ、足もとの円高を調整する動きが出た。中尾武彦財務官が4日、「日銀の中曽理事と為替の状況を含め国際金融情勢について意見交換した」と述べたと伝わり、日本政府・日銀による円売り介入への警戒感が高まったことも円の重しとなった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は下げ幅を縮小。17時過ぎに一時本日安値となる1ドル=77円99銭前後まで値を下げたものの、そのあとは徐々に下値を切り上げ78円台前半まで戻した。
・ユーロ円は堅調。アジア時間に付けた高値1ユーロ=97円26銭前後を上抜けて、22時30分過ぎに一時97円64銭前後まで上げた。
・ユーロドルはアジア時間の高値1ユーロ=1.2443ドル前後や前週末の高値1.2473ドル前後を上抜けて、22時30分過ぎに一時1.24914ドル前後まで上値を伸ばした。財政が不安視されるスペインやイタリアの国債利回りが低下し、両国の株価指数が大幅に上昇したことがユーロ買い戻しを誘った。ノボトニー・オーストリア中銀総裁がユーロ圏の「銀行連合」について前向きな見方を示したことも相場の支えになった模様。

[2012-06-05][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・4日のニューヨーク外国為替市場で円はさえない。ノボトニー・オーストリア中銀総裁が「銀行同盟」について前向きな見解を示したことや、先進7カ国(G7)の財務相・中央銀行総裁が5日朝に欧州について電話会議を実施すると伝わり、欧州債務問題の進展期待から対ユーロで円売りが進んだ。また、欧州問題へのリスク後退を手掛かりに売り先行となっていたダウ平均が一時持ち直したことで、ユーロ以外の通貨に対しても円売りの動きが波及。対ドルでは米長期金利の上昇で日米金利差拡大を意識した売りも出た。なお、米商務省が発表した4月の米製造業新規受注は前月比で0.6%減少と、市場予想平均の前月比0.2%増に反して減少したが、特段の反応は見られなかった。

[2012-06-05][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・5日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は小安い。昨日の米国市場で、ユーロ圏銀行の支援に向けて新たな対策が打ち出されるとの期待が広がったことや、日米欧7カ国(G7)の財務相・中央銀行総裁が5日に緊急電話協議を開くことが明らかになったことなどを背景に円売りが進んだ流れを引き継いだ。東京市場でも日本株の反発や時間外の米株価指数先物の上昇を手掛かりに若干円売りが見られた。
 もっとも、日本株の反発はある程度織り込まれていたほか、G7の緊急電話協議の結果を見極めたいとの空気もあり、円売りの勢いは弱めだった。ドルに対して国内輸出企業から円買いが入ったことも円の下落に歯止めをかけた。

[2012-06-05][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・5日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は夕刻に買いが強まった。後場の日本株が上げ幅を広げたことや、時間外のWTI原油先物相場が堅調に推移したことなどを受けて、一時的に円売りが出た。ただ、欧州市場に入ると、モントロ・スペイン予算相の話として「欧州の資金による銀行支援を求める」と伝わり、スペインの金融システムへの警戒感から対ユーロ中心に円買いが強まった。

[2012-06-05][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・5日の欧州外国為替市場で円は失速。モントロ・スペイン予算相が「欧州の資金による銀行支援を求める」と述べたと伝わると、スペインの金融システムへの警戒感から対ユーロ中心に円買いが先行。時間外の米株価指数先物が下げに転じたことも円の支援材料となり、しばらくは高い水準での推移が続いた。
 ただ、安住淳財務相日米欧7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁電話会議で「急激な円高や株安が日本経済に悪い影響を与えている」と説明。過去のG7で合意した「過度な為替変動は悪影響があり緊密に協力」との認識を確認し、各国から異論は出なかったことが明らかになると、まとまった規模の円売りドル買いが出た。政府日銀による円売り介入への警戒感が高まり、円安ドル高が進んだ格好だ。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は前日の高値1ドル=78円50銭前後を上抜けて、目先のストップロスを巻き込むと78円97銭前後まで上値を伸ばした。
・ユーロ円も前日の高値1ユーロ=98円01銭前後を上抜けて、22時過ぎに一時98円32銭前後まで上げた。
・ユーロドルはスペインの財政・金融システムに対する警戒感が一段と高まるなか、4月ユーロ圏小売売上高が予想を下回ったことなどを受け、一時本日安値となる1ユーロ=1.24104ドル前後まで値を下げた。ただ、売り一巡後は下げ渋る展開に。G7財務相・中央銀行総裁がスペインやギリシャなどで広がる欧州債務危機に一致して対応することで認識を共有したと伝わると、ひとますユーロ売り圧力が後退。時間外のダウ先物が持ち直したこともあり、徐々に下げ幅を縮めた。

[2012-06-06][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・5日のニューヨーク外国為替市場で円はさえない。安住淳財務相G7電話会議終了後の記者会意見で「(G7電話会議で)株安円高が日本経済にダメージになっていると伝えた」「為替の合意事項を共有してほしいと要請した」と述べたほか、過去のG7で合意した「過度な為替変動は悪影響があり、緊密に協力」との認識を確認し、各国から異論は出なかったことを明らかにすると、円売り介入への警戒感からまとまった規模の円売りドル買いが出た。また、対ドルでの円売りの動きは他の通貨に対しても波及。米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した5月非製造業指数(NMI)が市場予想平均を上回ったこともリスク志向改善を意識した売りを促し、全般に円は軟調な展開となった。売り一巡後はダウ平均が小安く始まったこともあって円がやや買い戻される場面も見られたものの、米株がその後に持ち直したこともあり、買い戻しの勢いは限られた。
 なお、米財務省はG7の緊急電話会議で、欧州の金融・財政統合に向けた進展について協議したことを明らかにしたものの、為替市場の動向などについては言及しなかった。

[2012-06-06][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・6日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は軟調。昨日の米国市場で、ドルに対し円売りを進めた一部短期筋から利益確定の円買いが入り、円全般が値を上げる場面があったが、1-3月期豪国内総生産(GDP)が予想を上回ると一転対豪ドル主導で円売りが優勢となった。前場の日本株が上げ幅を広げると足もとで積み上がっていた円買いポジションがあぶり出されて円は一段安となった。

[2012-06-06][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・6日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は下値を探る展開。後場の日本株が一段高となると、欧州の財政金融システム不安を背景に進んでいた円買い外貨売りポジションの巻き戻しが加速した。連休明けのロンドン勢から対ドル中心に円売りが持ちこまれると、円全般が下げ幅を拡大した。

[2012-06-06][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・6日の欧州外国為替市場で円は下値が堅かった。欧州株相場や時間外のダウ先物の上昇などをながめ、円売り外貨買いが先行。市場では「連休明けのロンドン勢から対ドル中心に円売りが持ち込まれた」との指摘もあり円は弱含んだ。
 ただ、そのあとは買い戻しが優勢に。ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁がECB定例理事会後の記者会見で「景気見通しの下振れリスクは増している」と述べたほか、「問題はさらなるLTROが効果的かどうかだ」「ユーロ圏の一部の問題はECBの政策とは全く関係ない」などと発言。足もとの株高・円安の動きはECBの金融緩和期待を背景としたリスクオフの巻き戻しだっただけに、この発言が伝わると円買い圧力がじわりと強まった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は17時過ぎに一時本日高値となる1ドル=79円28銭前後まで上げたものの、ドラギECB総裁の発言が伝わると79円を割り込んだ。
・ユーロ円も17時過ぎに一時1ユーロ=99円30銭前後と日通し高値を付けたものの、22時前に98円台前半まで下押しした。
・ユーロドルは欧州株の上昇に伴うユーロ買いドル売りが入ったほか、市場では「リアルマネーの買いが入った」との指摘があり、17時過ぎに一時1ユーロ=1.2528ドル前後と日通し高値を付けた。ただ、4月独鉱工業生産指数(季節調整済み)が前月比2.2%低下と予想の1.0%低下を下回ったことが分かると、徐々にユーロ売りが進んだ。ドラギECB総裁が債券買い入れプログラムの再開や3回目のLTROの実施の可能性について言及しなかったことで、ユーロ売りがさらに進み一時1.2441ドル前後とアジア時間に付けた日通し安値に面合わせした。

[2012-06-07][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・6日のニューヨーク外国為替市場で円は対ユーロを中心に弱含み。ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁は金融政策発表後の記者会見で「景気見通しの下振れリスクは増している」「ECBはデータを注視しており、行動する準備がある」などと言及した一方で、「問題はさらなるLTROが効果的かどうかだ」「ユーロ圏の一部の問題はECBの政策とは全く関係ない」とも述べており、市場で期待されていた国債買入の再開、銀行向けの流動性支援策などを示唆する発言は聞かれなかった。失望感から全般にユーロ売りが進んだ流れに沿って、円も対ユーロで買いが先行した。
 ただ、その後は一転して売りが優勢に。ドラギECB総裁が「本日の会合では多くはないが数名のメンバーが利下げを求めた」などと発言したことで、追加金融緩和によって欧州経済が下支えされるとの期待が高まり、円売りユーロ買いが進行。また、緩和期待を手掛かりに欧米株式相場が大幅に上昇すると、投資家のリスク志向改善を意識した円売りが幅広い通貨に対して波及した。また、円はドルに対してもさえない。しばらくはもみ合い気味の展開となっていたが、対ユーロなどで円売りが進んだ流れに沿って徐々に円売りドル買いが優勢となった。
 なお、ECBは6日に開いた定例理事会で大方の市場予想通りに政策金利を1.00%に据え置いたが、金利発表に対する目立った反応は見られなかった。

[2012-06-07][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・7日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はもみ合い。昨日の米国市場で、スペインの銀行支援に向けた動きが加速することや欧米の追加金融緩和などに対する期待感が高まり、円買いポジションを解消する動きが進んだ流れを引き継いだ。東京市場では利益確定の円買いが入り値を上げる場面があったが、5月豪雇用統計で新規雇用者が大幅に増加していたことが分かると対豪ドル主導で円売りが強まった。ただ、積極的に売っていく動きは見られず、下値は限られている。「短期の円ロングポジションの整理がある程度進んだのではないか」との指摘があった。

[2012-06-07][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・7日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は下値が堅い。午前中に発表された5月豪雇用統計で、新規雇用者数が大幅に増加していたことが改めて意識されて対豪ドルで円売りが出ると、その他通貨に対しても一時円売りが出た。しかし、欧州市場に入ると、ユーロに対してスペイン国債の入札を警戒した円買いが入ったほか、対ポンドでは英金融政策委員会(MPC)で、資産買取プログラムの規模拡大が行われるとの思惑を背景とした円買いが入ったため円全体の下値は限られた。

[2012-06-07][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・7日の欧州外国為替市場で円は軟調。スペイン、フランスの国債入札を無事通過したことで、対ユーロ中心に円売りが先行。イングランド銀行政策金利と資産買取プログラムの規模を据え置いたことを発表すると、市場の一部で資産買取プログラムの規模拡大への思惑が広がっていたこともあり、ポンドに対しても円売りが強まった。
 中国人民銀行が7日、1年物預金金利と貸出金利を0.25%引き下げると発表すると、時間外の米株価指数先物や欧州株が上昇。投資家のリスク回避姿勢が後退するとの見方から円売り外貨買いが加速した。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は22時前に一時本日高値となる1ドル=79円79銭前後まで値を上げた。
・ポンド円は22時過ぎに一時1ポンド=124円35銭前後と日通し高値を付けた。
・ユーロドルはしっかり。欧州連合(EU)報道官が「欧州金融安定ファシリティ(EFSF)や欧州安定メカニズム(ESM)から直接銀行を支援することは不可能である」との見解を示したと伝わり、伸び悩む場面もあったが欧米株高を背景に全般底堅く推移した。スペイン国債の入札を無難に通過し中国が3年半ぶりに利下げに踏み切ったことで、投資家心理が好転しユーロ買いドル売りが優勢となった。レジスタンスとして意識されていた5月28日の高値1ユーロ=1.2625ドル前後を上抜けて、一時1.2626ドル前後まで上げた。
 なお、「国際通貨基金(IMF)は11日に公表予定のスペインの銀行に対する報告書で、少なくとも400億ユーロの資本注入が必要と指摘する見通し」との一部報道が伝わったが相場の反応は限定的だった。

[2012-06-08][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・7日のニューヨーク外国為替市場で円は下値が堅い。中国の利下げを受けて、景気下支え期待から欧米株式相場が堅調に推移したため、投資家のリスク志向改善を意識した円売り外貨買いの動きが先行した。もっとも、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言後は円売りの動きも一服。バーナンキFRB議長は「緊張が高まれば、経済金融システム保護に向け行動する準備がある」との見解を示したが、追加量的緩和などの具体策には触れなかった。早期の緩和期待後退で欧米株が伸び悩んだため、円も徐々に買い戻された。
 なお、米労働省が発表した前週分の新規失業保険申請件数は市場予想平均よりわずかに強い結果となったが、目立った反応は見られなかった。

[2012-06-08][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・8日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は堅調。昨日のバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)の議会証言で、追加金融緩和に対する期待が後退したことを背景に、8日の日経平均株価が急落したため、リスク資産圧縮目的の円買いが膨らんだ。国内輸出企業からの円買いがドルやユーロに対しては入ったほか、資源国通貨に対しては時間外のWTI原油先物相場が2ドル超の下落となったことを受けた円買いが入った。
 今週に入ってからのリスクオフの巻き戻しの局面で便乗して円売りを進めた向きが、損失覚悟の円買いに動いた面もあるようだ。

[2012-06-08][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・8日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は上値を追う展開。後場の日経平均株価が一時200円を超す下げ幅となるとリスク資産圧縮目的の円買い外貨売りの勢いが増した。欧州市場に入ると、ロンドン勢からも円買いが持ち込まれたため一段高となった。対ユーロではイタリアの鉱工業生産が予想よりも悪化したことが円買いを誘ったようだ。

[2012-06-08][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・8日の欧州外国為替市場で円は上値が重かった。前日のスペイン格下げなどで欧州債務問題に対する警戒感が改めて強まったため、対ユーロ中心に円買いが先行。イタリアの鉱工業生産が予想より弱い内容となったことも円買いユーロ売りを誘い円全体を押し上げた。欧州株や時間外のダウ先物の下落も円の支援材料。ただ、そのあとは徐々に上値を切り下げた。「政府日銀は1日の外国為替市場でレートチェックを行っていた」との一部報道が伝わり、円売り介入への警戒感がやや強まった格好だ。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は17時過ぎに一時1ドル=79円12銭前後。
・ユーロ円は17時30分過ぎに1ユーロ=98円56銭前後まで値を下げたものの、そのあとは徐々に下げ幅を縮めた。
・ユーロドルは欧州債務問題に対する警戒感が改めて強まるなか、予想を下回るイタリアの経済指標を手がかりにユーロ売りドル買いが先行。欧州株相場の下落を背景に、投資家がリスク回避姿勢を強めるとユーロ売りドル買いが加速した。22時30分過ぎに一時本日安値となる1ユーロ=1.24351ドル前後まで値を下げた。
 なお、欧州連合(EU)当局者の話として「スペインは今週末にも銀行支援のための金融措置を要請する見通し」と伝わったが、サエンス・デ・サンタマリア・スペイン副首相は「銀行救済計画はまだ決定されていない」と述べこの報道を否定した。

[2012-06-09][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・8日のニューヨーク外国為替市場で円はさえない。時間外取引で低下していた米10年債利回りがニューヨーク時間に入って低下幅を縮小したため、日米金利差拡大を意識した円売りドル買いが出た。また、安く始まった米国株相場が上げに転じたこともあって、円売りの動きは他の通貨に対しても波及。ユーロに対してはコンスタンシオ欧州中央銀行(ECB)副総裁が「スペインは銀行支援を正式に要請する見通しであり、間もなく行うと期待している」と述べたことを手掛かりに、スペイン銀行支援への期待から円売りユーロ買いが進んだ面もあった。
 なお、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は8日、米国の格付けを「AA+」に据え置き、見通しを「ネガティブ」としたと発表。「米格付け『AA+』は2014年までに引き下げられる可能性がある」との見解を示したが、反応は限定的だった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は「ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだドル買いが出たのではないか」との指摘もあり、24時過ぎに1ドル=79円63銭前後まで上昇。もっとも、79円台後半では上値も重く、フィキシング通過後は伸び悩んだ。
・ユーロ円はしっかり。株高などを支えに引け前には1ユーロ=99円53銭前後まで上昇する場面があった。
・ユーロドルは底堅い。22時30分過ぎに1ユーロ=1.2435ドル前後まで値を下げたが、一巡後はスペイン銀行支援期待などから買い戻しが優勢に。週末を前に持ち高調整目的の買いも入り、引け前には1.2521ドル前後まで下値を切り上げた。

[2012-06-11][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・11日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は大幅安。ユーロ圏財務相は9日、スペイン支援のために最大1000億ユーロを用意するとの声明を出した。スペインの金融システム不安がいったん後退したため対ユーロ中心に円売りが先行した。市場参加者から「国内輸出企業から円買いが入った」との声や、「個人の為替証拠金取引から円買いが入った」との指摘が聞かれ若干値を戻す場面があったが、対ユーロで国内勢からの円売り観測があり戻りは限られた。時間外の米株価指数先物が大幅高となったことや、前場の日本株が堅調に推移したことなども戻りを鈍くした。

[2012-06-11][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・11日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は夕刻に買い戻し。後場の上海総合指数が上げ幅を拡大したことを手掛かりに若干円売りが出た。ただ、欧州の取引時間帯に入ると欧州勢から利益確定の円買いが強まり値を上げた。
 なお、スペインの銀行に対する支援策を好感して欧州の主要株価指数が大幅高となっているものの、為替市場では既に欧州株高を織り込んでいたこともあって反応は見られない。

[2012-06-11][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・11日の欧州外国為替市場で円はやや強含み。週末のユーロ圏財務相による緊急電話会議でスペインの銀行への金融支援が決まったことから、アジア時間に円安が進行。この反動で利益確定の円買いが先行した。スペインの10年債利回りが上昇していることを嫌気した円買いユーロ売りも入った。時間外の米株価指数先物や欧州株が上げ幅を縮小したことも円の支援材料となった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は19時過ぎに一時本日安値となる1ドル=79円37銭前後。
・ユーロ円は21時前に一時1ユーロ=99円39銭前後まで値を下げた。
・ユーロドルはスペインの銀行支援に向けたユーロ圏財務相の合意を好感し、週明けのアジア市場で一時1ユーロ=1.2672ドル前後まで急伸したもののその後失速した。スペイン銀行の支援条件など詳細の多くが不明。「スペインが外部からの銀行救済を受ければ、民間債券保有者の債務返済順位が劣後化される」との懸念も浮上しユーロの上値は重かった。スペインの国債利回りが上昇していることも嫌気され、21時前に一時1ユーロ=1.2528ドル前後まで値を下げた。

[2012-06-12][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・11日のニューヨーク外国為替市場で円はドル以外の通貨に対して堅調。週末にユーロ圏財務相がスペインの銀行に対して最大1000億ユーロの支援を行うことで合意したことを受け、アジアの取引時間帯に対ユーロなどで円売りが膨らんだ反動が続いた。スペイン銀行の支援条件が明確になっていないうえ、「スペインが外部からの銀行救済を受ければ、民間債券保有者の債務返済順位が劣後化される」との懸念が浮上。スペインやイタリアの10年債利回りが上昇幅を拡大したほか、ダウ平均が90ドル超高から150ドル超安まで一転下落し、投資家のリスク回避姿勢が強まったことも円全体を押し上げた。対資源国通貨では、ヌアイミ・サウジアラビア石油鉱物資源相が「石油輸出機構(OPEC)生産枠は引き上げが必要となる可能性がある」と語ったことを嫌気したWTI原油先物相場の大幅安をながめ、円買いが継続した。
 一方、円はドルに対してもみ合い。欧州・資源国通貨に対して円とドルが同時に売買された影響から方向感が出なかった。

[2012-06-12][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・12日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は伸び悩んだ。11日の欧米市場で、スペインの銀行支援策の枠組みに関して疑問が残るとして、リスク回避の動きが対ユーロ中心に強まった流れを引き継いだ。東京市場でも円買いが先行し一時上値を伸ばした。しかし、日本株が売り一巡後に下げ幅を縮めると円買いは一服。徐々に上げ幅を縮小した。ドルに対し仲値決済に絡んだ円売りが出たことや、資源国通貨に対して時間外のWTI原油先物相場の下げ幅縮小を手掛かりとした円売りが出たことなども円全体の上値を抑制した。
 国際通貨基金(IMF)が12時過ぎに、「円は中期的に幾分過大評価されている」「日銀の資産購入は大幅に拡大が可能」などの見解を示すと海外勢中心に円売りが強まり一段と値を下げている。

[2012-06-12][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・12日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は下値が堅い。国際通貨基金(IMF)が「円は中期的に幾分過大評価されている」「日銀の資産購入は大幅に拡大が可能」などの見解を示したことを受けて円売りが出た。英・独の株価指数が一時上昇したことや、時間外の米株価指数先物が上げ幅を広げたことを手掛かりに欧州勢からも円売りが出て一時下値を探った。ただ、スペインの10年債利回りが上昇に転じると、同国の財政・金融システムに対する警戒感から欧州株が失速。つれて円には買い戻しが入り下値を切り上げた。

[2012-06-12][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・12日の欧州外国為替市場で円はもみ合い。国際通貨基金(IMF)の声明を受けた円売りが先行したものの、そのあとは徐々に下値が堅くなった。スペインの10年債利回りが上昇し、同国の財政金融システムに対する警戒感から欧州株が失速。円を買い戻す動きが出た。市場では「週末に行われるギリシャ再選挙を控えて様子見ムードが広がり、値動きは限定的となっている」との指摘があった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は1ドル=79円台半ば。
・ユーロ円は1ユーロ=99円台前半から半ばでのもみ合いが続いた。
・ユーロドルは1ユーロ=1.2500ドルを挟んだもみ合いの展開となった。財政が不安視されるスペインの国債利回りが上昇しユーロ売りが出た一方、市場では「欧州中央銀行(ECB)がSMPによる国債買い入れを実施している」との噂を手掛かりに買いが入ったため相場は方向感が出なかった。市場では「中東勢からのユーロ買いドル売りが入った」との指摘もあった。

[2012-06-13][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・12日のニューヨーク外国為替市場で円は買い先行後、売られた。格付け会社フィッチが12日、スペインの銀行18行の格付けを引き下げたことを受け、同国の10年債利回りが一時ユーロ導入以来の高水準となる6.834%まで上昇。持続可能な資金調達が困難とされる7%に近づいたことが対ユーロ中心に円買いを促した。ただ、スペイン10年債利回りが上昇幅を縮小したうえ、アジアの取引時間帯にエバンズ米シカゴ連銀総裁が追加金融緩和を支持する旨を示したことが蒸し返され、米国株式相場や商品相場が大幅高に。投資家心理の改善を意識した円売りが広がり、次第に上値が切り下がった。

[2012-06-13][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・13日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はドル以外に対して強含み。時間外のWTI原油先物相場が軟調に推移していることや米株価指数先物がじりじりと下げ幅を拡大していることなどを背景に散発的に円買いが入った。前場の日本株の上値が重くなったことも円買いを若干誘った。一方、ドルに対しては小安い。欧州オセアニア通貨に対してドルを買い戻す動きが出たことにつれて円売りドル買いが出た。
 もっとも、17日のギリシャ再選挙が近づき、持ち高を大きく傾けにくいことから値動き自体は小さかった。

[2012-06-13][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・13日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は夕刻に若干売りが強まった。手掛かり難で模様眺めムードが強まっていたが、欧州勢が参入してくると対ユーロ中心に円売りが強まり円全般が値を下げた。欧州株が上昇したことやスペイン10年債利回りが低下していることなどが円売り材料とされたようだ。
 もっとも、ドルに対しては下値が堅かった。市場参加者から「米系金融機関から円売りドル買いが出た」との声が聞かれ一時下値を探った。もっとも、欧州ならびにオセアニア通貨に対してドル売り圧力が高まったことにつれて円買いドル売りが入り切り返した。

[2012-06-13][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・13日の欧州外国為替市場で円は下値が堅かった。スペインの10年債利回りの上昇が一服したことなどを受け、円売りユーロ買いが先行。時間外の米長期金利が上昇したことも円売りドル買いを後押しした。
 ただ、そのあとは円を買い戻す動きが優勢に。米商務省が発表した5月米小売売上高(季節調整済み)は市場の予想通りとなったものの、前月の数値が下方修正されたうえ、自動車を除く数値が予想より弱い内容となった。米長期金利が低下に転じ日米金利差縮小への思惑から円買いドル売りが進んだ。ダウ先物や欧州株が下げ幅を広げたことも円の支援材料となった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は20時過ぎに一時本日高値となる1ドル=79円74銭前後まで上げたものの、22時過ぎに79円32銭前後と日通し安値を付けた。
・ユーロ円は19時30分前に一時1ユーロ=100円ちょうど前後と本日高値を付けたものの、その後失速。22時30分過ぎに一時本日安値となる99円30銭前後まで押し戻された。
・ユーロドルはやや強含んだ。スペイン国債利回りの上昇が一服したことでショートカバーが先行。21時30分発表の米指標の結果が教科書的なドル売り材料とみなされて、一時1ユーロ=1.25609ドル前後まで値を上げた。ただ、そのあとは欧州株やダウ先物が下げ幅を広げたため、徐々に上値を切り下げた。週末に行われるギリシャ再選挙を控えて、積極的に上値を買い上がりにくい面もあった。

[2012-06-14][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・13日のニューヨーク外国為替市場で円はドルに対して伸び悩み。米商務省が13日発表した5月の米小売売上高(季節調整済み)は前月比0.2%減と市場予想平均の前月比0.2%減と同じだった。ただ、前月の数値が0.1%増から0.2%減に下方修正されたうえ、自動車を除く数値は前月比0.4%減と市場予想平均の前月比横ばいを下回った。米労働省が13日発表した5月の米卸売物価指数(PPI、季節調整済み)も前月比1.0%低下と市場予想平均(前月比0.6%低下)を下回ったため、円買いドル売りが強まった。好調だった米10年債入札を受けて米10年債利回りが低下幅を拡大し、日米金利差縮小を意識した円買いドル売りも見られた。
 もっとも、円ドル相場の上値では国内輸入企業などからのまとまった円売り注文が観測されており、さらに円買いが進む展開にはならなかった。ダウ平均が下げ幅を拡大したうえ、米格付け会社イーガン・ジョーンズ・レーティングスとムーディーズがスペインの格付けを相次いで引き下げたことを受けて、対欧州資源国通貨中心にドルが買い戻されると、つれる形で円安ドル高が進み上値が切り下がった。
 一方、円はユーロに対して買い先行後、売られた。米経済指標のさえない結果を材料に対ドルで円買いが強まった流れに沿ったほか、欧州株や時間外の米株価指数先物の下げ幅拡大がリスク回避的な円買いを後押しした。ただ、ダウ平均が70ドル超安から20ドル超高まで持ち直したうえ、ユーロ高ドル安が加速した流れに沿って一転円売りユーロ買いが優位となった。もっとも、その後のダウ平均が120ドル超下落したほか、イーガン・ジョーンズやムーディーズによるスペイン格下げを背景に、引けにかけて持ち高調整の円買いが散見された。
 なお、円は資源国通貨に対して買い優位。米経済指標を受けて円買いドル売りが強まった影響を受けたほか株安が円全体を押し上げた。

[2012-06-14][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・14日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はもみ合い。昨日の米国株安を受けて14日前場の日本株も下落して取引を開始したが、寄り付き後は値動きが細ったことから、為替市場でも大きな値動きはなかった。17日のギリシャ再選挙を前に「東京の市場参加者は積極的な売買は行っていないようだ」との声が聞かれている。
 昨日の米国時間に、米格付け会社イーガン・ジョーンズ・レーティングスとムーディーズがスペインを格下げしたことに対する反応も目立っていない。
 ただ、12時を過ぎると、時間外の米株価指数先物が上げ幅を拡大したことを手掛かりに若干円売りが見られている。

[2012-06-14][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・14日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は方向感が定まらない。時間外の米株価指数先物が上げ幅を拡大したことや、後場の日本株が下げ幅を縮小したことなどを手掛かりに一時円売りが出た。もっとも、ユーロに対しては国内輸出企業など円買いが厚かったことから円全般の下値は限定的だった。
 欧州の取引時間帯に入ると対ポンドで円買いが強まったことや、スペイン国債の利回り上昇を受けてユーロに対して円買いが入ったことなどが円全般を押し上げた。ただ、市場で「中東勢からユーロ買いが入った」との声が聞かれると円売りユーロ買いが出たため、円買い外貨売りの勢いは弱まった。
 ギリシャの再選挙を前に、ポジションを一方向に大きく傾け難い中で、短期売買に振り回される展開となっている。

[2012-06-14][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・14日の欧州外国為替市場で円はやや強含み。スペインの10年債利回りが一時6.998%とユーロ導入来最高水準まで上昇したことを受け、対ユーロ中心にリスク回避の円買いが先行。時間外の米株価指数先物が失速したことも円買い外貨売りを後押しした。ただ、イタリアの国債入札を無難に通過したことで、欧州債務問題への過度の懸念が後退するとやや上値を切り下げた。
 ニューヨークの取引時間帯に入り、予想を下回る米経済指標が相次ぐと円買いドル売りが強まる場面もあったが、反応は一時的だった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は21時30分過ぎに一時本日安値となる1ドル=79円16銭前後まで値を下げたものの、その後下げ渋った。79円台前半に観測されている実需の買いに下値を支えられたほか、市場では「8日の安値79円12銭前後が下値の目処として意識されている」との指摘があった。
・ユーロ円も21時30分過ぎに一時1ユーロ=99円48銭前後と日通し安値を付けたものの、そのあとは下げ幅を縮めている。
・ユーロドルは一進一退。週末のギリシャ再選挙を控えて様子見姿勢が強いなか、目先の材料に一喜一憂する展開が続いた。18時過ぎに一時本日安値となる1ユーロ=1.25428ドル前後まで下げたものの、22時30分過ぎには1.2594ドル前後と日通し高値を付けた。

[2012-06-15][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・14日のニューヨーク外国為替市場で円は買い先行後、売られた。5月米消費者物価指数(CPI)や前週分の新規失業保険申請件数、1-3月期米経常収支がいずれも予想より弱い内容となり円買いドル売りが先行すると、その他の通貨に対しても円がやや買われた。ただ、円高ドル安は長続きしなかったうえ、欧州・資源国通貨に対してドル売りが優位となり、つれる形で円が売られて上値が切り下がった。市場で「ギリシャ再選挙で緊縮財政派が勝利し、新政権を樹立する」との観測が広がるなか、弱い米経済指標を受けた米追加金融緩和期待からダウ平均が100ドル超上昇したことも円売りを後押しした。
 米格付け会社イーガン・ジョーンズ・レーティングスが14日、フランスの格付けを「A-」から「BBB+」に引き下げたと発表すると、対ユーロ中心に円が小幅に買い戻される場面があった。ただ、G20筋の話として「各国中銀がギリシャ再選挙後に必要に応じて流動性を供給するため協調行動を取る準備をしている」と報じられたため、対ユーロ中心に円売りが再開した。ダウ平均が一時200ドルを超す上げ幅となったうえ、WTI原油先物相場の堅調地合いが継続したため、対資源国通貨での円売りも目立った。
 なお、米ウォールストリート・ジャーナル紙が14日、中尾武彦財務官が「必要なら適宜、円相場に対して行動を取る」「円高が一方的に進んでいる。日本のファンダメンタルズを反映していない」との見解を示したと伝え、円が売られる場面も見られた。

[2012-06-15][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・15日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は堅調。事業法人の決済が集中しやすい5・10日(五十日)にあたり、仲値に向けて円売りドル買いが見られたものの、仲値通過後は円買いが優位となった。国内輸出企業からの円買いが対ドルやユーロでは入ったほか、豪ドルに対して国内勢からまとまった円買いが断続的に入ったことも円全体を押し上げた。
  日銀は14-15日に開いた金融政策決定会合で、政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を0-0.1%で据え置くことと、資産買い入れ等基金の規模を維持することを全会一致で決めたと発表した。予想通りだったこともあって直接の反応は目立たなかった。

[2012-06-15][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・15日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円はポンド以外に対しては上値が重い。ギリシャの総選挙を控えて円売り外貨買いポジションの一部を解消する動きが強まり一時上値を伸ばした。しかし、欧州市場に入ると欧州株が上昇していることや、スペインの10年物国債の利回りが低下していることなどを背景に若干円売りが見られ上値を切り下げた。
 一方、ポンドに対しては堅調。イングランド銀行(BOE)が15日、拡大担保タームレポファシリティーを20日に発動すると発表したことを受けた。
 白川日銀総裁や中尾財務官の発言が伝わったが、特に反応はなかった。

[2012-06-15][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・15日の欧州外国為替市場で円は強含み。イングランド銀行(BOE)が拡大担保タームレポファシリティーを20日に発動すると発表したことをきっかけに、対ポンドで円買いが先行。欧州債務問題への警戒感が根強いなか、ポジション調整に伴う円買い外貨売りも入った。予想を下回る米経済指標が相次ぐと、米追加金融緩和への期待から円買いドル売りが進んだ。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は19時過ぎに一時本日安値となる1ドル=78円62銭前後まで下げたあと、やや下げ渋る場面もあったが戻りは鈍かった。米指標発表後に再び78円62銭前後まで押し戻された。
・ポンド円は荒い値動き。BOEの発表を受け一時1ポンド=122円14銭前後まで売り込まれたものの、米追加緩和期待を背景にポンドドルが急伸すると対円でもポンド買いが入り持ち直した。
・ユーロドルは頭が重かった。アジア時間に一時1ユーロ=1.2647ドル前後まで上げたものの、その後失速した。ユーロ円やポンドドルの下落につれたユーロ売りドル買いが出た。スペイン国債利回りの上昇が一服し、欧州株も堅調に推移したため投資家のリスク回避姿勢は和らいだものの、週末のギリシャ再選挙を前にユーロを買う動きは見られなかった。22時過ぎに一時1.25924ドル前後と日通し安値を付けた。

[2012-06-16][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・15日のニューヨーク外国為替市場で円はドル以外の通貨に対して買い先行後、売られた。欧州の取引時間帯にイングランド銀行(BOE)が拡大担保タームレポファシリティーを20日に発動すると発表したことが改めて意識され、円買いポンド売りが先行。その他の通貨に対しても円買いが波及した。6月米ニューヨーク連銀製造業景気指数や5月米鉱工業生産指数、6月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値)が相次いで予想を下回り、欧州株や時間外の米株価指数先物が上値の重い展開となったことも円買いを誘った。
 ただ、米追加金融緩和期待から主要通貨に対するドル売りが優位となり、同時に円が売られた。BOEによる流動性供給が英経済を支援するとの見方が次第に強まり、対ポンドで断続的な円売りが持ち込まれたことも円全体を押し下げた。「欧州中央銀行(ECB)の大半のメンバーは預金金利をゼロ%に引き下げることや政策金利を1%以下に引き下げる懸念を克服した」との報道が伝わり、週末のギリシャ再選挙次第で欧州債務危機が悪化した場合の政策対応期待も高まり、対ユーロ中心に円を売る動きも見られた。ダウ平均が引けにかけて120ドル超上昇すると、小幅ながら円がさらに売られた。 一方、円はドルに対してもみ合い。欧州資源国通貨に対して円とドルが同時に売買され、方向感が出なかった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は1ドル=78円70銭前後で値動きが細った。
・ユーロ円は1ユーロ=99円09銭前後まで値を下げた後、99円台後半まで買い戻された。
・ユーロドルは底堅い。予想より弱い米経済指標が相次ぎ、欧州株や時間外の米株価指数先物が上値の重い展開となるにつれて1ユーロ=1.2592ドル前後まで値を下げた。ただ、米追加金融緩和期待からダウ平均の買いが先行したことをきっかけに、ドル全面安の展開に。ポンドドルに断続的な買いが入ったことも相場を支えたうえ、ECB絡みの報道やダウ平均の120ドル超高も買いを後押しし1.2665ドル前後まで値を伸ばした。

[2012-06-18][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・18日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は下落。17日のギリシャ再選挙で緊縮財政派が勝利したことを受けて、ギリシャのユーロ圏離脱懸念が後退。投資家が運用リスクを取りやすくなるとの思惑から、円売り外貨買いが優勢となった。市場では「日本の個人投資家などから円売り外貨買いが出された」との指摘があった。

[2012-06-18][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・18日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は下げ渋り。17日のギリシャ再選挙で緊縮財政派が勝利したことを受けて、ギリシャのユーロ圏離脱懸念が後退。投資家が運用リスクを取りやすくなるとの思惑から、円売り外貨買いが出た。ただ、夕刻にかけては下げ幅を縮める展開に。スペインの10年物国債利回りが自力での財政再建が危ぶまれるとされる7%を突破したことで、円買い外貨売りがじわりと強まった。時間外のダウ先物が失速したことも円の支援材料。

[2012-06-18][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・18日の欧州外国為替市場で円は買い戻し。アジア市場で、ギリシャのユーロ離脱懸念が緩和し、リスク志向の改善を期待した投資家から円売り外貨買いが進んだ流れを引き継いだ。ただ、欧州市場では、スペインの国債が下落し、同国の財政に対する警戒感が再燃したため、対ユーロ中心に円を買い戻す動きが強まった。時間外の米株価指数先物が下げに転じたことや、欧州の主要株価指数の上値が重くなっていることも円買いを後押しした。対資源国通貨では時間外のWTI原油先物相場が軟調に推移していることも円買い材料として意識された。
 【 通貨ペア 】
・カナダドル円は1カナダドル=76円77銭前後。
・ユーロ円は1ユーロ=99円23銭前後まで売られた。
・ユーロドルは軟調。18日の欧州債券市場で、スペインの10年債利回りが自力での財政再建が危ぶまれるとされる7%を突破し、ユーロ導入来最高水準まで上昇した。スペインの財政に対する警戒感が高まりユーロ売りが強まった。4月のスペインの不良債権比率が前月から上昇し、1994年4月以来の高水準となったことが同国の銀行部門に対する懸念を高めたようだ。1ユーロ=1.25792ドル前後まで下げた。

[2012-06-19][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・18日のニューヨーク外国為替市場で円は買い先行後、売られた。4月のスペインの銀行の不良債権比率が1994年4月以来の高水準となったことが明らかとなり、スペイン10年債利回りは持続的な資金調達が困難とされる7%を上回る7.285%とユーロ導入来最高水準まで上昇。同国の財政・金融システム不安が再燃し円買いユーロ売りが先行すると、その他の通貨に対しても円買いが広がった。ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んでユーロ売りドル買いが出たほか、メルケル独首相が「ギリシャが合意した改革のいかなる緩和も受け入れることは出来ない」「ギリシャに向けた新たな支援パッケージに関して協議するいかなる理由もない」と述べたことも円買いユーロ売りを後押しした。
 ただ、現物の米国株が底堅く推移し、投資家のリスク回避姿勢が和らいだため円買いに歯止めが掛かった。まとまった豪ドル買いのフローが出て円安豪ドル高が加速すると、円全体の上値が切り下がった。中盤以降は手掛かり材料に乏しく次第に方向感を欠いた。

[2012-06-19][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・19日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は小高い。月末・四半期末が近づくなか、日本の輸出企業からの円買いドル売りが入ったほか、市場では「海外投機筋からの円買いドル売りが入った」との指摘があった。半面、円の上値では輸入企業の円売りドル買いが出たため、上昇の勢いは緩やかだった。
 野田佳彦首相は19日、20カ国・地域(G20)首脳会議で「投機筋主導で円高が進んでいる」などと述べ、足もとの円高進行への懸念を表明したと伝わったが目立った反応は見られなかった。

[2012-06-19][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・19日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は強含み。新規材料難から様子見ムードが広がり、しばらくは動意の薄い展開が続いていたが夕刻にかけて値を上げた。ギリシャ指導者らが救済合意の緊縮策について再交渉を求める姿勢を示したほか、独連邦憲法裁判所が「政府は欧州安定メカニズム(ESM)について議会に詳細を十分説明していない」と指摘。欧州の財政問題が改めて意識され、対ユーロ中心に円買いが強まった。ポンドに対しては、予想を下回る5月英消費者物価指数(CPI)をきっかけに円買いが広がった。

[2012-06-19][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・19日の欧州外国為替市場で円は上値が重い。独連邦憲法裁判所が19日、「政府は欧州安定メカニズム(ESM)について議会に詳細を十分説明していない」と指摘したことを受けて、ESMの来月からの発足に対する懸念が高まり、対ユーロ中心に円買いが強まった。
 ただ、ドイツの連立与党の関係筋が連邦憲法裁判所の見解は批准の遅れにつながらないとの見解を示したほか、財政に対する警戒感が高まっているスペインの国債入札を無事通過したため、円買いは失速。一転円売りが対ユーロ主導で強まり円全般が値を下げた。
 時間外の米株価指数先物と欧州株の上げ幅が拡大すると円売りが加速。円全般が本日安値圏に沈んだ。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は欧州市場の序盤に1ドル=78円85銭前後まで下落。
・ユーロ円は1ユーロ=99円20銭前後まで売られたものの、ドイツのESM批准に対する懸念が後退し、スペイン国債の入札を無事通過すると切り返した。22時過ぎに日通し高値100円01銭前後まで上げた。
・ユーロドルは荒い値動き。独連邦憲法裁判所のESMに関する見解を背景に売りが先行。17時過ぎに1ユーロ=1.2569ドル前後と日通し安値を付けた。ただ、ドイツの連立与党の関係者が批准が遅れる可能性を否定し、スペイン国債の入札を波乱なく通過すると切り返した。株式相場の上げ幅が広がると一段高となり22時30分過ぎに1.26508ドル前後と日通し高値を付けた。

[2012-06-20][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・19日のニューヨーク外国為替市場で円はドル以外の通貨に対して下げ渋り。明日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加金融緩和期待が根強いなか、欧州株や時間外の米株価指数先物が堅調に推移したほか、ダウ平均が上げ幅を拡大するにつれて円売りが膨らんだ。市場で「欧州中央銀行(ECB)が融資スキームのためのファンド設立を計画している」との噂が広がり投資家のリスク回避姿勢が和らいだうえ、ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだユーロ買いが強まったため、対ユーロ中心に円売りが継続した。一部英紙が「ドイツはユーロ圏救済基金が財政問題国の国債を購入することを容認する用意がある」などと報じると、債務危機への対応が進展するとして円安・ユーロ高がさらに進んだ。
 ただ、独政府筋の話として「G20首脳会議で財政問題国の債券を購入するため欧州連合(EU)の救済基金を活用するという計画に関する協議はない」と伝わり、一部英紙の報道が否定されたため対ユーロ中心に円が買い戻された。ダウ平均の伸び悩みも円全体の下値を切り上げる要因となった。
 一方、円はドルに対してもみ合い。欧州・資源国通貨に対して円とドルが同時に売買され方向感が出なかった。

[2012-06-20][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・20日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は底堅い動き。事業法人の決済が集中しやすい5・10日(五十日)とあって、仲値に向けた円売りドル買いが先行。財務省が発表した5月貿易統計(速報、通関ベース)で貿易赤字が予想以上に拡大したことも円の重しとなった。ただ、そのあとは円を買い戻す動きが優勢に。市場では「アジア系中銀の円買いユーロ売りが入った」「日本の輸出企業の円買いがユーロ中心に入った」との指摘があり、円全体を押し上げた。
 オバマ米大統領20カ国・地域(G20)首脳会議後の会見で「各国は過小評価された水準に自国通貨を維持するため市場介入をすべきではないとの見解で一致した」などと発言。政府日銀による円売り介入への警戒感が後退し、円の支援材料となった面もある。

[2012-06-20][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・20日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円はもみ合い。午後の日経平均が一時100円超上昇したことをながめ円売り外貨買いが出る場面もあったが、日本時間今晩の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとの雰囲気もあり、積極的に下値を探る展開にはならなかった。

[2012-06-20][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・20日の欧州外国為替市場で円は軟調。スペインの10年債利回りが危険水域とされる7%を割り込み、低下幅を拡大していることを受けて、同国の財政・金融システムに対する警戒感が緩和。投資家のリスク志向が若干戻り円を売る動きがユーロやオセアニア通貨に対して強まった。時間外の米株価指数先物が持ち直したことも円売りを誘った。
 ニューヨーク市場に入り、市場の一部で「米系シンクタンクが円・ドル相場に弱気の内容のレポートを出した」と伝わると対ドルでの円売りが加速し円全体の下げ幅が広がった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は22時30分過ぎに1ドル=79円37銭前後まで上げた。ユーロ円は1ユーロ=100円81銭前後まで値を上げた。スペイン国債が堅調に推移していることや、ドル円の買いが強まったことなどを受けた。
・ポンド円は荒い値動き。イングランド銀行(BOE)が20日に発表した6-7日分の英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨で「資産買い入れプログラムの規模の維持を5対4で決定した」ことが明らかになると、英追加金融緩和観測が高まりポンド売りが強まり一時1ポンド=123円53銭前後まで下げた。
 ただ、「米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加金融緩和が行われるとの憶測を背景に、ポンドドルが直ぐに買い戻された」との声があり、ポンド円も急ピッチで切り返した。22時30分過ぎにはドル円の買いも支えとなり124円96銭前後と本日高値を付けた。
・ユーロドルはしっかり。21時前に1ユーロ=1.27199ドル前後と日通し高値を付けた。欧州首脳から財政問題国の国債の買い入れる方策が出されるとの憶測を背景に、スペイン国債が堅調に推移していることを受けた。ギリシャの新政権樹立の可能性が高まったこともユーロ買いを誘った面があったようだ。
 もっとも、1.27ドル台ではアジア系中銀や中東勢の売りが観測されており上値は限られている。昨日高値1.27302ドル前後もレジスタンスとして意識されている。

[2012-06-21][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・20日のニューヨーク外国為替市場で円は売り先行後は荒い値動き。ユーロ圏の救済基金による財政問題国の国債購入観測からスペイン10年債利回りが大幅に低下したほか、ギリシャ新民主主義党のサマラス党首を首相とするギリシャ連立政権が発足したことを背景に円売りユーロ買いが進むと、その他の通貨に対しても円が売られた。また、市場では「ドル円に強気な米系リポートが出た」「米シンクタンクが『民主党が消費増税を巡る不一致で解体する可能性がある』『衆院選が早ければ9月に実施される可能性がある』とのリポートを出した」との声が聞かれ、全般円売りが優勢となった。
 米連邦準備理事会(FRB)は20日、米連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.0%から0.25%の範囲に据え置くことを決めたと発表。声明で「保有証券の平均残存期間を長期化するプログラムを今年末まで延長する」ことが明らかとなった。市場の一部で期待されていた量的緩和第3弾(QE3)が決定されず、ダウ平均の90ドル超安とともに円買い戻しが入った。
 ただ、声明では「経済回復をより強固にし、労働市場の状況の改善を促進するために、必要に応じて更なる行動の用意がある」との認識も示されたほか、FOMC経済・金利見通しの発表やバーナンキFRB議長の定例記者会見を控えて、さらに株安や円高が進む展開にはならなかった。メルケル独首相が「欧州金融安定ファシリティ(EFSF)の債券購入は協議されていない」「債券購入に関して具体的な計画はない」としながらも「救済基金による債券購入は可能性のひとつ」と語ると、債務危機対応の進展期待から一転円売りユーロ買いが優位に。ダウ平均も30ドル超高まで急速に持ち直したため、円売りが再開した。
 その後、バーナンキFRB議長は定例記者会見で「FRBは更なる行動を取る用意がある」「FRBは一段の資産購入を検討する」「我々はより金利を低く出来ると考えている」「ツイストオペの延長には意味がある」などと語った。追加金融緩和実施に向けてさらに踏み込んだ内容にならなかったとしてダウ平均が80ドル超下落すると、再び円が買い戻された。
 もっとも、ダウ平均は引けにかけて10ドル超安まで下げ幅を縮小。つれる形で円が売られるなど一進一退の展開となった。

[2012-06-21][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・21日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はもみ合い。前日の海外市場で円売りドル買いが進んだ流れを引き継いで安く始まったものの、日本の輸出企業による円買い外貨売りが入り持ち直した。ただ、日本株相場の上昇などを背景に「リスク・オン」の動きが強まると、円売り外貨買いが出て再び弱含んだ。

[2012-06-21][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・20日の欧州外国為替市場で円は軟調。日本の政治情勢の混迷を背景に、海外勢中心に円売りが続いた。ドルに対しては昨日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和第3弾(QE3)が導入されなかったことが円売りを誘っている面がある。
 【 通貨ペア 】
・ドル円はストップロスを巻き込み1ドル=80円27銭前後まで上げた。
・ユーロ円は1ユーロ=101円62銭前後まで上昇。
・ユーロドルは一進一退。英、独の株価指数の下落や6月独製造業購買担当者景気指数(PMI)速報が予想を下回ったことなどを背景に売りが先行。「国際機関からの売りが出た」との声も聞かれ、16時30分過ぎに1ユーロ=1.2643ドル前後まで下げた。
 スペインの国債入札を無事通過し、同国の国債利回りが急低下すると買い戻す動きが強まりいったん1.2697-1.2700ドルまで上げたが、ドル円相場が堅調に推移していることが重しとなり買い戻しは失速。22時30分過ぎに昨日安値1.26376ドル前後を下抜けて1.2624ドル前後と日通し安値を更新した。
 なお、ショイブレ独財務相の話として「欧州金融安定ファシリティ(EFSF)は流通市場における購入が可能」と伝わり、買いが入る場面があったが一時的だった。

[2012-06-22][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・21日のニューヨーク外国為替市場で円はドルに対して軟調。消費増税を巡り野田首相への反発を強める小沢民主党元代表が離党や新党結成に言及するなど、日本の政局不安をはやして欧州の取引時間帯に円売りが進んだ地合いを引き継いだ。20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和第3弾(QE3)が見送られたほか、2012年米国内総生産(GDP)見通しが下方修正されたことが引き続き意識されるなか、本日発表の6月HSBC中国製造業購買担当者景気指数(PMI)速報や6月独製造業PMI速報、6月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数が軒並みさえない結果となったため、ダウ平均が引けにかけて250ドルを超す下げ幅に。「格付け会社ムーディーズは最大17の金融機関の格下げをNY市場終了後に発表する可能性」との報道もあり、欧州・資源国通貨に対してリスク回避的なドル買いが加速したことも円売りドル買いを誘った。ただ、対欧州資源国通貨で円が同時に買われたため、急速に円安が進む展開にはならなかった。
 一方、円はドル以外の通貨に対して売り先行後、一転買われた。欧州の取引時間帯から日本の政治混迷を嫌気した円売りが膨らんだ影響が残った。ただ、世界景気の減速懸念やムーディーズによる銀行格下げ懸念を背景にした株安や商品相場安が目立ち、つれる形で円の買い戻しが優勢となった。

[2012-06-22][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・22日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はさえない。月末・四半期末が近づくなか、市場では「日本の輸出企業の円買い外貨売りが入った」との指摘があり、しばらくは堅調に推移した。ただ、そのあとは輸入企業からとみられる円売りドル買いが出たほか、「日本の投機筋からの円売りが出た」との声が聞かれ徐々に上値を切り下げた。日本株が下げ幅を縮めたほか、時間外のダウ先物が底堅く推移していることも円の重し。

[2012-06-22][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・22日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は下げ渋り。日本の政局不安などを理由に海外ヘッジファンドが円売りを進めたほか、市場では「国内信託銀行からの円売りドル買いが出た」との指摘があった。ただ、夕刻にかけては欧州株相場の下落などをながめ、いったん円を買い戻す動きが出ている。

[2012-06-22][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・21日の欧州外国為替市場で円はもみ合い。欧州株は安く寄り付いたあと小動きとなったほか、新規の相場材料が伝わらなかったことから、持ち高調整の取引が続き方向感を欠いていた。しかし、欧州中央銀行(ECB)が「銀行セクターのアクセスを改善するため、担保の活用を増加する追加措置を取る」「一部資産担保証券(ABS)の担保基準を引き下げることを決定」したと伝わると、欧州の金融システム不安が緩和するとの見方から対ユーロで円売りが強まり、つれてその他通貨に対しても円売りが見られた。
 【 通貨ペア 】
・ドル円はもみ合い。手掛かり難で方向感が出なかった。
・ユーロ円はECBの発表を受けてアジア時間につけた日通し高値1ユーロ=101円14銭前後に接近した。
・ユーロドルはしっかり。ECBの担保活用拡大措置を受けて22時30分過ぎに1ユーロ=1.2583ドル前後と日通し高値まで上げた。
 ただ、「スペインは返済順位が劣後する銀行債権保有者に損失受け入れを迫ることを検討している」と伝わると急速に上値を切り下げた。

[2012-06-23][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・22日のニューヨーク外国為替市場で円は弱含み。欧州中央銀行(ECB)は22日、資金供給オペの担保基準を緩和し、一部の資産担保証券(ABS)を担保として受け入れると発表。欧州の金融システム不安が和らぐとして円売りユーロ買いが先行した。また、独仏伊スペインの4カ国首脳が22日、域内総生産(GDP)の約1%に相当する1300億ユーロの成長支援策導入の必要性で一致したことを受けた円売りユーロ買いも見られ、その他の通貨に対しても円売りが広がった。
 ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに向けて主要通貨買い・欧州通貨売りが持ち込まれると円高・欧州通貨安が進んだが、ドルや資源国通貨に対しては同時に円が売られた。前日急落したWTI原油先物相場の買い戻しが優位となり、資源国通貨買い円売りが散見されると、対欧州通貨で円は戻りが鈍い展開となった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は1ドル=80円57銭前後と5月2日の高値80円61銭前後に接近した。
・ユーロ円は1ユーロ=101円23銭前後まで値を上げた後、100円78-83銭まで失速したが、100円台前半まで再び上げた。
・ユーロドルは一進一退。ECBによる担保基準緩和が好感され1ユーロ=1.25834ドル前後まで上げた。「スペインは返済順位が劣後する銀行債権保有者に損失受け入れを迫ることを検討」との報道が伝わりいったん失速したが、デギンドス・スペイン財務相が報道を否定したうえ、独仏伊スペインの4カ国首脳が成長支援策導入の必要性で一致したため買いが再開した。その後、ロンドンフィキシングに向けた売りが持ち込まれると、1.2521-24ドルまで下げ足を速めた。もっとも、18日早朝の安値1.2520ドル前後や欧州時間につけた日通し安値1.2519ドル前後を下値の目処とした買い戻しが入り、1.25ドル台後半まで値を戻した。中盤以降は週末要因で市場参加者が次第に減少し1.2565ドル前後で値動きが細った。

[2012-06-25][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・25日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は反発。朝方に約2カ月ぶりの円安ドル高水準を付けたあとは、利益確定の円買いドル売りが入り相場は上昇に転じた。月末・四半期末が近づくなか、日本の輸出企業の円買いドル売りも意識された。市場関係者からは「コンピューターで売買の好機を判断するモデル系ファンドからの円買いドル売りが入った(モデル系ファンドについて:マクロ系・モデル系ヘッジファンドとは?)」との声が聞かれた。

[2012-06-25][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・25日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は堅調。月末・四半期末を控えた日本の輸出企業の円買いドル売りが入ったほか、日本や中国株の下落をながめ円買い外貨売りが入った。夕刻にかけては、欧州株の下落に伴うリスク回避的な円買い外貨売りが加速した。

[2012-06-25][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・25日の欧州外国為替市場で円は堅調。25日の欧州債券市場で、財政懸念国のスペイン、イタリアの国債利回りが上昇したうえ、主要な欧州の株価指数は大幅安となったため、リスク回避姿勢が強まり対ユーロ中心に円買いが膨らんだ。対ドルでは、日本の政局をはやして形成された円売りポジションが解消されたほか、時間外の米10年債利回りの低下幅拡大を背景にした円買いが入った。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は1ドル=79円55銭前後まで下げた。「リアルマネーの売りが出ていた」との指摘があった。
・ユーロ円は1ユーロ=99円40銭前後まで売り込まれた。
・ユーロドルは下値を探る展開。スペイン、イタリアの国債価格の下落や、欧州株安を受けた。格付け会社フィッチがキプロスの格付けを「BBB-」から「BB+」に引き下げたことや、「米格付け会社ムーディーズが日本時間26日6時にスペインの銀行の格付けを2-3段階引き下げる可能性がある」と伝わったことも売りを誘った。市場参加者からは「独政府報道官が、週末の欧州連合(EU)首脳会議でギリシャに関する決定はないとの見解を示したため、EU首脳会議に対する期待が後退しユーロ売りが出ている」との指摘があった。20時過ぎに1ユーロ=1.24717ドル前後と12日以来の安値まで下げた。
 その後は、「アジア中銀から買いが入った」との声が聞かれいったん下げ止まっている。

[2012-06-26][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・25日のニューヨーク外国為替市場で円は買い一服。欧米株安やスペイン国債利回りの上昇、週末の欧州連合(EU)首脳会議での進展期待が後退したことなどを手掛かりに、欧州時間までのリスク回避の流れを引き継いで円買い外貨売りが先行した。もっとも、その後はアジア時間から大幅に円買いが進んだ反動で徐々に戻り売りが優勢に。ダウ平均の下落が一服したことも円の戻り売りを促した。
 なお、キプロスがEUに対して支援を要請したほか、「ラパノス・ギリシャ財務相が辞任した」と報じられたものの、反応は限定的だった。

[2012-06-26][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・26日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円はもみ合い。前日の海外時間に円高が進んだこともあり、海外勢中心にポジション調整の円売り外貨買いが先行した。ただ、消費増税を柱とする社会保障と税の一体改革関連法案の衆院本会議での採決を午後に控えて、円売りは長続きしなかった。市場では「ドイツ系銀行の円買いドル売りが入った」との指摘があり、相場は持ち直した。

[2012-06-26][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・26日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は方向感が定まらない。消費増税を柱とする社会保障と税の一体改革関連法案の衆院本会議での採決を控えて、持ち高調整に伴う円買い外貨売りが先行。市場では「ドイツ系銀行からの円買いドル売りが入った」との指摘もあった。消費増税法案が衆院本会議で可決されたと伝わると、円売りが強まる場面もあったが追随する動きはなくすぐに持ち直した。

[2012-06-26][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・26日の欧州外国為替市場で円はしっかり。スペインの短期国債の入札が不調だったことや、同国の10年債利回りが上昇幅を広げたことを背景に、対ユーロで円買いが進むとその他通貨にも円買いが入った。26日の英・独の株価指数の上値が重いことも円の支えとなった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は18時過ぎに1ドル=79円24銭前後。
・ユーロ円は21時過ぎに1ユーロ=98円75銭前後まで売り込まれた。
・ユーロドルはさえない。スペインの財政や金融システムに対する警戒感が下落の背景にある。株式相場の頭の重さも売りを誘った。21時過ぎに昨日安値1ユーロ=1.24713ドル前後を下抜けて1.2456ドル前後と12日以来の安値まで下落した。

[2012-06-27][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・26日のニューヨーク外国為替市場で円はさえない。スペイン国債利回りの上昇や株安を手掛かりに円買い外貨売りが進んだ欧州時間の流れを引き継いだものの、米国株式相場が底堅く推移したため、次第に円は戻り売りに押された。対ユーロではスペインの地元紙が「格付け会社ムーディーズはスペイン国債をジャンク級に引き下げることを計画している」との噂を報じたことや、関係者筋の話として「メルケル独首相が連立与党内の会合で『自分が生きている間に欧州が完全に債務負担を共有することはない』と発言した」と伝わったことで円買いユーロ売りが入る場面があったものの、欧州債務不安を背景とする円買いの流れは続かず。米株高を受けて全般に円売りが進んだ流れに沿ったほか、ドイツ連立与党の議員が党の会合で「ユーロ圏は欧州安定化メカニズム(ESM)の優先債権者の地位を排除することを検討している」「各国の銀行救済基金に対して直接の資金提供を容認するようにESMの法改正を提案する」などと発言したと伝わったことも円売りユーロ買いを促した。
 一方、ドルに対してはもみ合い。円とドルがユーロなど他の通貨に対してほぼ同時に売買された影響で方向感に乏しかった。
 なお、米リッチモンド連銀が発表した6月製造業景気指数や米大手民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した6月米消費者信頼感指数はいずれも市場予想を下回ったが、特段の反応は見られなかった。

[2012-06-27][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・27日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は小動き。本日は月末がスポット応答日にあたり「仲値のドル不足が通常より多い」との観測から、仲値決済に向けた円売りドル買いが先行した。ただ、円の下値では日本の輸出企業の円買いドル売りが入ったほか、「米系金融機関からの円買いドル売りが入った」との指摘があり相場は持ち直した。そのあとは、28-29日の欧州連合(EU)首脳会議を前に積極的な売買は手控えられた。

[2012-06-27][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・27日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は軟調。国内信託銀行からとみられる円売りドル買いが出たほか、市場では「スイス系銀行の円売りドル買いが出た」との指摘があり、夕刻にかけて弱含んだ。欧州株相場が上昇して始まったことも円の重しとなった。

[2012-06-27][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・27日の欧州外国為替市場で円はドルや資源国通貨に対しては一時売りが進んだ。対資源国通貨では時間外のWTI原油先物相場が値を上げたことを手掛かりに円売りが散見された。ドルに対しては時間外の米10年債利回りの上昇幅が一時拡大したことや、欧州通貨に対してドル買いが強まったことにつれた円売りドル買いが出た。
 しかし、ニューヨークの取引時間帯に入ると円を買い戻す動きが目立っている。時間外の米株価指数先物の頭が重くなったことが円買いを誘った。ドルに対しては米10年債利回りが低下に転じ、低下幅を拡大したことが円買いを促した。
 【 通貨ペア 】
・ドル円はしっかり。序盤は国内信託銀行やスイス系銀行からの買いなどで値を上げた。ニューヨークの取引時間に入ると対欧州通貨でドル買いが強まった流れに沿って値を上げ21時30分過ぎに1ドル=79円75銭前後と日通し高値を付けた。21時30分に発表された米耐久財受注に対する反応はなかった。
・ユーロ円はドル円や資源国のクロス円の上昇を支えに21時前に1ユーロ=99円61銭前後まで上げた。
・ユーロドルはさえない。22時過ぎに1ユーロ=1.2459ドル前後と本日安値を付けた。欧州通貨がドルに対して売られた流れに沿ってユーロ売りドル買いが出た。プラート欧州中央銀行(ECB)専務理事が「政策金利を1%以下にしてはならないという原則はない」などと発言したことも重しとなった面がある。

[2012-06-28][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・27日のニューヨーク外国為替市場で円は方向感に乏しい。欧米株式相場が堅調に推移したほか、全米リアルター協会(NAR)が発表した5月の米住宅販売保留指数が予想より強い結果となったことで、投資家のリスク志向改善を意識した円売り外貨買いが出たが、週末の欧州連合(EU)首脳会議を控えて様子見ムードも強く、一方的に円売りが続く展開にはならなかった。
 なお、ユーロ圏財務相の電話会合後には「スペインの銀行の必要額を510-620億ユーロと想定」「欧州安定メカニズム(ESM)の発足までスペイン向け救済は欧州金融安定ファシリティ(EFSF)が拠出する見通し」「キプロスはEFSFまたはESMから支援を受ける見通し」などと伝わったものの、目立った反応は見られなかった。

[2012-06-28][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・28日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は堅調。月末・四半期末を控えた日本の輸出企業の円買いドル売りが入ったほか、市場では「海外投機筋の円買いドル売りが入った」との指摘があった。

[2012-06-28][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・28日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円は夕刻にかけて買いが優勢となった。スペインの10年物国債利回りが自力での財政再建が危ぶまれるとされる7%を突破したことで、投資家がリスクオフの動きを強め円買い外貨売りが膨らんだ。
 独政府筋が「欧州連合(EU)首脳会議で銀行に関する詳細な措置が決まる可能性は低い」「EU首脳会議の期待を過度に高めることはできない」などと発言すると、「EU首脳会議で欧債務問題の解決に向けた大きな進展はない」との見方が改めて広がった。これも株安円高につながった。

[2012-06-28][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・28日の欧州外国為替市場で円は堅調。スペインの10年物国債利回りが7%を突破したため、同国の財政に対する警戒感が高まり、欧州勢からリスク回避目的の円買いが入った。独政府筋の話として「欧州連合(EU)首脳会議で銀行に関する詳細な措置が決まる可能性は低い」「EU首脳会議の期待を過度に高めることはできない」などと伝わり、債務問題の解決期待が後退したことも円買いを促した。欧州株や時間外の米株価指数先物の下落も円買いを誘った。
 米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙が「ショイブレ独財務相は欧州共同債について協議する用意があるとの見解を示した」と報じたことに反応して円売りが出る場面があったが、独財務省報道官が直後に報道を否定したため、円売りは一時的だった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は1ドル=79円23銭前後まで下げた。
・ユーロ円は1ユーロ=98円35銭前後と6日以来の安値まで下落。
・ユーロドルは軟調。スペイン国債の下落や、EU首脳会議への期待がはく落し債務問題の長期化懸念が改めて強まったことなどを受けた。市場参加者からは「リアルマネーの売りが出ていた」との声があった。欧州市場の序盤に1ユーロ=1.24075ドル前後と本日安値を付けた。その後は、1.2400ドルに観測されているオプションのバリアに絡んだ防戦買いなどが下値を支えるといったん下げ止まった。
 また、WSJ紙の報道を受けて20時過ぎに1.2460-63ドルまで戻したが直後に否定されたため値を消した。

[2012-06-29][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・28日のニューヨーク外国為替市場で円は買い先行も終盤に上げ幅を縮小。WTI原油先物相場の急落で資源国通貨が全般に売られた流れに沿って、円買い資源国通貨売りが入った。また、米国株式相場が軟調な展開となったこともリスク回避目的の円買いを誘った。もっとも、引けにかけてダウ平均が急ピッチで下げ幅を縮めると、円も戻り売りに押された。
 ドルに対しては米長期金利の低下で日米金利差縮小を意識した円買いドル売りが先行したが、米長期金利の低下が一服したため、一巡後は次第に円の上値が重くなった。
 なお、商務省が発表した1-3月期の米国内総生産(GDP)確定値は前期比年率1.9%増と改定値、市場予想平均の1.9%増と同じだったため、目立った反応は見られなかった。

[2012-06-29][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・29日午前のアジアオセアニア外国為替市場で円は失速。月末、四半期末を迎えた日本の輸出企業の円買いドル売りが先行したほか、市場では「米系短期筋の円買いドル売りが入った」との指摘がありしばらくは堅調に推移した。ただ、そのあとは急速に円を売る動きが強まった。欧州連合(EU)首脳初日の協議が終了し、ファンロンパイEU大統領が「欧州首脳はスペインの融資に関して返済の優先権を放棄した」と発表。欧州安定メカニズム(ESM)が銀行に直接資本を注入する可能性にも言及したため、スペインの債務懸念が和らぎ株高・円安につながった。

[2012-06-29][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・29日午後のアジアオセアニア外国為替市場で円はさえない。ファンロンパイ欧州連合(EU)大統領の発言をきっかけに、スペインの債務懸念が和らぎ株高と円安が進んだ。夕刻にかけては「ロンドン8時(日本時間16時)のフィキシングに絡んで、外貨建て投信の新規設定に伴う円売り外貨買いが出た」との指摘があった。ただ、そのあとは「海外勢の円買いドル売りが入った」との声が聞かれ、円は下げ幅を縮めている。

[2012-06-29][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・29日の欧州外国為替市場で円は下値を探る展開。ファンロンパイ欧州連合(EU)大統領が初日のEU首脳会議終了後に、「欧州首脳はスペインの融資に関して返済の優先権を放棄した」「間もなく提案される見通しの欧州統一銀行監督メカニズムには欧州中央銀行(ECB)が関与し、施行されれば欧州安定メカニズム(ESM)が銀行に直接資本注入する可能性がある」などと明らかにし、アジア時間に円売りが膨らんだ流れを引き継いだ。欧州市場の序盤には「ロンドン8時(日本時間16時)のフィキシングに絡んで、外貨建て投信の新規設定に伴う円売り外貨買いが出た」との指摘があった。
 利益確定の円買いで下げ渋りを見せる場面があったものの、ニューヨークの取引時間帯に入ると、欧州株や時間外の米株価指数先物が上昇幅を拡大したこともあって、円売りが再開し一段安となった。対資源国通貨ではWTI原油先物相場が急伸していることが円売りを後押ししている。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は方向感を欠いている。ドルと円が欧州オセアニア通貨に対してほぼ同時に売られていることを反映した。米商務省が発表した5月米個人消費支出(PCE、季節調整済み)、5月米個人所得に対する反応はなかった。
・ユーロ円は大幅高。22時30分過ぎに1ユーロ=100円96銭前後まで上昇。
・ユーロドルは上値を追う展開。EU首脳会議での決定事項を好感し、スペイン国債が大幅高となっており、為替市場ではユーロ買いが膨らんだ。一時1ユーロ=1.26927ドル前後と21日以来の高値まで上値を伸ばした。もっとも、1.2700ドルにはバリアオプションが観測されており、防戦売りがいったん上値を抑えている。

[2012-06-30][NP     HDP CHDP RHDP CRHDP ]
・29日のニューヨーク外国為替市場で円は売り優勢。欧州連合(EU)首脳会議で、スペイン向け融資に関して返済の優先権を放棄することや、欧州安定メカニズム(ESM)が銀行に直接資本注入を行うことなどが合意されたことを好感し、アジア欧州時間で株高に伴う円売り外貨買いが優勢となった流れを引き継いだ。米国株式相場も大幅高となったことから、投資家のリスク志向改善を意識した円売りが継続。また、原油先物相場が急伸したことで円売り資源国通貨買いの動きも目立った。
 なお、29日に発表された5月米個人消費支出(PCE)や6月景気指数(シカゴPMI)、6月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、確報値)など米経済指標に対する目立った反応は見られなかった。
 【 通貨ペア 】
・ドル円は24時過ぎに1ドル=79円97銭前後まで上昇。市場では「ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだ円売りドル買いが出た」との指摘があった。その後は節目の80円ちょうどにかけて観測された売り注文に抑えられて伸び悩んだが、引けにかけてダウ平均が上げ幅を広げると79円99銭前後まで上げた。
・ユーロ円もロンドン16時のフィキシングに絡んだ買いに支えられて24時過ぎに1ユーロ=101円40銭前後と21日以来の高値を更新。その後は週末を前に利益確定目的の売りなどが出たため、101円ちょうど付近でのもみ合いとなった。
・ユーロドルはしっかり。株高を背景に買いが入ったほか、資源国通貨に対してドル売りが進んだ流れに沿って22時前に1ユーロ=1.2693ドル前後と21日以来の高値をつけた。もっとも、1.2700ドルに観測されていたバリアオプションの防戦売りに上値を抑えられると徐々に頭が重くなり、1.26ドル台半ば近辺まで下押し。なお、メルケル独首相は「ユーロ共同債への反対姿勢は依然として変わっておらず、首脳会議でもそのように表明した」と述べたが、目立った反応は見られなかった。

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